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http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008032800237&genre=G1&area=S00 から転載。
お見事! 医師国家試験に合格
大津の女性、聴覚障害で全国初
医師国家試験に合格し、喜びとこれからの目標を語る竹澤さん(大津市・滋賀医科大)
今春、滋賀医大を卒業した聴覚障害がある竹澤公美子さん(25)=大津市=が28日、医師国家試験に合格した。同医大によると、2001年の医師法改正で視聴覚障害などの欠格条項が廃止されて以降、全国初の合格者。耳鼻科医を目指し、「1人1人の患者さんに丁寧に向き合える医者になりたい」と前を見据えた。
午後2時すぎ、インターネットで合格を確認した後、すぐ兵庫県に住む母親に連絡した。2歳の時、娘が聴覚障害だと知って涙した母。「聴覚障害のある人の中だけで生きていくのではないから」と、手話ではなく相手の唇の動きを読む「口話」を勧めてくれた母。「ここまで育ててくれてありがとう」。知らせに喜ぶ母を思い、胸がいっぱいになった。
医師法が改正された01年に同医大に入学したが、2年から専門課程を学び始めると、講義について行けなくなり、1年間留年した。1番つらい時期だった。医者になるのをやめようと思ったこともあった。
周囲の人たちが支援してくれた。教師たちは、唇の動きが見やすいように教室を明るくしたり、前を向いて話すよう配慮し、詳細な授業内容を記した資料も配った。同級生たちは、講義のノートを貸して励ましてくれた。
全国に4人いる聴覚障害のある医学生と知り合い、医師を目指す聴覚障害者にアドバイスするホームページも立ち上げた。病院実習で出会った聴覚障害のある患者には1年後に再会して感謝された。「私を医者にしようとしてくれた人の支援が1番力になった。7年間学んでこれたのは1人の力ではない」
大学卒業後2年間は、病院で研修を行う。耳鼻科医が目標だ。この日、記者会見で「合格はゴールではなく通過点。研修で基礎をしっかり学びたい」と力強く語った。