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迫る立地要請 六カ所MOX工場 [東奥日報]
http://www.asyura2.com/0311/bd31/msg/973.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 11 月 30 日 05:14:04:dfhdU2/i2Qkk2

(回答先: Re: 対北朝鮮外交で強硬派をリードする蓮池透「家族会」事務局長の“危険思想”【誤字脱字訂正し再掲】 投稿者 なるほど 日時 2003 年 11 月 09 日 04:38:02)

迫る立地要請 六カ所MOX工場
-上-

安全性−内部被ばくの危険大


プルトニウムの吸入や漏出の危険性を最小限に抑えるために施設内に設置されるグローブボックス=核燃料サイクル開発機構プルトニウム燃料センター(同機構提供)
 「わが国では核燃料サイクル開発機構が東海村で長年研究開発を行い、新型転換炉『ふげん』や高速増殖炉『もんじゅ』にMOX燃料を供給してきた世界有数の実績がある」

 日本原燃燃料製造部の宮丸邦夫副部長は、MOX燃料加工の実績をこう強調する。サイクル機構のMOX燃料取り扱い実績は三十年以上。ただ、累積生産量は百六十七トンで、六ケ所MOX燃料工場の年間加工能力百三十トンをわずかに上回るにすぎない。

厳重な吸入防護基準

 プルトニウムを含むMOX燃料はウラン燃料の十五万倍のアルファ線を放出するため、取り扱いはウラン燃料と異なる。アルファ線は皮膚で遮られるほど貫通力は弱い。しかし、プルトニウムが体内に入り込むと、アルファ線は体の組織や臓器に直接影響を及ぼし、がんの原因となる。

 国際放射線防護委員会による吸入の防護基準は、プルトニウム加工の方がウラン加工より二百万倍厳しい。作業員がプルトニウムを吸入したり、施設外に漏れないよう厳重な管理が必要で、MOX燃料はグローブボックスと呼ばれる、ゴム手袋が窓についた気密構造の箱の中で扱われる。

 作業員の外部被ばくの防止も課題だ。MOX燃料はウラン燃料に比べて中性子線の放出量は一万倍、ガンマ線は二十倍。日本原燃は工場を可能な限り自動化・遠隔化して、外部被ばくを軽減するという。

 「MOX燃料加工はウラン濃縮と工程がまったく違う。一番怖いのは内部被ばく。グローブは一ミリ程度の厚さしかないため、とがったものなどで破れる可能性がある。大きく破れたり、破れたことに気が付かなければ、作業環境が汚染されて、作業員がプルトニウムを吸い込む危険性が出てくる。プルトニウムは、吸い込んだときの人体への影響がケタ違いに大きい」と、プルトニウム燃料の取り扱いに詳しい日本科学者会議の岩井孝さんは指摘する。

「粉末」で臨界回避へ

 核分裂が連続的に起きる臨界事故の危険性はどうか。岩井さんは「MOX燃料工場は、プルトニウムをずっと粉末で扱い、ペレットにする工程だから、臨界の可能性はそう高くないと思う」と話す。

 工程は、(1)MOX粉末とウラン粉末を混ぜる(2)押し固めてペレットにする(3)焼き固める(4)合金のさや(被覆管)に入れる(5)被覆管の端を溶接する(6)燃料棒を組み合わせる−の六段階。

 水を使う湿式なら一カ所に一・八キロ集まっただけで臨界に達するMOX燃料も、粉末で扱えば臨界量は四百キロ。「乾式工程を基本とすることで、臨界は極めて起こりにくくなる。質量管理、形状寸法管理、中性子吸収材管理といった安全対策を組み合わせ、臨界事故の発生が想定できない安全な工場にする」と宮丸副部長は説明している。

http://www.toonippo.co.jp/rensai/ren2001/mox/0324.html

-中-

廃棄物−超ウラン含む厄介物


MOX燃料の原料となる酸化プルトニウム。プルトニウムなど超ウラン元素を含む廃棄物は高レベル廃棄物並みの地層処分が必要なものも(核燃料サイクル開発機構提供)
 「MOX燃料工場立地は、『超ウラン廃棄物』を六ケ所村に捨てる“呼び水”となるのは間違いない。再処理工場とMOX燃料工場があれば、さまざまな超ウラン廃棄物が出てくるわけだから、別な場所に持って行って捨てるということにはならないだろう。逆に、別な施設で発生した超ウラン廃棄物も六ケ所村に一緒に捨てればいい、という話になってくるはず」

 原子力資料情報室(東京)の西尾漠共同代表は、MOX燃料工場立地によって、六ケ所村への放射性廃棄物集中に拍車がかかると予想する。同工場の運転に伴って発生するのは、グローブボックスの構成部品や紙タオル、ゴム手袋などの固体状廃棄物。将来、工場が解体されれば、金属やコンクリートなどの放射性廃棄物も加わる。

 廃棄物に含まれる放射性物質は主にプルトニウム239やプルトニウム241、ウラン235、ウラン238など。現在、六ケ所村に搬入されている低レベル放射性廃棄物とは性状がまったく異なり、廃棄物処理は複雑さを増してくる。

放射線を長期間放出

 プルトニウムなど、ウランより原子番号が大きい「超ウラン」(TRU)元素は、放射線を長期間放出し続ける厄介物だ。例えば、プルトニウム239の半減期は二万四千年。超ウラン廃棄物の放射能レベルは放射性物質の付着の程度により、幅広い範囲に及ぶ。

