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比較「優生学」史―独・仏・伯・露における「良き血筋を作る術」の展開 マーク・B・アダムズ (編集)
http://www.asyura2.com/0401/health8/msg/509.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 5 月 25 日 18:22:59:dfhdU2/i2Qkk2
 

(回答先: 健康帝国ナチス ロバート・N・プロクター著 【健康増進法・・・】 投稿者 なるほど 日時 2004 年 4 月 29 日 04:40:19)

比較「優生学」史―独・仏・伯・露における「良き血筋を作る術」の展開
マーク・B・アダムズ (編集), 佐藤 雅彦

書籍データ
単行本: 494 p ; サイズ(cm): 22

出版社: 現代書館 ; ISBN: 4768467342 ; (1998/07)

レビュー

メタローグ
これはかなり読者対象を限定した専門書だが、理論的枠組みと総論的な展望については、専門外の人も一読の価値があるはず。メッセージは二つである。第一は、優生学は保守層だけが主導したのではなく、この本で取り上げられている各国(ドイツ、フランス、ブラジル、ロシア)はじめほとんど世界中で、革新派も中道派も、こぞって推進した「社会運動」であったということ。第二は、このような「学」の系譜を生物進化とのパラレルで語れるということ。人間の知に生命体とのアナロジーから接近するこの視点は、今に至るもとぎれることなく続いている優生学の系統を解剖ための格好の道具になるはずだ。(佐倉統/東京大学大学院助教授)
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyrightc メタローグ. All rights reserved.

内容(「BOOK」データベースより)
本書では英米すなわちアングロ・サクソン社会の外側に広がる四つの国々―ドイツ、フランス、ブラジル、そしてロシア―で、「優生学」がどう展開したかを示し、それによって従来の、型にはまった「優生学」観に揺さぶりをかけたいと思っている。実際、これらの国では「優生学」は英米とは全然違う展開をしたのである。本書は、ヨーロッパの大陸側と、ラテン・アメリカと、ソヴィエト連邦において、「優生学」を通じて生物学なり医学が社会とどのような切り結び方をしたかを初めて明らかにする試みであり、我々が従来いだいてきた「優生学」観の全面転換を迫るものであり、そしてまた「優生学」の国際的な比較研究の一層の推進を呼びかける試みでもある。


内容(「MARC」データベースより)
ヴァイマール共和政下に大発展しナチス人種優生学を準備したドイツ、自由と人権の国フランス、混血人工国家ブラジル、革命前も後も優生学を育み続けたロシア、人類の質的改良をめざし世界的に流行した優生学の展開の諸相。

目次

第1章 科学史から見た「優生学」―「優生学」史が進んできた道と、進むべき道
第2章 ドイツにおける「民族衛生学」運動「1904~1945年」
第3章 フランスにおける「優生学」運動「1890年~1940年」
第4章 ブラジルで展開した「優生学」「1917~1940年」
第5章 ロシアで展開した「優生学」「1900~1940年」
第6章 比較「優生学」史の発展のために

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4768467342/



              訳者あとがき

 本書は、1990年に米国で出版された『The Wellborn Science: Eugenics in Germany, France, Brazil, and Russia (Monographs on the History and Philosophy of Biology)』(マーク・B・アダムズ編)の全訳である。
 我々は目下、20世紀と21世紀の境界に生きている。日本と世界の世の中の、この百年間の歩みを見つめ直し、これから百年間の人類社会の行方に思いを馳せるという、省察には絶好の“ぜいたくな機会”に恵まれているといってよい。いつの時代の人間も、後の歴史家から見れば息が止まるほどスリリングな時代に生きてきたわけだけれども、20世紀の展開はとりわけ劇的だったといえる。この百年間に、人類史上初の「世界大戦」が繰り返し起こり、アリの群れを殺虫剤で一気に殺すような手軽さで、人類が発明した文明の利器によって戦時(毒ガス、大空襲、原爆)も平時(交通事故、公害)も、大量の人間が、“産業規模”で殺され続ける時代が到来した。歴史の常として、よほど大きな破壊的悲劇に見舞われなければ人間は生き方を変えないから、文明の野蛮が受容限度を越えるまでエスカレートしていくのは必然の成り行きである。例えば、昨今ではレイチェル・カーソンの恐るべき警告を半世紀近くも無視してきたツケが高じ、ようやくヒトの生殖にも“沈黙の春”がめぐって来つつある。気の早い人々は「すわ人類滅亡か」と騒ぎ立てているが、結局、経済的にも情報的にも“貧しい”階層が“駆逐”されることになろう。1930年代のソ連の「優生学」者たちが夢想しても得られなかった“人類畜産学”的な生殖操作技術が、現在では既に商品化されていて、カネで技術を購うことができる者たちには特権的福音が約束されているのだ。景気のいい時にはキレイごとを言っていても、危機が訪れれば露骨な差別思想やヒト殺しの事業が、もっともらしい屁理屈をまといながら広められていくのが、洋の東西、歴史の新旧を問わず、人間社会の普遍的な悲劇であり、喜劇であった。現在、我々は「優生学」をぼんやりと、悪魔の術のように決めつけて安心して済ませているが、政治経済学的な状況が逼迫すれば、過剰に親切で過剰に冷酷な「優生学」が、新たな装いをまとって必ず復活してくるだろう。それを阻止するには、人類の“英知”が過去に犯した“人類改造学”という間抜けな失敗を ― 人と人との関係性のなかで成立している“人間”を、ヒト固体という物体だと錯覚して品種改良を企てたのだから文字通り「間抜け」である ― 当時の社会的文脈のなかで巡り直し、徹底的に批判していくしかない。本書はそのための絶好の教科書となるはずだ。<以下略>



