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世界経済支配層(国際金融家)が「社会主義(産業国有化)政策」に向かうわけ
http://www.asyura2.com/0311/senkyo1/msg/769.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 11 月 28 日 16:43:05:Mo7ApAlflbQ6s


あっしら:『ほとんどの政治勢力は代理人ではないとしても世界権力の補完物』
http://www.asyura2.com/0311/senkyo1/msg/739.html

に対する

シジミさん:『あっしらさん、産業国有化政策が打ち出されるとお考えですか?』
http://www.asyura2.com/0311/senkyo1/msg/759.html

へのレスです。
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あっしら:「それどころか、産業資本制近代が終焉を迎えようとしている今、国際金融家が、社会主義化(産業国有化)を通じて産業資本と労働者の対立を解消する政策を打ち出すはずですが、それの意味するところも理解できず、当然のことながら対抗することもできません。」

シジミさん:「再び社会主義化(産業国有化)の時代が訪れるとお考えなのでしょうか?」

シジミさん:「何故、そのような政策をとるようになるとお考えですか?」
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関連の既書き込みは、末尾に参照リストとしてまとめて添付させていただきます。


まず、「近代」の特性が何であるかを簡単に列挙します。

● 中央銀行制度:貸し出しを始源とする貨幣経済の普遍化
● 大規模産業制:投下資本に占める生産設備の比率が高い産業の隆盛
● 国民国家:経済共同体(社会)と政治的統合機構(国家)の分離と市場の拡大的統合● 重商主義:国際交易及び国際金融取引を通じた富の蓄積

我々が一般的にイメージする「近代」は、科学技術に支えられた近代的産業の発展と世界的な範囲での貿易の拡大であり、人々が国民というかたちで国家に統合されそれぞれの国家が国益の増大をめざしてせめぎ合う国際政治が世界を動かしてきたというものではないでしょうか。

「近代」の第一義的特徴と言えば、そのなかでも、「科学技術に支えられた近代的産業の発展」になるはずです。
機械設備とエネルギーが結びついた近代工業がもたらした物質条件の飛躍的改善は、先進諸国国民によって広く享受され、後進諸国もそれをめざして奮闘してきました。

豊かな生活を手に入れるためには産業の発展が必要という認識のもと、産業の発展を目的としながら「近代世界」は現在に至っています。

しかし、私は、「近代」の特質は、「貸し出しを始源とする貨幣経済の普遍化」にあり、それを通じての金融利得(貨幣的富)の増大にあると考えています。
これは、「科学技術に支えられた近代的産業の発展」は、金融利得を増大するための“手段”であり、決して目的ではないことを意味します。


このような見方を念頭に、「産業制近代」の現状と今後の行く末を考えていきます。

産業資本制近代が終焉を迎えるという予測は、基本的に、この間何度も書いてきた「供給→需要」(「供給=需要」)原理から導かれます。
「近代経済システム」では、供給活動に投じられた通貨が供給活動の成果である財やサービスの需要になるという論理が貫いています。
国民経済というレベルでは、輸出や赤字財政支出によって、供給を超える需要を得ることができます。
先進諸国の近代的発展とは、供給<需要をもたらす輸出に支えられてきたものです。

(供給活動投入貨幣量:100単位で国内供給量:100単位であれば、単価1単位で全量を売ることになりますが、国内供給量:50単位と海外供給量:50単位であれば、うまくいくと単価2単位で全量を売ることができ、回収金額が供給投入貨幣量の2倍である200単位になることもあります)

グローバリズムは、世界の単一市場化をめざすものですから、市場において国内と国外の境目がなくなることをめざすものです。
それは、世界全体で供給活動に投入された貨幣量と世界全体で供給される財やサービスに向けられる需要量がイーブンになることを意味します。
(これはことさらグローバリズムによってもたらされるわけではなく、「近代経済システム」の基本論理なのですが、グローバリズムの進展によりそれがより加速されるという意味で取り上げています)

世界が単一市場になれば、供給活動に投じられた貨幣以上の需要がないことが明瞭になります。
さらに言えば、高額所得者が全額を需要に回さないものですから、供給>需要であることが常態です。(利潤で内部留保されたものも需要に回らない)

ご存知のように、供給>需要を埋める手法の一つである赤字財政支出は、これまでのツケがたまっているため現状維持の赤字規模が精一杯という状況です。
もう一つの「信用創造」機能による需要拡大手法は、大半が同時に供給拡大手法でもあるため供給>需要の穴埋めにそれほどの期待はできず、逆に消費者向け「信用創造」をむやみに拡大すれば焦げ付きを増大させてしまいます。

その一方で、個別企業は、競争に打ち勝つために生産性の上昇に励んでいます。
生産性の上昇は、投下貨幣量が得る産出貨幣量をより多くすることであり、同一投下貨幣量でより多くの財を産出するようにすることです。
従来の単価と同じで増えた財の供給を全部捌けば産出貨幣量が増えることになりますが、需要が増えていなければ、財の単価が下がるだけで産出貨幣量(売上)は増えないことになります。
これが、この10年間日本経済が苦悩しているデフレ状況をもたらす基本的要因でもあります。

