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Re: てすとん2
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投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 7 月 25 日 17:58:06:SoCnfA7pPD5s2
 

(回答先: Re: てすとん2 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 7 月 24 日 12:56:01)

★ メソポタミア湿原の回復の成否は、この地で古代からの文明を育くみながら、近年、湿原の破壊によってこの地を追われたマーシュ・アラブ族(Marsh Arabs)が、帰還して、水辺の暮らしを取り戻せるか否かにかかっている。


DRAINED: Marsh Arabs of Iraq
fled their homeland in 1993.
Experts say Saddam Hussein built
canals and levees to destroy the
marsh Arabs, after they rebelled
against the regime in 1991.Sci/Tech__Environment from the March 27, 2003
edition/Christian Science Monitor

 【ニューヨーク=勝田誠】国連環境計画(UNEP、本部ナイロビ)は23日、聖書に登場する「エデンの園」があったとされるイラク南東部、メソポタミア湿地帯の環境を、イラク復興信託基金に日本政府が拠出した資金を利用して復元させる事業計画を発表した。

 発表によると、この環境復元事業に充てられるのは、日本が同基金に拠出した金額のうち1100万ドル(約12億円)。これにより、野鳥や野生生物の宝庫とされた湿地帯の回復を図る。湿地の水を飲料水に変える水道設備なども整備する。

 同湿地帯は、チグリス川、ユーフラテス川でのダム建設や、1991年の湾岸戦争の際に周辺住民が反政府的だったとして、元大統領サダム・フセインが排水による報復を行ったことから、環境破壊が加速。2001年には湿地帯の9割【注1】が消失、古代エジプトで霊鳥としてあがめられたコシグロトキ【注3】の生息地が失われ、2008年までには全体が消滅するとみられていた。

 また、周辺住民【注2】が湿地帯の水をそのまま飲料水に使うため、風土病もまん延している。
[7月25日3時15分更新]

イラクのメソポタミア湿地帯、日本資金で復元の計画


日本資金でエデンの園回復 イラク湿地帯の環境整備【河北新報】

 【ニューヨーク23日共同】国連環境計画(UNEP、本部ナイロビ)は23日、かつて「エデンの園」があったともいわれ、現在はほとんどが破壊されたままとなっているイラク南東部メソポタミア湿地帯について、日本がイラク復興信託基金に拠出した資金を利用して環境改善を図る計画を発表した。
 日本が基金に拠出した金額のうち1100万ドル(約12億円)を使い、野生生物などのため一部湿地の回復を図る。また、湿地の水を飲料用などに使う周辺住民【注2】約8万5000人向けに水道や衛生設備を整備。イラク当局者や、湿地帯の管理に当たる担当者の教育などにも充てるという。
[2004年07月24日土曜日]

日本資金でエデンの園回復 イラク湿地帯の環境整備


【注1】UNEP 人工衛星画像から メソポタミアの湿地荒廃に警鐘【EICネット海外ニュース】

  主に干拓やダムの建造の結果、遠い昔から肥沃な三日月地帯として知られる、メソポタミアの湿地帯の約90%が失われてきている−UNEPの科学者は、人工衛星画像を検証し、この地域へのダメージが現実に生じているという確固たる証拠をつかんだ。
 これは、アメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)が、UNEPに対し、1992年および2000年に撮影した人工衛星画像を提供したことにより明らかになったもの。この画像は、科学者らによってこれまでに分析されたことのないもので、2000万ドルの価値があるとされる。
 UNEP事務局長のKlaus Toepfer氏は、「メソポタミアに関するこれらの発見は、宇宙からの視点('eyes-in-the sky')によって初めて可能となった。
 イラクは、過去10年困難な状況にあり、この地域へのアクセスおよびそのモニタリングが制限されてきた。この結果、この重大な環境悪化は、アラル海が干上がったことや、アマゾンの森林破壊に比べて、これまでほとんど報告されてこなかった」と述べた。
 UNEPは、この湿地ならびにチグリス・ユーフラテス川を管轄下に持つ、イラク、イラン、シリアおよびトルコに対し、再生計画に同意するよう促している。チグリス・ユーフラテス川の流域の科学的影響評価は、UNEPによって、地域の機関と共同して、実行されている。
 また、UNEP事務局長は、米国及びNASAが16,000点に及ぶ画像を提供したことに対して、東南アジアの違法伐採やアフリカのサブ・サハラにおける生息地の減少など、地球上で起きている環境破壊の実態について研究することができると謝意を表した。
[01.05.18]

