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Re: アメリカが警戒心から陰で教育に干渉した事例があるとすれば、学制改革とセンター試験でしょう
http://www.asyura2.com/0601/idletalk20/msg/634.html
投稿者 こげぱん 日時 2006 年 10 月 29 日 00:49:00: okIfuH5uFf.Lk
 

(回答先: アメリカではアジア系学生は大変優秀なので、もしかしたらアメリカが警戒心から陰でそうさせている? 投稿者 Sun Shine 日時 2006 年 10 月 28 日 19:02:13)

横レス失礼します。
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そこでもしかしたら、アメリカが、植民地・日本に対しては、自国を脅かさないように、「属国としての分相応の教育程度」を保つように、陰で注文をつけている可能性はないでしょうか(笑)。

「日本人が英語が下手なのは、アメリカが、英語がうまくならないような教育をさせているから。日本人にうまくなってもらっては困るので」という漫画のような話を聞いたことがありますが、いかがですか?
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英語教育に限って言えばそれは読みすぎでしょうが、アメリカが手を回したと推測されるとすれば、第一に敗戦後の学制改革でしょう。戦前の6-5-3-3学制は、

中学校5年−基礎学力養成
高等学校3年−(アメリカで言うところの)リベラルアーツ教育
大学3年−専門分野を深耕

というように学校別の役割分担がきちんとなされ、結果として優秀な人材を輩出していましたが、戦後の6-3-3-4学制では、学校別の役割分担が不明確になり、代わりに生徒選抜機能としての入試と偏差値などの学校間格差のみが重視された結果としてか、

中学校3年−高校受験の準備
高校3年−中学のやり直し+大学受験の準備
大学4年−(受験狂育の反動で)レジャーランド

となってしまい、戦後教育の荒廃の一要因となってしまったことは周知の通りです(と言っても未履修問題一つ責任を取ろうとしない文部官僚に、学制改革など期待するほうが無理ですが)。

あともう一つアメリカが穏微に影響力を行使したかもしれない、と思えるのは、元祖お追従風見鶏・中曽根政権で導入が決定されたセンター試験です。センター試験は、戦後政治の総決算を標榜し、今日に至る対米追従・売国路線を大々的に開始した中曽根政権の臨時教育審議会が導入を提言した試験である、というだけでも怪しさ満点です(現に審議会委員・香山健一は「学習塾の私立学校としての認可」という新自由主義的思想を先取りしたかのような提言をおこなっていました)が、センター試験がもたらした更なる学校序列化と、勝っても負けても報われない受験競争の激化や、その反面哲学やリベラルアーツ、芸術といった10代で学んでいなければいけない学問がないがしろにされ、(ゆとり狂育で腑抜けになった底辺校の生徒は言うまでも無く)受験戦争の勝ち組ですら学力崩壊が起こっている現状を見れば、ある意味センター試験導入の目的は達成された、と言えるかもしれません。

Sun Shineさんご指摘の英語教育についてですが、日本では明治時代から有名女子校で、さらに今日では一部の帰国子女受入校でもまともな英語教育がおこなわれ、絶大な効果を上げていることを考えれば、いまだに受験英語などに拘泥するほうが悪い、といえばそれまででしょうか。


▽参考リンク−臨時教育審議会
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%A8%E6%99%82%E6%95%99%E8%82%B2%E5%AF%A9%E8%AD%B0%E4%BC%9A

香山健一
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E5%B1%B1%E5%81%A5%E4%B8%80

Re: 帰国子女も日本育ちも、日本にいながら驚異的英語力を身に付けることができる英語教育
http://www.asyura2.com/0601/idletalk17/msg/372.html
投稿者 こげぱん 日時 2006 年 3 月 29 日 02:12:00: okIfuH5uFf.Lk


ここでとりあげた学校の成果−帰国子女受入校編
(全文は下記Interculture誌66号−77号にあります)

http://www.senri.ed.jp/interculture/index.htm
 (千里国際学園広報誌Interculture 77号)
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SIS Research Column <12> 
一般生徒の英語力のまとめ

 約一年間にわたりSIS一般生徒を対象としたリサーチ結果を報告してきました。次回からはSISの生徒の英語力を直接対象にしないリサーチに移る予定なので、その前に一般生徒のSIS在籍6年間の英語力の推移を、ライティング・リーディング・リスニングの順にまとめておくことにします。

 1998年の12月にSISの全在校生対象に英語ライティングテストが行われました。このテストは Hammill & Larsen (1986)が考案したTOWL-3と呼ばれるテストで、 (1) 句読法 (文は大文字で始めピリオドや疑問符でおえたり、コロンやセミコロン、パラグラフの使い方等)、(2) 語彙・文法、(3) 話の展開の3項目について細かく客観的に採点ができるようになっています。3項目ともに20点満点で、8点から12点が北米の子供達の平均点です。

