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★ブレジンスキーの『テクノトロニック時代』★国境を越えた陰謀★謀略者の横顔
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投稿者 太田的 日時 2003 年 6 月 02 日 16:04:00:

(回答先: ★悪魔の世界統一王国(第6天魔王国)の青写真 投稿者 太田的 日時 2003 年 6 月 02 日 16:02:21)

★ブレジンスキーの『テクノトロニック時代』
◎ 大衆を「無目的」にせよ
 ブレジンスキーは、ポーランドの運命に関心を寄せるアメリカ人すべてが読んだと思われる本の著者である。書名は『テクノトロニック時代』、それはローマクラブが委嘱して書いた本である。其の本には将来アメリカを操るのに用いる手段と方法がおおっぴらに書かれている。また、クローン人間と「ロボトイド」、例えば人間そっくりに振舞い、人間そっくりに見えるが、人間ではない人間についても触れている。
 三百委員会に言及してブレジンスキーは、アメリカが「祖先たちとは何か違う時代に入り、「我々はテクノトロニック時代に向かって前進しつつあり、いとも簡単にテクノトロニック時代が独裁者となるであろう」と書いている。
 ブレジンスキーは、我々の社会は「いまや増加する無目的な大衆にアヘンを提供する娯楽と見物(テレビの集中的スポーツ放映)を基礎にした情報革命の真っただ中にいる。」と説き進める。ブレジンスキーはいつから予見者あるいは予言者になったのか?彼に未来が見えたことがあっただろうか?
 答えは「否」である。彼が著書に書いたことは、三百人委員会がローマクラブに与えた実行の為の青写真のコピーにすぎない。1991年までに我々が既に無目的な大衆になったというのは本当か(日本は、完全に3無主義の時代に入っている)?三百万人の失業者と4万人のホームレスの人々が「無目的な大衆」即ち少なくともその中心である、とは言えるであろう。
 レーニンとマルクスが確認した「大衆のアヘン」宗教に加えて、現代の我々には大衆スポーツ観戦、放縦な性的渇望、ロック・ミュージック、若い世代全体をおおう麻薬常用(日本の場合は、シンナー遊び、覚醒剤)というアヘンがある。思慮分別のないセックス(今日本で一番盛んな行為)と麻薬常用は、身の回りで起こっていることから目を反らすよう仕向ける。
 『テクノトロニック時代』の中でブレジンスキーはまるで人々が無生物でもあるかのように「大衆」について語る。
 引き続き彼は、「大衆」をコントロール(操る、洗脳)する必要を力説するが、ある問題では思わず口をすべらせ、次のように秘密を漏らしてしまう。
  
  「同時に、各個人に対する社会的・政治的コントロールを発揮する能力が広範に拡大されるだろう。それは間もなく市民一人ひとりを殆ど絶え間なくコントロールし、傾向を見るデータを加えて、個人の健康に関する最も細かなデータや一人ひとりの個人的行動にいたるデータまで含め、最新のファイルを確保出来る所まで能力を高めるだろう。」
  「これらのファイルは専門家によって瞬時に検索されるだろう。情報をコントロールする人々の手に力が引き寄せられるだろう。現存する諸団体や諸組織は、おそらくあらかじめ社会危機を発見し、それを処理するプログラムを実際に展開する仕事の脱危機管理機関がとって代わるだろう(これは、後に出現したFEMAの活動を叙述している)。」
  「この事は、我々が知っているような政治上の措置を行う余地の少ないテクノトロニック時代という専制絶対支配に向かって、これからの数十年の驀進させることだろう。今世紀末を見通すなら、最終的に人間に似た機能を持ち、同じく人間に似た理性をもった存在を含めて、生化学的洗脳(マインドコントロール)と人類遺伝子組替えの可能性が、いくらか困難な問題を生じさせるかもしれない。」
 ブレンジスキーは一民間人としてではなく、カーター大統領の国家安全保障問題顧問、ローマクラブの指導的な一員、300人委員会及びCFRの一員、そしてポーランドの黒い貴族の一員としてこれらの事を書いている。彼の著書は、アメリカがいかに産業を基礎とした社会を捨てて、彼が説く「まぎれもなく新しい歴史的な時代」に突入しなければならないかを力説する。
  「アメリカのアメリカらしさを作り出したものは、ポップアートであれLSD(麻薬)であれ、進んで未来を体験するという気性である。今日、アメリカは創造的な社会であり、他の国々は意識的にせよ無意識にせよアメリカに見習っている。」
 彼がここで言っているのは、アメリカは古い秩序を破壊し、統一世界政府=新世界秩序に入っていくよう引っ張っている300人委員会の政策の実験場になっているということである。
 

