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陰謀の基本技その3?
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投稿者 リーマン 日時 2004 年 5 月 14 日 00:15:42:FagqpUDXKcu9o
 

陰謀のセオリー
という映画がありましたね。これから書くことは、その映画の話とは全く異なるのですが、以前から私が申し上げています「陰謀をもっと自分の身近な部分を題材に考えていったほうが、自分で考える力がついていいんじゃないの。」というテーマの続きです。

事実の因果が、A→B→C→Dと流れる事をたくらんだ場合を想定します。
A→BとC→Dの部分は、完全にシナリオを作って役者に演技をしてもらう予定でいるものの、B→Cの部分については、Bは、ある一定のの環境条件を与えてやれば、必ず→Cという行動を取る確率が極めて高いことを前提に、そのまま自然な因果の流に任せ、全体としての演技の不自然さを払拭し、周りの人から疑われない形で、最終形のDまでたどり着く、という方法があることは、昨年ご紹介いたしました。そしてその典型として、イギリス人が日本人に自らの意思でロシア人と戦争をさせるための仕掛け作りとして「三国干渉」が存在したであろう事をご紹介させていただきました。

この手法に似ているのですが、もう一つよく用いられるパターンをご紹介したいと思います。

ある高校の2年2組に仲の悪いA君とB君がいました。彼らの仲が極めて悪く、きっかけがあれば、一触即発の争いに発展する可能性のあることは、学年中の生徒に知られていました。

また、目だたないけれど、底知れぬ不気味な雰囲気をもったP君という少年が同じクラスにいました。
実は、彼もA君が嫌いで、なんとかA君をおとしめる方法を考えていました。

ある日校庭のはしっこで、A君とB君が口げんかをしており、今にも殴り合いになりそうになっていることにクラスの皆が気が付きました。教室の窓からでも、彼らの様子はよく見えました。

しばらくすると、A君はB君の胸倉をつかみ、今にもB君を殴りそうになりました。

実は、P君は、その様子を、他の生徒達とは違って、A君・B君のすぐ近くのこんもり茂った木の陰から見ていました。P君は、A君がまさにB君にパンチを食らわせるその瞬間を狙って、すさましいまでの剛速球で、握りこぶし大の小石を、B君の後頭部めがけて投げつけました。
A君がB君の顔面にパンチを食らわせたその瞬間に、P君の投げた石は、B君の後頭部に命中し、B君は、その場で膝から崩れるようにたおれてしまいました。

教室から、それら一部始終を眺めていたクラスの同級生からは、「A君がB君を殴った瞬間、B君は、地面に倒れた」ようにしか見えませんでした。

教室のみんなは、一斉に倒れているB君のもとへ駆け寄りました。
誰の目にも、B君の白目が剥き出しになっている姿を見て、B君の命が絶たれたことは明らかでした。A君は、「信じられない」といった面持ちで、未だ自分のコブシをにぎったまま、呆然と立っていました。B君の遺骸を取り巻く野次馬の中には、いつのまにかP君も混じっていました。みんながB君の遺骸を抱きかかえようとする中、P君は、自分の足元にある血のついた小石を静かに拾い、そしてポケットに入れました。


A君がその後どんなに弁解しても、「B君を殺したのはA君だ」という社会的な事実は、動かしがたいでしょう。A君は、その十字架を背負って、これから生きていくことになります。

P君の企みが成功した要因は何だったのでしょうか?

1.一つは、もちろん正確なコントロールを持つ投球術です。この技術がなければ、この計画自体が成り立ちません。

2.もう一つは、P君が、A君とB君の状況をじっくりと観察していたことです。
クラスの誰よりも二人をじっくりと観察していたので、まさに殴りあう場面に遭遇し、自分は絶好のポジションを獲得することが出来ました。(もしそのような機会があたえられないのであれば、もうひと工夫して、人工的にそのような場面を作る必要がありましたが、その必要はこの場合ありませんでした。)

3.P君は、これらの出来事が、第三者から見てどう見えるのか、ということが分かっていました。これらのことから、この事件が社会的な事実としては、どのように定着するのか、ということをP君はビビッドに想像することが出来た、ということです。

なんだよ、ぐだぐだと、分かりきったことを書きやがって、と思われる方もいらっしゃると思いますが、ご容赦ください。

911のケースでも、もしかしたら、本物のテロリストグループのテロ計画はあり、それに便乗する形で、劇のシナリオを更に複雑にする立場に人間がいたのかもしれません。

オウム事件も、オウムとその背後にいた組織の関係は、ちょうどA君とP君との関係のような状態であったのかもしれません。

三菱重工のケースでも、「下請けに頼りすぎた工程管理のおかげで、三菱重工の安全管理能力はかなり落ちている」という事実をベースにして、それらを膨らます形で、小石を投げつける人たちがいるのかもしれません。


「工作」とは火のないところに煙を立てることではなく、「あそこから煙が出てもしょうがないわなあ」という社会的な認識が定着するよう、状況を極めて正確に「観察」し、それぞれの役者の心理状況等をも十分に踏まえたうえで、実行されるものであり、そのような工作こそが、彼らにとって「いい工作」と言われるものなのではないでしょうか。

このような工作をする人たちは、以前私が申し上げた「二次元の世界で、もぞもぞ動いているイモムシを、いわば上から見下ろす形で、因果の流れを眺めことができる」ため、知的な優越感に浸ることが出来ます。

イギリスの人達には、日常生活としても、このような発想レベルでの陰謀は、日常茶飯事なので、上記のような話は、いわば会話の「前提」に属するようなレベルの問題だと思われますが、日本では、推理小説やテレビのドラマの中以外ではリアリティを持ちにくい、ということのような気がします。


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