現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件10 > 1169.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
犯人は裕福な家族持ち?…世田谷一家殺害から3年
犯人は、比較的裕福な家庭で家族と同居する20―30歳代の男――。2000年暮れ、東京都世田谷区の会社員宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人が殺害された事件で、警視庁成城署特捜本部は、新たに浮かび上がった犯人像を明らかにした。
事件発生から間もなく3年。遺族らは、基金の設立などで事件の風化を懸命に防ごうとしている。
特捜本部は、これまで知られていなかった、犯人の遺留品の特徴を明らかにした。数々の遺留品からは、犯人像につながる「生活感」が浮かび上がった。
犯人が宮沢さん宅に残していったのは、黒色のジャンパー、毛糸の帽子、トレーナー、ヒップバッグ、ハンカチなど。このうち、トレーナーの襟には、日ごろから着用し、洗濯を繰り返していたためできた毛玉がついていたことが判明。また、大手量販店製のハンカチは、洗濯を繰り返したことによる縮みがあり、アイロンがかけられていたこともわかった。
トレーナーや帽子が、人気タレントが着用していたものとデザインが似ていたことから、犯人は当初、「流行に敏感な若者」「生活感のない一人暮らし」などと見られてきた。しかし、ハンカチなどに関する新たな情報から、特捜本部は、犯人は家族と同居していた可能性があると軌道修正した。
犯人が履いていた運動靴は英国の「スラセンジャー」、ハンカチから検出された香水はフランスの「ドラッガー・ノワール」と、いずれもブランド品だった。宮沢さん方でパソコンを使用した形跡があることから、パソコンの扱いにも慣れていたとみられ、生活は比較的裕福だったとみられる。
運動靴は、国内では市販されていない28センチのサイズで、ヒップバッグの中からは、日本には存在しない鉱石「モナザイト」も検出された。一方で、同じバッグからは、現場近くに生育する花の花びらや土も検出されており、「海外渡航歴があり、現場近くに住む男」との犯人像も浮かび上がっている。
◆理由を知りたいと墓参の父◆
宮沢みきおさんの父、良行さん(75)は23日、埼玉県内の霊園で4人が眠る墓前に手を合わせた。報道陣に対し、「顔の見えない犯人に不思議と憎しみは沸かない」としながらも、「なぜこんな目にあったのか、どうしても知りたい」と語った。
良行さんは昨年12月、1年間の期限付きで、犯人逮捕に結びつく情報提供者に200万円の謝礼金を出すことを決めたが、今月に入って、期限をさらに1年間延長した。
◆「にいなちゃん、れいくん基金」を設立◆
「世田谷事件」被害者・遺族を支援する会(片山徒有・世話人)は、宮沢さんの長女と長男の名前を冠した奨学金制度「にいなちゃん、れいくん基金」を設立した。個人や企業からの寄付金で運営する。奨学金の対象者は未定だが、「にいなちゃん、礼君の思いを感じ、自分の夢をかなえようとしている子供のお手伝いがしたい」(同会)という。
また、同会は宮沢さん一家の写真をホームページ(http://homepage3.nifty.com/setagaya-san/)や写真展で公開する。
◆世田谷一家4人強盗殺人事件=2000年12月31日、宮沢みきおさんと妻の泰子さん(同41歳)、小学2年の長女にいなちゃん(同8歳)の3人が刺殺、保育園児の長男礼君(同6歳)が絞殺されているのが見つかった。犯人は手にけがをしているとみられ、血液型がA型であることがわかっている。また、身長1メートル75、年齢35歳前後の不審な男が、現場付近から走り去るのが目撃されている。
(読売新聞)[12月23日23時39分更新]