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「供給→需要」原理や政策的需要喚起について  [オニオンさんへ]
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/496.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 2 月 05 日 03:39:37:Mo7ApAlflbQ6s
 


あっしら:『森永説について』
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/449.html

オニオンさん:『デフレは金融政策で解決可能だと思うのですが。』
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/474.html

あっしら:『デフレを金融政策だけで解消することは無理です』
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/482.html

オニオンさん:『Re: デフレを金融政策だけで解消することは無理です  信用創造と通貨発行の違い、 「供給→需要」?』
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/495.html

の続きです。
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オニオンさん、レスありがとうございます。
遠慮なくどんどん“噛み付いて”ください。
ただ書くだけだけですと、固定的な視点やわかったつもりという罠にはまりがちです。
おかしいんじゃないのとか、わからんといったレスをいただくのは、自分のためにも大いに役立ちます。

オニオンさん:「あっしら:『妄言を吐く者からの反論』(http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/149.html )のなかにありました「供給は国内からだけとは限らない」ということと、また年収300万という言葉に象徴されるような富の分配の極端な偏在が解消されなければ景気回復には至らないということでしょうか?
 前者はお金があっても輸入に使ったら国内に金が残んないから意味がない。後者は金持ちは貰った金をすべて使うわけではないからお金の”死蔵”が起こると、こう解釈させていただきました。このことに関して言えば正直全く考えていませんでした。素直に脱帽です。ただそれでも現在のように貸し渋りどころか貸し剥しとまで言われている状況ではいくらかは効果があるのではないでしょうか。」

オニオンさん:「ところで(ところでが多くてすみません)参考書き込みの中に「供給→需要」とあったのですが、これは企業が稼いだお金は社員に配るなり原材料買うなり設備投資するなりしてまた需要に向かう。だからちゃんと使わないと供給>需要になるということですよね。
これについてふと疑問に思ったのですが、例えば企業Aが機械を買うために銀行Bからお金を借りる。そして機会を買う。 このような場合需要→供給になってはいないでしょうか?」


供給が需要をつくるという「供給→需要」(供給=需要)原理は、経済問題を考えるときの要だと思っています。
これは、セイの法則に通じるものであり、古典派も基礎にしている考えです。

古典派の経済学者は違う解釈のようですが、供給は、ものの供給ではなく、供給活動のために支払うお金のことです。(資本主義=近代経済社会の特質は、ものを生産が、労働力・機械設備・原材料などをお金で買わなければ始まらないことにあります)

ある経済主体の供給活動で支払われるお金が、タイムラグはありながらも、他の経済主体の需要になるという論理です。

「供給→需要」(供給=需要)原理は、ある国民経済の総需要はそこでの供給活動に投じられた貨幣量を最大値とする、すなわち、“供給額を超える需要は国民経済内に存在しない”という考えだと理解していただければと思います。

ものに対する需要は、労働力(活動力)を提供した対価によるもの、生産に必要な機械設備や原材料など、税金による財政支出、赤字財政支出から構成されます。

(利潤の分け前(配当や利息)も需要になりますが、ここでは活動力を提供した対価によるものに含めてもいいでしょう。また、企業や家計の内部留保は、貸し出しを通じてそれらのある支出形態に使われるか、そのまま金庫に眠るかになります)

これを冷静に考えれば、最後の赤字財政支出を除けば、供給活動のための支払われたお金が需要になることがわかります。(税金による財政支出は個人や法人の所得の移転です)
お金は中央銀行の貸し出しを通じて経済社会に流れ始めますが、需要は供給活動を通じて形成されるものです。
供給活動のための支払われるお金がなければ需要は生まれないといったほうが的確かもしれません。

ケインズ派は需要が供給をつくるという考えを基礎にしていますが、それは、供給で支払われたお金のすべてが需要に回るわけではないことで起きる“負の現実”の解釈を誤ったものだと思っています。

供給活動に投じられたお金は、買うものと引き換えに他者の懐に入ります。
懐に入ったお金を使わなければ次なる供給活動ができない企業や生活が成り立たない家計は全部使ってくれますが、余裕のある企業や家計は内部留保に回します。
内部留保にしたお金が、銀行の預金になり貸し出しに使われたり、新規発行株式に投資されたり、国債購入に回ったりしたならば、それを通じてある経済主体の供給活動で使われ需要となります。
しかし、預金が貸し出しに使われなかったり、既発株式の購入に使われたり(一般的な株式取引)、国外に投資されたり、タンスにしまい込まれたりしたら、供給>需要というギャップが生まれることになります。

供給>需要というデフレ・ギャップは、供給過多だからでも需要過少だからでもなく、供給活動に投じられたお金がきちんと需要に回らずにしまい込まれてしまうことで生じるものです。

銀行の「信用創造」機能を考えると、供給活動に投じられたお金がきちんと需要に回らずにしまい込まれて割り合いが驚くほど大きいことを推測することができます。
(逆に、インフレ時代は、どれほどの「信用創造」が行われたのかを窺い知ることができます)

