★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK12 > 824.html
 ★阿修羅♪
(これまでの10年に引き続き)日本でさらに50年のデフレが続くことは確定しています.それがエクソダス2005の真義です.
http://www.asyura2.com/0505/senkyo12/msg/824.html
投稿者 馬場英治 日時 2005 年 8 月 29 日 14:32:44: dcAX/x0KhXeNE
 

(回答先: 現状での「すべての人に月額7万円の最低保障年金を払う。だから消費税を3%上げる」は“国家破壊政策” 投稿者 あっしら 日時 2005 年 8 月 29 日 03:58:42)

あっしらさん,こんにちは.

民主党の提案する「年金一元化・財源の50%税化・7万円の基礎年金・3%消費税UP」
という年金改革案に対するあっしらさんの分析はまったく(ないし大筋)正しいと思います.

それではあっしらさんならどうするか?あっしらさんの対案は「優良企業(多分民族派産業)
の率先賃上げ」だろうと思います.しかし,これが不可能であることは彼らが国内経済に関
わるだけではなく,国際競争つまり,世界市場でビジネスをやっている限り,不可能である
ことは容易に理解されると思います.苛烈な競争経済のもとで率先賃上げをするという行
為は個別企業に取ってはまったく意味を為さない,非合理な自殺行為でしかありません.
(同じ論理は基本的に内国産業の場合にも通用します.)左派労働組合が完全に解体さ
れた現状を見れば,それを望むこと自体まったく現実性を持たない究極の虚論です.

結局,あっしらさんはみずから「微温主義者」と名乗っている通り,この阿修羅板で遊んで
楽しめればそれでいいと自己限定されているような気がします.あっしらさんが主張してい
るようなことは「100%起こりません」.しかし,民主党の提案は条件さえ整えば「起こりえ
ます」.あっしらさんは「それが起こったとして現状より悪い」とお考えかもしれませんが,
私はむしろ「現状よりずっと改善されているし,おそらく現実的に可能な唯一の脱出路」で
あると見ています.これはわたしが描く「エクソダス2005」プランの一要素に当たります.

現状のまま進めばどうなるか?現状のままと言ってもその方向はまだ予測し難いほどさま
ざまな分岐があります.@小泉圧勝,A自公辛勝,B自公過半割れ・小泉退陣...この
分岐の中にはC民主岡田首班,D民主連立小沢首班,その他も含まれます.しかし,で
きるだけ大局的見地から考えたいので,これらの細かい分岐はすべて捨象して「現状のま
ま」ということで一括してみます.現状のまま進めば日本は壊滅します.もちろん日本とい
う島国が消滅するわけではないし,日本人が全部英語をしゃべり始めるわけではありませ
んが,日本はほとんど再生不能な程度に破壊されることになるでしょう.この理解は多くの
先見の明のある識者が指摘されているところであり,阿修羅に参加しておられる大多数の
方の共有する認識であると思います.

さて,この先に大きく分けて2つの分岐があります.@日本のアメリカ帝国属州化,A日本
の軍事独裁政権化.@は現在の主要な潮流です.Aはその伏流です.Aの現れ方も予
測はできませんが,今のところありそうなのはたとえば亀井+石原新党みたいな方向です.
もちろん,小泉圧勝からAに進むということも多いにありそうです.話はややこしくなってし
まいますが,@+Aというパターンすら有り得ます.つまり,国内的にはファッショ化し,対
外的には国家主権を喪失するという珍妙なパターンです.

あっしらさんの論に関して私がもっとも危惧しているのは,あっしらさんはその秘匿した内
面において,Aの方向を許容しているのではないか?というおそれです.あっしらさんは
もちろんそのようなことを明言されたことはないと思いますが,ことばの端々にそのような
ニュアンスが滲んでいるという印象を持っています.しかし,これが最悪なコースであること
はほとんど論を待つまでもないのではないでしょうか?もちろん,私はそのような国に住み
たいとは思いません.もし,可能ならば国外脱出というのがほとんど唯一の選択肢です.