http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/1315.html より

「教育改革」は「ナチス」のノリで(斎藤貴男さんのトーク)(3)
皆さん、こんにちは。
続き(最終回)です。

【俵】
子供がどういう親の元に生まれるかということで将来が決められてしまう。つまり、いやな言葉だけど、「勝ち組」「負け組」とかね、小学校入る前から決められてしまう。小学校入るときに、江崎玲於奈は「遺伝子検査」をしろと言ってるわけでしょ。斎藤さんの本にも書いてあったけど。

【斎藤】
そうそう。江崎玲於奈っていうのは、ノーベル物理学賞をとった学者で、今の教育改革の流れを作った「教育改革国民会議」という審議会の座長をしていた。ちょうど、森喜朗が「神の国」とか何とか馬鹿なことを言っていたので、ノーベル賞をとったほどの人なら、こういう馬鹿をたしなめてくれるのではないか、と期待していた。でも、実際はまったく違いましたね。「会議」は能力別の教育ということを盛んに言っていた。で、取材に行って、「能力別ってどうするんですか?」と訊いた。そう簡単に学校の先生に人間の能力なんてわかるわけないと思っている。たまたま早い時期からできる子もいれば、あとからできるようになる子もいる。しかし、それはあくまで成績であって、能力と呼んでもらっちゃ困るという思いもあった。そうしたら、子供が小学校に上がるときの就学児検診で「血を採ればいい」と言い出した。「今は遺伝子検査が発達しているから、血を採ればその子が将来勉強できるようになるか、なんぼやってもダメかわかる。できそうな子にだけ教える」という。教育には「環境」と「遺伝」の大きな要素があるが、「環境を重視するやつは共産党だ」という(笑)。「遺伝を重視する人間は優生学論者で、俺はそれだ」とはっきり言うんですよ。優生学というには、ナチスの障害者を安楽死させたり、ユダヤ人を虐殺した発想ですね。この人ははっきり言って「マッド・サイエンティスト」だと思いましたが、ノーベル賞をとった人を前に、「僕は記者として何千、何万という人と会ったけれど、お前が一番馬鹿だ」と言いたい気持ちを抑えるのに苦労しましたね(笑)。まあ、こういう人がいたっていいですよ。だけど問題は、この人がそういう考え方を買われて首相の審議会のトップに座り、その後の教育改革を進めたということですよ。彼は息子が「勇人(ゆうじん)」というんですが、これは「ユージェニクス」(優生学)からきている(エーッ!)。でも、これって所詮、隔世遺伝とかありますから、よくわからないんですね。「本物のリーダー」と「現在リーダーを気取っている人」は絶対同じではない。高級官僚とかに幻想があるかもしれないが、記者を20年もやっていると、「こいつら、おかしい」ということが本当にわかってくる。

【俵】
「実直な精神」というのは、つまり、どんなに仕打ちを受けても、消費税を30、40%上げられても、あるいは年金で掛け金だけはたっぷり取られて、しかし、受け取るときはぜんぜんもらえない。そういうことをされても、「今、お国が大変だから」と喜んで受け入れなければならないという気持ちをもった人間を育てる必要があるのだろう。そういう「負け組」対策というのが一方であって、だから、エリート教育をやるためにはそれを並行してやっていかなければならない。それが「心の教育」の問題だ。

【斎藤】
どんなにエリートが理不尽なことをしても、実直に従うということ。よく、お袋に僕も言われました。「上を見ればきりがない。下を見ればきりがない」(笑)。

【俵】
あのね、うちの親父の口癖があったんですよ。「上見れば、欲しや欲しやの星ばかり。下見て暮らせ、星の毛もなし」(笑)。というふうに貧乏な親父はそれを処世訓にしていた。そういう教育をちゃんとやっておかないと、小学校の早い段階で「お前はもうどうでもいいんだよ」とされた人間が集団的に反乱を起こすということになれば、エリート政策そのものが崩壊してしまう。それが「治安対策」であり、「心の教育」であり、「愛国心教育」なんですね。中教審答申が「国際的大競争時代の中で日本が生き残らなければならない。そのために、21世紀を切り開くために心豊かで逞しい日本人を育てなければならない」と言っている。一人一人の子供を「心豊かで、なおかつ逞しい人間」に育てようという意味ではなく、これは「心豊か」なグループと、「逞しい」グループを別々に育てるという意味だ。文部科学省もそれを認めている。