◎共謀者達の全地球計画
 『テクノトロニック時代』のある章では、新しい技術が、如何に社会ならびに国際関係の平和をひずませ、緊張感の張り詰めた対立をもたらすかを説明している。
 奇妙なことに我々は既に監視付きの極度の緊張下に置かれている。キューバのルールドは、其れが起こった場所である。
 もう一つはベルギーのブリュッセルにあるNATO本部である。そこには「666」(聖書黙示録で言う悪魔の象徴)と名付けられた巨大なコンピュータがあり、ブレジンスキーがあげたあらゆるタイプのデータに加えて、現存する数十億の人口の数倍のデータをたっぷり収容できる。もし、グローバル2000大量殺戮が実行されたら、とても使い切れないほどのデータ収容能力である。
 データ収集はアメリカ(日本も確認した方が良い)ではいとも簡単であって、社会保障や自動車運転免許証から、ブレンジスキーと300人委員会が公表した監視記録を「666」に供給して追加することが出来る。
 委員会は既に1981年に、当時ソ連政府を含めた各国政府に、「300人委員会が新世界秩序(悪魔世界統一王国)のために用意している完全なる統制を行わない限りは、世界は混乱におちいるであろう。統制は我が委員会並びに『全地球計画と危機管理』によって執行される。」
と警告を発した。コールマン博士は1981年にこの情報を入手した数カ月後、この確たる事実を報告した。
 もう一つの問題は、以前からロシアが統一世界政府樹立の為の準備会議に招待されていたという事実である。
 1981年にコールマン博士が前述のことを書いた時点では、共謀者達の全地球計画は既に各国で準備完了の状態に入っていたのである。
 過去十年を振り返ると、如何に迅速に300人委員会の計画が進行していたかがわかる。もしも1981年に前述の情報が警告の役割を果たさなかったとしても、我々が知っているように、合衆国の終焉が最終段階に近づいている今日、更に強い警告がなされなければならない。
  

★国境を越えた陰謀
◎ ウィリー・ブラントの「決定的攻撃」作戦
 ローマクラブは、国務省のエリオット・ト・アブラムズが計画した広大な計画の一環としてエルサルバドルの25年戦争にも直接手を下した。それは300人委員会の会員で社会主義インターナショナルの指導者の元西独首相ウィリー・ブランド、幸いにも不成功に終わったがエルサルバドル・ゲリラに対する「決定的な攻撃」の落とし前を付けさせられたブラントであった。
 エルサルバドルは、中米を新しい30年戦争の一大舞台と化する為に300人委員会が選んだ地域であった。この事業は「アンデス計画」という一見無害な名称のもとにキッシンジャーに割り当てられた。陰謀家達が全ての国境を越えた如何に行動するかを誇示するため、ブラントが計画した「決定的攻撃」作戦は、思いがけずフェリベ・ゴンザレスのキューバ訪問という形に留まった。
 このゴンザレスという人物は、当時、ローマクラブ任命のスペインの将来の首相候補であった。コールマン博士とは別に、コールマン博士の情報将校時代の1、2の同僚と以前の同僚の誰もが、ゴンザレスがキューバに行く前にはそんな話は聞いていなかった。ゴンザレスはローマクラブのエルサルバドル関係担当官であって、フランコ将軍の死後、スペインで初めて社会主義者から政界にのし上がった人物である。ゴンザレスは、ワシントンに赴く途次、80年12月に行われたローマクラブ社会主義者達の「ゲット・レーガン」「レーガンをやっちまえ!」集会に参加した。
 ゴンザレス・カストロ会談の手土産は、300人委員会の最も悪名高き左翼頭脳集団である政策研究所(IPS)が派遣した左翼ゲリラのギレルモ・ウンゴであった。ウンゴはカストロ訪問の為ワシントンからキューバへ飛ぶ途中、謎の飛行機事故で死んだIPSの一員に派遣されたのである。
 承知しておかなければならないのは、政治上は左翼とか右翼とか言われていてもどちらも同じ人物に操られているということである。この事が判れば、、ウンゴかエルサルバドルの右翼指導者ナポレオン・デュアルトの生涯の友であることも理解出来る。エルサルバドルのゲリラによる「決定的攻撃」が実行されたのは、キューバ会談後のことであった。