さらに、企業は、生産性を上昇させるために資本に占める生産設備の割合を高めていきます。
生産設備を購入するときは銀行から借り入れを行って購入代金を一括で支払いますが、その費用の財への転嫁(回収)は、10年間などの長期に渡って行います。
デフレは財の価格が下がることですから、この減価償却過程に多大な影響を与えることになります。
例えば、1万円の財を売るとき1000円が減価償却分(借り入れをしていれば元本返済分に相当)と支払い利息分だとします。
デフレで財の価格が9800円になると減価償却分と支配利息分が出ないため、利払いや元本返済を停止するか、幸いにして利益が出ている場合には利益を減らすことになります。
(現実には賃下げでデフレ問題を解消しようともしますが、それは同時に需要の減少を意味しますから、いたちごっこで終わります)

そして、デフレは生産設備の価格にも及びますから、後から設備投資をしたほうが同じ能力を安く手に入れられることになります。これは、先行した企業がより苦しい競争を強いられることを意味します。(通常は時間が経てば性能も良くなるので、さらに苦しい競争になります)

このような大まかな論理で、「産業制近代」は全体として立ち行かなくなります。
(一部の優良企業は利益を上げることができますが、それは「供給=需要」の論理から横取りでしかないため、他の企業はさらに苦境に陥ることになります)

これは同時に、産業に膨大な貸し出しを行って膨大な金融利得を稼いでいる金融家(銀行)を危難に落とし入れることを意味します。
貸し出し債権が回収できなかったり、貸し出しに大きなリスクを背負うことになります。
(デフレは担保物件の価値も押し下げるので担保権を行使しても元本そのものが回収できるかどうかになったりします)

さらに、金融家は、膨大な株式を保有しています。
産業が利益をあげられないということは、配当収入が得られないということであり、株式価値が低落するということでもあります。


先進諸国の国民は産業の恩恵を受けて生活することになじんでいますから、産業の崩壊をよしとはしないはずです。
そして、産業に膨大な貸し出しを行ってきた金融家も、金庫にしまっているだけでは貨幣的富は増殖しないことがわかっていますから、なんとか貸し出しが継続できる方法を模索するはずです。

その模索の行き着く先は、産業の国有化だと考えています。

金融家は手持ちの株式を国家に売却し、国家はその株式を購入するために金融家から借り入れ(公債発行)をします。(これで、配当収入が利息収入に変わります)
そして、国有企業が設備投資を行うときや赤字になったときも、金融家は、国家に貸し出しをすることになります。(これで、従来通りに産業への貸し出しができるようになります)
貸し出し先が個人であればその人が死んでしまったときや破産したとき回収不能に陥ることがあり、貸し出し先が企業であっても、破産してしまえば回収不能に陥ることがあります。
ところが、抽象的存在である国家はそこに人々が暮らしている限り永遠とも言えます。そして、国家には徴税権とそれを確実にするための強制力も持っています。
これは、取りぱぐれがない相手に貸し出しをすることを意味します。

この産業国有化は、ソ連や中国のような国有化ではなく、戦後英国で行われた国有化に近いものです。
国際金融家は、既に(故国)英国で産業国有化のテストを行っています。
国有化された企業は、共産党や官僚が支配するというものではなく、現在の私的企業に近い経営実態になると予測しています。(今でも、資本と経営は分離していますから、なんら変更の必要はありません)
株主の代わりに、国家に利益を上納し、それが金融家に利息というかたちで支払われることになります。
そして、利益ができない企業の分の利息は、税金を徴収して支払われることになります。

マルクス主義者は、マルクスが「資本論」で利潤の源泉を剰余労働の収奪とした剰余価値学説に囚われているため、「近代経済システム」の根源的論理が見えなくなっています。
(「供給=需要」の論理に照らせば、利潤=剰余価値という説明の虚妄はすぐにわかるはずです)

だからこそ、産業資本(家)と労働者の対立ばかりを煽り、肝心な収奪者である金融家を見逃すという大罪を犯しています。
資本家を倒して産業を国有化すれば搾取がなくなりうまくいくと錯誤していたことが、ソ連やかつての中国という「共産主義国家」がうまくいかなかった要因の一つでもあります。

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シジミさん:「レーガン・サッチャー時代以降、先進資本主義国では”小さな政府”がスローガンとなり、またその後、ソ連・東欧圏の崩壊もあり産業国有化などということは完全に時代遅れとなったと思ってきました。もちろん資本主義国でも、社会民主主義者は”小さな政府”という方向とは異なるでしょうが、それでも「国有化」という政策はとっていない筈です。」

