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「新春の集い」(名古屋)でいただいたご質問とトッテンの回答
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/507.html
投稿者 エンセン 日時 2004 年 2 月 09 日 17:41:28:ieVyGVASbNhvI
 

(回答先: 『私たちが目指すべき社会』:ビルトッテン新春の集い講演 投稿者 鳥の目と虫の目 日時 2004 年 1 月 30 日 09:24:53)

 
題名:No.614 「新春の集い」(名古屋)でいただいたご質問とトッテンの回答

From : ビル・トッテン
Subject : 「新春の集い」(名古屋)でいただいたご質問とトッテンの回答
Number : OW614
Date : 2004年2月5日

「新春の集い」(名古屋)でいただいたご質問とトッテンの回答

Q1:先日は「アシスト新春の集い」(名古屋)での講演、ありがとうございました。トッテンさんの講演はいつ聞いても爽快ですね。さて、先日の講演の中で日本の政府のバカさかげんの話がありましたが、まったく同感です。・・・・しかし、現在のアメリカの世界戦略(といってもユダヤかもしれませんが)の中で日本との関係を見ると「日米安全保障条約」がひとつの大きな縛りになっていると感じます。また現在の日本の憲法は日本の敗戦時アメリカが作った憲法ですし戦後の日本を骨抜きにするために教育制度までアメリカに改悪されたと考えております。したがってトッテンさんの話にありましたように昭和20年以降日本が駄目になったと思います。そんな中で、日本はアメリカの言いなりにならざるを得ない感を受けるのですが、政府の馬鹿とアメリカとの関係を考えるとどうすればいいのかが良くわかりませんが、そのあたりについてトッテンさんはどう考えているのでしょうか? 今回のイラクへの自衛隊派遣の件も同じでしょうし昔の湾岸戦争時も日本は確か90億ドル+αのお金を出しているはずですがこれでもアメリカは日本に対して非難してきました。日本はもっと強く出るべきと思うのですが先ほどの安保の制約があって言いなりになっているように感じるのですが。トッテンさんはどのようにお考えでしょうか?

トッテン:安保条約は、アメリカが日本を防衛するといういかなる約束もないにもかかわらず、日本を軍事的に占領する権利をアメリカに与え、さらに米軍が駐留する費用の大部分を日本に負担させるものに過ぎません。ですから私は安保条約とそれに伴う地位協定を解消すべきだと思っています。安保条約によってアメリカが日本を守ってくれると思うのであれば、または日本を防衛すると保証しているというのであれば、どうか条文を読んで
いただきたいと思います。

<日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約>

第五条

各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。前記の武力攻撃及びその結果として執ったすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従って直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執ったときは、終止しなければならない。

第六条

日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、千九百五十二年二月二十八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基づく行政協定(改正を含む)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される。

また、数年前に調印された「ガイドライン」と呼ばれる日米防衛協力のための指針の見直しによって、アメリカの軍事占領はさらに強化され、日本は海外におけるアメリカの軍事行動を支援することを強制されました。そのガイドラインには、日本の防衛は、日本の責任でありアメリカに責任はないということが明記されています。

このような状況下において、私は日本国民は2つのことをする必要があると思います。

1.安保条約でアメリカが日本を守ってくれるということが嘘だという事実を受け入れなければいけません。安保条約によってアメリカは日本を軍事的に占領することが許されていますが、日本の防衛にいかなる責任も負ってはいない。さらには日本の憲法を無視して、アメリカの海外での軍事行動を日本が支援することを要請しているのです。

2.アメリカの支援なしに、日本を自分で防衛する準備をする必要があります。

私は、日本憲法の第九条は次のように変えるべきだと信じています。

< 憲法第9条 原文>

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

1.前半部はそのまま:“正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。”

2.後半部を削除する:“前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。”

そして、日本は、陸海空軍または他の日本を防衛するために必要になるものを保持するが、それを(海外の)戦争または国際紛争を解決する手段としては決して使わないことを表明するべきです。
日本はまた他の平和を愛する国(世界のほとんどの国がそうである)と協力して、国連が戦争をなくすために十分な警察としての力を持つよう、それによって国家が軍事組織を持つ必要がなくなるよう、真の代表機構にする支援を行うべきだと思います。そしてもしそれを国連によって行うことができなければ、日本は近隣諸国とともに、アジアにそのような機構を形成するように努めるべきだと思います。

最後に、私は、最近よく使われる「集団的自衛権」という言葉もまたもう一つの嘘だと思っています。これは日本の防衛にはまったく関係がありません。集団的自衛権の唯一の目的は、米軍が世界のさまざまなところで行っている戦争を支援するために、日本人の命とお金を使わせることだからです。
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Q2:私も儒教的な考え方、文化に戻すことにより社会を安定させることができるのではないかと考えていますが、本当に可能でしょうか。どのような対応があると考えられますか。社会が豊かになることより、快楽を追求する個人が増え、モラルが低下する傾向にあると考えられます。そういったジレンマが今あると思われます。

トッテン:私たちが精神やモラルの貧困さから立ち直るために、物質的な豊かさを捨てなければならないとは思いたくありません。私たちが物質至上主義であることに気づき、それが私たちに真の幸福をもたらさないということに気づく知性を私たちは持っていると信じたいのです。物質主義、拝金主義は幸せをもたらさないばかりか、この地球を破壊します。ですから人間には、物質中毒から立ち直る強さがあると私は信じたいのです。しかしもし、私たちがそれほど知性的でも強くもなく、いまの方向のままいけば、いずれ私たちは豊かな社会も失い、儒教的な考え方や文化が国民に根付いていた頃、またはそれよりも貧しかった頃にもどるしかないと思います。豊かな社会を失ってはじめて、再び人間が精神やモラルを取り戻すようなことにならないことを私は心から願っています。
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Q3:あいかわらずのトッテン流経済学楽しく聞かせていただきました。4200万円 x 3%=126万円ですが、4200万円の土地の年間収入は126万円/年以上であると思う。法人税は50%、土地保有税は3%なら、6%以上で運用されていればビル案は成立するがそうでなければ成立しないのではないか。

トッテン:土地に課税する案について説明が足りなかった部分を追加します。入手できた最新データ2001年を例にすると、日本の地価総額は1456兆円でした。それに一律3%課税すると、税収は44兆円になります。同年の所得税および消費税収(国税プラス地方税)は39兆円,また、それに国、地方の法人税もあわせると税収は57兆円でした。つまり、3%の地価税を導入するだけで、同年の国および地方所得税、消費税の112%になり、また法人税収を合わせても、税収の76%をカバーすることができます。また地価税を4%で計算すると、税収は58兆円となり、国と地方の所得税、消費税、法人税すべてをカバーすることができるわけです。ちなみに銀座の4200万円というのは、銀座5丁目の1坪の単価になります。このような土地への税を導入することで、地価が下がれば、税収もさがることになり、いずれ所得税や法人税を政府は復活せざるを得なくなりますが地価も下がり、または土地の所有者へ支払われていた利益分が一般の働く人々の給料に分配されるようになることを考えると、それによってより公平な社会がもたらされると私は思っています。

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著作:株式会社 アシスト  代表取締役 ビル・トッテン
発行/翻訳/編集:株式会社 アシスト

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