◎ ラテンアメリカ諸国はなぜ麻薬に走ったか
 南米と合衆国を対立させる事は、300人委員会がキッシンジャーに与えた特別の密命であった。マルビナス戦争(フォークランド戦争としても知られている)と、それに引き続く経済混乱と政治激動によって引き起こされたアルゼンチン政府の転覆は、300人委員会の最高幹部の会員であるキャリントン卿と提携したキッシンジャー一味が計画した行動だった。
 合衆国における300人委員会の主要な資金の一つ、コロラド州のアスペン研究所もまたイランの国王(パーレピ国王)没落時と同様、アルゼンチンの計画に参画してその役割を果たした。ラテン・アメリカは、そこに属する諸国と相互防衛条約を結んでいるからというだけでなく、アメリカ技術・重工業の輸出の巨大な市場であるという意味でも、合衆国にとって重要な地域である。もしこの事が実現していたなら、ためらっていたアメリカの企業の多くを刺激し、新しい何千という仕事を得たはずだった。
 この大きな可能性を積極的に評価する代わりに、300人委員会は、アメリカを脱工業化ゼロ成長社会にする計画を実現するために重大な脅威であると見なし、直ちにアルゼンチンの例のように他の南アメリカ諸国に、民族主義、独立、自治を鼓吹するような思想を忘れるようにと警告した。これが、非常に多くの南アメリカ諸国がなぜ自らを維持すべく麻薬に走ったかの理由である。
 一般にアメリカ人はメキシコを見下しがちだが、これこそ300人委員会が合衆国の人々にメキシコに対して取らせたい態度である。我々に必要なのは、メキシコと南米に対する態度を改める事である。メキシコは、アメリカ人にとってもメキシコ人にとっても等しく何千という仕事を供給出来るあらゆる種類の合衆国の商品の巨大な代表的な市場である。我が国の産業を「中南米に」移し奴隷的賃金を支払う事は、両国の利益にはならない。その事で利益を得るのは「オリンピアンズ」(世界支配者)だけなのである。
 メキシコは核技術の大部分をアルゼンチンから受けていたが、マルビナス戦争が終止符を打った。ローマクラブは86年、諸国を発展させる核技術の輸出を停止すると宣告し、豊富で安価な電力を供給する原子力発電所を持っていたメキシコは、「南アメリカのドイツ」となってしまった。91年までに、イスラエル向けを除いては、全ての核技術の輸出を停止した陰謀家達にとって、メキシコのような状態は一大災厄だったのだ。300人委員会がメキシコに抱いていたのは、封建的な農民国、メキシコ石油をたやすく操作し、持ち去ることの出来る状態であった。安定し繁栄するメキシコだけが合衆国にとって本来は利点になるのであるが、前述の事が陰謀家達が手を打ちたいと思っていた本心であり、それ故に彼らはメキシコに対して何十年間も当てこすり、中傷し、直接的な経済戦争を仕掛けてきたのであった。ロペス・ポリティーヨが大統領に就任し銀行を国有化する前に、300人委員会の代表であるウォール街の銀行とブローカーによって、メキシコから1日に二億ドルもの資本逃避が行われたであろう。
 もし合衆国に政治屋ではなく国を運営する政治家がいたなら、メキシコの政治家と共同して、メキシコを希望なき国に変えようとする統一世界政府=新世界秩序計画を押し戻す事ができたであろう。もし我々がメキシコに対するローマクラブの計画を駆逐出来たなら、回復に多大の時間を要する衝撃を300人委員会に与える事が出来たであろう。イルミナティの後継者達は、彼らがメキシコで味わわされたと同じ脅威を合衆国でも味わうことになったであろう。メキシコの愛国運動と共通の基盤を求めて、合衆国の我々は不退転の力をゆっくりと前に進める事が出来たであろう。だがそのような行動はリーダーシップを必要とする。我々(日本も含めて)には、他のあらゆる分野の試みよりも、このリーダーシップが欠けているのである(此のリーダーシップをミカエル大王様が直々に教育されている千乃裕子先生と我々は主張するのである!忍)。
 
