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「ユダヤ人に対する秘密の戦争」に対する興味深い書評(日本語訳
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投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 6 月 10 日 22:54:51: SO0fHq1bYvRzo

「ユダヤ人に対する秘密の戦争」に対する興味深い書評(日本語訳)


「ユダヤ人に対する秘密の戦争」The Secret War Against the Jews(by John Loftus and Mark Aarons)という本は日本語訳されておらず、インターネットでもその内容を見ることはできませんが、これに対する書評の中に興味深いものがありました。Deane Rinkによるものです。

Deane Rinkはこの書評のかなりの部分をこの本の内容の要約にあて、この本に書かれてある、第1次世界大戦後から1980年代に至る、英、米、ソ連、イスラエルの諜報機関の間に起こった様々な暗闘、そしてそれが表面の政治に与える影響を紹介しています。

この内容には、アレン・ダレスやジャック・フィルビーがユダヤ人を嫌悪しておりロックフェラーのスタンダードオイルを嫌うほどであった、といった、私としては多少首をかしげる点もあるのですが、今まで余り知られてこなかった現代史の裏面の一部を紹介するものとして価値があると思います。本来はこの「ユダヤ人に対する秘密の戦争」自体を手に入れて読まなければならないのですが、今すぐにはそれもかなわず、とりあえずこの書評をご紹介します。Deane Rinkが語る最も重要な点は、『このような邪悪なそそのかしや打算づくの秘密計画が公式の歴史を嘲笑う例は一つや二つではない。』ということでしょう。

全文を日本語訳してお知らせします。


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http://www.samizdat.com/rinkreview20.html

ユダヤ人に対する秘密の戦争(ディーン・リンクによる書評)


大部分の書評は中心となる主張をまとめるために、その本の中から事実や逸話を疑問の形で引用しようとする。あるいはその本がいかに信用置けないかを証明するために反対の証拠を持ち込もうとする。この著者たち(John LoftusとMark Aarons)によって語られる話の叙事的な広がりと大きさ、彼らがそれによってハードで不穏な結末を描く「ソフトな」証拠と取り組んでいるという事実、現在の事件への接近に対抗する彼らの主張と議論の多くが実際に基本的にありそうにも無いこと。この20世紀の事実が持つ膨大なサイズと多世代にわたる性格のために、この本全体を読んで注意深く理解することが強く要求されるのである。私は、すべての脚注を調べ、ある場合には、私の読んでいることが意味を成し歴史理解の無知さによる説明ではないことを確認するために外部資料を調べながら、この作業をじっくりと行った。この著者たちがその中心的な命題を正しく成り立たせるのに十分なものを手に入れたことが私には分かる。たとえそれが8年前に出版されたものであっても、それは1990年代半ばにそうであったのと同様に、9・11後の今日にも適応するものなのだ。

この本の副題である『西側の諜報機関がいかにユダヤ人を裏切ったのか』が、その中心命題を表現する。著者の一人であるJohn Loftusは、以前は米国司法省のナチ追究班と共に働く検察官であり、CIAやNATOの人員に接触する機会に恵まれた。彼はおそらくこの検察官時代に彼の中心命題の大きな構図を作っていき、そして以前のスパイの一群からの聞き取り調査によってそれを埋めて新たなものにしていった。CIA、MI6、KGB、モサド、そしてフランスとドイツの諜報機関員、その他の退職したスパイたちからである。彼の話の中にある独自に実証できる小さな部分は、すでにCBSニュースの60 MinutesやABCのPrime Timeですでに登場している。しかしこれは私が気付いた最初のものである。そこでは、中東での石油の発見と1920年代と30年代のナチの勃興から1980年代と90年代のインティファーダと湾岸戦争私にいたるまでの時期を通して、しつこいほどの説明が続けられている。もしこの本が断定することのわずかに10%が正しだけだとしても、勝利として描かれてきた20世紀の歴史は恥ずべき歪曲であり、私の直感はこの本の10%より多くの事柄か正確であると告げるものである。

もちろん、退職したスパイたちがどうしてしゃべるのかという疑問、そして彼らが匿名で話す際の情報の信憑性への疑問は、確かにある。疑いも無く多くの退職した情報局員たちは相変わらず隠匿ゲームの中に置かれ、彼らの操り手としての隠れた任務が上の人たちに仕えるものであると正直に信じている。罪悪感を消し去りつつある者たちでさえ自分中心的な言い方や弁解がましい話のそらしかたをしていないかどうか注意を払わねばならない。しかしながらこの中で採用されている証言の多くは、新たに公開された文書によって裏付けの取れたものであり、すでに他の場所で公表された主張に基づくものである。以下はその簡単な内容である。

