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ネット社会の情報リスク:「掲示板へのクレーム対応」(その1)【日経BP】
http://www.asyura2.com/0406/it06/msg/955.html
投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 12 月 03 日 22:38:40:WmYnAkBebEg4M
 

(回答先: 新連載! 「ネット社会の情報リスク」 第1回【日経BP】 投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 12 月 03 日 22:35:50)

ネット社会の情報リスク:「掲示板へのクレーム対応」(その1)【日経BP】
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/biztech/rep02/332851

2004年09月24日 16時51分

前回、佐賀県職員の方から寄せられた相談では、職員の懲戒処分の公表に関して、ホームページへの掲載については慎重にすべきであるとの判断を書いた。理由として、ネット上に氏名が掲載されることによって、掲示板等でプライバシー攻撃に晒されるおそれなどを問題にした。読者の方のご意見もぜひ頂戴したい。詳しくは第一回をお読みください。

今回の相談のケースは、ある企業の総務部長からのものである。

相談内容は「掲示板に不良品と書き込まれ、どう対応すればよいか」という内容だ。

今回は、年商300億円、某製造会社とだけして、ご紹介する。但し、相談内容は、読者諸兄に考察を深めてもらう趣旨と相談人の特定を避けるため、一般論化して内容を加工しているので、ご容赦願いたい。


ネット情報セキュリティ研究会

相談ご担当者 様

いつもメルマガを拝見し、勉強させていただいております。

実はご相談があってメール申しあげました。

弊社は・・・(中略)・・・で年商300億円の中小企業で、○○○など製造する会社です。

・・・・(中略)・・・・○○掲示板において、弊社製品に関するクレームが匿名で書き込まれ、それをみた別の顧客から問合せが増えており、どのように対応すればよいか、困っております。問題が深刻化すれば、法的な手段も視野に入れた対応も検討しております。

今後どのように対処していけばよいか、アドバイスいただけないでしょうか。

           (○○○株式会社 総務部長 ○○)


以上が相談内容である。

この掲示板問題について、今週と来週、2回に稿を分けて考えてみたい。

今回は、掲示板の現状と問題点、ネット告発に踏み切る側の心理などについて考察し、次回、相談内容に対する具体的な対策について書きたいと思う。

掲示板の現状

たとえば、日本で最大の掲示板である2ちゃんねるの場合、個人に対する誹謗・中傷などは公表された内容(例えば氏名、電話番号など本人特定情報)に削除ガイドラインを設けており、管理人も削除するとの方針を示している。

ところが企業法人・団体の書き込みに関して、削除ガイドラインは原則「放置」であり、一旦掲載されると、削除は非常に困難を窮める。もちろん、某動物病院や某化粧品会社のように訴訟に打って出て、勝訴している事例もあるにはあるが、そこまでいく間に、企業の信用は傷つき、たとえ金銭的な賠償金を得たとしても、割に合わないのが通例である(原告の賠償請求額が数千万円に対し、判決では数百万円程度)。

また2ちゃんねるに限らず、製品やサービスに関する口コミ掲示板、購入者同士の情報交換の場は、数多く存在しており、中には「価格ドットコム」のように新規購入者の製品選びに役立つとして、ネットユーザーから支持されているWebサイトも少なくない。

最近増えている掲示板に、競合相手をおとしめる意図から消費者相談の形を装ったWebサイトを立ち上げるものがある。これは中立を装うことで投稿の信憑性を高めて、競合他社の不良を消費者に訴え、自社の営業戦略を有利にする狙いがある。手口としては、サクラを使って大量の投稿を入れて、SEO対策(検索エンジン最適化)を施し、競合相手の企業情報より上位に検索結果を表示させるなどして、悪評を撒き、ダメージを与えるやり方である。どちらかというと、製造系より営業力で商品を売る会社に多く見られる。例えば、訪問販売で健康器具や学習教材を売る会社、家のリフォームを売り込む会社、マンション販売など、高価格商品を売る会社に多い傾向にある。

ネット掲示板にもいろいろのタイプがあり、こうした現状を踏まえて対応しなければならない。

東芝サポート事件の教訓

今回の相談に、「法的な手段も視野に入れた対応も検討」とあるが、クレームに対して事実関係を十分調査したうえで行わないと、問題をこじらせる場合がある。

有名な事件に東芝サポート事件がある。これは掲示板への書き込みではなく、サポートの不備をユーザーが自らホームページを立ち上げて、公開したものだ。一般には東芝クレーマー事件として紹介されている。簡単に紹介すると、東芝のビデオデッキを買ったユーザーが、それが不良品であるとして自らのホームページで告発した事件である。その経緯は、お客様相談窓口に電話したA氏が、そのときの会社担当者の言動に問題があったとして、電話のやりとりを録音したテープを自ら開設したホームページ上で流したものである。会話内容は「お宅さんみたいのはね、お客さんじゃないですよ。クレーマーっちゅうの」(会社担当者の声・抜粋)的なやりとりが、ネット上に流れたのである。