@の場合は自公・民主の変則2大政党制というのが現状から推定される一番起こり易い
パターンだろうと思います.(上述したように無限のパターンが有り得ますが)あっしらさん
はこのパターンこそ最悪だとお考えになっているのではないでしょうか?私もそれについ
ても同意するにやぶさかではありません.アメリカ本国で行われている民主・共和2大政
党制を振り返ってみれば,それが完全なまやかしであり,二十日ネズミを閉じ込めておく
可動間仕切りのある網細工でしかないことは明らかです.一度この網細工の中に閉じ込
められてしまえば,おそらく永遠にそこから出ることはできないと考えてよいかもしれませ
ん.実際彼らが考えていることはこの仕掛けを完成させることであると言ってよいでしょう.

半兵衛さんの立場なら,「革命があるじゃないか!」ということになるかもしれません.ここ
では証明は省きますが,仮にネオコンの究極の目的が世界戦争の惹起とその戦後復興
としての世界新秩序であるとすると,非常に大雑把に「世界革命論」の理想は転倒した
「世界戦争論」であると言ってよいと思います.2つの理論に共通するのは,運動のダイナ
ミズムを「暴力」に置いている点にあります.この方式では社会的ヒエラルキー(階層性)
は解消されるのではなく,むしろ強化される結果に陥ることは我々が過去の多くの実例か
ら学んできたところです.それはこれらの理論が「人間に対する不信」をベースとし,常備
軍の創設という「人間の機械化」を基本的機構としていることによります.

@ないしAのパターンでまだ民衆にエネルギーが残っている場合には,貧民一揆が勃発
する可能性はあります.@の場合は単にこれらの偶発的抗議行動は無視されます.A
の場合には逆にそのエネルギーは体制に吸収され,反動的なものに転化することになる
でしょう.むしろ,@→Aの過程でそのような自然発生的な抗議行動が利用され,ないし
場合によっては人工的に誘発されるということも有り得ます.@→Aというのは,アメリカ
帝国主義に対抗して民族主義を標榜する国体主義者が政治権力を奪取するという方向
です.改憲→核武装→戦時体制→孤立(ないしネオ・ナチ諸国との同盟)という流れです.

私が提唱するエクソダス2005(脱亜自立)がこれらのいずれとも異なるまったく新しい
路線であるということはご理解頂けるでしょうか?残念ながらこの運動がどのような形で
展開されるかをあらかじめフローチャートのような形式で提示することはできません.我々
が設計できるのは,あくまで我々が主体的にコントロールできる資源の利用に限られてい
るからです.理論は可能な限り遠いスパンを遠望できなくてはなりませんが,経験によっ
てしか学べない事柄もあります.エクソダス2005を理念として提示するとすれば,上述し
た「世界革命論」と「世界戦争論」という2つの思想の過ちを訂正ないし転倒したものと言
えるかもしれません.つまり,「人間に対する信頼」をベースとし,非暴力主義に依拠した
「人間の機械化の拒絶」を基本とする社会・経済機構の確立を目指すとしてよいでしょう.

戦争と虚偽には深い関係があります.ひとつのウソをつき通すには1万のウソが必要に
なるという事情が戦争の勃発にも関係しているような気がします.国内の(経済・社会的)
矛盾を対外矛盾(つまり戦争)に転化するということがしばしば行われますが,これもそ
の(虚偽の)一様相と言ってよいかもしれません.同様に,たとえば,「デモクラシーという
理念は虚偽である」というような議論があります.ここでは掘り下げませんが,このような
議論は部分的には正当であるかもしれませんが,誤りであると私は考えています.つま
り,デモクラシーという理念それ自体が虚偽であるのではなく,その理念の使い方・利用
ないし伝達のされ方の中に虚偽があるという見方をしています.私は蓄積され時間を越
えて伝達されるエクリチュールを人類のもっとも貴重な共有資産であると考えています.
アーカイブは死蔵された廃棄物の山,燃えにくいゴミと考えるべきではありません.

