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空中分解するイスラエルとユダヤ社会の分裂
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投稿者 TORA 日時 2003 年 9 月 08 日 10:35:23:CP1Vgnax47n1s

株式日記と経済展望

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空中分解するイスラエルとユダヤ社会の分裂
やがて米国もイスラエルの道連れで分裂する

2003年9月7日 日曜日

◆ガザでハマス指導者が負傷=イスラエルが暗殺作戦強化

【カイロ6日時事】パレスチナ自治区からの情報によると、イスラエル軍の戦闘機と武装ヘリコプターが6日、自治区ガザ市のビルにミサイル攻撃を加えた。ロイター通信がイスラム原理主義組織ハマス幹部の話として伝えたところでは、この攻撃で、ハマスの精神的指導者ヤシン師が腕に軽傷を負った。イスラエル軍は声明で、ヤシン師殺害を狙ったことを確認した。
 AFP通信によると、この攻撃で女性や子供を含む15人がけがをした。
 ヤシン師は当時、自宅とは別の4階建てビルの一室で、数人のハマス幹部と一緒だったという。イスラエル軍は、ヤシン師らが「イスラエル市民へのテロ攻撃計画の会議を開いていた」と主張している。ハマスはイスラエルに対する報復を宣言、暴力の応酬激化が予想される。
攻撃では2回の大きな爆発が起きた。イスラエル軍はパレスチナ過激派による自爆テロを受け、8月から過激派幹部を狙った暗殺作戦を再開していた。 (時事通信)
[9月7日3時7分更新]

◆イスラエルという国

(前略) しかしパレスチナに乗り込んだシオニストは、大きな誤算をした。彼等は世界で最も多くのユダヤ人が住むアメリカから近代的エリートが続々とイスラエルに移住してくると期待していたのだが、アメリカからの移住は殆どなかった。そこで彼等は、東欧系の難民化した人々、さらにはイエメンやエチオピアその他のアラブ系、アフリカ系のユダヤ人を受け入れてイスラエルの人口を補充せざるをえなくなった。聖書のエレッツ.イスラエルは現実には、世界各地の食いつめたユダヤ系の吹きだまりと化したのである。そしてユダヤ人を放り出すための掃きだめが中東の一角に用意されたことを内心歓迎する国も少なくなかった。

 こうしてイスラエルは、東西対立や南北格差など戦後世界の矛盾や歪みが集中的に表現される場所となってしまった。なかでも無惨なのは、シオニストが信じたような「ユダヤ人一般」など存在しないことが、国内のユダヤ系同士の間に広まった差別と偏見によって証明されたことである。世界の現状を反映して、西欧系、東欧系、ロシア系、アラブ系、アフリカ系という序列が生じ、同じアフリカ系でも南アフリカの白いユダヤ人は別格だった。そしてアラブ系アフリカ系の黒いユダヤ人は底辺の労働に従事する二級市民として扱われた。この民族的階級的差別は政治的対立につながり、アメリカ南部のプア.ホワイトのような立場にある黒いユダヤ人は、東欧系が主流の労働党に対する反感からパレスチナ人を敵視し蔑視する右派政党リクードを支持するようになった。またソ連崩壊後はロシアからの移民が急増し、英誌ニューステーツマンによれば今やイスラエルの人口の六分の一がロシア系で、町中ではヘブライ語と並んでロシア語がよく聞かれるそうである。そうした移民の中には役所に賄賂を使ってユダヤ系の証明書を偽造してもらった偽ユダヤ人が少なくないらしいが、彼等もまたロシアにいた時と同様にアラブ人に対する偏見に凝り固まっている。

