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100円玉サイズのガスタービン発電機がケータイに搭載される日(1/2)【ZD Net記事】
http://www.asyura2.com/0311/it04/msg/326.html
投稿者 クエスチョン 日時 2003 年 11 月 15 日 15:05:23:WmYnAkBebEg4M

2003年11月13日 10:51 PM 更新
100円玉サイズのガスタービン発電機がケータイに搭載される日(1/2)【ZD Net記事】
http://www.zdnet.co.jp/news/0311/13/nj00_nanonano.html

まもなく実用段階に突入するマイクロマシンの世界。いま業界が注目する
のは「ビジネスモデル」に「産業化」。一方で、100グラム人工衛星や100
円玉発電機といった「ドラえもん」を目指した研究も進んでいるようだ。


 11月12日から14日まで科学技術館で開かれている第14回マイクロマシン
展。これに併設して13日に行われたのが第9回国際マイクロマシン・ナノ
テクシンポジウムだ。

 開発現場の第一線で活躍する国内外の研究者が、最新の技術情報を交換
するこのシンポジウム。しかし、研究試作開発の段階から本格的な産業化
の立ち上がりやビジネスモデルの模索といった、最近のマイクロマシン業
界の流れを反映して、用意されたセミナーのテーマも「ビジネスモデルと
展望」「産業への途」「技術戦略」といった経営的な言葉が並ぶようにな
った。

 そのなかで、最新技術の動向を取り上げたセッション「革新研究紹介」
では、「100グラム人工衛星」「バイオハイブリッドナノマシン」「携帯
用電源の研究開発」「NANO Channel」など、興味深い内容が紹介されてい
る。

The Fabrication of a 100gm Co-Orbiting Satellite Assistant (COSA)

 Co-Orbiting Satellite Assistant(COSA)とは、地球の衛星軌道をまわ
っている人工衛星から分離して、さらにその周りをぐるぐる回るミニ人工
衛星のこと。

 COSAの説明をしてくれたのはThe Aerospace Corporationのヘンリー・
ヘルバジアン氏。彼によるとCOSAに想定されている任務は「母船である人
工衛星のモニターとキャリブレーション」。

 日本が打ち上げた「みどり1号」「みどり2号」が連続して故障し放棄さ
れたが、このようなとき、周りを回っているCOSAから映像やデータを送る
ことで、故障の原因を把握したり、人工衛星が正しい方向を向いているか
確認できるようになる。

COSAと母船人工衛星のイメージ図。画面の右上に見えるのはCOSAではなく、
COSAが映し出した母船の画像。母船の右上に「ぽつん」と見えるドットが
COSAに相当する。大きさの比率もこんな感じだ

母船とCOSAの軌道。母船から分離したCOSAは母船である人工衛星を周回す

 母船に搭載して打ち上げるので、COSAの軽量化と小型化は必須条件。た
だし、衛星の周回軌道に乗せるため、COSAにもある程度の機動力を持たせ
ないといけない。

 現在、COSAのスペックとして求められているのは「速度秒速8メートル、
行動日数7日間、搭載する燃料は液化ブタンを500グラム」。限られた燃料
で少しでも航続距離を確保するために、「1〜5マイクロメートルの精度で
三次元造形で加工する」(ヘルバジアン氏)高効率のロケットノズルが必
要になる。

 加えて、小型化を実現するため「ドッキングできる機能は複雑すぎて搭
載できない」COSAは一回限りの使い捨て。「だから安価で大量に生産でき
なければならない」(ヘルバジアン氏)

 「高効率のロケットノズル」「安価な大量生産」を可能にしてくれるの
が、マイクロマシンの生産技術である「マイクロエンジニアリング」だ。
ヘルバジアン氏はプラスチックやシリコンなど従来から使われている素材
を試してみたが、これらは加工精度の不足(プラスチック)や加工コスト
が高い(シリコン)といった問題を抱えていた。

 結局、ヘルバジアン氏が素材として選んだのは「セラミックガラス」。
一般家庭にある皿やコーヒーカップで広く使われているものだ。素材その
ものは成熟して完成度が高く、かつ加工も容易という利点がある。ただし、
この素材も、従来手法による造形加工コストは高い。

 この造形加工コストを抑えるために、COSAの開発で使われているマイク
ロエンジニアリングが「Laser Direct Write Patterning」。これは、素
材に直接レーザーでパターンを書き込む技術で、従来の手法と比較すると
マスキングのステップが必要ないだけ、コストを低くすることが可能にな
るとヘルバジアン氏は説明している。

Laser Direct Write Patterningによるパターンエッチング。レーザーの
出力をコントロールして、パターンの深さを制御する。また、レーザーの
フォーカスを制御すると、基板内部にトンネルのようなパターンを造形す
ることも可能になる

造形されたパターンを積層してCOSAの本体部分が構築される。現在は7層
構造でフットプリントが5×5平方センチメートルの厚さが8ミリ。このな
かに燃料タンク、燃料管、バルブ制御機構などが組み込まれる

組み立てられたCOSAモジュールVer3.1。ヘルバジアン氏の説明によると、
バージョンは3.1だが世代的には二代め。いまは実験室で動き回る程度だ
が、次世代では実際に飛行可能になるという

バイオハイブリッドナノマシン

 マイクロマシンの最新技術として現在最も注目されているのが、生体素
材を利用してマシンを構築するバイオハイブリッドナノマシンの分野。シ
ンポジウムでは東京大学の竹内昌治助教授から、とくに分子モーターに関
する研究成果が紹介された。

