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施設の”投げ売り”で露見した「改名」特殊法人のデタラメぶり【News Web Japan】
http://www.asyura2.com/07/senkyo37/msg/409.html
投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 7 月 01 日 12:04:29: sypgvaaYz82Hc
 

(回答先: 日本年金機構 監視の目が届くのか【東京新聞】 投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 7 月 01 日 09:56:16)

施設の”投げ売り”で露見した「改名」特殊法人のデタラメぶり【News Web Japan】
2003.02.19  取材・文:島田健弘

国民からの醵出金をザブザブと使って“役人の浅知恵”で建設された施設が次々と叩き売りされている。年金資金運用基金(旧・年金福祉事業団)が管理運営する保養施設「グリーンピア」、雇用・能力開発機構(旧・雇用促進事業団)の建設した「スパウザ」「サンプラザ」などの売却の実態が明らかにされ、国民の憤激を誘ったのはつい先日のことだった。そこには税金のみならず、雇用保険料、年金資金を使って天下り先の確保に余念がない霞が関官僚の“企み”が浮かび上がっている。悪質なのは、法人の名前を改称することによって目くらましをしていることだ。さらに天下りの受け皿を株式会社化することによって監視の目を逃れているというから驚きだ。

■ 改名は目くらましの隠れ蓑
-------------------------------------------------------------------------------中野区への売却が難航中の中野サンプラザ(写真はHPより)

「年金福祉事業団は'01年に年金資金運用基金に変わりましたが、グリーンピアは累計で21億円ほどの赤字を抱えていたので名前を変えるときに『売却せよ』、ということになりました。雇用・能力開発機構も名前を変えていますが、改名は特殊法人にとって世間の指弾を避ける隠れ蓑であり、延命策なんです。実際には従業員や役員は変わりませんし、本質的な変化はありません」

特殊法人に詳しいジャーナリストの堤和馬氏はこう断じる。改名の裏には、巨額の赤字経営隠しと官僚のデタラメぶりが潜んでいるのだ。

たとえば年金の使い道だ。旧・年金福祉事業団は「厚生年金保険等の被保険者等に対する還元策を実施する法人として'61年に設立」された特殊法人である。つまり国民の納付した年金を預かり、年金受給者に給付することを目的として作られたのだ。しかしながら高度経済成長期に、その業務内容を大きく変えている。

「高度成長期には国民の資産も増えていっていたので年金資金をうまく運用すれば、もっと国民の年金資金を増やすことができるという名目で、事業の拡大を行ったんです。そこでいろいろな事業に手を出しては破綻していくということを繰り返してきました。そのいい例がグリーンピアです。本来、保養施設というのは年金運用に関していえば、直接関係しない二次的三次的なものなのです」(前出・堤氏)

実際に年金資金運用基金が年金福祉事業団として'61年に設立された時は、年金の運用目的は中小企業・団体への融資だけだった。それが'73年に貸し付け業務、'74年に施設の設置・運営と事業内容が拡大していき、建設された施設がグリーンピアだ。'77年から建設がはじまり、全国で計13ヵ所に建設され、総工費は約1900億円、全敷地面積約4300ヘクタールにもなる。しかし経営の実態は7施設が累積赤字を抱え、4施設が閉鎖という惨憺たる結果になっている。

1900億円の建設費負債もまだ900億円残っており、あまりのお荷物ぶりに政府もついに動き出した。グリーンピア事業は'01年12月に閣議決定された「特殊法人等整理合理化計画」によって'05年度末までにすべて廃止、また自己収入で運営費が賄えない施設は早期に廃止すると決定した。

また、雇用・能力開発機構('01年に雇用促進事業団から改名)が'63年から'01年にかけて雇用保険料で建設した保養地も信じられない値段で次々と売却されている。455億円で作り8億円(評価額16億円)で'02年12月に小田原市に売却した「スパウザ小田原」(タイトル横写真・閉鎖HPより)。埼玉県川越市の「川越武道館(総工費1億3790万円、うち機構負担分2880万円)」や鹿児島県川内(せんだい)市の「川内プール(2770万円)」などは消費税込みで1050円だ。

■ 民営化という名の利権隠し
-------------------------------------------------------------------------------特殊法人改革は小泉改革の柱だった。'01年12月には163特殊・認可法人の整理合理化計画が閣議決定され「廃止17法人・民営化等45法人・独立行政法人化38法人・その他63法人」と大きな改革成果を政府は誇示した。しかし民営化はオールマイティではなく、場合によっては危険だと堤氏は注意を促す。