UNEP 人工衛星画像から メソポタミアの湿地荒廃に警鐘


日本、「メソポタミア湿原」復元協力 イラク支援の一環【朝日新聞】


2000年の湿地帯(濃い色の部分)
=国連環境計画提供

 政府はイラクの復興支援策の一環として、イラク南部に広がるメソポタミア湿原の復元に協力することを決めた。同湿原は70年代には四国より一回り広い面積があったが、旧フセイン政権時代の干拓などで乾燥が進み、4%ほどまで縮小している。政府は「環境分野での貢献は、自衛隊派遣だけではない日本の復興支援を国際社会にアピールできる」(外務省幹部)として、現地の治安の回復を待ち、国際機関と協力して事業を進める意向だ。

 メソポタミア湿原は、四大文明で有名なチグリス・ユーフラテス川の下流域で、70年代には約2万平方キロの広さだった。だがその後、乾燥化が進んだうえ、湾岸戦争後に反フセイン暴動を起こしたシーア派部族【注2】の根拠地ともなったため、政権側は環境を変えて強制移住させようと川をせきとめた。

 その結果、湿原は破壊され、湿地部分は02年には759平方キロにまで縮小。塩害や生態系への悪影響が出ている。国連環境計画(UNEP)によると、このままだと5年以内に消滅する可能性もあるという。

 また、環境が変化したため、農業で生計を立てていた住民らが次々と移住し、30万人いた人口が一時、10万人まで減少したとも言われている。UNEPや国連食糧農業機関(FAO)が詳細な調査や復元事業を検討していたが、治安の悪化で中断したままだ。

 昨年12月に来日したイラク南部の主要部族長の子息で、民主化運動の指導者アブドルアミール・アル・リカービ氏が小泉首相と会談した際、「イラク南部の民衆が最も望む復興支援策だ」としてメソポタミア湿原の再生を要請し、政府の支援策の一つに急浮上した。

 政府は資金援助だけでなく、専門家による調査のうえ、植林、塩害除去、かんがいや水路作りのプロジェクトなどの対策を検討しているが、詳細な調査には現地の治安の回復が必要となる。干拓された土地に入植した住民も多く、環境再生とどう調和を図っていくかも課題となる。
[2004/01/21 13:50]

日本、「メソポタミア湿原」復元協力 イラク支援の一環


【注2】「エデンの園」復活【読売新聞】マーシュ・アラブ族の一部、メソポタミア湿原に回帰の動き


12年ぶりに蘇ったウムアルナージュ湖で漁をするマーシュ・アラブ

 「魚の取れ具合はまあまあ。水が昔のように戻ってくれば、もっと良くなるだろう」。湿原に広がる湖で、12年ぶりに漁をするというハサン・カシャンさん(45)は、目を輝かせながら話した。
 イラク南部、チグリス川とユーフラテス川の合流部に位置するメソポタミア湿原。古代文明をはぐくみ、伝説「エデンの園」のモデルとされたこの地には、かつてマーシュ・アラブ(湿原のアラブ人)と呼ばれる人たちが住み、魚を取り、牛を飼い、アシで作った家で暮らしていた。

 1991年の湾岸戦争以降、様相が一変する。フセイン政権が、ここを拠点としていた反政府勢力を追い出すため、湿原に通じる水門を次々に閉鎖して生活基盤を奪い去った。干上がった湿原は消滅の危機にひんし、マーシュ・アラブの多くが難民化した。

