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この事故はいろんなことが考えられます
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投稿者 外野 日時 2005 年 8 月 06 日 16:32:36: XZP4hFjFHTtWY
 

(回答先: Re: ハンドルは非常ブレーキの位置まで押し込まれており;;;;:例のごとく、だんだん曖昧になってきた 投稿者 北かばさん 日時 2005 年 8 月 06 日 11:57:07)

前にも少し書きましたが、今の電車の空気ブレーキは電子制御になっています。
自転車や自動車などのように、ワイヤーや金属のロッド、或いは油圧機構で、手や足で加えた「力」を直接ブレーキのディスクに伝える(倍力装置といい、小さな「力」を大きな「力」に増力する装置は途中についています)というものではなく、ブレーキレバーの位置情報を電気信号に一旦換えて、その電気信号でディスク・ブレーキに圧縮空気を送る電磁弁の開閉のON・OFF、開度の大きさなどを電子的に調整しています。これを「フライ・バイ・ワイヤ」と言います。(自動車で「電子制御ブレーキ」というのはこれとは違って、ABS[アンチロックブレーキシステム]などのように、ブレーキペダルによってディスクブレーキのシリンダーに送られる油圧を、コンピュータが例えば車輪が空転しないようにコントロールしているというのに過ぎません。ブレーキペダルの位置を一旦電気信号に換えて電子制御しているというものではないのです。何らかのトラブルで車のバッテリーがだめになった場合でも、それ故、電力を必要とする倍力装置やABSは働きませんが、油圧機構で動作しているブレーキ自体は機能します。ただ、近年、BMWなどの一部の車では「フライ・バイ・ワイヤ」が取りいれられています。「フライ・バイ・ワイヤ」はアクセルのほうも電気信号でコントロールされます)

また、非常ブレーキではなく、通常ブレーキの場合、今の電車は空気ブレーキ(車輪のディスクブレーキ)の他に回生ブレーキといい、自動車でいうとエンジンブレーキのように電車の駆動モーターを使うことで制動力を得るブレーキを並存させており、ブレーキ時のこの回生ブレーキと空気ブレーキの強さや配分などを、電車のコンピューターが自動的に決めています。これも、ブレーキ操作を一旦電気信号に換えることで可能にさせている機能です。もちろん、その配分や強さの割合などは運転台ではコントロールできません。
非常ブレーキの場合、通常ブレーキのように空気ブレーキの強弱の調整はおこなわず、一気に圧縮空気をディスク・ブレーキに送って最大ブレーキ力を得ます。しかし、その際の電磁弁などの制御はやはり通常ブレーキと同じ電気信号でおこなわれます。

以上のことで言えることは、運転台のブレーキレバーが仮に非常ブレーキの位置にあったとしても、実際に電車に非常ブレーキがかかることとは =(イコール)ではないということです。
仮定としては、ブレーキレバーの位置が非常ブレーキのところにあったとしても、非常ブレーキは動作しなかった、ということも有り得ることです。
運転台のブレーキレバーでは動作しなかったが、車両の連結部が脱線で外れることによって非常ブレーキが動作した、ということも有り得ます。(電車は車両の連結部が外れると非常ブレーキのスイッチが入るように作られています)

パソコンに例えれば分り易いと思います。キーボードやマウスが壊れていなくても、ソフトの暴走などでキーボードやマウスが使えなくなる、何をやっても反応しなくなるということがたまに起こります。
それは、キーボードやマウスを制御しているのが電気信号であり、その電気信号はソフトウェアによって(CPUがメモリの命令コードを読み込んで)動かされているからです。そのソフトウェアが何らかの原因で暴走した場合(命令コードがプログラマが意図した順序で読み込まれなくなった場合)、パソコンがハードウェアとしては壊れていなくても、画面がかたまり、キーボードやマウスも反応しなくなる、ということが起こります。
実際は、ソフトの暴走だけでなく、たとえばメモリの不具合とか、キーボードやマウスをつなぐICチップの不具合だとか、いろいろな状況が時に起こりえます。これがパソコンのトラブル解決のむずかしい一面でもありますが、とにかく、キーボードやマウスが壊れていなくても、キーボードやマウスが機能しなくなるという状態は起こりえます。

