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法律用語と日本的司法関係の実態
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投稿者 書記長 日時 2003 年 7 月 21 日 21:16:53:hZ420pveaLqT2

(回答先: 辻本逮捕劇:思い出させる昭和15年3月7日、民政党・斉藤隆夫代議士の衆議院除名劇による明治デモクラシーの死、そしてあまりに美しい白い恋人たち 投稿者 zig 日時 2003 年 7 月 21 日 00:53:08)

 いくらなんでも、裁判所が行政府から一応独立した組織だということになっている
こととか、検察・警察が行政府の役人であることくらい知っております。
 私は「司法」を単に「法律を司る(社会で執行する)」といったくらいの意味で用
いているのです。「司直」という言葉に近いのかもしれませんが、私の言葉使いには
古いものが多いのはともかくとして、一応普通の用語法に入ると思います。

 例えば、日弁連決議(1955年)「司法権運営に関する要望の件・本委員会は、
司法権運営上左記各項を要望する。1. 警察、検察及び裁判所当局者は、人権の尊重
に思をいたし逮捕状、勾留状等の請求又は発付に当っては、苟も人違い、冤罪等不当
の結果を起こさないよう慎重に処理せられたきこと。」という用例があります。
http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/sytyou/jinken/50/1955_3.html
「司法権力を代表する棄却検察院検事総長に、レバノン刑法35条に・・・」とか、
「免停や取り消しは行政権(警察・公安委員会)であり、罰金や実刑といった司法上の
罰は司法権(検察・裁判所)だからです」とか普通に用いられているようです。

 不逮捕特権に関しては、次のようなことが一般に言われています。

「もともと国会議員に司法の手が及ぶということはとても恥ずかしいことです。」
「司法や行政による不当な干渉の排除を目的に、国会会期中の議員には逮捕されない
という不逮捕特権が認められているが、この例外となる逮捕許諾請求は戦後十八件出
されている。」
「古今東西、警察・検察は政治権力の一環で、その故に、政治的多数派が政治的少数
派を弾圧する手段として司法手続を使うことがあった。」

 また現実の法務行政・裁判所のあり方からも、お互いに密接な関係をもつ警察・検
察・裁判所を一括りに示す概念というのは便利かつ有効なのです。たとえば、警察は
裁判所の発行する捜査令状があってはじめて強制捜査が可能となるのですし、逮捕状
は警察官や検察官が裁判所に請求して裁判所が発行するものです。ですから、議会へ
の司法手続き・司法当局の不当な介入云々という言い方は、古いかも知れませんがそ
んなにおかしなものではないと思います。

 とくに戦後日本では、警察・検察・裁判所の間の関係は不健全なくらいに緊張のな
いナアナアなものだという指摘も何度か聞いた覚えがありますから、それらを一括り
にした「司法当局」という概念は現在の日本では有効なものではないでしょうか?

「1997年一年間で見ると、警察の逮捕状請求に対して裁判所がそれを却下したのは全
体の0.1%である」

「刑事裁判における被告人は、本来、理念的には「有罪判決が確定するまでは、無罪
と推定される」とされてはいるが、現実には、我が国では、起訴されたことそれ自体
によって、既に有罪判決を受けた場合と同じほどの社会的評価を受け(我が国では有
罪率が99パーセントを越えていることからも頷ける。)、そのことによって被る被告
人の有形・無形の不利益は大きく、法律上の不利益処分を受けることもあるから、検
察官による公訴の提起は、一応の証拠に基づく主観的な嫌疑のみに基づいて、なされ
るべきではないものといわなければならない。」

 確かにあなたが仰るように、「あえて強調した言い方をしますと、裁判所の機能は
、ナマの事実を明らかにすることではなく、行政=政府が不法な捜査や取調べをして
はいないかをチェックする作、業をすることが中心的な仕事であるともいえます。」
のかもしれませんが、わが国における「司法関係」の実務におきましては実態からか
け離れたお話である可能性が高いと思います。

 ロッキード事件について色々お読みになるとこの辺のことが色々わかってきます。

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