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アーリアン学説による歴史事実の歪曲
http://www.asyura2.com/0601/revival1/msg/257.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 11 月 26 日 19:10:53: YdRawkln5F9XQ
 

(回答先: アーリアンとは何か―その虚構と真実【津田 元一郎】 投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 11 月 26 日 19:07:20)

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=49884

科学って、本当に信用できるの?

49884 アーリアン学説による歴史事実の歪曲
  阪本剛  HP ( 29 千葉 SE ) 03/02/15 AM04 【印刷用へ】

> 幾つかの疑問、というか確認しなければならないことがあるように思われます。コーカソイド絶対主義的な史観から一般的な歴史学が作られている恐れがあるからです。

 ご指摘のとおりだと思います。

 アーリアン学説というものがある。
 中央アジアに住んでいた白人の遊牧民=アーリア人が南下して、鉄器や騎馬技術を駆使して、数回にわたって原住民を征服し、ヒッタイト、アッカド、さらには、インド、ペルシア、ローマ、ギリシアという古代国家・文明を築いたのだ、という説である。

 この説は、マックス・ミュラーというドイツ人学者が、ヒンズー教徒の聖典、リグ=ヴェーダを翻訳しているうちに、かつて、インド・ヨーロッパ語とでもいうべき一つの言葉を話す民族=アーリア人がいて、そこから東はインド、西はヨーロッパにまで至ったのだ、という仮説を唱えたことから始まる。

「1859年から61年にかけて、マックス・ミュラーは、ロンドンの王立協会で講義をし、従来、『インド・ヨーロッパ』、『インド・ゲルマン』といっていた言い方を、『アーリア』と言い換えるべきだと説いた。なぜならば、インドに侵入したサンスクリットを話す人々は、自らをアーリアと呼んでいたからだ、と説いた。」
「1788年、カルカッタの最高裁に赴任したウィリアム・ジョーンズ(ペルシャ語、アラビア語学者)が、サンスクリットとギリシア語、ラテン語、ペルシア語、ケルト語、ゲルマン語などとが類似し、これらに共通の祖語を考えなければ説明がつかない、と主張しだしてから、約70年後のことだった。
 トーマス・ヤングは、この共通な祖語をもつ言語群の人々をインド・ヨーロッパ語族と名付けたが、その限りでは、言語の類似性の問題であり、人種や血の問題ではなかった。」

「リグ・ヴェーダを研究し、そこに『アーリア』というひびきのよい呼称で呼ばれている集団があり、その集団が原住民を征服して、古代インド文化を創造した、と解釈したマックス・ミュラーは、その『アーリア』こそヨーロッパ人、ペルシア人、インド人の共通した祖先である、と主張した。」
(「アーリアンとは何か」津田元一郎)

 ミュラーが学説を唱えたのは、イギリスによるインドの植民地化が進行していた19世紀。ミュラーがリグ=ヴェーダの研究を始めたのは、イギリスのインドでの植民地教育官僚だったトマス・マコーレーによる依頼で、ヒンズー教徒の信仰を混乱させるためであった。

 アーリア人という鼻の高く色白の人々が外からやってきて、色の黒くて鼻の低い原住民を征服し、隷属させたのだ、そういうことが、お前達の聖典には書いてある。だから、我々お前達の上流階級と同じ白人が優れた文明を広めるのと同じだ、という文化工作をおこなったのである。

 さらに、南の人々は、北の人々によって駆逐された民族の子孫で、上流階級はヨーロッパ人に似ていて、下層階級は原住民に似ているという主張を行い、南北間、階級間の分裂を図った。

 このアーリアン学説は、学説誕生時から、非常に疑わしい虚構・捏造だ、という反論があった。ミュラーは、一度もインドに行ったこともなく、本当にヴェーダの言葉が何をさしていたのか、理解してなかった(あるいは故意に誤解した)らしい。
 
 現代人は、言語というのは、モノと言葉が一つ一つ対応していると考えるが、古代の人々はそうではなかった。ある事象全体をあらわす全体的な概念があって、個別的な言葉は後に分化したからである。

 例えば、ヴェーダでは、「アグニ」は、西欧人は、「火」「火の神」と訳す。そういう場合もあるが、熱、光の原理、あるいはただ超自然的な存在であったり、富を与えるもの、幸福をもたらすもの、すべて「アグニ」なのである。「アグニ」とは、強さの原理、光の原理、力の原理、輝きの原理なのである。
 あるいは、「アシュヴァ」と言葉を、西欧人は「馬」と訳す。しかし、この言葉は同時に、生気の具象を表すもので、神経エネルギー、生気、心と物質を結ぶ力学的存在を意味する。

 類似・近接した事象の本質を示す一般的な概念が先立つのが、古代の思考法なのである。これは、とにかく分化する発想しかできない現代人の思考法とは全く逆の、あくまで統合概念ありきの発想法ともいえる。

 そのほかにも、実は、インド=ヨーロッパ語に共通の語は少ないこと、乗馬技術は実は大変新しいらしい(紀元前1000年ほどだという説もある)など、欠陥が多い。

 恐ろしいことに、この捏造の疑いが極めて高い学説が西欧を席巻し、さらに西欧の歴史を下敷きとしている日本の教科書・歴史書は、古代史の始めから、科学とは言えない学説を主張している。
(リグ=ヴェーダも、西欧人による誤訳をそのまま和訳している。)


資料
「アーリアンとは何か」津田元一郎

 
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