★謀略者の横顔
◎ サー・ピーター・ヴィッカース・ホールの予言が的中した「脱工業社会」
 300人委員会は、その数多くの提携組織を通じて、レーガンの大統領としての職責を無に帰する事が出来た。ヘリテージ財団のスチュアート・バトラーは、此の件に関して「右翼は80年に勝利したと考えたが、事実は敗北したのだ」と語った。バトラーはここで、右翼が勝利したと考えたとき、レーガン政権の要職がヘリテージ財団が任命したフェビアン主義者に占拠されてしまった事に気付いたと云う事を言っている。
 バトラーは、合衆国の右翼思想の中に、合衆国のフェビアン主義者の頭でありヘリテージ財団の第1人者のサー・ピーター・ヴィッカース・ホールが公然と選挙戦中にその意見を述べていた左翼急進主義の原理を注入したと説き続けているのだ。サー・ピーター・ヴィッカース・ホールは保守系の「頭脳集団」を切り回している間ですら、フェビアン主義者のままでいた。英国の寡頭軍事産業一族ヴィッカースの一員として、彼は強固な地位と絶大な力を持っていた。ヴィッカース一族は第1次世界大戦時に対立する両陣営に武器を供給し、ヒットラーの興隆時にも再び武器を供給した。
 ヴィッカースは表向きカルフォルニア大学の都市・地域開発協会に属していたが、英国労働党の頭で300人委員会の会員であるアンソニー・ウェッジウッド・ベンの長年に渡る腹心の友であった。ヴィッカースもベンも共に、世界最初の洗脳団体であるタヴィストック研究所の構成員と同じ扱いを受けている。ヴィッカースはタヴィストック研究所の訓練を受けた非常に効果的な演説をする。次はその一例である。
 「二つのアメリカがある。一つは19世紀の重工業を基礎にした社会である。もう一つは古
 いアメリカの破片の上に建てられた成長する雑工業化社会である。来るべき数十年の内に起
 こる経済的・社会的破局は、これら二つの社会の間に起こる危機である。この二つの社会は
 根本的に相容れぬものであり、共存する事が出来ない。雑工業化社会の末期には重工業社会
 を粉砕し消滅させるに違いない(これは、産業の基盤を破壊する演説である!忍)」

 この演説は81年に行われた事を想起して頂きたい。合衆国(自由主義国)の経済と産業が如何にサー・ピーターが予告したとおりに正確に進行したかが分かるはずである。関係者から91年の景気後退はいつまで続くのかと聞かれた時に、私はこのサー・ピーターの演説を引用し、95?96年には終わらないだろう、事態は我々知っている60?70年代とは違うからだと説明しておいた。
 演説が行われて間もなく、私は自分のニュースレターでもそれを紹介したが、如何にそれは予言的であったことか。だが、この事は、300人委員会とその執行機関であるローマクラブが既にアメリカについて述べていた事に照らし合わせれば予測は可能であった。
 サー・ピーターが遠回しに言った事は何だったのか?普通の日常用語に直せば、彼は、古いアメリカ人の生活様式と憲法に基づいた真実かつ信頼出来る連邦政府は、新世界秩序によって破壊されつつあると云う事であり、我々が知っているアメリカを其の様に進める、さもなければ粉々にしてしまうと言っているのである。