専門家たちの意見によると現代の世界は第1次世界大戦終了時に始まる。そのとき英国の外交官であり探検家であったジャック・フィルビー(Jack Philby:ソビエトのスパイキム・フィルビーKim Philbyの父親であり伝説的なアラビア通)およびアラビアのローレンスが、ベドゥイン戦士の種族を、サウジアラビアに代表されるように、国として束ねようと腐心する。砂漠の砂の下に黒い金(石油)が横たわっていることに気付いていたフィルビーは、イブン・サウド(Ibn Saud)に近づき、彼を最初のサウジアラビアの国王にする。しかしフィルビーは単に大英帝国の利益に沿って動いていただけではない。彼は金持ちになることに興味を抱き、そして一人の米国諜報員、中東担当であるアレン・ダレスと手を結ぶことになる。1930年代にイブン・サウドとフィルビーは、ドイツでナチが台頭する際の隠れたスポンサーであった。そして、当時ニューヨークで法律会社Sullivan and Cromwellに所属する弁護士であったダレスをこの企みに巻き込んだ。それは、彼らのシオニズムとユダヤ人に対する嫌悪によって推し進められ、利益を上げる異様な執着心が動機を与え、そして中東の地理を完全に変えてしまうようにデザインされた、3つの面を持つゲームである。フィルビーとダレスはイブン・サウドに、パレスチナへの限られた数だけのユダヤ人の移民を許すように説得した。その数が決して彼のコントロールを犯さないことを確実にしながらである。ユダヤ人たちがドイツを離れるとき、彼らの資産はヒトラーに没収された。彼はそれらの一部をフィルビーとダレス、およびその仲間によって作られたダミー会社に分け与えた。この金の一部はフィルビーによってイブン・サウドと彼に近い諜報員に武器を与えるために使われた。そしてイブン・サウドが、英国政府が支持した他のアラブの指導者たちを抑えて、サウジアラビアの国王となることを可能にした。この英国と米国による2重の取引関係は第2次世界大戦中続いた。そして信じがたいことに、西側の同盟によって止められることも決してなかった。そこではむしろ、第2次大戦終了後に元の同盟国であるソ連に対抗する冷戦が近づきつつあることにそなえて、ダレスが高い地位にとどまりドイツの諜報機関員を呼び集めた。ロックフェラーのスタンダード・オイルを含むユダヤ人がこの連中によって非常に嫌われた理由の一つは、多くのユダヤ人が左翼、つまり国際主義者に協力する異端を支持していたことである。

第2次世界大戦が終わった後、ナチのホロコーストの様々な面が明らかになると、これらの者たちにとって、生き残りのユダヤ人たちのパレスチナへの移住を制限することは政治的に不可能であった。そして彼らがイスラエル国家の形成を止めることは最終的に不可能となった。彼らは試みた。彼らの後継者たちもそうであった。しかし何たるすばらしい皮肉か。彼らが嫌悪したまさにその左翼のユダヤ人の一部が、ソ連自身の諜報員の助けでその二枚舌の計画大綱を発見したのだ。(ソビエトはベルリンに一番乗りして、ナチのスパイ自体と共に、多くのナチの情報書類を手に入れたことを思い起こせ。)同様にソビエトの情報局はずっと、第3帝国の内側にまで忍び込みそして東部戦線の戦いでソ連を支えるために、「ユダヤ人ファシスト」を利用してきたのである。これらのユダヤ人の多くは共産主義のダブル・エージェントだったが、一部は戦後シオニズムに鞍替えした。そしてダヴィッド・ベン・グリオンのようなイスラエルの創設者たちに英国と米国、そしてナチスの間にあった機密事項を教えた。シオニストたちは欧州におけるダレスの後継者、ジェイムズ・ジーザス・アングレトンを脅迫し、ユダヤ人をパレスチナに運び込むようにさせ、一方でソ連を脅迫して(ソビエトがCIAとMI6に入り込んでいることをばらすと脅すことで)、反ユダヤ主義者のジョセフ・スターリンがイスラエルによるパレスチナ分割を実際に支持するようにさせた。著者たちの断言によると、このシオニストの建国作業が共産主義者や資本主義者と全く同様に汚い働きだったことが、イスラエルの歴史家が他の二枚舌の陣営(英国と米国を指す)よりも一層この本による暴露を歓迎しなかった理由である。

イスラエルが建国してしばらくはその生き残りは確実ではなかった。共産主義チェコスロバキアからの軍が周囲のアラブ諸国との最初の戦争を助け勝利させた。しかし初期のイスラエルの指導者たちはソ連からの恒久的な支援を頼りにすることができないことを知っていた。そこでベン・グリオンは彼の政府内で共産主義者を孤立させ、当時イスラエル担当の米国諜報員であったアングレトンに、キム・フィルビーがMI6にもぐり込むソ連のスパイであると警告した。(キムは彼の父親が反英国、親ナチであったことによって非常に嫌われていたため、彼自身が英国を裏切り、英国諜報機関の上級員であったのだが、秘密裏に共産主義に転向していたのだ。)アングレトンはこの警告を握りつぶした。なぜならその容疑に対する捜査が始まったなら、それはアングレトンとダレスによるナチスとの財政的な協力をも暴露させてしまうはずのものだったからである。