 イスラエルのタカ派の首相アリエル.シャロンは目下、パレスチナ人の抵抗の意志を圧倒的な軍事力で叩き潰してパレスチナ国家の建設を断念させ、出来れば彼等をまとめてヨルダンに追い払うという民族浄化の政策に走っている。ガザ地区やヨルダン河西岸の現在の有り様はかってのナチスドイツ軍によるワルシャワ.ゲットー包囲戦を想起させるものだが、実際イスラエル軍内には当時のナチスの戦法に学べという声まであるらしい。しかしシャロンの強硬な姿勢の背景には、シオニズムが思想として挫折し、イスラエルが国として空中分解しつつあるという現実がある。ベルギーの法廷に戦争犯罪で告発されているシャロンのような人物が首相になれたのは、もはやパレスチナ人に対する不安と敵意以外にこの国をまとめるものがないからである。

 イスラエル軍の戦車、ガンシップヘリ、ミサイル、戦闘爆撃機に投石で戦っているパレスチナ人には、まるで勝ち目はないように見える。しかしインティファーダは、じわじわとイスラエルの解体を促進している。ロシアから偽ユダヤ系移民は来るかもしれないが、他方でこの国に見切りをつけて去るイスラエル人が増えている。実際、いつ買い物や通勤の途中で自爆テロや銃撃戦に巻き込まれるか分からない国に、誰が住みたいと思うだろうか。政府閣僚でさえ何人かは子弟を欧米の大学に留学させており、彼等がイスラエルに戻ってくる可能性は殆どない。そしてパレスチナ人の方は、不正と迫害の記憶が存在するかぎり何世紀でもインティファーダを続けるだろう。

 イスラエルとパレスチナ人の和平交渉の可能性について、無責任に投げやりなことを語ってはなるまい。しかしイスラエルのおぞましい民族浄化政策の動機が、その国家としての解体の危機に発している以上、両者の共存に向けた和平交渉が進展しうるとは私には思えないのである。おそらく長期的にはこの国は、シオニズムに幻滅しパレスチナ人との争いに疲れ果てユダヤ人同士の不和に耐え難くなった人々が次々に去って行くという形で消滅に向かうだろう。そしてイスラエルという国名は、かって十字軍がこの地に築いたイエルサレム王国と同じように過去のものになるだろう。(後略)


関 曠野コラム イスラエルという国
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/4041/seki/0204.html

◆ネオコンの意味するもの

911以降、米国のネオ・コン(新保守主義)が力を得てブッシュ政権の中 
枢を握り、それが今日の世界状況を招いたという論議が盛んに行われている。
ネオ・コンとリクード・イスラエルの親密な関係を見て、ユダヤの陰謀を語 
るものも少なくない。

忘れてはならないことは、今日のユダヤには二つの潮流があることである。 
イスラエルのリクードと米国国内の多くのユダヤ人は利害を異にしている。 
リクードは、共和党ネオ・コン勢力の求めに応じ、イスラエルが中東におけ 
る米国の番犬となって働くことを国家の存立をかけて受け入れた。

しかし、IT産業や金融・マスコミを握る米国のユダヤは中東の騒乱を自らの 
利益につながらないものと見ている。これらは世界の国境がより低いことが 
望ましい産業であるからだ。

ネオ・コンは反ユダヤ主義的側面を持つキリスト教右派とイスラエルを支持 
するユダヤ系米国人の利害が一致するところに成立した権力集団である。  
キリスト教右派の反ユダヤ主義はユダヤ人はすべてイスラエルに帰るべきだ 
と考えており、その反ユダヤ主義とイスラエル支持が矛盾しないのが微妙で 
面白いところである。

今後、世界のユダヤは米国の黒人とアフリカの黒人のように、イスラエルと 
それ以外のユダヤ人の間で利害を異にすることで、分裂を深めてゆくと考え 
られる。大きな構図で言えばネオ・コンとリクード・イスラエルが連帯し、 
民主党とユダヤ人のパレスチナ共存派が連帯してこれに対立する。

一方、国境が高くなって儲かるのは保守本流を形成している米国の石油・軍 
需産業であり、伝統的資本を構成するワスプ(白人、アングロサクソン、プ 
ロテスタント。)にほかならない。