【斎藤】
今出ている『文藝春秋』で、自衛隊のイラク派兵賛成か反対かというアンケートを実施して、三浦朱門は「自衛隊員が死ねば、憲法改正の尊い犠牲になってくれる」とはっきり言っちゃっている。ようするに、彼らにとって、自分と自分の周りの「いいとこ」の子以外は単なる「コマ」なんですよ。この人は馬鹿正直だから口に出して言っているけど、ほとんどの人の本音だと断言していい。

教育問題は、他のジャンルと違って誰でも口を出せるんですよ。全員が体験者ですから、何らかの思いがある。僕も所詮、その域を出ません。で、自分だったらどうかと考えて取材する。いろんな人に自分の生い立ちを話してみた。親父は明治45年の生まれで田舎の八男坊で、丁稚奉公で東京で鉄屑屋の入り婿になり、戦争で関東軍の特務機関に行った。でも、小学校しか出ていませんからただの運転手なんですね。でも「スパイ」はスパイだから、シベリアに抑留されて、昭和31年に日本に帰って僕が生まれた。鉄屑屋は日銭にはなるが世間的に低い地位にある。しかも、朝鮮戦争が終わった後だから、業界秩序が確立しており、どんなにがんばっても零細のままだった。僕は中学を出たら鉄屑屋を継げと言われて育った。でも15歳で働くの嫌だったから、高校に生かせてもらった。で、高校を出るときも18歳で働くの嫌だったから(笑)、大学にも行かせてもらった。親父のこと好きだったし、肉体労働者が世界で一番偉いと思っていたけど、大学に入ってすぐに親父がなくなったので家業を継ぐという選択肢がなくなり、ずっと考えていたジャーナリストになろうと思った。

こういう話をして、今の教育改革だったら、僕は間違いなく中学を出たら働くことになるだろう、やりたい仕事もできなかっただろうと言った。で、「同じような境遇の子供たちは今のような教育改革では全然救われないじゃないですか」と訊いてみた。で、そのときの気持ちは2つあって、一つはライターとしてムチャクチャなこと言ってもらって原稿を面白くしたいわけ。でも一方では、「斎藤さん。あなた心配しすぎだ。我々が打破しようとしているのは結果の悪平等であって、できない子を排除しようというのではない」と言ってもらいたかった。でも、全員が本当にバカにしてくれましたね。「だって君、大学行くだけがハッピーじゃないだろう」。客観的に見ればそうですね。たとえば、「スーパーフリー」のような連中は本来大学には行くべきではなかったと思う。しかし、それは本人が考えることだ。ところが、彼らは「お前なんか行くべきじゃないから行かせないよ」と言ってくれている。渋谷に「渋谷教育学園」という中高一貫の私立学校がある。千葉の幕張にも学校がある。その理事長の田村哲夫という人は、中教審の有力なメンバーの一人なのですが、「それは斎藤さん、あんたがお父さんのこと尊敬していないから、そんなこと言うんじゃないか。お父さんのこと尊敬しているんだったら、中学卒業してそのまま鉄屑屋やればよかったじゃないか」。つまり、「職業に貴賤はない」という言葉を、ここで逆手に取られているわけですね。彼は三代目なんですが、こうも言いましたよ。「自分の祖父は貧乏だったが、勉強ができたので引き上げてもらってここを作った。明治時代はそうだった。なのに、今は甘やかされ過ぎだ。そもそも、みんなが平等でなければならないなんて余計なお世話だ」。僕はこの場で「記者辞めた」と思って、こいつ半殺しにしても許さねえぞと思いました(笑)。怖いのは、そういう切実なことを話している人間に対してそういうことを平気で面と向かって言える奴らが今、この教育を動かしているということですね。ですから、いくら「斎藤さんは飛躍しすぎだ」と言われても、僕はこれは確信をもって言えます。

【俵】
その渋谷さんはちょっと知っているんです。高校の教科書の営業をしていたんですが、あそこも担当していたんです(笑)。「渋谷女子」は女子高生のファッションの発祥地なんです。「ルーズソックス」を流行らせたのは渋谷女子だったんです。それが全国に行き渡ったころ、彼女たちは今度は「紺ソク」を流行らせた。親父さんの代までは、幅広い子を受け入れていた。しかし、三代目になってエリート教育を目指して「渋谷幕張」を作った。そこで成功して渋谷女子を共学にしてエリートコースを作った。彼は私学の連盟の会長をしていたが、今は堀越学園の理事長がやっている。これも右翼でね(笑)、「つくる会」教科書の高校版といわれる「日本会議」が作っている「最新日本史」という教科書を使っている都内でも数少ない学校だ。去年の1月に「日本の教育改革有識者懇談会」(民間臨調)を作ってその代表幹事になっている。

【斎藤】
芸能界への浸透なんてすごいかもしれませんね。怖いですね。

(終わり)

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