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一般相対性理論(人生で最高の思いつき:重力)
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投稿者 乃依 日時 2004 年 1 月 04 日 01:40:16:YTmYN2QYOSlOI
 

(回答先: ベルンからチューリッヒそしてプラハへ 投稿者 乃依 日時 2004 年 1 月 04 日 01:38:43)

http://homepage2.nifty.com/einstein/contents/relativity/contents/relativity8.html

●一般相対性理論(人生で最高の思いつき:重力)

 アインシュタインの回想「私が生涯を通じてやろうとしたのは、ただ、問いかけることでした。神はこの宇宙を、別な風に作ることができたのだろうか。それとも、こう作るしかなかったのだろうか。そして、もしチャンスがあったなら、私はどんな風に宇宙を作っただろうか。」
 「神の意図を読みとろう」というのは、アインシュタインの壮大な野心だった。彼は、何度もその試みに成功し、空間と時間と「光」に関するそれまでの考え方を大きく変えたのだ。
 アインシュタインは、まだ20代だったが、マックス・プランクなど、当時最も権威のあった物理学者たちと交流していた。物理学全域をおおうアインシュタインの理論にもそのころはまだ空白があった。重力である。
 アインシュタインの回想「マックス・プランクは私に『重力』の理論については研究するなと警告しました。この問題は難しすぎて、たとえ解明しても、だれ一人信じないだろうと彼は言うのです。それでも、私は研究しました。人生の中であれほど懸命に考えた時期はありません。最初の相対性理論など『重力』の問題に比べれば子どもの遊びです。」
 「重力」は一見非常に単純である。1kgの豚肉、1kgのサクランボ、何であろうと1kgのものは、秤を同じだけ動かす。なぜなら、地球の「重力」がそれらを全く同じように引っ張るからである。しかし、その地球の働きの根本には何があるのかは、誰にも分からなかった。ニュートンは「重力」が太陽系の動きも支配していることを示した。しかし、どのようにして? それが分からなかった。また、天体が軌道に沿って動くのは、どうしてなのか? 宇宙を全体として秩序立てているのは、いったい何なのか? 「重力」は、あらゆるものを平等に扱う。なんで、できていようと、どれほど大きかろうと例外はない。そこが出発点だった。
 アインシュタインの回想「それは突然のことでした。ある考えがひらめいたのです。人生で最高の思いつき(gl?cklichste Gedanke meines Lebens)といってもいいかも知れません。もし、人が屋根から落ちたら、その人は自分の重さを感じないだろうと考えたわけです。」
 アインシュタインは、このアイデアを、別の例で説明した。誰かが、エレベーターに乗っている時、ケーブルが切れたらどうなるだろうか? その人は浮き上がり無重力になる。彼とエレベーターは、どちらも地球の「重力場」において同じ速度で、自由落下するからである。では、その人が宇宙ロケットの中にいたらどうなるか? それでもやはり、浮いている。床に足をつけさせる「重力場」がないからである。それでは、ロケットが動き始めたらどうなるか? 加速するにつれ、ロケットの床は上昇し、乗っている人にぶつかる。その人にとっては、「重力」によって、足が床に着いているように感じられるだろう。「加速」と「重力」が同じように感じられるなら、もしかすると、二つは同じものではないだろうか? アインシュタインは、そう考えたのである。「加速」と「重力」が同等であることは、革命的な新理論の基礎となるかも知れない。アインシュタインは、そう直感した。(等価原理)
 彼はこう問いかけた。もし「加速によって生まれる力」と「重力」が同じなら、加速の最中に何が起こるであろうか。ロケットが加速すると、窓から入ってきた「光」は、向こう側の壁に当たる時、入ってきた位置より低くなっている。乗っている人には「光」が曲がったように見える。加速によって「光」が曲がるならば「重力」も「光」を曲げるはずだ。これは非常に重要な手がかりであった。


(等価原理と光速度不変の法則)

 「等価原理:アインシュタインが一般相対性理論の基本においた原理の一。基準系の加速度的運動によって生ずる力は重力と同等の効果をもつという。ニュートン力学にはなかった主張。 広辞苑より」

 エレベータの思考実験は、後年アインシュタインが「人生最高の思いつき」といったものである。つまり、この思考実験からアインシュタインは「等価原理」を発見したのだった。エレベータが地球の重力によって自由落下(加速度運動)すると、エレベーターの内部にいる観察者は「無重量状態」を経験する --- つまり、その人はふわりふわりと浮く。また、宇宙でエレベータが静止または等速度運動していると、中にいる観察者は同じく「無重量状態」を経験する --- その人も同じく、ふわりふわりと浮く。これは、たとえばスペースシャトルの中で乗員が宙返りしている状態である。一方、エレベータが宇宙で加速度運動をすると、内部の観測者は「重力と区別できない力」を感じる --- たとえば、スペースシャトルが加速するときである。また地球でエレベータが静止または等速度運動している場合、内部の観測者は「重力」を感じる。この観察者をAさんとしよう。もしもエレベータが密閉されていて外の状態が見えない場合、Aさんは「エレベータが地球の重力によって自由落下(加速度運動)している状態」と「エレベータが宇宙で静止または等速度運動している状態」を区別できない。Aさんにとって、それらは、ともに「無重量状態」つまり、ふわりふわり浮いている状態であるからである。またAさんは同じく「地球でエレベータが静止または等速度運動している状態」と「宇宙でエレベータが加速度運動している状態」を区別できない。いずれの場合もAさんは「重力」および「重力と区別できない力」を感じるからである。つまり、地球において静止または等速度運動しているエレベータにおける「重力」と、宇宙において「加速」しているエレベータにおける「力」は区別できない。これが「等価原理」である。
 話はさらに続く。地球で、自由落下(加速度運動)しているエレベータを、地球で、外から見ている観測者は、エレベータの中の光が曲がって進んで見える。つまり、自由落下(加速度運動)しているエレベータの中の観測者Cさんには、左の壁から発した光は右の壁に向かって直進して見えるのに、エレベータの外の観測者Dさんには、光は曲がって見える。CさんとDさんの違いは、自由落下(加速度運動)しているか、してないかの違いだけである。それなのに、光の軌跡は違って見える。こうなると「等価原理」と「光速度不変の法則」は矛盾することになる。というのは、光は、同じ時間に、CさんとDさんとでは、違う距離を進むからである。そこから出てきた結論は、重力によって、時空が歪むということであった。たとえば重力によって、時間はゆっくり進む。これで、一般相対性理論の基礎は築かれた。残るは、いかにして、それを数学的に記述するかであった。(KM)
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