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政治情勢と憲法問題がない交ぜになって論議され扱われる悲劇
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投稿者 あっしら 日時 2003 年 11 月 13 日 17:44:37:Mo7ApAlflbQ6s

(回答先: 改憲は絶対悪なのかなあ 投稿者 ぷち熟女 日時 2003 年 11 月 13 日 07:42:34)


ぷち熟女さん、こんにちわ。
愚民党さんへのメッセージに込められた思いは、拡散的にかつごく薄まったかたちでここ数日の書き込みにも染み出ていると思っています。(ごく薄いものなのでわかりにくいとは思いますが..)
なにより愚民党さんのこの間の書き込みに現れていると思っていますので、しばらくは保留ということでご容赦ください。


「改憲は絶対悪なのかなあ」という問題提起ですが、改憲派である私に言わせればそんなことはないという応答になります(笑)

護憲論は、憲法条項の言葉だけではない現実化という基礎はあるとしても、戦力不保持・交戦権否定の第9条を存続させることに収斂していると言えます。

憲法を不磨の法典として護持するというより、第9条を否定する改正を許さないという護憲運動です。
(憲法第9条に自衛権の行使としても交戦しないとか、人権条項の詳細で具体的な規定を加えるかたちでの改憲であれば反対ではなく賛成するはずです)

より望ましい内容での改憲可能勢力になれるどころか政権を獲得する見込みさえなかった護憲勢力は、現実政治の対抗手段として護憲論を使い続けてきました。
冷戦、朝鮮戦争、警察予備隊、日米安保条約、自衛隊と進む政治情勢のなかで、独立後に国民投票を実施して現行憲法の信認をきちんと得るという当然とも言える運動もしないまま、ただ憲法を守る運動を続けることが唯一の対抗力だと信じてきたのです。

外交政策や予算・法律を決定できる立場になれなかった護憲勢力は、最高法規を楯にして戦うしかないなかで政治情勢と憲法問題を峻別できない意識情況に陥っていきます。

これが、護憲勢力が衰退していった一つの要因でもあると思っています。

政治情勢を捨象して、主権国家として国家権力や国政の基本的な在り方はどういうものでなければならないのかという問いは、学校教育を受けたり政治に少しでも関心があるものなら持つものです。
ところが、護憲戦力は政治的危機意識から、とにかく現行憲法の改正(改悪)を許さないという一点に政治力を注いできたのですから、多数派の国民意識からは乖離していきます。

菅直人氏もそうですが社会党から民主党に移籍した政治家は、このような“護憲主義”から解き放たれたということもできます。
しかし、“護憲主義”から離脱した政治家は、政治情勢に流されて憲法問題や外交・法律を考えるという陥穽に陥りかけています。

民主党は有事立法に賛成しましたが、憲法を改正しないままの有事法制や米軍の行動を盛り込んだ有事立法は容認できません。

戦力不保持や交戦権否定の憲法条項が生きている限り、あのような有事法制は違憲法律です。できるのなら、攻撃を受けたとき国民の犠牲をいかにして最小限にするかという非軍事的対処法制だけです。
“護憲主義”からの解放が違憲立法に与する立場に結びついたのは、彼らが国家権力や国政の基本的な在り方をきちんと考えていないことの証左です。
(有事法制に賛成するのなら、憲法改正を先に行わなければ、法治国家という根源的規定性を否定することになります。これは自民党にもそのまま言えることです)

有事法制に米軍を明記したのも主権国家としてとんでもない誤りです。
有事のなかには外国軍事機構である米軍との衝突もあり得ます。
同盟軍や協力外国部隊という文言であれば許容できるとしても、米軍が敵対者にならないと信じ込んでいるとしか思えないあのような有事立法に賛成した国会議員は、それだけで国会議員としての適格性を欠くと断じます。


このように、“護憲派”も“改憲派”もというか、どちらも奇妙な“護憲派”も“改憲派”がぶつかり合ってきたなかで、現実政治に押し流されるまま、国家や国政の在り方という根源的問題がまともに論じられないまま今日に至っているのが日本です。


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