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「裏社会から見た『五菱会』事件」(東京新聞) − これは必読!梶山は小物のようです。
http://www.asyura.com/0306/nihon7/msg/383.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 26 日 05:37:04:1VmSkkGasXps6

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20030825/mng_____tokuho__000.shtml

「あの新法じゃ、ヤミ金はやまんわな」。都内の山口組系金融業者は冷めた表情で言い切った。指定暴力団山口組五菱会系のヤミ金融事件。警察は山口組の重要な資金源と見定め、上納ルート解明を急いでいる。だが、主犯格梶山進容疑者への「裏社会」の評価は、やや違うともいう。裏社会から見た五菱会事件の実相とは−。 (田原拓治)

■『本当に大物なら目立つことしない』

 「それにしてもえげつない商売だね。私ら“汚れ”の金融屋からみても金貸しというより詐欺だ」。その「同業者」は半ばあきれた口調で切り出した。“汚れ”というのは、通常の金融業者が二の足を踏む暴力団関係者などが絡んだ金融案件にかかわる業者だ。

 暴力を背景に多重債務者を食いつぶすヤミ金融。この事件では、梶山容疑者が自民党の亀井静香前政調会長に献金していた事実も発覚し、今秋の自民党総裁選にまで波紋を広げている。

 梶山容疑者は静岡市を本拠とする山口組系二次団体(直参)「五菱会」の元ナンバー2とされ、現在の五代目山口組の最大の資金源ともいわれる。それほどの大物なのだろうか。

 「あのコは新宿区下落合に豪邸建てたんでしょ。本当に大物ならそんな目立つことはしない」とこの「同業者」は苦笑した。

 「売り上げが一千億円以上というが、業界でいう売り上げとは違う。私らは利子の額を売り上げとみるけど、あれは貸付額でしょ。その額ならそれほどすごいとはいえない」

 山口組への上納金はどうなっていたのだろうか。一説には巨額の金が流れていたともされる。事情通によると現在、二次団体の上納金は月額百万円を切る程度とされる。

 「月の上納金は山口組の本部運営費になり、二次団体が約百団体あるので計約一億円。他に五代目(渡辺芳則山口組組長)の誕生日や本家の増改築の折に資金を拠出する。それでも(一部でいわれている巨額の金額は)まゆつばだね」

 「もちろん、カネを出す奴はかわいい。でも、梶山が五代目に直接会えることはない。五菱会の高木(康男会長)ですらそうだ」

 五菱会の名称は「五代目山口組」の五と山口組の紋章「山菱」にちなみ、渡辺組長が直々に命名したといわれるが、この「同業者」は否定する。「命名者は同じ東京で活動する執行部の組長。元来、高木(会長)は(山口組二次団体だった)美尾組の若頭(ナンバー2)だった。だが、組長が病気で倒れ、五億円で代紋を買ったらしい」

 一方、梶山容疑者のプロフィルをこう語った。

 「梶山というコは元々、美尾組組長の秘書だったが、汚れの金融屋の間でも無名。ただ、美尾組傘下の陣内組元組員が新宿で経営している老舗の金融、不動産会社で修業したらしい」

 結局、梶山容疑者や高木会長は山口組内でどういう位置にあるのだろうか。

 「極道世界も今はカネがなくちゃダメ。とはいえ、カネが評価につながるかといえば、それも違う。体を張ることがやはり評価になる。梶山はそれがないから足元を見られるね」

■「アイデアマンではあるわな」 

 ただ、「090金融」とも呼ばれるシステム金融が業界の間でも注目を浴びたことは間違いないようだ。

 「あの梶山というコはアイデアマンではあるわな。資本が二百万円と携帯電話が二十台もあれば商売になる。例えば、十万円借りたら利子を先取りして八万円渡して、次に別の携帯番号を教えてそこから借りろという仕組み。常に完済できないようになっている」

■『あの新法じゃ ヤミ金やまん』

 先の国会では貸金業規制法、出資法を改正した「ヤミ金融対策法」が成立、上限金利を超える違法契約を結んだ場合、「懲役五年以下、または一千万円以下の罰金」に強化された。果たして歯止めになるのか。
 
 「パクられたとしても素人さんを集めた店長クラスでは起訴されるか否かすら微妙でしょ。梶山にしても(懲役)五年以下なら、シノギの額からすれば実害は少ない。他のシノギのリスクに比べれば楽だよ」
 
 今回の事件のもう一つの目玉は山口組が東京で資金集めをしていた事実だ。従来は「山口組は関西」のイメージが強かったのだが。
 
 「東京の裏金融に山口組が進出したのは昭和六十(一九八五)年くらいから。関西以外の山口組傘下団体が積極的に進出した。自分も最初は関東の業者とぶつかったが、向こうが引くので『根性なしめ』と甘くみた。でも、これは勘違い。『もめるより、一つくらいくれてやれ』というのが関東の言い分。とにかく東京は市場の規模も違うし、扱う額も一けた上。気質も違う。関東は手堅く商売するが、関西はリスクがあっても利幅が高い方にかける。今回の件も関西的だ」
 
 ヤミ金融はやはり、暴力団にとって「おいしいシノギ」なのだろうか。
 
 「マクロでみれば、不況で金融もダメだし、不動産もダメ。だから、最近聞いているのはコンピューター関連を対象にした企業の合併・買収(M&A)だね。平たくいえば、会社乗っ取りだ」

■「貸金業の登録 規制できないか」

 今回、警視庁などがヤミ金融にメスを入れた意義や今後の対策などについて、ヤミ金問題に詳しい木村達也弁護士に聞いた。
 
 「グループ一つをたたいても、ヤミ金問題は大きく状況は変わらないだろう」とした上で、こう評価する。「意味は大きい。弁護士がヤミ金問題に介入しても、組織末端との交渉しかできない。業者は名前も変えれば事務所の住所も転々とし、組織への対応ができない。最後は警察だ」
 
 焦点は山口組本部の関与や、金の流れの解明に移る。ハードルも高くなるが「国税当局も調査をせざるを得ない。口座は銀行に残っている。不法収益は口座から引き出され、スポンサーに渡った。国税でその流れを押さえ、課税するシステムをつくることも大切。金融庁でもマネーロンダリングを調査する特定金融情報室とともに、どこまでヤミ金業者の口座をピックアップできるか。被害者の情報を一括集約することも必要だ」と、広く網をかけるシステムの必要性を指摘する。
 
 一方、現行の貸金業の登録制度に注文をつける。「ヤミ金業者は、貸し付けや支払いに銀行口座を利用し、融資の勧誘や債務の催促は携帯電話で行い、客と対面しない。口座を開設する際、口座の証明書を出し、それ以外に使わせないようにしたり、携帯電話での取り立てについて一定程度、規制できないか。経営実態が分かる登録方法が必要」
 今回、立件までに警視庁は担当課を全力投入し、内偵に一年かけた。地方警察では捜査人員も十分ではない。「警官を増員しろとか、ヤミ金の捜査を優先しろとは言えないが、犯罪行為の検挙をやるのは警察。最初に警察がたたかなかったことが、ヤミ金を増長させた面もある」とも指摘した。
 
 根本解決の方法はないのか。「問題の根元は多重債務者の急増。お金を借りられず、生活保護も受けられない人は、急場をしのぐために手を出す。めちゃくちゃではあるが、ヤミ金が公的扶助の代替機能になっている。行政が多重債務者の問題を解決できるのか」
  (星野恵一)

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