「政府も、変わったということを国民にアピールしたい。だから最近は経営形態を変えるということで民営化が流行っています。しかし健全化を前提とした民営化ではありません。役人にとって民営化は逆にありがたいことなのです。民営化すると政府の機関ではなくなります。そうすると情報公開する必要もなくなり、役員がいくら給料をもらおうと企業の自由になるのです。さらに民間法人化とありますが、これは政府がおカネを出して法人化するのです。そうすると特殊法人でも公益法人でも認可法人でもない“公法人”になって、特殊法人以上の天下りのブラックボックスになってしまいます。そこは民間企業と同じで、情報公開する必要がない。それなのに役員を調べると所管官庁の幹部の名前がある、という一番困った法人になってしまうわけです」

民営化こそが改革といいつつも、すでに官僚たちは民営化にも抜け道を用意しているのだ。健康保険組合連合会、農林中央金庫、労働災害防止協会など、民営化したといわれる団体の役員にはあいかわらず各所管省庁の役人OBが居座っている。

抜け目のない官僚たちは、一挙手一投足を注視される特殊法人にはすでに旨みがなくなっているとさえ思っているのだ。官庁の出入り業者をしながら役人を観察してきた、お役人評論家・広中克彦氏は10年以上前から一部の役人は特殊法人のカラクリは露見すると予見していたという。

「批判の対象になってる特殊法人には先行きに不安があります。だから官僚たちは直営の民間株式会社を作ったのです。その代表格は東日本や西日本、北海道の『建設業保証株式会社』で、特殊法人を民営化した『日本自動車ターミナル株式会社』もあります。特殊法人と違い、株式会社は監査や検査ともまったく無縁です。株式を公開さえしなければその内容はまったく闇の中なのです。さらに株主はその当該官庁出入りの御用企業だけです。そして現役の役人がその株式会社に仕事を発注し、所轄官庁創立以来のデータをタダで提供し、仕事場を貸すんです。最初は御用企業の社員が出向してきてただ働きさせられ、3年くらいして軌道に乗ると、局の退職者が天下ってくるという構造です。社長には元事務次官や局長が天下りします。そうやって、彼らは儲からない仕事は特殊法人に押しつけて、儲かる仕事だけを“直営”の株式会社に移管するという方針に切り替えているんです」

特殊法人ですら透明性の確保ができず、いまだ大半の税金の流れは解明されていない。それなのに今度は株式会社である。いくら利益をあげても、どんなに給与や退職金を払おうと株式を公開していない株式会社の経営を問うことは難しい。しかしそこに流れる資金は間違いなく税金など国民からのカネなのだ。

政治とはつまるところ国民から徴収した税金をどう使うかである。ところが今まで見てきたような“役人のやりたい放題”を許す一方で、今国会では生命保険の予定利率の引き下げ、年金負担増、消費税率の引き上げまで進められようとしている。

道路公団問題を見るまでもなく、これらは見せかけの構造改革と同時に進行している。世はあげて「リストラブーム」だが、リストラが一番必要な霞が関にはメスが入っていない。本当の構造改革を行うためには見かけ倒しの小泉政権に選挙で鉄槌をくだすしかないだろう。

【特殊法人】特別な法律によって設立・統廃合がきまる、公共的なサービスを行う機関。現在77あり、'01年に七つの特殊法人の廃止・民営化が決定した。総務省総覧によれば、「法律により直接に設立される法人、または特別の法律により特別の設立行為(政府が命ずる設立委員が行う設立に関する行為)をもって設立すべきものとされる法人」を指す。
【認可法人】日本商工会議所、日本赤十字社など「特別の法律に基づき民間の発意により限定数設立される法人」のこと。認可法人という言葉は法令上は用いられていない。国民法律百科事典によると「民間等の関係者が発起人となって自主的に設立するものでありながら、その遂行する業務の公共性が高い等の理由から、その設立は、特別の法律に基づいて、数を限定してなされるべきものとされ、かつ設立または設立の際の定款等につき主務大臣の認可を要するとされる法人」。
【公益法人】民法第34条に基づいて設立される社団法人と財団法人を指す。設立には(1)不特定多数の者の利益を実現することを目的とした公益に関する事業を行うこと、(2)役職員、会員などの関係者に利益を分配したり、財産を還元することを主たる目的としないこと、(3)主務官庁の許可を得ることが必要。また、民法以外の特別法に基づいて設立される公益を目的とする法人のことを、「広義の公益法人」としており、学校法人(私立学校法)、社会福祉法人(社会福祉事業法)、宗教法人(宗教法人法)、医療法人(医療法)などがある。

http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/2003_02_19/content.html

【関連リンク】
特殊法人・公益法人改革の本質的意義
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/116.html
投稿者 リンクフリー 日時 2003 年 10 月 13 日 23:17:02:6kBVSxaW8mEMQ


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