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Re: 石井紘基殺害犯の単独犯行説と謀殺説
http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/1327.html
投稿者 池田一貴 日時 2004 年 11 月 05 日 04:39:56:mhrx/dvuoC3BE
 

(回答先: Re: 石井紘基殺害犯の単独犯行説について 投稿者 三輪 日時 2004 年 11 月 03 日 14:56:54)

 三輪さんの「謀略説のほうが合理的」という主張、拝読しました。
 ついでに、“難しい”さんの投稿を見落としていたことにも気がつきました。失礼しました。これにも併せてお答えします。

 石井紘基議員の刺殺事件については、誰もが三輪さん同様に、「謀殺(謀略)の可能性が大きい」と感じているのではないでしょうか。

 私も、その可能性を否定しません。ただし、その可能性は5%程度と小さいのではないか、というのが、http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/1294.html で述べた趣旨でした。逆にいえば、95%程度の確率で伊藤白水の単独犯行の可能性が高い、ということを述べました。そのような判断を支える理由については、[1294]に書いたとおりです。

 ただし、被告人・伊藤白水が公判において証言した「殺害の動機」に不合理な点があることは、ご指摘のとおりで、それは東京地裁の裁判官も判決文の中で指摘しています。指摘はいかにも尤もです。

 また、私のその後の取材で、白水のいくつかの供述や証言は、明らかに嘘と判定できる(あるいは具体的に反証できる)ものであることが判明しました。それらについて具体的なことはまだ公表できませんが、検察側が第一審法廷の場で白水の嘘を指摘し、論駁することができなかったのは、警察・検察の捜査が不十分であったことを示すものです。捜査当局は猛省しなければなりません。

 逮捕後の伊藤白水の身辺状況、公判での証言や態度などから推定すれば、白水が誰かに殺害を依頼されて実行に移したとは、とても考えられないことから、単独犯行の可能性95%という判断が出てきたわけですが、それでも私は、残り5%の謀殺の可能性に、やはりこだわっています。そのため、今もなお取材を続けているわけです。とりわけ、彼の嘘を暴くことによって、嘘の裏側に隠された真実を明るみに引き出すことができるのではないかと考えました。

 単独犯行を主張する中での嘘は、必ずやその逆(謀殺)を指し示すに違いない、と予想できるからです。

 ところが、取材を進めるにつれて、困ったことに、白水の嘘は謀殺説と単独犯行説の両方から解釈可能であることが分かってきました。

 そこで、三輪さんのおっしゃる点、すなわち、

> 一番のポイントは真実を知っている白水被告人が,その動機において不合理な供述をしているということです。刑を軽くする方向で嘘を言うのは被告人の行動として了解可能です。
> しかし,白水被告人は,被害者を非難して,反省の情を示さない態度を取っているにもかかわらず,その動機となった事情についておよそ信じられない不合理なことを述べている。
> とすれば,表に出せない事情があると考えるのが合理的です。

 この「表に出せない事情」も、謀殺説と単独犯行説の両方から解釈することが可能なのです。そこが、この事件の難しい点です。

 もうひとつ、ご指摘の問題点、

> また、謀略説の根拠には、石井氏が殺される直前に使用していた関係資料や手帳・ノートがなくなっているということがあることも加えておきます。

 これもまた、手帳以外の紛失物が何であったか、特定できていません。また、伊藤白水が持ち去ったのか、警察が押収したまま返還しないのか、最初から入っていなかった(カバンが空だった)のか、という点については、遺族も「推測」以上のことができないのが現状です。そこに、やはり困難さが横たわっています。

 石井議員は当日、ある人物から資料を受け取る予定でした。としたら、その資料を収めるために空のカバンを持って出た、という可能性もゼロとは言えません。遺族は、3日後の国会質問のために当日(殺害された02年10月25日)午後、国会の金融委員長に提出する資料を、カバンの中に入れていた「はず」だと考えていますが、石井議員は自分の調査に関しては秘書にもタッチさせないほど秘密主義でやっていましたから(だからこそ各省庁や特殊法人の内部告発者は石井議員を信用したのですが)、石井議員周辺の人々は誰もカバンの中身を知らなかったのです。だから、カバンに何らかの資料が入っていたとしても、それが何であったか、今となっては確認のしようがありません。

 しかし、手帳だけは、いつも身につけていた物ですから、これがなくなっているのは極めて不審です。これを持ち去ったのは伊藤白水か警察か……いずれにしても、謀略の匂いはこのへんから立ちこめてくるわけですが、現状ではまだ断定的なことは言えません。