民主党のマニフェストを私は基本的に支持しています.(もちろん異議のある点がないと
いうわけではなく,また必ずしも細部まで精査しているわけでもありませんが) 特に,この
年金改革案は重要であるばかりでなく緊要であり,「真の構造改革」に進むための第一
歩であると考えています.消費税3%UPという「増税」が期待した通りの税収増加に繋が
らない可能性はあります.もし,ここで税率をアップしたら,留まるところのないデフレス
パイラルに落ち込む可能性すらあります.しかし,このスキームの一番重要な点は少なく
とも水循環が棚田の最下層にまでたとえ細々ながらとは言え届くようになるという点です.

抜本的にこの問題を解決するには,@消費税を低率の取引税に切り替える,A税収の
不足分を政府紙幣の発行によって補う,という2項目を実現する必要があります.@を
実施するためにはいくつかのテクニカルな問題をクリアする必要があります.つまり,政
府はすべての取引をリアルタイムで捕捉できるメカニズムが必要です.インターバンクと
呼ばれる全銀ネットワークを用いればこれを実現することは難しくありません.このネット
ワークは現在日銀がコントロールしています.私はこのコントロールを取り戻すことはお
そらく不可能(かつ不要)であると考えています.「郵貯決済システムを経済安全保障の
観点から温存させる必要がある」という私の主張はまさにこの認識に基づくものです.

より即効的な手段としては国民新党諸氏も洞察されておられる政府紙幣の発行しか
ありません.私は「脱米自立」路線の上でこれを実現することは可能であると考えます.
この点に関してあっしらさんの場合には「絶望が先行している」という気がしています.
2002年にあっしらさんは,【レス3:「政府紙幣」は発行できない!−政府紙幣が無視
し続けられる理由】 http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/197.html の中で,
政府紙幣という対案が論壇で無視し続けられる理由として,次のように述べています.

> 「政府紙幣が無視し続けられる理由」は、“あまりにも虫が良すぎるから”ではない。
> 「政府紙幣」が、経済支配層の経済利益を脅かすものだからである。

まったく正しいと思います.さらに,このことから敷衍して,

> 日本政府が「政府紙幣」を発行できるときは、米国連邦政府が「政府紙幣」を発行す
> るときか、日本が“独立”を果たしたときである。

と書かれています.米国連邦政府が「政府紙幣」を発行するということは米国がお手本
を示せば,それに従ってよいということを意味します.しかし,客観的に見てこのような
ことが万に一つも起こり得ないことは歴然としています.なぜなら米国政府にはそのよ
うなことを行うべき動機が存在しないからです.政府紙幣の提唱者スティグリッツ教授
自身,「日本の政府はデフレ克服策として紙幣を増刷すべき」と言っていますが,アメリ
カ政府にそれを勧めたという話は聞きません.従って,意味のある命題としては,

『日本が独立したとき,初めて日本政府は政府紙幣を発行できる』

だけが残ります.まさにその通りです.そのことを私は「脱米自立」という標語で表現し
ています.これらを綜合すると,「あっしら氏は『日本が独立することは不可能だ』とお
考えになっている」という結論に導かれます.では氏はなぜ自身に取ってさえ意味の無
いようなこと(阿修羅における言論活動)を行っているのだろうという疑問が湧きあがり,
結局最後には最初に述べた「阿修羅板で遊んで楽しめればそれでいい」というところ
に回帰してしまいます.もちろんそれがダメなどと私は申しません.

私の認識はすでにご理解頂けたと思いますが,2005年8月8日は私たち日本人の
真の意味での独立記念日であるというものです.その意味で国民新党・新党日本の
勇気ある議員諸士は未来永劫記憶されるべき国民的英雄であると私は考えています.
「脱米自立」は綱領でもなければ,イデオロギーでもありません.むしろ道(タオ)のよ
うなものと思って頂きたい.道は自ずから開けるものであると私は考えています.

参照:【株式日記と経済展望:亀井静香候補はなぜ政府紙幣を提案しないのか
それは国際金融資本および日銀を敵にすることだ】
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu53.htm

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 政治・選挙・NHK12掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。