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民族金融機関の実務幹部座談会  − 民団新聞
http://www.asyura2.com/07/asia10/msg/225.html
投稿者 kaname 日時 2008 年 1 月 05 日 07:06:36: 3X28X40b0xN.U
 

(回答先: 新春企画 地域に根づき、貢献する同胞…町内会・自治会役員 − 民団新聞 投稿者 kaname 日時 2008 年 1 月 05 日 07:02:21)

上の投稿と、この投稿で、文中に 名前だけ出てくる箇所があるが、それは原本ページに写真があるという意味です 消すのめんどくて忘れてた。
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基盤再構築急ぐ同胞経済

 冬の時代に入った遊技業界。在日同胞の基幹産業と言われるだけに、同胞経済に及ぼす影響は深刻だ。民団でも、レジャー産業健全化推進協会を設立し、遊技業者の支援に本格的に乗り出した。民族金融機関7信組の実務者8人に、遊技業界の現状や成功事例、また民族金融機関の将来などについて語ってもらった。

■□
冬の時代迎えた遊技業界
経営者の発想を転換して…商銀と2人3脚で対処を

 司会 パチスロの4号機から5号機へのシフトで、パチンコ店の閉鎖が相次ぐなど、遊技業界は厳しい状況を迎えている。金融機関から見た遊技業界の状況について伺いたい。

遅れた対応策

 金哲也 店舗を拡大してきたところや借入金を増やしたところが苦戦している。金融機関側としては借り入れの相談に乗りながら、打開策に頭を絞っているが、状況はきわめて厳しいというのが、共通認識だ。とりわけ日本の金融機関のパチンコ店に対する融資は難しいと言われる。


あすか信組の金哲也常務理事


 卞健一 2年ほど前から5号機問題が提起された中で、ホール経営者がどう考えてきたのか。当組合では入手した情報を提供するよう努めてきたが、業界全体が打撃を受けるとは当初考えていなかったため、対応が遅れたのではないか。

 金栄吉 ここ数年で多店舗展開したパチンコ店がもっとも苦しいようだ。それでも、地価上昇の大きいところは転売という道が残されている。

 文田朗 遊技業が好調なとき、日本の金融機関は競って融資を勧めたが、いったん不況になると手のひらを返したように貸し渋りに転じた。しっぺ返しを食った経営者が相談のため来店するようになった。

 藤田敬二 民族金融機関が遊技業関係者からかなりの収益を上げたのは事実だ。だからといって、現在は無条件に融資できるという状況でもない。当然ながら、回収可能な担保が必要で、他行で駄目だったから泣きついて来ても、すべて対応できるわけではないことを理解してほしい。

 李國雄 ホール経営者の中には、好況にかまけて慢心だった人もいたのではないか。イソップ物語のアリとキリギリスのように、伸びきった店舗展開、機種規制など「万一に備える」という意識に欠けていたように思う。

 司会 厳しい中でも、なんとか打開策を見いだした例は。

 卞 5号機問題に関する対応策として、▽パチンコ台の増加▽スロット台の切り替え・すべての取り外し▽業種転換−−などが考えられた。遊技業を廃止し、アミューズセンターや賃貸業などに転換して成功した事例がある。

早めに決断を

 李國雄 ホールに関して3件ほど民事再生が行われた。清算型で、民事再生にかけ会社分割し、新会社として経営、または転売する。顧客を生かしながら、当方も債権回収ができる点が利点だ。設備投資が過大で維持ができなければ、清算すべきだ。そうであれば、協力は惜しまない。一緒に考えながら、解決策を提示していきたい。


愛知商銀の李國雄専務理事


 李亨佑 昨年12月、横浜商銀と合併する前の北陸商銀時代のときは小規模だったので、パチンコ店に融資できる状況にはなく、融資割合は13〜15%にすぎなかった。成功事例として、パチンコ店に対し、シンジケートローン(複数の金融機関が協調して、同一条件で融資を行う資金調達法)が適用されたことがある。スポーツ団体の協力を得てパチンコ店のほかにボウリング場、ゲームセンター、イベントホールなどの複合施設を設置することになり、地銀の支援で全面リニューアルするのに成功した。