 ただし、石井議員が口にしていた「日本がひっくり返るような重大情報」に関しては、取材の過程で一定の輪郭が見えてきました。これもまだ公表できませんが、確かに大きな問題を孕んでいます。それだけに利害関係者が多すぎて、特定することが(現状では)困難です。特に、その情報によってダメージを受ける人々と伊藤白水との繋がりが見えません。そのへんの関係の糸がどこかに見つかれば、謀殺の可能性は一挙に高まるのですが。

 取材の都合で、まだ公表できないことが多くて申し訳ないんですが、謀殺の可能性を全く無視しているわけではないことは、以上でお分かりいただけると思います。単独犯行説と謀殺説の確率(私が想定した95%と5%)が、今後の事実究明で逆転することもあり得ます。ただ現状のままで新しい事実が出てこないと、オセロの白石を黒石にひっくり返すようなわけにはいかない、ということです。現在、新事実の発掘中です。


 さて、“難しい”さんの投稿についてですが、次のように書いておられますね。

> 拝見させて頂いた結果、文面に目を通したものの腑に落ちない点というか、
> そういうものを感じましたのでレスをさせて頂きます。
>
> 「まず一般のジャーナリストは・・」無理な所を池田氏は全く問題なく情報収集が可能
> というのは置いておくとしても金銭面の上で伊藤氏を含め誰も得をしない、との事を
> 必要以上に否定している事、伊藤氏の動機は人を殺し法律を使って自殺したと言える
> 解釈の仕方、この2点が不思議に感じました。
>
> 他人の思考は分かり兼ねる事ではありますが、まず金銭面で伊藤氏が得をしない点では
> 行政調査新聞 http://www.gyouseinews.com/index.html
> 直リンク   http://www.gyouseinews.com/storehouse/nov2002/001.html
> を拝見しますと、池田氏との情報収集結果と相反する記載がされています。

 “難しい”さんは、私の投稿[1294]の趣旨、ことに動機に関して、白水が「動機」として「人を殺し法律を使って自殺した」というように私が主張している、と解釈しておられますが、それはちょっと違います。

 私は、http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/1293.html で写真週刊誌『フライデー』に書いた記事を紹介し、それに基づいて[1294]で単独犯行の可能性を支持する状況証拠とでも言うべきものを述べました。

 その中で、白水が全く改悛の情を示さないことに触れて「まるで死刑を望んでいるかのようです」と述べました。しかし、それは彼が「現実に死刑を望んでいる」という意味ではありません。また白水は「死刑になりたい」ことを「動機」として殺人を犯したわけでもありません。「死刑をも覚悟している」というだけのことです。そのことと殺害動機とは別問題です。

 後日談をいえば、私はその後、東京拘置所での面会を通じて、伊藤白水が本当に「死刑を覚悟しているのか」という点を何度も突っ込んで訊きました。すると、どうも本心では「15年程度で出所したい(らしい)」ということが分かってきました。ただ、死刑判決が下ったら下ったで、それも甘受する、と言いたかったようです。

 実際には、第一審の判決は「無期懲役」でした。このことはすでにご存じでしょう。今年6月18日、東京地裁で判決の主文が読み上げられた時、伊藤白水は一瞬、顔面を紅潮させました。無期懲役は、彼にとっては予想外に重い判決だったと思います。というのは、判決の数週間前、あるマスコミ関係者が「判決は懲役15年ぐらいという噂ですよ」と調子のいいことを言って白水をぬか喜びさせていたからです。「よくて無期懲役」という私の予想のほうが当たりました。白水は苦々しく思っていることでしょう。

 それはさておき、行政調査新聞の取材結果と違う、というご指摘について説明しておきます。行政調査新聞の記事は、事件直後の11月に書かれたものですから、不備な点を指摘するのは気の毒なんですが、一応、正確なところを説明しておきたいと思います。

 行政調査新聞には次のように書かれています。(記事の後半のみ引用します)

------------------------------(以下、引用)------------------------------

「石井紘基代議士刺殺事件の闇」

 ……(前略)……

 先週末、本紙は偶然に伊藤白水容疑者のかつての師とされる右翼界の人物に会った。そこで奇妙な話を聞いたのだ。この人物(T・H氏)はこう語る。

「たしかに伊藤泉(改名前の名)はすぐに頭に血が上るタイプだが、絶対に人を殺すような男ではない。もともとお坊っちゃま育ちで、わがままだが、家賃を立て替えてくれないからと言って人を刺すようなヤツではない。あれは何かウラがある……」。