※昨年出版した拙著「ネット(攻撃・クレーム・中傷)の傾向と即決対策」(明日香出版社)で、読者から「クレーマーというのはどうか、会社側のサポートの不手際から事件になったのだから、サポート事件として紹介するのが正しいのでないか」と強いお叱りを受けた。いろいろ事件の経緯を検証した結果、サポート事件として紹介するのが正しいと考え、以降書き改めることにした。

東芝側は、ホームページの閉鎖を求める仮処分を申請したが、このことがネット社会で大きな反響と反発を呼び、結局東芝側は申請を取り下げ、当時の副社長がA氏の自宅まで出向き、謝罪するという事態にまで発展した。マスコミでも大きく報じられた結果、ホームページへのアクセスが延べ1000万を記録、東芝のイメージは大いに傷ついたのである。

東芝サポート事件の教訓は、法的対応はかえって耳目を集めるだけで、慎重にしなければならないことを教えている。従来なら不良品に対するクレームの一事例(ビデオデッキ再生不良)としてこっそりと処理されただろう案件が、一消費者によってネットで告発される時代になったことを示した。

ネットで告発する人間の心理

営業面で支障をきたすため、会社の担当者は往々にして、法的手段など強硬な手段を思い浮かべがちだ。しかしながら、ネットで告発や書き込みをする側の意図を汲み取らなければ、適切な対策など講じようもない。

そこで、書き込みをするネットユーザーの心理について考え、何通りかのタイプに分類してみた。対策はこうした点を踏まえ、個別の事例に当てはめて行うのが正しい方法である。


表 ネット告発のタイプ


タイプ 特     徴
話題提供タイプ  本人は特に告発のつもりで書いた覚えはなく、まして本人はクレームやグチを言っているのはなく、特に意識することなく現在の会社の社内情報や以前勤めていた会社の秘密情報を漏らしてしまうタイプ。
不平不満タイプ  特定企業に対する、直接には言えないクレームやグチなどを、日記のホームページやメールマガジン、ネット掲示板などに言うタイプ。
警告タイプ  自作ホームページに対象企業の実名を入れて告発内容を書くタイプ。対象企業に対して何か具体的な要求をするというよりも、広く世間に注意を喚起したり、問題についての思索を促す目的であることが多い。
本格派告発タイプ  警告タイプのものよりさらに詳細な内容が記載された、それだけで独立したホームページとなっているタイプ。勿論、タイトルは対象企業の実名入りで、場合によっては対象企業の関係者までも実名あるいは実名に近いかたちで掲載していることもある。また、その企業に対する何らかの要求もなされていることが多い。告発サイトの代表的な存在。
裁判公開タイプ  当該企業との裁判の記録を公開するタイプのサイトで、公開することで世間に関心をもってもらったり、裁判が継続中であれば、支援者を募る場合が多い。
 その他には、企業とその個人との話し合いの記録を公開するタイプのものや、それぞれのタイプを混合させた混合タイプのものがある。

   (出典:田淵・須賀共著「ネット(攻撃・クレーム・中傷)の傾向と即決対策」)

今回の相談は、緊急の対策が必要なケースといえる。なぜなら、書き込みを見て心配になったユーザーから、実際に問合せが増えているからだ。

法的手段に出る前に、企業としてやらなければならないことは、山ほどある。だが時間もかけられない。放置しておくと悪評はスパイラル的にネット上に拡大する。

次週は、今回の相談内容を踏まえて、緊急対策を中心に紹介し、こうした事態を軽減するための予防法についても合わせて、紹介する予定です。

■ 田淵 義朗(たぶち よしろう)

1956 年神戸市生まれ。1980年中央大学法学部法律学科卒業。大手メディア関連企業(出版、ソフトウエア、映画)でコンテンツビジネスを経験する。デジタル時代の本格的な到来を機に、1993年(株)ジンコーポレーションを設立。2003年5月、ネットトラブルから組織を防衛するネット情報セキュリティ研究会を設立し、普及・啓蒙活動をはじめる。ITコンサルタント。政府関連、地方自治体、経済団体、大学などで、講演多数。著書に「インターネット時代の就業規則」(明日香出版社)、「ネット(攻撃・クレーム・中傷)の傾向と即決対策」(明日香出版社)などがある。

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