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連載 やさしい経済講座  円キャリートレードとは・・?   【fxprime.com】
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投稿者 愚民党 日時 2007 年 3 月 01 日 09:47:26: ogcGl0q1DMbpk
 

http://www.fxprime.com/4_market/library/keizai/kouza34.html

連載 やさしい経済講座
円キャリートレードとは・・?

 

今年3月には、高金利通貨ということで人気のあったNZドル/円や豪ドル/円が大きく値を下げる展開となりましたが、その背景として、新聞やテレビ等では「円キャリートレード」に関わる為替取引が影響しているとの報道がなされました。それでは、この「円キャリートレード」とは、一体どのような取引なのでしょうか?

 
■円キャリートレードとは・・?
 
「円キャリートレード」とは、低金利の円で投資資金を調達し、それを外貨に換えて高い収益が期待できるものに投資する手法のことです。主に海外のヘッジファンドによって行われていますが、彼らは低金利国の通貨で投資資金を調達し、それを高いリターンが期待できる国で運用するということをしています。彼らの投資対象は、株式、債券、商品、不動産など非常に多岐に亘っていますが、昨年については、円キャリートレードで調達した資金の多くが商品市場へと向けられ、原油や金などの商品相場が大きく押し上げられることとなりました。

しかし、「円キャリートレード」は、円が低金利だからということだけで行われるわけではありません。円キャリートレードが行われる条件としては、日本の低金利状態が長期間続くという見方ができることに加え、将来的に為替相場が円安に振れる可能性が高いという見方ができることも必要になります。なぜなら、「円キャリートレード」は、円を外貨に換える時点の為替相場と、その外貨を再び円に換える時点の為替相場との為替差益をも狙う取引だからです。換言すれば、高いリターンが期待できる対象に投資を行う際、低金利で資金調達ができる通貨があり、なおかつ、その通貨の相場変動による差益をも狙えるという2つの妙味があるからこそ、ヘッジファンドらはキャリートレードを取り組むということになります。

 
■円キャリートレードが相場に与える影響とは・・?
 
為替市場で円キャリートレードが活発化していったのは、1996年頃からです。その背景としては、バブル崩壊によって日本の低金利状態が長期化するであろうとの見方が広がったことや、米国が1995年4月に為替政策を「ドル高政策」へと転換したこと、そして、日米通貨当局の為替介入姿勢からドル安・円高阻止への断固たる動きが読み取れたことなどが挙げられます。

ご記憶の方も多いとは思いますが、ドル/円相場は1995年4月19日に史上最安値79円75銭を記録しました。当時、ドルは円に対してだけでなく、主要通貨全てに対して下げ止まらない状態となっていましたが、ルービン米財務長官(当時)が同月のG7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)でドル高政策を打ち出し、その後、G7各国が協調してドル買い介入を実施したことにより、同年8月半ばには罫線上のドル安・円高トレンドを突き抜けてドル高方向に大きく振れていく展開となりました。その一方で、日本ではバブル崩壊後の景気低迷から低金利状態が続くとの見方が支配的となっていましたので、翌1996年以降には世界中の投資家らが円キャリートレードを活発化させました。米国のドル高政策を拠り所として、大きな為替差益も得られると期待できたからです。その結果、ドル/円は1997年に127円台まで上昇し、1998年8月には147円64銭にまで上昇しました。そしてその間、市場には円キャリートレードによる円売り・ドル買いポジションが大量に積み上げられていくこととなりました。

しかし、1998年9月には、円キャリートレードを利用してエマージング・マーケット(新興国市場)に巨額投資を行っていた大手ヘッジファンドが破綻し、それをきっかけにして他のヘッジファンドらも一斉に円キャリートレードの解消(ドル売り・円買い)に動き始めたため、ドル/円は10月初旬に111円台にまで急落する展開となりました。市場に積み上げられてきたポジションが一斉に解消される事態となった場合には、為替相場がファンダメンタルズとは関係なく、急激な変動に見舞われることになると言えるでしょう。


 
■円キャリートレードに関わる直近の動き
 
冒頭で述べた通り、2006年3月には高金利通貨として人気があったNZドルや豪ドルの下落が顕著になりました。その背景には、日銀が量的緩和政策の解除を発表した後、日本の金利上昇観測が強まり、ヘッジファンドらが円キャリートレードのポジションを縮小させていることが挙げられます。円金利が上昇していくことになれば、投資資金の調達コストが上昇してしまうだけではなく、為替相場も金利先高観を材料にして円高に振れていくリスクが高くなるからです。また、NZドルや豪ドルが下落した背景には、両国の景気の先行きに対する楽観的な見方が後退しているということも影響しています。2005年12月には、NZドル円が87円台、豪ドル円が91円台にまで上昇していましたが、2006年3月末には、それぞれ70円台、82円台まで値を下げました。NZドル/円、豪ドル/円とも、昨年12月までに積み上げられてきた円キャリートレードの解消が進んだと言えます。


 
■円キャリートレードに関わる今後の動きに注目
 
市場には、円キャリートレードの本格的な巻き戻しは未だ起きていないとの観測がありますが、日本の低金利状態が相当長期間に亘って続いてきたことや、その間にNZドルや豪ドルなどの高金利通貨に対する投資が大幅に増加してきたことからすれば、円キャリートレードの解消が更に進む余地は大きいと言えるでしょう。今後の為替展開を考えていく上でも、円キャリートレードに関わる動きには注目していく必要がありそうです。




 

以上
  
 
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