 徐昌木 5号機問題で経営者がどう対応するか見守っていた。意外だったのは、条件変更より、運転資金などの融資件数が増えたことだ。幸いにも、融資の申し込みに対して、すべて対応することができた。最近の同胞経済の苦戦は、諸規制により環境が一変したことによるものと言えるだろう。

 同胞の金融業者を見ても、壊滅状態と言っても過言ではない。こういう中で、スクラップ業者だけが好調だ。

欲しい共存性

 文田 成功事例をあげたいが、失敗事例ばかりで…(笑)。借金の多いところほど逼迫した状況だ。横浜商銀時代は、遊技業関連不動産を含めた遊技業関連先の融資額が融資総額の3割ほどを占めていた。切っても切れない縁にあり、運命共同体なので、この業種の支援を打ち切ることは、韓信協や民団とも絶縁することを意味する。業界が二極化する中で、個性を生かした経営努力をする以外に打開の道はないと思う。


中央商銀の文田朗常勤理事


 司会 この危機を乗り切る対策は。

 李國雄 ホール経営者の発想の転換、意識の改革が重要だ。大型店を展開していけばいいという時代は終わった。単に新規店舗展開だけという利益追求一辺倒でなく、パチンコ店の原点に返ってユーザーを大切にしてほしい。そういうコンセンサスができた経営者に対しては設備投資に応じ、日本の金融機関が貸し渋って出さない運転資金についても相談に応じたい。

 司会 意識改革をどう進めるのか。

 李國雄 例えば、スロット機からパチンコ台に切り替えた場合、集客を高めるために出玉をよくする。経営者もユーザーも互いに利益を分配する。つまり、利益を客に還元するという姿勢が求められる。なかなか難しいことだが。遊技業組合自体、単なる親睦だけにとどまらず、ホール同士が情報交換の場を設け、主客転倒したメーカーとの対応を検討するようになってほしい。その点、当組合との協調関係はいっそう重要になると思う。

 徐 同感だ。ホール経営者はパチンコ機のメーカーから情報を得ることに力を注ぐが、もっとネットを広げて足元を見つめた話にも耳を傾けるべきだ。そういう情報は我々の方で十分に提供できる。単に決算書を提出してもらうだけでなく、それを分析しながらどの方法がいいのか、一緒に考えたい。時には厳しい意見もあるだろうが、組合員の立場に立った話し合いが一番できると思っている。


岡山商銀の徐昌木常務理事


 金哲也 オーナーから話を聞いていると、放漫経営のため傾いて当然だと感じることがある。こういう厳しいときこそ、経営者の資質が問われるのではないか。パチンコ店の倒産はまだまだ増えそうな中で、乗り切るためには、経営手腕の見せどころだと思う。

 李亨佑 パチンコ機械の入れ替えにともない、メーカーに協力してもらい手形支払いの期間を延長してもらうなど、経営者の支援に努めている。ホール経営に関しては、貸し玉1個1円にするコーナーを設けたり、駐車場に警備員を配置し子どもの事故が起きないようにするなど、イメージアップに努め、集客を減らさないようにすることが大事なのでは。

焼肉店応援も

 徐 話は変わるが、焼肉店を例にとると、面談しながらさまざまなアドバイスをしている。別途に駐車場を設けるなどサービス面を強化した結果、繁盛店になった。来店客にあらかじめ「飲酒運転はしません」という誓約書にサインさせたのも、おもしろい企画だ。家族連れなどが安心して来店するようになり、売り上げを伸ばした。

 卞 当組合でも、狂牛病で打撃を受けた焼肉店に対しては、独自の商品として食事券付き定期積金などを企画した。当組合と顧客、焼肉店がそれぞれに共存共栄できる商品でもって応援したので、関係者からとても喜ばれた。


あすなろ信組の卞健一常務理事


 金栄吉 組合としても、資金を融通するだけでは解決にならないのではないか。

 経営者は店に対する思い入れがあるので、廃業することの決断がなかなか難しい。ホール経営者から相談を受けてから、やめるまでに早くて1年、一般に2〜3年かかる例が多い。だめなものはだめで、切り捨てたものをどう再生するかが重要だ。早く決断しないと、不動産そのものまで失ってしまう。

 ホールとして再生できそうな所は余力ある同業者に、ホールとして再生が無理な所はドラッグストア、車のディーラー、インターネットカフェなどへ賃貸する仲介役を担っている。組合と緻密に話し合いをしながら解決策を模索する方法が一番良い。

