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「心」と戦争─戦争責任を考える千葉8月の会に参加して [ひのきみ通信 第91号]
http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/1316.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 5 月 22 日 17:59:42:dfhdU2/i2Qkk2
 

(回答先: 教育基本法を考えるトーク[斎藤貴男氏/俵義文氏/川中島合戦場] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 5 月 07 日 00:39:13)

萩倉良・松戸南高校分会
 「お望みとあらば、どうぞ私を裏切り者と呼んでくださって結構です。私は少しも恐れません。むしろ私は、他民族の国土を侵略するばかりか、何の罪もない無力な難民の上にこの世の地獄をもたらして平然としている人々と同じ民族であることを恥ずかしく思います。本当の愛国主義は、人類の進歩と決して対立するものではありません。そうでなければ、それは愛国主義ではなく、排他主義なのです」(1937年、上海にて)
 これは、中国に渡った日本人女性、長谷川テルが日中戦争時に記した文章である。彼女はペンとラジオ放送を武器に、日本語とエスペラント語で日本の中国・アジア侵略を批判し、日本兵に反戦を訴えたのである。当時彼女は25歳。明晰な思考と明快な文章は、当時の言論にあって秀逸である。
 言うまでもなく、彼女は日本で「非国民」「売国奴」扱いされた。日本の新聞は彼女のことを「嬌声売国奴の正体はこれ 流暢日本語を操り怪放送 祖国へ毒づく"赤"くづれ長谷川照子」(照子は本名)と書いた。
 高橋哲哉氏(東大教授、哲学)が、『「心」と戦争』のテーマで行った講演の最後に紹介された話である。
 高橋氏によれば、フランスの代表紙『ル・モンド』は、今年の6月11日「日本はまだ平和主義なのだろうか」と報じたという。有事法制の成立によって日本が米軍とともに戦争に参加することが可能になり、憲法9条は実質的に死文化したが、そのことを鋭く論評した記事であろう。
 昨年9月17日の日朝首脳会談とピョンヤン宣言以降、メディアは国民の感情を煽るかのように北朝鮮脅威論を喧伝し、大量の拉致関連情報を流し続けた。拉致は大変な国家犯罪である。ただし、日本は朝鮮に対し、日本の拉致被害の何千・何万倍もの強割連行・慰安婦加害を行い、その尊厳と言葉を奪った植民地支配の歴史をもつ。朝鮮半島の分断は日本の植民地支配にも責があるし、北朝鮮の孤立化と行き詰まりは冷戦と近隣諸国との緊張関係に一因があることも確かである。ところが、それらの事実はほとんど報道されなかった。北朝鮮の拉致だけが強調され、日本が負うべき過去の罪責はすっかり消えてなくなってしまったのだ。
 拉致被害が明らかになった9・17は、9・11事件(米国同時多発テロ)と同様に、ある種の感情の推進力となった。「テロでこんなにひどい目にあったのだから、アフガン攻撃やイラク戦争は仕方ない」と「拉致でこんなにひどい目にあったのだから、米軍の戦争に協力するのは仕方ない」は、質的に同根の感情である。拉致以降の国民感情の変化は、明らかに日本の軍事化の追い風になっている。
 平和主義を捨てて戦争に参加する国になろうかというこの国の命運を決める有事法制の国会審議の時期に、メディアが盛んに取り上げたのは、タマちゃん、白装束、拉致関連ニュースだった。そして有事法制が通った途端、白装束報道はなくなる。日本にジャーナリズムはなくなったと言ったら、言い過ぎだろうか。
 そのような戦争に向かう「心」を長期的に育成するのが、既に日本全国の小学校・中学校に配布されている「心のノート」であり、現在検討されている教育基本法改定である。12歳の少年の事件などをとおして「心の教育」という言葉はますます流布し、その「心」に国家の意向に添ったイデオロギーが注入されかねない。教育基本法が改定されれば、新しい教科書を作る会による歴史修正主義教科書の採択は、飛躍的に増えるだろう。戦争ができる国民精神を立ち上げる体制が着々とつくられている。このままいけば、日本がアメリカと一緒に北朝鮮戦争を始めるなどという愚行さえ遠い話ではないように思える。
 愛国心が声高に言われつつあるが、異論を唱えることが身の危険を意味したあの時代、果たして長谷川テルほど尊厳ある愛国心をもった人物がいただろうか。
 7月19日、80名をこえる市民の参加をえたこの集会は、高橋哲哉氏の話と質疑応答に3時間半でも足りないほどの熱気にあふれていた。

http://homepage3.nifty.com/hinokimi/html/03/091.htm#8月

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