◎ 心霊術師か、魔法使いか、それともイカサマ占い師か?
 先に述べたように、300人委員会はしばしばはっきりと見える存在でもある。サー・ピーターは例外ではなかった。サー・ピーターが次の様に演説を結んでいるのを見れば、彼が何処から来たかが明らかになるだろう。

 「私はヘリテージ財団や類似の団体と働けて大変幸福である。真のフェビアン主義者は更
 に急進的な思想を新右翼に期待する(この新右翼の代表が、国内の改革路線の人達である
 !忍)。この10年以上、英国国民は絶えず、如何に産業が落ち目になっているかという
 宣伝の集中砲火を浴びている。この事は全て事実であるが、宣伝の真の効果は国民の士気
 阻喪にある(正確にはタヴィストックの新科学(ニューサイエンス関係の科学者達が仕掛
 けた)」

 「経済の更なる悪化は米国(自由主義国!忍)においても同様であろう。人間に困難な選
 択を迫るには、これ(混乱、士気阻喪)が必要である。将来に対して何らの計画もなく、
 あるいは、有権者が前進を阻むならば、想像も出来ないほどの大規模な社会的混乱が起こ
 るであろう。アメリカ(自由主義国!忍)の都市の外観は荒涼としたものになろう。都市
 の中心部ではまだ何か出来ようが、それとても基本的には都市は縮み上がり、工業の基礎
 は滅亡に瀕する。こうして社会痙攣が生じるのである」

 サー・ピーターは心霊術師か、大評判の魔法使いか、それともイカサマ占い師か?
 その答えは「全て否」である。サー・ピーターは、かっては産業の巨人であったアメリカ合衆国の静かな死を宣告する300人委員会=ローマクラブの下書き原稿をすらすらと読み上げる朗読者に過ぎない。ここ10年間のサー・ピーターの予言を振り返るならば、彼こそが300人委員会の計画に従って産業国アメリカを事実上潰滅させ、終焉に導いたと云う事を、誰が疑えようか?彼の予言は、驚くほど正確であると証明されてこなかっただろうか?実に殆ど一言一句あますところなく正確に、予言は実現されてきたのである。
 サー・ピーター・ヴィッカース(サー・ピーター・ヴィッカース・ホールの義父)はスタンフォード研究所が出版した『人間イメージの変革』と題する報告書の作製に協力した。この報告書をもとに、レーガン政権に対して3000ページもの重大勧告が送られたのである。その上、英国MI6上級情報将校としてサー・ピーター・ヴィッカースはヘリテージ財団に多大な事前情報を提供出来る地位にある。
 300人委員会とNATOの会員としてサー・ピーター・ヴィッカースは、NATOがローマクラブを指導して、アメリカが進もうとしている方向を全く変えさせる社会プログラムを開発させた。ローマクラブは、タヴィストック研究所の指導のもとに、スタンフォード研究所(SRI)に対して、アメリカだけでなく大西洋同盟とOECD加盟のどの国にも適用出来るようなプログラムを開発する事を要請したのである。
 レーガン大統領に3000頁に及ぶ「勧告書」を送ったのは、さーー・ピーターの子分格であるスチュワート・バトラーであった。この勧告書には疑いもなく、国会議員で300人委員会の上級会員であるアンソニー・ウェッジウッド・ベンが表明した見解のいくつかが含まれていた。ベンは80年12月8日にワシントンで会った社会主義インターナショナルの会員に、「もし諸君がレーガンの信用失墜を促すような人物情査をするなら、即ちボルカーを信用失墜させることになり、我々はその下で繁栄出来る」と語っている。レーガン政権に採用されて適用されたパトラーの勧告は、レーガン政権下に進められた貯蓄貸付制度と銀行業界を崩壊に導く結果となった。ベンが「人物情査」すると言ったのは、実はレーガンが洗脳されるべきだという意味だったのである。

