@ 株の下落によって期末の自己資本比率が厳しい状況にある金融機関は、リスクウェイトがゼロである日銀当座預金を資金の滞留先としてより好むようになっている。また、普段の市場の金利水準がゼロ%近辺であるため、その傾向は尚更強まり易い。 A それに加え、期末日のバランスシートの数字を早めに固める傾向が以前より強まっている。このため、期末に近づいて金利が上昇してきても、現場のディーラーはそのチャンスを利用して利鞘を稼ぐ取引を行うことができない。つまり、金利裁定が異常に働かなくなる。このため、3月31日は日銀当座預金が30兆円を突破しながらも、市場での資金運用希望は極めて薄いという不気味な状態になることが予想される。