福知山線事故の場合、電車の車両に異常はなかったというのは、パソコンの例でいえば、キーボードやマウスは正常だった(ディスクブレーキ部分自体は正常だった)、というのと等しいと思います。
運転台のある一両目を含め、車両は事故時の衝撃で大破し、救助や撤収時の解体で切り刻まれ、上の例でいけばパソコン本体の故障の有無などは検証のしようがなかったと思われるからです。

*参考

 「アフターバーン」 2001・04・15

 アメリカ映画の「アフターバーン」は、世界で最初に全ての制御に「フライ・バイ・ワイヤー」というシステムを採用した戦闘機、F-16にまつわる実話にもとづいた物語──そのF-16の墜落死で、1982年に夫を失った一介の小市民である若い妻と、その戦闘機を製作した、政府の請負企業であるゼネラル・ダイナミックス社という大企業との「嘘と権力と裏切りの物語」である。
「フライ・バイ・ワイヤー」というのは、従来はエンジンのスロットルや、翼の操舵などを金属ワイヤー、或は金属ロッドなどで機械的に直接制御していたものを全て電子的に制御するものだ。パイロットの行う操作を一旦全て電気信号に変換し、コンピューターで様々な処理を施したあと、エンジン・スロットルや操舵軸などのアクチュエーターなどを電子的に動かして、エンジンや翼を制御するというもの。
 操作入力を一旦電気信号に換え、コンピューターの処理を通すことによって、人間の操縦ミスをフォローしたり、複雑な操舵を支援したりすることができる。
 しかしながら、この技術は、そのような効能書きにあるようないいことづくめのものではなく、様々な危惧や論議を生んでいる未だ未確立の分野の技術であるといってもいい。近年ジェット旅客機にも採用されて議論を呼んでいる技術でもある。

 …ジャネットの夫である、アメリカ空軍に勤めるテッドは、ある日、総延長が18キロメートルにもなるエレクトリカル・ワイヤー・ハーネスが張巡らされている「フライ・バイ・ワイヤー」機のF-16戦闘機を操縦飛行中、突然操縦不能にみまわれ、墜落し、死亡した。機から脱出することすら不可能な状況であったようだ。後にわかったところによると、製造欠陥のため、ワイヤー・ハーネスの一部に「擦り切れ」による断線が発生したためであった。
 空軍の上層部と、機を製作したゼネラル・ダイナミックス社側は、そのF-16にワイヤー・ハーネスの断線の可能性があったという致命的な欠陥があったことを隠し、テッドの操縦ミス、自殺説、薬物服用による錯乱という架空の事由を墜落の原因として処理しようとした。不審を抱いた妻のジャネットは、事実の糾明に一人でのりだしたのだ。

 この映画が製作された1992年の時点で、F-16は140機以上が様々な原因で墜落し、40人以上のパイロットが死亡している。またジャネットは、ゼネラル・ダイナミックス社と裁判で係争中である。
 夫テッドが墜落死した時点では、33機が墜落、9人が死亡という状況だった。
 このゼネラル・ダイナミックス社の主力戦闘機のF-16は、ステルス戦闘機のF-22とともに、同じ年の1992年に,「MD」の主力メーカーでもあるロッキード社がその製造部門を買収した。
 このF-16が日本の支援戦闘機に指定されており、三菱重工、富士重工などが共同生産するということになっている。一機二百数十億円。
 昨年北海道での日米合同演習中に、二機墜落した戦闘機だ。
 ゼネラル・ダイナミックス社は、日本のNHKの放送衛星BS-3Hロケットの打ち上げに失敗し、NHK会長の島桂次のスキャンダルを生んだ時の関与企業でもあったようだ。

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