 グラフ1の7年生句読法の得点より、僅か8ヶ月でネイティブの平均まであと一息の所まで到達していることがわかります。但し、帰国生が帰国直後のブラッシュアップを終えると、徐々に得点が学年と共に上がっていくのに対して、一般生は10年生でネイティブの平均に届いた以外、平均を超えることがあと少しの所でどうしてもできません。これは英語の句読法が比較的習得しやすく一定レベルまでは容易に到達できても、洗練されたスタイルになるには帰国生やネイティブのようにかなりの量の英語に接する必要があるからかもしれません。

 次に文法力については、特徴として11年生で大きく得点が伸びています。これは、当時一般生は10 年生から日本人教員による文法・訳読を履修しはじめていたことと大いに関係があり、その成果がはっきりと出たと考えられます。英語科としては、中学1・2年で旧文部省の検定教科書3年分を終え、中学3年次にはその基礎力を実際にコミュニケーションの場でどんどん使えるようネイティブの先生にトレーニングを受け、高校1年からはG/Tとregularの同時履修でバランスの取れた英語力を付けてもらおうと考えていました。文法力が12年生まで伸び続けている結果を見ると、少なくとも文法力に関しては英語科の思惑通りの力をつけさせることができていたようです。

 グラフ1・2(略)より英文での文章構成力とライティング総合力は、文法力と非常に似通った推移を示していることがわかります。つまり、学年を追うにつれて得点が緩やかに上昇し、4年間基礎を学んだ後11年生で一気に北アメリカの子供達と同じレベルにまで達しているのがわかります(ネイティブの総合点平均は80-120点)。この結果は、文法力と語彙力がある一定のレベルに達して初めて、日本語での作文のように内容にウェイトを置いた英文が書けるようになることを示唆していると考えられます。また、少なくとも学期完結制導入以前のSIS一般生徒は4年間真面目に英語学習に取り組んでいれば、11年生位からネイティブレベルのライティング力に近づいていたと言えるでしょう。現在では学期完結制を取り、このリサーチが行われた3年前とは履修形態が大きく変わっています。この学期完結制を9年生から受けた学年が、SIS卒業時にどれくらいのライティング力を付けているのか計測して結果を比較することで、英語ライティング力に限って、学期完結制の真価が問えます。つまり、週に数回であっても3年間継続して英文法を履修する方法と、集中的にある文法項目を履修してしまう方法のどちらがライティング力向上に良いのかわかると思います。

 SIS一般生のライティング力を関西圏の某外国語大学の2回生と比べてみてわかったことは、9年生で既に大学生レベルのライティング総合力を付けているということです。その一方で、12年生といえども一般の高等学校で地道に文法と訳読中心の英語の学習をしてきた人たちの文法力には若干及ばないこともわかりました。リサーチをすればするほど、SISの生徒の英語力の高さを示す結果ばかりが出てくる中で、地道な努力があれば日本の学校に在籍していても大学生になる頃にはネイティブ並の文法力を付けることが可能なこともわかりました。

 次にリーディング・リスニング力に関して、外大生との比較ができるように英語コミュニケーションテスト(ベネッセコーポレーションとアメリカのACT社の協同作成)を実施しました。その結果、様々なスタイルで書かれた英文を読み取る力がSISでは入学後順調に付き、9年生では外大生に追いつき10年生では更に伸びるものの、その後1年間は頭打ちになることも分かりました。またリスニング力に関して、7、8年生間に差はなくこの2学年に比べて9年生が大いに力を付けています。10、11年生、外大生間には全く差が見られませんでした。つまり、大学の講義・難解なニュースレポート・演説の理解は別にしても、日常生活で必要な程度の英語リスニング力は、驚くべきスピードで習得し、外大生レベルには既に9年生で到達していると言えるようです。ひとたびこのレベルに到達した後10、11年生でこれ以上向上が見られませんでしたが、ここからの伸びには帰国生のように膨大な量のインプットが必要なのかもしれません。

 以上、(英語科の教員をはじめ各ホームルーム担任の先生方の協力のおかげで実施・採点できた)2回のテスト結果の分析より、SIS 一般生の英語ライティング・リーディング・リスニング力について、他の学校から移ってきた英語教員として日頃感じていたことが数字的に裏打ちされました。つまり、9年生でリーディングやリスニング力では外大生に匹敵するレベルに達し、ライティング総合力では11年生でほぼネイティブ並にまで到達するという驚くべきスピードで英語習得がSISでは行われているのです。但しこの結果はあくまで学期完結制導入前のものであり、現行制度の検証の為には同じようなテストをしてみることが必要でしょう。
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こちらは有名女子校の英語教育編
http://www.kobejogakuin-h.ed.jp/kyouka/eigo/
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「高等学部3年は秋にTOEFL ITPを受験しており、過去5年の平均点は474点前後、平均35名(注:1学年130名程度)が500点以上を獲得し、600点を超える生徒もいます。」とあります。
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