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(回答先: ながおか洋治ニュース (靖国問題の言及) 投稿者 kaname 日時 2005 年 8 月 01 日 14:52:32)
長野県知事選挙は、日本の民主主義に魂を入れることが出来るか？
７月５日、長野県議会は、田中長野県知事に対する不信任決議案を絶対多数で採択した。その結果、田中前県知事は、長野県議会を解散することなく、自らが失職する道を選択した。
さて、今回の田中前知事と長野県議会の対立は、コンクリートで固めた大規模ダムの建設は今後行わないとする知事の考え方と、今後とも大規模ダムが必要とする県議会側との対立が直接の原因である。
ここで注目すべきは、脱ダムを主張する知事を選んだ長野県民と、ダム必要を訴える県議会議員を選んだ長野県民は同じ人であるという事実である。では、長野県民は、皆‘ジキルとハイド’のように二重人格なのであろうか。もちろん、そんな事はあり得ない。しかし、この事実の中に、日本の民主主義がうまく機能しない最大の原因が隠されている。それは、こういう事ではないだろうか。田中氏を県知事に選んだ長野県民は、現状の様々な問題に新しい視点と手法で改革を行おうとする知事の政策に同意を示した。一方、県議会議員については、政策ではなく、旧来のしがらみ、地域の人間関係、義理、人情といった政策とは全く関係のない基準で選出したのであろう。私は、まさにこの一点に、日本の民主主義の未成熟さと、危うさ、そして、選挙に対する有権者の皆さんの対応の問題点を強く感じるのである。
選挙は、「民主主義のゼンマイ」と言われている。しかし、選ばれる側が選挙の争点を明確にせずに、そして選ぶ側も政策ではなく、義理、人情、しがらみ、更には個人的利権といったような基準で投票行動を行っていくとすれば、日本の民主主義に大いなる危惧の念を抱かざるを得ないのである。
今回の長野県知事不信任のケースは、日本の民主主義の行方を問う上で、大変わかり易い問題提起をしているのである。幸いにして、長野県においては、脱ダムか、ダム必要かといった明確な政策の争点をめぐってこれから知事選挙が行われるのであり、私達国民はその推移を注意して見守っていくべきである。
『選挙をする権利』とは何か？選挙における投票行動が適正に（まさに、この適正の意味するところが問題なのであるが）行われることが、日本の政治を真に信頼に足る実行力のあるものにしていけるのかを決定するのである。鈴木宗男的政治を今後とも続けていくことを望む国民は一人もいないはずである。しかし、現状の投票行動のままでは、鈴木宗男的政治にストップをかけることは出来ない。
ここで、皆さんに問題提起をしたい。『選挙権』と一般的に言うが、これは本当に権利なのであろうか。私は、選挙に参加すること、そして、政策を良く見極めてながら適正な投票行動をすることは、国民の権利であると共に、義務であると訴えたいのである。私は、選挙権をともすれば権利としてのみ捉えてしまう風潮に民主主義の危機を感じるのである。‘選挙は民主主義のゼンマイ’であり、選挙において政策の争点を明確にして、国民がその是非を判断するところに、今後日本において民主主義が適正に機能するか否かの鍵が有するのである。選挙権を行使するのは、納税や、教育と並んで、国民の義務であると明確にすべきである。さらに、私は、現代のIT技術をフルに活用して、選挙を最大限にやりやすいものにし、一方で、選挙権を正当な理由もなしに棄権してしまう有権者に対しては、ペナルティーを課すことも検討していかなければならないと考える。現在、先進各国において、選挙権を正当な理由もなく行使しない有権者（権利の上に眠るもの）に対し、罰金、選挙権行使の制限、運転免許証の剥奪、公務員資格の剥奪などの厳しい罰則を課している国が珍しくない。
鈴木宗男的政治家、つまり、日本の国益、日本国民の利益ではなく、自分の利権、カネ、票のみを追求する政治家を一度選んでしまったら、取り返しのつかない事になってしまう事を私たちは今回学びました。国権の最高機関である国会が、議員離職勧告決議をしても居座り続けるという事を私たちは想定していませんでした。しかし、現実は一度選んでしまった政治家は、自らが反省をして辞めるというまでは居座りつづける事が出来てしまうのです。こうした政治家に私たちの多額な血税が議員歳費として支払われている事に対し、皆さんは憤りを持ってレッドカードをつき付けると思います。
私たちが生活をしているこの地域を、そして、日本を本当に誇りと夢の持てる場所にして行くために、まず、数多くの有権者の皆さんが、自らの目と耳で、政治哲学と、倫理観、道徳観を持った政治家を厳しく選定していく事こそ全ての課題の解決につながるものと確信しています
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