■□
どう進むか民族金融機関
合併は自然な流れ…運命共同体の民団と推進

容易さが利点

 司会 合併することで貸出限度額を増やし、融資先を拡大することができる一方で、同胞組合の原点である地域に密着した経営が薄らいでいくのではとの懸念もある。どう考えるか。

 文田 金融機関の業務内容の同質化が進む中で、規模の拡大による収益拡大を目指した合併は自然な流れといえる。横浜商銀と北陸商銀が昨年12月25日に合併し中央商銀として新たなスタートを切った例に見られるとおり、韓信協会員組合同士の合併は容易に実現しやすい。今後も推進されるだろう。

 李亨佑 12月に合併し中央商銀になったばかりだが、追い込まれてではなく、先行投資の意味から合併に踏み切った。今後、韓信協会員組合同士の交流を増やすことで、職員間に安心感が生まれるのではないか。


中央商銀の李亨佑常勤理事


 卞 当組合の規模からすると、国・行政から求められている対応が難しくなりつつあり、合併を迫られているのをひしひしと感じている。では、どれほどの規模が金融機関として望まれる対応を可能にするのか。預金高5000億円規模がひとつの目安になると言われている。それを目指して合併を推進するのがひとつの流れと言えるだろう。民団も韓商もスクラムを組んでの対応が欠かせないだろう。

 金栄吉 ある程度の規模は必要と思うが、金融当局の要請に応えようとすれば拡大するばかりであり、デメリットも考えなければならない。同じ商銀同士であっても、決算書の見方などに違いが見られ、融資の判断が異なる。営業の対応も、力点をおくのが融資か、預金かで違ってくる。その辺の融合をどうするか、課題は多い。

 金哲也 韓信協傘下の組合は営業地域がそれぞれ異なるので、基本的には競合しない。全国的に互いに情報交換が可能で、共同で商品開発も進められる。合併による経済的効果がどこまで発揮できるかという課題もある。

 徐 岡山商銀だけが当初設立のままで来ている。大きな流れとして、また、総論として合併が推進されていくだろうが、職員も日本人の方が多く、どこまで民族金融機関として維持できるのだろうか。

 李國雄 当組合はまだ同胞職員のほうが多いが、同胞の占める割合は減り続けてる。民団・婦人会などの協力で、ぜひ同胞青年の獲得を進めて行きたい。

 私自身、韓信協の合併推進委員会の委員として、将来的には各ブロックごとにまとまった上で、銀行転換するのが望ましいと思う。信組は地域密着型を標榜するものの、行政当局の意向は合併促進とやや違うようだ。われわれの場合は特性を有するので、将来的には、それを生かした銀行転換を目指すべきだろう。

 例えば、愛知では民団・韓商・商銀などが良好な関係を保っている。特に婦人会の協力が大きく、旅行預金など商品販売に大きな影響を持ち、預金増強活動には欠かせない存在で期待している。

同胞のために

 藤田 九州幸銀信組を立ち上げてから5年になる。さらに2年前には佐賀商銀と合併し、広域エリアを持つようになった。同じ九州でも、地域によってニーズの違いが見られるようだが、「九州はひとつ」という旗印のもと、互いに協力し合っている。韓商とタイアップした制度融資に見られるとおり、民団との協力関係は不可欠だ。


九州幸銀信組の藤田敬二理事


 文田 運命共同体である民団とともに同胞経済を支えていかなければならない。「同胞とともに生きる」、これこそ、民族金融機関の存在意義と言えるだろう。

 金栄吉 遊技業関連の体力低下により引当金の増加傾向にあり、その原資として融資の増加が不可欠だ。ために、融資を伸ばすことしか頭にない。現在、当組合の預金者は同胞と日本人が半々だが、融資の割合は同胞が多い。しかし、民族金融機関の土台である同胞顧客の減少は避けられず、規模を拡大するためには、その割合を逆転させるほかないのでは。将来のビジョンを見つめ直す時期にきたのではないだろうか。


広島商銀の金栄吉常務理事


 司会 長い時間、ありがとうございました。

http://mindan.org/shinbun/news_t_view.php?category=13&page=25

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