[長浜和也, ZDNet/JAPAN]

100円玉サイズのガスタービン発電機がケータイに搭載される日(2/2)


 現在開発されている分子モーターは、筋肉の動く仕組みを応用している。
これは、筋肉線維を構成するミオシン(myosin)とアクチン(actin)に
ATPを消費させることで、アクチン線維の上をミオシンが移動する仕組み
を利用したもの。ナノマシンでは、ガラスにミオシンを吸着させてその上
にアクチンを敷き詰めた素子を生成している。そこにATPを注入すると、
ミオシンが駆動して分子モーターが動き出すわけだ。

 さらに、ミトコンドリアの細胞膜には回転運動をするアクチン線維が存
在するが、これがATP1分子によって120度回転することが分かっている。

分子モーターの動作原理。筋肉線維を構成するミオシンとアクチンにATP
を注入すると線維が伸縮する。分子モーターはこの反応と動きを応用して
いる

 このような、生体内駆動を応用したナノマシンでは、電源が不要となる
ためシステムの小型化が可能になるメリットがあるその一方で、「生体物
を人工物にいかにして吸着させパターン化させるか」「分子モーターの動
きの制御をいかにして行うか」といった問題が出てきている。

 吸着とパターン化の問題では、「PLL」と呼ばれる糊を使い、PLLにタン
パクを貼り付ける研究が進められている。竹内氏の説明では「10ミクロン
の分子を2ミクロンのギャップでパターン化に成功している」

 動きの制御に関しても「ATPの注入と洗い流しでオンオフのスイッチに
なる」(竹内氏)と、モーターのスイッチは比較的簡単に実現できる(そ
れでも、反応速度の問題から、ATPの注入や洗い流しから、モーターの状
態が変化するまで20秒程度かかる)。

 難しいのはスピードの制御。現在、試みられているのは、温度の変化で
分子の活性化させる方法で、ヒーターにかかる電圧と分子モーターのスピ
ードの関係を解析してモーターの動きを制御しようとしている。

 また、生体素材を使うことで心配なのが「寿命」。せっかく苦労して吸
着させてパーツを作っても、倉庫に放置していると、いつのまにか「死亡」
してしまうわけだ。この生体素材の延命に関する研究は「先週から始めた
ばかり」(竹内氏)。いま進められているのは冷凍保存する方法。「先週
から実験を行っているが、5日たった時点の“生存率”は、従来の10%か
ら50%に向上している」(竹内氏)

ATP注入洗い流しのタイミングと分子の移動速度の関係。ATPを洗い流すと
モーターはすぐに止まるが、ATPを注入しても反応にかかるライムラグが
あるため、すぐには動き出さない

分子モーターをヒーターで加熱した場合の分子モーターの回転数変化。X
軸に時間、Y軸に回転数の累積をとっているので、単位時間あたりの回転
数はグラフの傾きで表現される。摂氏40度のときの回転数は2.1〜2.7rps、
摂氏70度のときは4.2rpsとなっている。「加熱するとタンパクは変質する」
という問題もあるが、このテストでは温泉に存在する高熱耐性のあるバク
テリアを用いて行われた

100円玉サイズのガスタービン発電機

 産業技術総合研究所の前田龍太郎氏による講演は「携帯用電源の研究」。
小型化が進む携帯機器が多機能高性能になるにつれて、より大きな消費電
力を必要としている状況の説明から始まり、次期バッテリーとして期待さ
れている燃料電池の動向を紹介している。

 しかし、それ以上に興味深かったのが超小型ガスタービン発電機の話。
ガスタービンと聞くと戦闘機のジェットエンジンや軍艦のエンジンといっ
たように、大出力高効率ながら携帯機器で使うには「とてつもなく大きい」
と思うのが普通の感覚だ。

 しかし、前田氏が紹介したのはなんと「コインサイズ」のガスタービン
発電機。現在、MITで研究が進められているのはコンプレッサー径が8ミリ、
タービン径が6ミリという超小型サイズ。ガスタービンユニット全体でも
21ミリと「100円玉」サイズに収まってしまうというから驚きだ。

 この超小型ガスタービン発電機の問題は、1000℃にも達する高温に素材
のシリコンが耐えられないこと。この解決のため、東北大学では素材にセ
ラミックを採用、タービンの効率を上げるためにブレード製造を三次元加
工で行っている。この部分でも「マイクロエンジニアリング」技術が大い
に貢献しているそうだ。

 いま使われているボタン電池の代わりに、高速で回転するガスタービン
が、カメラの中でとてつもない電力を発電してくれる。120万rpmの小さな
タービンがどんな音を立てるのか想像もつかないが、すごいような怖いよ
うな「携帯用電源」が登場するのは「次の次の少し先」(前田氏)になる
見通しだ。

左は長さ約4メートル直径約1メートルのジェットエンジン。右は直径約20
ミリ厚さ約4ミリのマイクロガスタービン。どちらも同じ理屈で発電する
とはとても信じられない

マイクロガスタービンの構造。右下に見える8ミリのタービンを加工する
のにマイクロエンジニアリングの技術が必要になる

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関連リンク
第14回マイクロマシン展


[長浜和也, ZDNet/JAPAN]

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コメント
1. 2020年9月29日 19:29:24 : 2PkGes8Ip6 : VnhIRmxpLktub0U=[2] 報告
1000度の熱をどうやってケータイに搭載するか、しないか、それが問題だ。

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