 

◎ 鉄鉱業を解体させたフリードマンと黒い貴族ダヴィニョン
 フォン・ハイエクーーヘリテージ財団の創立者であるーーが弟子のミルトン・フリードマンに、一例として、レーガン政権の下でまず最初に鉄鋼産業、次いで自動車産業と住宅産業の崩壊を促進させ、アメリカを非産業化させるローマクラブの計画を統轄させた事に留意する価値がある事を忘れてはならない。
 フランスでは、黒い貴族の一人であるエディエンヌ・ダヴィニョンが、300人委員会の一員として同国の鉄鋼産業を解体させる任務を割り当てられた。仕事を失っている何十万という鉄鋼と造船所の労働者の内、誰がダヴィニョンの名を耳にしたことがあるだろうか。コールマン博士が『世界経済評論』誌の81年4月号でダヴィニョン計画を公表した。
 運命の12月、ワシントンDCで開かれた第10回ローマクラブ総会には、イランから来た見知らぬ人物が参加したが、アヤトラ・ホメイニの特使であるバニサドルであることが分かった。とりわけ80年12月の非公開会議で行われたある演説が私の注意をひいた。それは主にフランソワ・ミッテランの演説だったからだが、この人物はフランスの政権から放逐され、ダメになったと考えられていた男だった。だが、コールマン博士は自分の情報源から、あらかじめミッテランが埃を払って引っ張り出され、政界に復帰しつつあると聞いていた。それだけに彼が何を語るか、コールマン博士にとっては非常に関心の的になっていたのである。
 「産業資本家の発展は、自由とは全く相容れない。我々は彼らに終止符を打たねば
 ならない。20世紀と21世紀の経済システムは、既に恐るべき結果をもたらして
 いる核エネルギーの領域をはじめ人間を粉砕する道具を用いることだろう。」

 ミッテランがエリゼ宮に帰還したことは、社会主義の勝利であった。それは300人委員会が何事かを予告すれば、ミッテランの場合に見られたように、彼が何日か前にパリの政治グループに明らかに完全に拒否されたとしても、力ずくで、あるいはどういう手段を用いても、自らの予告を実現する力があることを証明している。