 昔の配下の者についての話だから、全面信用するわけにはいかない。そこで伊藤容疑者と面識のある右翼関係者3人を訪ね話を聞いてみたところ……。

「あいつはすぐにカッとなるし、乱暴な言葉を吐くから誤解されやすいが、じつは結構優しいところもある。どう考えても人を殺せるようなヤツじゃない」。

「カネには相当困っていたようだ。カネが入るなら何でもする感じだったが、だからと言って強盗や人殺しができる人間じゃなかった。言い含められて犯人に仕立てられた可能性がないわけじゃないと思う」。

「9月ぐらいから石井代議士を殺そうと思い包丁を買って持ち歩いていたって言うでしょ。でもね、あいつは長時間も怒りを持ち続けるなんてタイプじゃないんだよね〜。どうも腑に落ちないって感じだなぁ」。

 ただし、彼らはここ2〜3年、伊藤容疑者とは会っていなかったという。男子3日会わざれば刮目して礼を正すべしと言うが、貧困生活を何年か続ければ男の性格だって変わるかもしれない。

 ところが。

 現場に落ちていた包丁には指紋がついていなかったということが明らかになった。

 しかも現場付近をうろついていた伊藤容疑者は目撃されているが、刺殺現場そのものは誰も見ていない。不思議なことにすぐそばにいた運転手も、犯人の姿は見ていないと証言しているのだ。

 伊藤容疑者は殺害そのものを認め、包丁の入手先などについても正確に自供している。だが、なぜ指紋が付いていなかったかは謎である。……非常に穿った見方をすると、石井紘基代議士に追及されては困る特殊法人絡みの何者かが、伊藤白水をうまく利用した、ということになるのだが……。

------------------------------(引用おわり)------------------------------


 まず、凶器の包丁に指紋が付いていなかった点。これは伊藤白水が革手袋をしていたからです。そして、公用車の運転手の証言ですが、「犯人の姿を見ていない」のではなく、はっきりと見ています。そして警察で数十人の写真の中から、伊藤白水の写真を選び出して「この男が犯人です」と証言しています。

 このへんの取材結果は、事件直後で情報が錯綜していた時期のことですから、行政調査新聞の誤りを責めるのは酷でしょう。

 次に、白水の「師とされる人物」(T・H氏)ですが、私もこの人物はよく知っています。しかし、記事にもあるように、この人物も、他の右翼関係者3人も、「この2〜3年、伊藤容疑者と会っていない」人ばかりです。

 T・H氏は、私には「伊藤泉とは10年近くも会っていない。あいつのことなら池田さんのほうが詳しいでしょう」と言っていました。私は15年前、右翼取材の折に伊藤白水(当時は泉)と初めて会いましたが、以後、事件の1年前まで、白水のほうから何かと連絡があって、数カ月に1回は会っていましたので、たしかに最近の白水の動静についてはT・H氏より詳しかったのです。さらに私は、事件の直前に白水と会った人々からも取材できました。彼らは一般のマスコミには口をつぐんでいましたが、私には話してくれたのです。なぜなら相手も、私の持っている白水関連情報を逆に欲しかったからです。それが、「他の一般のジャーナリストと違って」私が特殊な位置にいた、という意味です。

 ところで、T・H氏や3人の右翼関係者に共通する白水の印象は「人を殺せるようなヤツじゃない」ということのようですが、これはハッキリ言って最近の伊藤白水を知らない人の言葉です。白水は事件の1年前も銃刀法違反で逮捕されていますが、彼はその時「人殺しの練習」をしていたのです。ただし、警察も周囲の人々も、その時点では、まさか殺人の練習とは思いもよらなかったわけですが。

 したがって、行政調査新聞が取材した右翼関係者の情報は「古かった」わけです。同紙の名誉のために付け加えておきますが、これは取材力の問題ではなく、最近の伊藤白水を知っている右翼関係者が事件後、一斉に口をつぐんだ状況下では、取材できる相手が限られていたため、やむを得ないことだったと言えるでしょう。

 では、右翼関係者の多くは、なぜ口をつぐんだのでしょうか?

 私の判断では、彼らは伊藤白水の代議士刺殺事件には右翼としての大義がない、と考えているからだろうと思います。大義なき殺人は「右翼テロリズム」ではありません。伊藤白水の犯行は、単なる個人的な事情(金銭絡みや怨恨)による殺人か、金銭で依頼された謀殺かのどちらかだろう、という推定が働いているものと思われます。だから、伊藤白水の事件について話したがらないのです。「話せば自分まで同類と思われる」ことを忌避しているのでしょう。

 そこで話は、ふたたび単独犯行か謀殺か、という地点に舞い戻るわけですが……。

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