 政権崩壊から3か月余。マーシュ・アラブが回帰する動きを見せている。湿原に通じる水門が部分的ではあるが開かれ、水路が復活したためだ。水辺には家が建ち始めた。迫害をくぐり抜けた悠久の湿原に、命と暮らしが戻りつつある。
[2003/07/24]

「エデンの園」復活


イラク戦争:古代文明育てた湿原地帯が消滅の危機【IPS Asia-Pacific】

米英両軍などによるイラク戦争は、帰すうを占う上で重要な首都バグダッド攻防戦に移っている中、イラク市民への被害と並んで深刻な懸念を持たれているのが、戦闘や爆撃などがイラク領内の広大な湿原地帯や鳥類などへ与える影響だ。国連機関や野生動物保護団体は、古代文明の繁栄を支えた湿原地帯が既にほとんど消滅し、鳥類への被害も深刻化していると警告、イラク戦争の早期終結および終戦後の緊急対策を大々的に講じるよう呼び掛けている。

 【メキシコ市IPS(マリア・アンパロ・サッソ記者)】米英両軍などがイラク領内で連日激しい攻撃を続ける中、戦いの行方とは別に、このイラク戦争がもうひとつ持つ「負の側面」を懸念する人々がいる。世界の環境保護関係者たちだ。イラク領内、特に南部に広がる湿原地帯は、古代メソポタミア文明を支え、聖書の「エデンの園」の舞台にもなった所。その一帯が今、これまでの戦争や、環境への配慮を欠いた治水事業などにより影響を受け、さらに今回のイラク戦争でも甚大な被害を受けようとしているからだ。

 イラク領内に広がる湿原地帯は何百万羽にも上る野生鳥類の生息地であり、中東地域にとり最も貴重な自然環境地域となっている。同地域は何世紀にもわたって、ここに住む人々に水資源と豊かな土地を与え続けてきた。

▽91年の悲劇を繰り返すな

 「1991年の第1次湾岸戦争の悲劇が今回の戦争で繰り返されないよう願う」と懸念するのは鳥類学者のマイク・エバンズ氏。同氏によると、91年戦争ではイラク軍に放火された油井の影響を受けて、何千羽にも上る水鳥が死んだ。流れ出た原油で体を真っ黒にされたカイツブリの写真は、見る者の胸を締めつけた。

 今回の戦争では、こうした場面は起きる可能性は低いと見られるが、軍事専門家たちは「戦争はまだ始まったばかり」とし、今後どのような事態が発生するかを注視する必要があるとしている。

 しかし、古代メソポタミア、シュメール文明の繁栄を支えたイラク領内のこうした湿原地帯が今、イラク戦争だけでなく治水事業などの影響で大きな被害を受けている。チグリス、ユーフラテス両川沿いに広がる一帯が現在、イラク、トルコ、シリアそしてイランの生活基盤を支えている。

▽軍事行動が環境を破壊

 ところが、イラン国境に隣接して広がるイラク南部の湿原地帯やバスラといった大都市近郊地帯が今、米英両軍などによる激しい爆撃により、危機的状態に陥っている。イラク戦争開始直後、何個所かの油井に火が放たれたが、これは幸い既に消し止められ、大きな被害は出ないで済んだ。

 しかし、イラク領内には1600個所以上の油井があり、これらに火が放たれる可能性はまだ去っていない。また、大量破壊兵器や通常兵器の使用、砂漠地帯を走りまわる軍用車両、そして難民たちの大量移動が環境に与える影響を懸念する声も高まっている。

▽湿原の93%が消滅


A young marsh Arab in recently reflooded western Hammar.
Photo:Copyright P&H HARRIS/Kenya Birds

 イラク領内の湿原地帯は既に大きな被害を受けているだけに、今回の戦争がこれに追い打ちをかけると懸念される。広大な湿原地帯は、治水事業をはじめとするこれまでの様々な人間の行為に痛めつけられ、現在残っている湿原地帯は約2万平方キロにすぎない。

