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(回答先: 村上代表 逮捕 市場・企業に重い課題 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 6 月 06 日 19:00:18)
村上ファンド代表逮捕 退場「株の申し子」
市場の改革者か、新手の総会屋か−。証取法違反容疑で５日逮捕された「村上ファンド」代表、村上世彰容疑者（４６）。「市場原理主義者」と揶揄（やゆ）されるほど株主の権利を強硬に主張する一方で、その錬金術は「正義を装う総会屋」との批判も受けてきた。起業当初は利潤の追求だけでなく、市場の健全育成との理想も掲げていた。しかし、ある投資の失敗が村上容疑者を「拝金体質」へと変質させ、転落の引き金となったとされる。
≪９歳で１００万円 定期券「４００円節約」≫
「生涯困らないだけの資産がある。無理して稼ぐ必要はない」
約４０００億円の資金を集め運用、年収数億円といわれる村上容疑者。巨額の富を築く下地となった株式投資と出合ったのは小学４年のことだ。
「これからは小遣いはやらん。自分で増やせ」
大阪・難波で貿易商を営んでいた父親は、当時９歳の村上容疑者に１００万円を与えて言い渡した。父親が好んだビール会社の株を購入。会社四季報を読み、経済誌に目を通す日々が始まった。
「資産が増えも減りもするのが投資。どうしたら効率的に増やせるのかだけを考えた」。村上容疑者はたびたびこのエピソードを披露し、投資の魅力を語った。
「金の大切さ」も父親から学んだ。雑誌「日経ビジネスＡｓｓｏｃｉｅ」で村上容疑者を主題にしたノンフィクション『神の子たち』を連載中の児玉博氏は「お金は命の次に大事という考えを徹底して教えられたようだ」と話す。
こんなエピソードを児玉氏は披露した。
「通産官僚当時、村上は広尾から銀座までの定期券を持っていた。でも、定期券は乗り換えのない日比谷線ではなく、乗り換えの必要な丸ノ内線のもの。なぜかと理由を聞いた同僚に村上は答えた。『その方が４００円安いんだ』」
「不必要な出費」を１円でも嫌う姿勢は、鉛筆１本の購入でも決裁を求めたというライブドア前社長の堀江貴文被告（３３）と通じる。
≪東京スタイル敗北…拝金へ暴走≫
灘中学・高校から東大法学部に進学し、旧通産省入り。典型的なエリート街道は、村上ファンドで活用された「人脈作りの道」ともいわれる。
「金もうけの人脈を作るため東大へ入り、通産官僚になる」。灘高時代に友人に漏らしていた通りの道筋だった。
東大生時代、新婚当時の三浦友和・百恵夫妻が居を構えたことで知られる都内の高級マンションに移り住んだ。「とにかく人のつながりを大切にしていた。パーティーで切り開いた人脈は枚挙にいとまがないはず」とある経営者は語る。
側近はいずれも灘中・高校や東大法学部の同級生。通産省では村上ファンド設立時の出資者だったオリックスの宮内義彦会長と親交を深める。
政界人脈も広く、自民党の林芳正参院議員は東大の同級生、西村康稔衆院議員は通産省の親しい後輩。交友関係の広さはけた外れだった。
挫折も経験した。
官僚時代の村上容疑者について、当時の同僚は「目立ちたがりの度が過ぎた。能力はあったが脇が甘く、官僚として危うかった」と語る。
平成２年、日本に革新政権が誕生して経済破綻（はたん）へ向かうという小説『滅びゆく日本』を実名で執筆。出版は省幹部の強い意向で断念した。「認識が甘かった」。村上容疑者は何度も悔やんだ。
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「法律作りよりもプレーヤーになりたい」。平成１１年７月に退職し、投資会社を設立した。
「資本主義の公正さ、公平さが魅力」
官僚としてＭ＆Ａの法令に熟達した村上容疑者は、培った人脈を駆使して飛躍的に運用成績を伸ばしたという。
だが、転機が訪れる。「国内初のプロキシーファイト」と注目を集めた婦人服大手・東京スタイルの株主総会委任状争奪戦を仕掛け、敗れた。
周辺関係者は「村上容疑者は持論が通用せず、トラブルメーカーの烙印（らくいん）を押されて勝負にも負けた。無力感だけが残ったようだ」という。以降、主役を裏で操りながら利益を求め始めた。ニッポン放送株をめぐる堀江被告がその典型だ。
「村上氏の影響でコーポレートガバナンスの重要性が認識された」との評価もあるが、ここ数年は、「当初の理想とはかけ離れた拝金主義が村上氏を包み込んでいた」と関係者はつぶやいた。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/06na1001.htm
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