この歴史的には今まで比較的内向きであった保守本流のイデオロギーが経済 
のグローバル化に伴って、思想的に変質先鋭化したのがネオ・コンである。 
一見外向きに見えるネオ・コンの思想的偏狭は、やがて世界全体を握った上 
で、なおも内向きであろうとする思想の遺伝子とでもいうべき独断性を保持 
している。(後略)


断言命題/現代状況構造分析*ネオ・コンの意味するもの
http://www.nekonet.ne.jp/yomendo/backnumber3/shunpuuroku-140.html


パレスチナのアッバス首相が辞任し、中東和平の行方が振り出しに戻ってしまった。イスラエルのシャロン首相はますます強硬手段をとって、パレスチナ人への弾圧を強化していくだろう。イスラエル軍の武装ヘリを使ってのガザ地区へのミサイル攻撃は、ナチのユダヤ人弾圧を連想される。ナチの軍隊はポーランドの首都ワルシャワの市街地を一区画ずつ潰していった。それと同じ事をイスラエルのシャロンはしているのだ。

こんな事をしていればイスラエルから人がでて行くばかりで、イスラエルという国は分解して行くのだろう。イスラエル国民はまるでトーチカのような家に住み、絶えず自爆テロに脅えながら住んでいる。イスラエル国民は馬鹿というべきか、そのような強硬派のシャロンが弾圧政策を続けてゆく限り内乱状態は続いてゆくのだ。

ヨーロッパやロシアという国から見れば、イスラエルという国が出来たことにより、国内のユダヤ人を追い出す口実が出来た。しかしイスラエルがこんな馬鹿げた事を続けている限り、ユダヤ人がイスラエルから逃げ出してくる。そのような観点から911テロ事件が起きた背景を考えれば面白いのではないか。

大イスラエル主義のシオニストから見れば、イスラエル本国よりも大勢のユダヤ人がいるアメリカからの移民を促したいと思っている。アメリカ人のキリスト教右派の人たちも、ユダヤ人をイスラエルへ追い出したいと思っている。だからイスラエルの右派とアメリカのキリスト教右派の思惑が重なる。ブッシュ大統領の一族自身かつては親ナチ的な経歴を持っていた。

アメリカ軍の中東への15万の派兵は、ネオコンの功績である。ネオコンとはアメリカのシオニストとイスラエルのシオニストの連合体である。ネオコンのイスラム諸国への見方は非常に偏見に満ちており、イスラム諸国を民主化させることを戦略としている。しかしこの戦略は上手く行くはずがない。現にアフガニスタンもイラクも毎日のように米兵が殺されている。

イラク国民やパレスチナ人から見れば、イスラエル兵とアメリカ兵のやっている事は同じに見えるだろう。やがては中東全体がパレスチナ化して行き、アメリカとイギリスとイスラエルは一体化する。それがネオコンの戦略だ。しかしアメリカのキリスト教右派はアメリカからユダヤ人を追い出したいだけで、イスラエルと心中するつもりはない。

問題はアメリカのユダヤ人の動向だ。ユダヤ人が全員シオニストというわけではない。大資本家としてのユダヤ人はよりグローバルな世界を目指している。しかし911テロ以降流れは逆流してアメリカは保守化している。やがて保守化が行過ぎてアメリカがナチのような秘密警察国家に変貌しつつある。アシュクロフト司法長官はナチのヒムラーのような男だ。

ユダヤ人は一人一人は優秀な頭脳の持ち主が多い。しかし政治的には無能な民族だ。ロシア革命もユダヤ国家の建設を目指したものだが、スターリンに横取りされてしまった。アメリカもほとんどユダヤ国家同然となりながら、スターリンのように裏切られる。アメリカが秘密警察国家となった場合ユダヤ人が逃げる先はイスラエルしかない。ユダヤの大資本家達もそのときになって始めて騙されたことに気付くのだ。

http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu53.htm


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