A:彼らは時機に応じた政策を持ち込みます。基軸通貨国でもないサッチャー英国は、財政支出の重みが金融家や高額所得者に害を及ぼすことを避けるために「小さな政府」やフラット税制の政策を打ち出しました。
レーガン米国は、基軸通貨国の強みを生かし、金融家や高額所得者の減税策を取るとともに軍事大国化をめざしました。レーガン米国は、「小さな政府」というスローガンとは違って実質は「大きな政府」になっています。
そして、どちらにも共通しているのが、国民経済を金融資本主義の方向に進めたことです。
“彼ら”は、いかにして貨幣的富を増殖させるかということが判断基準としており、それ以外に普遍的な価値観や哲学があるわけではありません。


シジミさん:「国有化政策はどのような政府が打ち出すとお考えですか?現在の権力者(或いは彼等の後継者)でしょうか、それとも彼等とは別の政権(例えば革命政権)でしょうか?」

A:現在の権力者が引き継ぐことになるはずです。

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★ 関連参照書き込み

『国債と産業国有化が鍵だと思っています』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/232.html

『「利潤なき時代」について』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/250.html

『世界経済の破壊を通じて富を吸い上げるメカニズム』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/141.html

『成長のない時代でも確実に膨大な貨幣的富を獲得できる世界システム』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/147.html

『“供給=需要”は「近代経済システム」を考察する根幹』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/1173.html

『「A+B定理」について  【「A+B逆定理」の提起】』
http://www.asyura2.com/0311/idletalk6/msg/313.html

『科学技術の発展問題が根本要因ではありません  − 経済システムにとって過剰な生産力の存在がそれを物語っています −』
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/418.html

『“デフレ”は「近代経済システム」が根っことして抱えている“宿痾” − 不良債権処理や金融緩和政策でデフレは解消できない −』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/695.html

『【「近代経済システム」の終焉を告げる「21世紀デフレ」】 活動力の「非保存性」と通貨の「蓄蔵性」という根源的矛盾』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/903.html

『そろそろ目を覚まそう:日本経済を含む世界経済は、「対テロ戦争」と並行するかたちで意図的に破壊されていく!』
http://www.asyura.com/0304/hasan24/msg/145.html

『「近代」日本と今後の世界:国際金融家(寄生者)には読んで欲しくないが、知ってることだからいいだろう』
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/901.html

『「寄生性」&「知的謀略」が国際金融家や国際商人の“危険因子” − トヨタなど日本の国際商人(輸出優良企業)も“危険因子”を持ちつつある −』
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/737.html

『「近代経済システム」や「近代価値観」が悪魔崇拝者(知的強欲追求者)のものであることが浮かび上がる』
http://www.asyura.com/2003/war24/msg/1034.html

『【国際情勢を考える手掛かり】 {(近代産業主義 Vs. 近代金融主義) Vs. (イスラム近代派 Vs. イスラム利権派)}という対立図式 − 日本が立っている歴史的岐路 −』
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/632.html

『【国際情勢を見る手掛かり】 世界の対立構図は今後どのように変容するのか』
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/638.html


※ 戦後経済史の概観

『【世界経済のゆくえ】世界経済にとって70年代はどういう時代だったのか』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/787.html

『【世界経済のゆくえ】経済支配層は70年代に何を考えたのか』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/788.html

『【世界経済のゆくえ】産業資本的利益育成から金融資本的利益収穫へ』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/789.html

『【世界経済のゆくえ】80年代以降の金融資本的収穫を支える価値観と経済政策』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/791.html

『【世界経済のゆくえ】日本経済が突きつけたマネタリズムへの“最後通牒”』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/792.html

『【世界経済のゆくえ】「定常状態」あるいは「歴史段階的動態均衡」という経済状況』
http://www.asyura.com/2002/hasan12/msg/1190.html


『【世界経済を認識する基礎】「競争モデル」から「独占モデル」へ  − マルクス主義批判も若干 −』
http://www.asyura.com/2002/hasan10/msg/940.html

『【世界経済を認識する基礎】「近代経済システム」における利潤と経済成長の源泉』
http://www.asyura.com/2002/hasan11/msg/430.html


『【デフレ問題再考 <その1>】 デフレの基本をもう一度考える』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1250.html

『【デフレ問題再考 <その2>】 “強い国際企業”を抱える日本とドイツが「デフレ不況」に陥る経済論理  − 中国のデフレは19世紀型 − 』

http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1251.html


※ やり取りを通じての説明

ケイちゃん:『問題は、供給ではない。需要だ。』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/145.html

あっしら:『妄言を吐く者からの反論』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/149.html

あっしら:『【補足】供給と需要  − 「政府紙幣」発行論者の陥穽 −』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/154.html

ケイちゃん:『供給が需要を作るのか、需要が供給を作るのか。』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/158.html

あっしら:『超一級の経済認識力をお持ちのケイちゃんに』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/169.html

ケイちゃん:『政府紙幣とデフレ下の需要=供給』
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/170.html

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