 2002年、国連環境計画(UNEP)の専門家がイラン国境沿いの一帯を調査した。この一帯にはかつて、何百万羽という珍しい渡り鳥が群れていたが、そこで専門家が目にしたのは砂漠化し、住む者もなく、軍事要塞化された光景だった。UNEP報告によると、このメソポタミア文化を育てた貴重な湿原地帯は1970年以降で、全体の93%が失われてしまったという。

 現地を訪れた専門家は「何千年もの時間を掛けて形成されてきた生態系が、これほど短時間のうちに破壊されてしまったのは極めて残念だ」と落胆を隠さない。

▽環境破壊進めるダム建設

 このように破壊が短時間のうちに進んだのは、第1にイラクおよびその周辺諸国がダムの建設をはじめ、河流域で治水・かんがい事業を相次いで行ったのが原因だ。トルコはこの間に、30に上るダムを建設した。

 それに加え、同一帯で間断なく起きた戦争にも原因がある。1980−88年にはイラン・イラク戦争、1991年には第1次湾岸戦争、そして今回は米英両軍などによるイラク戦争が起きている。先住民【注3】ら約50万人が暮らし、貴重な植物や鳥類が生息していた湿原地帯には地雷が埋め込まれた。鳥類の中には既に絶滅した種も出ている。

▽5年以内に全滅の可能性も

 このためUNEPは今直ぐに保存・保護対策に取り掛からなければ、メソポタミアの湿原地帯は5年以内に完全消滅するだろう、と警告している。

 ワシントンに本部を置く「世界資源研究所」のジョナサン・ラッシュ氏は「中東地域では原油よりも水のほうがずっと貴重なのだ」と指摘する。同湿原地帯はつい最近まで、淡水魚資源の宝庫とされ、イラクの淡水魚市場の60%は同湿原地帯からの水揚げで占められていた。湾岸戦争後に実施された国連の経済制裁下、イラク国民にとって貴重なタンパク源となっているアヒルやカモもこの湿原地帯から出荷されていた。

 湿原地帯はまた、ペルシャ湾に注ぐチグリス、ユーフラテス両川の水の浄化役も果たしていた。湿原地帯の消失は気象変動をもたらし、約400種もいる鳥類の生息環境を脅かしている。世界的にみれば、絶滅はしていないが、3種類の貴重な鳥がこの湿原地帯から姿を消してしまった。

▽姿を消したオアシス 【注3】


コシグロトキ(Sacred Ibis)
Photo:Copyright P&H HARRIS/Kenya Birds

 鳥類学者のエバンズ氏は「絶滅の危機に瀕している種類がまだあり、中でも水鳥への危険が差し迫っている。陸上に生息する鳥類と異なり、化学物質や原油が流失した場合、水鳥が真っ先に被害を受けるからだ。被害を防ぐには、イラク領土の8%を鳥類保護区に直ちに指定する必要がある」と説明している。

 湿原地帯の破壊により、5000年にもわたって先住民を支えてきたオアシスも消えてなくなった。先住民たちは砲弾が飛び交う湿地帯から逃れ、避難民となっている。湿原地帯では1991―93年の間に、湿原地帯では9万人の住民が家を捨て、避難民となったが、そのうち4万人が先住民【注3】たちで、今も厳しいキャンプ生活を強いられている。

▽復元に必要な関係諸国間の協力

 UNEPによると、現在のイラク戦争の有無にかかわらず、湿原地帯を復元させるにはイラクとイランの両国内にある水源からの放流がどうしても必要だという。しかし、湿原地帯復元に不可欠な関係4カ国(イラク、イラン、シリア、トルコ)の共同による水源管理は進んでいない。これに加え、イラクは湿原調査隊の入国を認めておらず、湿原地帯の実態調査は衛星からの情報に頼っているのが現状だ。

 UNEPは今回の戦争が終結すれば、直ちに環境調査を実施したいとしているが、関係諸国がこれを戦後の最優先協議事項にするとは思えない。ラッシュ氏は「米国の援助局や国務省には環境問題に関心を持つ職員たちもいるが、同問題を最優先することはないだろう」と悲観的な見解を示している。
[7 April 2003]

イラク戦争:古代文明育てた湿原地帯が消滅の危機

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