 原子力委員会の原子力バックエンド対策専門部会が昨年まとめた報告書によると、超ウラン廃棄物は放射能レベルに応じて、現行の低レベル放射性廃棄物のように地下十メートル程度への埋設処分のほか、地下五十−百メートルへの地中処分、高レベル放射性廃棄物並みに地層処分する方法が記載されている。同報告書によると、商業用MOX燃料工場の操業に伴って発生する放射性廃棄物量は五百立方メートルと試算されている。

 電事連が県に示した文書「低レベル放射性廃棄物貯蔵の安全性」(一九八四年八月)で、六ケ所村への埋設対象としているのは(1)原子力発電所からの通常運転により発生する廃棄物(2)廃炉時に発生する低レベル放射性廃棄物(3)当地点(六ケ所村)の他の施設(核燃料サイクル施設)から発生する低レベル放射性廃棄物−の三項目。MOX燃料工場の運転・廃止に伴って発生する超ウラン廃棄物は「当地点の他の施設から発生する低レベル放射性廃棄物」に含まれる可能性がある。

 西尾代表が指摘するように、核燃料サイクル機構や日本原子力研究所など他の施設で発生した超ウラン廃棄物も六ケ所村に搬入される恐れもある。県の委託を受けた専門家会議が八四年十一月にまとめた報告書は「他の原子力施設で発生するこれらと同等の低レベル放射性廃棄物」も六ケ所村への搬入対象となることを示唆しているためだ。

処分地は検討課題

 日本原燃報道渉外グループの平沢浩治課長は「放射性廃棄物問題はいずれ派生してくると思うが、MOX燃料工場の詳細設計を詰めている現段階では、具体的な発生数量を説明できない。国が定める処分方策に従い地層処分、浅地中処分されることになるが、どこに処分するかはこれからの検討課題。処分されるまでの間は、焼却などによって減容して適切に保管する」と話している。

http://www.toonippo.co.jp/rensai/ren2001/mox/0325.html

  -下-

必要性−使い切れぬ恐れ深刻


MOX粉末を焼き固めたペレットが入った燃料棒を組み合わせる集合体組立工程。写真は「もんじゅ」用燃料=核燃料サイクル開発機構プルトニウム燃料センター(同機構提供)
 天然ウランに含まれる燃えるウラン235の割合は〇・七%だけで、残り九九・三%は燃えにくいウラン238。ウラン235だけ燃やしていると、約七十年で資源は枯渇するが、発電中にウラン238から変化したプルトニウムを取り出して高速増殖炉で上手に燃やせば、ウラン資源を百倍に有効利用できる−。

資源小国のこだわり

 “資源小国”日本が核燃料サイクル路線にこだわる理由だ。核分裂性のウラン235を三−五%に濃縮したのが通常のウラン燃料。MOX燃料は、ウラン235の部分をプルトニウムに置き換えた燃料と言うこともできる。高速増殖炉は実用化が見通せないため、通常の原発(軽水炉)でMOX燃料を燃やそうという計画がプルサーマルだ。

 「ウラン238が変化したプルトニウムを使えれば、千年も二千年も発電ができる。ウラン238を使う技術はいろいろあるから、徐々に燃やしていって、最終的には商業ベースで使える原子炉を開発する。日本は『平和利用のために余剰プルトニウムは持たない』ということだから、プルトニウムを使わないでおくわけにはいかない。著しく経済性を損なわない範囲内で、軽水炉で燃やせるものは燃やしましょう、ということだ」。電事連の太田宏次会長は、プルサーマルには資源の有効利用と余剰プルトニウム対策の両面があると強調する。

 ところが、プルサーマルはウラン資源を一・二倍程度に活用できるだけで、節約効果は乏しい。濃縮ウランが世界的に供給過剰にある現在、再処理−MOX燃料加工が必要なプルサーマル路線はコスト的にも難点がある。

 「プルサーマル計画からは、資源を何回も使えるという印象を受けるが、軽水炉内でできたプルトニウムには燃えないプルトニウムがかなり含まれている。それをさらに燃やしていくと、燃えないプルトニウムの量が急増するため、リサイクルできるのはせいぜい一回。経済的にも引き合わず、羊頭狗(く)肉だ」と舘野淳中央大学教授(元日本原子力研究所研究員)は手厳しい。

 わざわざ高いコストをかけて製造しても、MOX燃料を使い切れるのか−という問題はより深刻だ。原子力委員会の原子力長計策定会議委員を務めた石橋忠雄弁護士(青森市)の試算によると、二〇一〇年までの国内のプルトニウム需給は、供給五十五トンに対して、需要が三十トン。MOX燃料を大量に燃やすフルMOXの大間原発計画の延期や、福島県知事がプルサーマルを当面拒否する方針を示したこともあり、再処理−MOX燃料加工を計画通り進めれば、使い道のない余剰プルトニウムが生じるのは避けられない情勢だ。

「再処理やめるべき」

 ある電力関係者は、余剰プルトニウムの発生という“ジレンマ”を抱えつつも、電力業界が再処理と、これに続くMOX燃料加工を推進する背景をこう解説する。「再処理はストップすべきで、MOX燃料加工も要らない。使用済み核燃料は原発敷地内、敷地外を含め、とにかく貯蔵することだ。しかし、使用済み燃料と高レベル廃棄物、その他の放射性廃棄物の行き先を青森県側に“人質”として取られていることや、地元との約束もあり、現時点では再処理工場を稼働せざるを得ないのが実情だ」

http://www.toonippo.co.jp/rensai/ren2001/mox/0326.html

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