◎ 狡猾な左翼ウォルター・リップマンの指導を受けたADLグラハムの凄腕謀略
 もう一つ、80年12月のワシントン会議には、別のグループの代表が「オブザーバーの資格で」参加した。それは「アーウィン・スアル」という名でも知られるADL(ユダヤ名誉毀損防止連盟)の事務調査局の長、ジョン・グラハムであった。
 ADLは英国情報機関の三つの分局、即ちMI6や国防情報局などの英国情報機関によって完全に操作されている。スアルの膨大な汚れたトリックは、ロンドンのイーストエンド地区の下水道からかき集めたものだ。スアルはジェイムズ・ボンドばりの手を使う超極秘機関SIS[秘密情報局=MI6の公式名称]の現役である。何人にもADLの力と勢力範囲を過小評価させてはならない。スアルは、ホールその他のフェビアン主義者達と密接に連繁して活動する。彼はミルナー卿、ローズ、バージェス、マックリーン、キム・フィルビーを生んだ共産主義教育センターそのものである英国のオックスフォードとケンブリッジの両大学は長い間エリートの息子や娘だけが入れる所で、親たちは英国上流階級の中でも「貴族階級」だった(東京大学の共産主義者が増えたのは、英国の大学の影響かな?忍)。スアルはオックスフォードでは青年社会主義連盟に加わり、そののちほどなく英国情報機関の補充要員に選ばれた。その後、スアルはアメリカ合衆国に配属され、同国左翼の中で最も狡猾なウォルター・リップマンの保護と援助を受けた。
 リップマンは、急進派をスポイルする作戦として産業民主連盟と民主学生協会を設立運営した。リップマンの二つのプロジェクトは、彼が重要な会員であり、アメリカに触手をのばす300人委員会の「党機構」に不可欠の部分であった。スアルは米国の司法省と強いコネがあり、彼が狙ったどんな人間の情報ファイルでもFBIから入手する事が出来る。司法省は彼が欲しいときにはどんな物でも与える命令を出している。
 スアルの活動の中心は、「右翼グループと個人を監視する」事である。ADLは国務省から便宜を与えられ、同省の情報員を巧みに使っている。国務省には「恐れを知らぬ反ユダヤ活動家」を装う右翼情報員の産卵場がある。情報収集グループには4人の頭がいる。このスパイ・グループは過去20年に渡って活動を続けている。彼らは、毒々しい反ユダヤ新聞を発行し、広い範囲に及ぶ反ユダヤの本を売る。その中心的な分子はルイジアナで活動している。このグループの会員はキリスト教の右翼サークルで人気を集めている作家である。スアルはアブスキャム事件[FBI捜査官がアラブ実業家を装って上下両院議員をおとり捜査で摘発した事件]に深く関わっていて、しばしば警察等の法執行機関から内偵やおとり捜査で警察官を援助するよう要請されている。
 スアルには、ヘリテージ財団が新しく大統領を選ぶまで「レーガンを尾行」し、もしレーガンが財団の望む路線から逸脱したり、ちょっとでも目隠しを外そうとしようものなら2、3発威嚇射撃のようなものを加える役目を与えらた。スアルはヘリテージ財団を快く思わない面倒な右翼顧問を、男でも女でもレーガン政権から遠ざける援助を行った。そのような人物の一人に、レーガンの労働長官レイ・ドノヴァンがいた。彼はADLの政治謀略部のおかげで席を移されたのであった。
 ヘリテージ財団が提出した三千人の推奨リストに上がっている人物の一人、ジェイムズ・ベイカー三世は、大統領に送ったスアルのドノヴァン憎悪の書簡を選んだ仲介者であった。  
 

◎ メキシコ学生反乱を画策したCIA「離脱者」フィリップ・エイジー
 もう一人の重要な謀略者は、CIA「離脱者」フィリップ・エイジーであった。300人委員会の会員でないにも関わらず、彼はメキシコ問題担当官となり、王立国際問題研究所(RIIA)と外交問題評議会(CFR)に随って行動した。
 記録によれば、合衆国で起こった事は何一つとして、RIIAの承認なしに行われたものはない。それは、最初は、チャーチルとルーズベルトとの「公然」たる同意(それ以前には秘密の合意があったが)に始まり、合衆国の情報機関が英国の情報機関と機密情報を共有せざるを得ないような事態が継続して進行しているのである。これがチャーチルとハリファックス卿がうそぶく両国間のいわゆる「特別な関係」であり、この「特別な関係」は、英国の利益とりわけ300人委員会の最も重要な会員の一人、エリザベス女王一族が大きく関与しているブリティッシュ・ペトロリアム[ヨーロッパの三大石油会社の一つ]の利益を代行して合衆国がイラクに仕掛けた湾岸戦争に至るまで継続している。
 1938年以来、いかなる情報活動もこの特別な共同命令構造を通じて行われなかったものはなかった。フィリップ・エイジーはイエズス会・フリーメーソンの環に組み込まれたノートルダム大学を卒業後CIAに加わった。エイジーは最初、68年のメキシコ大学の反乱の背後にある情報職員として私の関心を引いた。
 メキシコ学生反乱の最も重要な問題点の一つは、ニューヨーク、ボン、プラハ、西ベルリンでの学生反乱と全く同じ時期に起こされた事であった。専門的な総合判断とこのような作戦に不可欠である国際刑事警察機構(インターポール)の特別な情報ネットワークを考慮すれば、学生の反乱であろうと、一般には一国の指導者の解任であろうと、時を同じくして地球規模の活動を慎重に起こす事が出来るのは、300人委員会であると考える事はさして困難ではない。「オリンピアンズ」なら全て1日の内に成し遂げられる仕事である。
 エイジーはメキシコとプエルトリコのテロリスト・グループに直結していた。そして、この間に彼はキューバの専制者フィデル・カストロの腹心の友となった。
 これらの作戦を展開したエイジーは、「はぐれ」情報員として行動したと考えてはならない。反対に彼はこれら全ての任務遂行中、CIAの為に働いていたのである。が、カストロのDGI(キューバの情報機関)が彼を「暴露」した時、問題が起きた。彼は二重の役割が明るみに出されるまでCIAの一員として任務を遂行していたのである。これにはキューバのルールドに設置された西欧でも最大のソ連の盗聴施設がからんでいた。同施設は各種信号と暗号解読の3千人のソ連専門家を抱え、同時に数千種の電気信号を傍受出来る性能があった。議会の議員や愛人との私的会話に至るまで、ルールドではエイジーの電話が数多く傍受され、強力な証拠となったのである。
 今日、我々(自由主義国)は「共産主義は死んだ」と聞かされている。だが合衆国は、一戸一戸の家の敷居に至るまで繰り広げられている広範なスパイ作戦を一向に解消しようとしない。
 ルールドにはファックスや電動タイプライターが放つ最も弱い「嵐」の信号でさえも補足する性能がある。即ち、どんなファックス送受信やタイピングでもその内容が分かりさえすれば、暗号が解読出来るのだ。ルールドは未だに合衆国の心臓に突きつけられた匕首のまま残っているのである。こんな場所が今も尚、存在している理由は全く無い。もし合衆国とロシアが真にお互いに平和を保とうとするなら、なぜこのような大規模なスパイ作戦を行う必要があるのか?この奇妙なことを裏書きする単純明白な事実がある。KGBは職員を削除しようとせず、むしろ90年から91年にかけて要員を補充増加しているのである。