アイゼンハワーの時代にジョン・フォスター・ダレスは国務長官になった。そしてその兄弟のアレンはCIA長官に指名された。副大統領のリチャード・ニクソンはヨーロッパ人種の米国への移民を奨励した。東ヨーロッパの元ファシストたちである。彼らは民主党に投票する米国ユダヤ人たちに対する対抗勢力として考えられた。アレン・ダレスは、アラムコのような会社を通してサウジの石油資源への米国の接近を強く確保することで、英国とイスラエルの両方を裏切った。実際に、元スパイが石油関連の重役になることを許す諜報の社会と石油会社の間にある回転ドアは、米国の中東政策を命令し、そして1960年にニクソンがJFKにギリギリの差で敗北するのに貢献した。1967年に、アラブ連合軍との6日戦争でイスラエルを外見上は支援していたのだが、米国も英国も、イスラエル防衛計画とアラブ石油生産の釣り合いを取っていた。これが、イスラエルが米国の監視艇USSリバティーズを攻撃した理由である。当時は事故であると皆が認めたことだが。

同様に1973年のヨム・キッパー戦争の公式記録は米国ユダヤ人であるヘンリー・キッシンジャーの、ソ連に警告することとイスラエルに武器を空輸することによる介入があったことを確信している。Loftus とAaronsはこれについてそれとは異なった取り上げ方をしている。彼らの見方では(あるいは彼らが会った多くの情報局員の見方では)、キッシンジャーは軍事的には無能であり、サバトとロジャーズの和平会談を妨害することで戦争の雰囲気を作り出した。これを信用できなかったからである。キッシンジャーは諜報活動、動員、補給をためらい、そしてイスラエルはホワイト・ハウスの重鎮(そして元軍人)のアレクサンダー・ヘイグによる介入を失って深刻な危機に陥るところだったのだ。キッシンジャーはCIAの諜報部長ジェイムズ・ジーザス・アングレトンにこの大失策の責任を負わせて、アングレトンを辞任に追いやった。

レーガンが選ばれたとき、アイゼンハワー政権との類似が現れてくる。副大統領のブッシュは彼のオフィスの外に影の諜報活動を組織した。これの最大の現れはイラン・コントラ事件である。ブッシュはCIA要員ビル・バックリィをアラブ・テロリストを誘拐する計画のためにレバノンに派遣した。だがその逆にバックリィ自身が捕らえられ人質にされた。ブッシュは秘密裏に武器をイランに輸出しだ。イランがサポートしているテロリストにバックリィを戻すようにイラン人が圧力をかけることを期待してである。この派遣は不覚にもイスラエルにキャッチされた(イスラエルのスパイ、ジョナサン・ポランドの助力によるものだが)。イスラエルはこの輸出をPLOに向かうものだと考えた。ブッシュは態度を硬化させ、1985年の終りにイスラエルの諜報機関を上手に騙してこの計画を手伝わせた。そして彼が大統領になる政治変化を準備できるように彼らに責任をかぶせた。このような邪悪なそそのかしや打算づくの秘密計画が公式の歴史を嘲笑う例は一つや二つではない。ブッシュのイラクへの秘密の武器輸出による介入は続いた。そしてイラクがそのライバルであるイランにとってより大きな脅威になったとき、イラクに対する湾岸戦争を推進した。

この本の焦点がユダヤ人に対する秘密の戦争である一方で、これは、どのようにこれらの謀略的な諜報活動計画が我々の歴史の外見を捻じ曲げているのか、またどのようにそれが平均的な市民がその国の外交政策に理性的に従うことをほとんど不可能にさせたのか、という、より大きな疑問を持ち上げている。この批評的観点に立てば、9・11事件、アフガニスタン戦争、そして差し迫ったイラク戦争【この書評はイラク戦争の前に書かれた:訳注】に、より大きなより不安な見通しと示唆を与え、次のような比較的論理的な疑問に対する悲しい解答を与えるようである。「どうしてアメリカは9・11の後サウジアラビアに報復しないのか(9・11攻撃の19人のハイジャッカーのうち15人がサウジアラビア人だった)?」そして「ジョージ・W.ブッシュとその取り巻きたちはどんな種類の秘密のゲームを9・11後の戦争政策の中でやろうとしているのか?」

私は最後に注意書きを加えなければならない。この私の8年間の(この本に対する研究の)歴史のまとめはかなり大雑把であり、多くの連結部分と魅力的な付属の話を欠いている。これはまたこの著者たちによって取り上げられた膨大な資料にも触れていない。真剣な読者はこの本の中に飛び込みその詳細な話のすべてを理解し、そしてご自分でその正確さを判断されることだろう。

【訳出終り】

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