ケインズ派は、それを赤字財政支出でカバーすればいいというものでしかありません。

お金のしまい込みから生じる供給>需要というギャップを弊害なくカバーする手立ては、輸出(貿易収支黒字)です。
国民経済内には供給=需要の条件がありますから、輸出に回したものは完全な余禄になります。
ある国民経済が供給=需要=100万円なら、国内で全生産量である1000個売っても100万円で、国内で800個売っても100万円になり、残った200個を輸出して“余計に”25万円稼ぐことができます。
この25万円をしまい込んでも、供給>需要というギャップは生じません。

オニオンさん:「ところで「だめ企業」という言葉がありましたが、確かに本当に駄目なところもあるのでしょうが、そのうちのいくらかは世の中のマネーサプライが増加すればだめ企業でなくなるのではと思うのです。銀行が融資をしないなら銀行が安心するまで日銀を味方につけた上で政府中小企業支援制度とか何とかすればよいのではないでしょうか?」


デフレ状況を解消しない限り、融資しても、存続するのが精一杯で、立ち直るところまではいかないところが多いはずです。
マネーサプライの増加が、銀行への返済立て替えや失業保険の支払いの代わりでしかなくなるケースが多いと思われます。

そして、デフレが続く限り、ある時点ではダメではなかった企業が新たなダメ企業になるという流れになります。
98年以降に発生した不良債権は、バブル崩壊そのものではなく、デフレ不況によって生じたものです。


>あっしら:日銀が一過性のお金を撒いても「デフレ不況」を解消することはできない
>可能性が高いと思っています。
>120兆円まいたとしても、それが1回限りのものであれば、それを全額消費に回し
>たとしても、それを使い切った時点でものすごい反動が起きます。
>新たに発生した120兆円のために物価が上がり、企業のなかには生産を増強すると
>ころもあるでしょうが、120兆円が使い切られた時点で、物価は急激に低下し、
>増強した生産設備は過剰になります。
>一時の夢、ないしは、「祭りの後」になるはずです。

オニオンさん:「とありましたが、通貨発行を伴った上での商品券のようなものを国民にくばり、それを日銀が通貨発行によって引き受けるという形にすればよいのではないでしょうか。通貨発行と信用創造の違いは前者基本的に不滅ですが後者は銀行に返されれば消えることにあると思います(余談ですが、だから企業は全体としてエンドレスで借り続けなければならなくなる。しかも銀行に返すときは利子を付けなければいけないから常に以前より多く借りることを必要とする。故に近代経済システムにとって成長とは国民の幸福のための手段ではなく、それ自体が義務となる。というようなことを何かで読んだ覚えがあります)。
 一時の夢、や一過性とありましたが国民が使ったお金は(商品券なら使うしかない)企業にいき且つ通貨発行ならお金は消えませんので、企業はそれを幾らかは社員の給料にするでしょうし、設備投資などに向かうものもあると思います。そうなれば新たな需要が生まれます。いかがでしょうか?」


商品券形式でも銀行券剥き出しでも全部消費されるのであれば同じですが、給与と同じように定年まで継続的に支払われるものでなければ、数年間はインフレになるとしても、確固たるかたちでデフレを解消することはできません。

通貨発行でお金が増えても、それが経済社会を循環し続けるとは限りません。
儲けたお金は、それを再投資してさらに儲けられるという見通しがなければ使われないものです。
(一過性の大盤振る舞いで、積極的な設備投資や雇用増大をはかる企業経営者は愚かです。大盤振る舞いを知った企業は、増産できる範囲で増産するでしょうが、できるだけ利益を多く得るために高値で商品を売ろうとするはずです。そして、とてつもない神風による供給<需要というインフレ・ギャップが状況が生まれるのですからそれがある程度まで達成できますから、神風分の需要増はその多くが企業の粗利益になるでしょう)

旺盛な購買活動で企業が手にした粗利益は、おそらくその多くが借入金の返済や配当金に回ることになると思います。そうでないものも、預金か海外投資に回り、従業員への還元は数回のボーナスに反映するくらいだと思われます。

つまるところ、銀行の不良債権問題が改善されたり、せいぜい数年間企業収益が膨らんだり、株式市場が活発になったり、国債の消化がスムーズにいったりといった程度の効果で終わるだろうと思います。

それらの効果よりも、神風による祭りの後の「反動デフレ」のほうが恐いと予測します。

オニオンさん:「ところで余談なんですが、何気なしに「デフレ不況」という言葉を使ってたんですが、よく考えるとバブル崩壊から確かに成長は殆どないですがGDPは別に縮んでませんよね。なのに失業は増えるし「年収300万」は流行語だし、、、やっぱりおかしいですね。」

名目GDPは、530兆円ほどから430兆円ほどに大きく縮んでいるはずです。(申し訳ありませんが、眠いのでこのデータは検証していません)

実質GDPはたいして縮んでいませんが...


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