◎ イラン国王を失墜させたバーナード・レヴィン=ローマクラブ計画
 バーナード・レヴィンと言っても、おそらく合衆国ではあまり知られていないだろう。頽廃的な「ポップ・スター」やハリウッドの最新の惨めな「暴露」とは異なって、もし目に触れるとしても、学界の人間でも稀にしか聞かない名前である。が、ローマクラブの支配下にあるアメリカの学界の何百という学者の中で、レヴィンが特に注目すべき点がないとしても、イラン、フィリピン、南アフリカ、ニカラグア、韓国の破壊という役割を担っているという点では、大いに注目する必要がある。
 イランの国王の失墜は、バーナード・レヴィンとリチャード・フォークが仕組み、ロバート・アンダーソンのアスペン研究所の指揮による計画によって実行されたものである。『時代展望とモラル』という題名の、いかにして各国政府と指導者の士気を挫くかを述べたローマクラブの出版物の執筆者がレヴィンである。ここに同書の抜粋を掲げる。
 「恐怖戦術を通して士気を挫く主要な技術の一つは、正確には次の方法である。
 狙いをつけた人物が、自分は何処にいるのか、何を期待していいのかがはっきり分からな
 い状態にさせる。加えて、相反する情報を与えながら、懲罰と報償の間を彷徨させて再計
 画があるのかどうかを知ろうとする事を止める。このような情況にさらされると、目標を
 抱き、危険を冒して目標に到達する意志のある人間でも、何をなすべきかと、心が激しい
 葛藤に巻き込まれ、行動が麻痺するのである」

 ローマクラブの青写真は個人に対してのみならず国家に対して、特に各国の指導者に対しても適用される。我々合衆国の人間は「ここはアメリカだ。そんなことは、ここでは起こらない」と言う。
 しかし私は、ここアメリカでそういう事が「起こっている」のだという事を、そしておそらく他の国々ではもっと頻繁に起こっているのだと云う事を、証明してみせよう。レヴィン=ローマクラブ計画は、最終的には、我々が何事であれ全て我々の為になる様に計画されていると思い込ませる所まで士気阻喪する様に仕組まれている。我々は、羊のようにローマクラブの命令に従う事になるであろう(それが、大量虐殺の始まりである)。

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