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自立と依存
http://www.asyura2.com/08/idletalk29/msg/322.html
投稿者 kanon 日時 2008 年 1 月 22 日 14:04:51: FUgy0.1v81/ao
 

kanonです。

下記の投稿からの自己レスです。

労働を強いられる自立
http://www.asyura2.com/08/idletalk29/msg/203.html
投稿者 kanon 日時 2008 年 1 月 14 日 12:37:01: FUgy0.1v81/ao

>さて、ここから私たちが学ぶことはといいますと、労働することが自立の絶対条件で
はなく、社会的な文脈の中で「労働=自立」が編成されてきたということでしょう。生
活を自らの手で支えていくには、働くことは自明のことですが、私たちが生きているこ
と自体に労働を伴ったものといった視座もあり得ましょう。ベーシック・インカムがす
べての人に無条件で基本所得を保証するという時、既存の社会配分に対する再編を迫る
ものであり、問い直しの試金石のひとつになればと思います。

自立とは何かを考えていたのですが、大辞林によりますと『他への従属から離れて独り
立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること』と説明しています。一
般的に言われている自立とは、1.経済的自立、2.身体的自立、3.精神的自立の3
つに集約できるかと思います。

まず、1の経済的自立については、近代以前においては労働がある種の依存形態に属す
るものであるからして、労働することは自立を促すという意味に派生するまでに至りま
せんでした。この辺りのことを今村仁司が「近代の労働観」(岩波新書)で以下のよう
に述べています。

『労働が労働として突出していないこと、われわれが労働と呼ぶ生産活動は、何重にも
ヴェールに包まれていることである。厳密な意味では「労働」は存在しない。「労働」
は、あるところでは宗教的な祈りとひとつであり、他のところでは倫理や道徳とひとつ
であり、または芸術作品をつくる美的活動ですらある。生業にさかれる時間は少なく、
余暇が圧倒的である。』(P25)

では、この場合の文脈での自立とは何かと申しますと、何ものからも拘束されないよう
な位置=労働からの解放がそうだと思われます。だから、この時代におきましても慈善
・救済事業は共同体の中で起こり得たのであるわけですし、たとえ労働しても、それは
現代的な意味での自立になり得ないものと解されるでしょう。現代的な意味で労働をと
らえる場合、一旦は賃労働としての貨幣の対価物として組み直す作業があるわけですけ
ど、近代化によってそれはますます加速されて、労働は生産物を作りだす作業とみなさ
れるようになり、やがて、それは生産物に留まることなく、すべての流通の場において
見い出されるまでに及びました。そして、これには、今まで労働と見なされなかった家
事労働や介護労働も包含します。さて、こうした資本主義の発展によって労働観が変化
した有り様をフーコは感受していました。少し長いですが、引用します。

『労働と食事とが代わるがわる続いて、被拘禁者は夕暮の祈りまでそれらに付きまとわ
れる。それで、日々新たな眠りが被拘禁者に、想像力の錯乱に伴う幻によって全然かき
乱されない心地よい休息を与える。こうして六日間の平日がすぎる。それに続くのは、
もっぱら祈りと教育と有益な瞑想にささげられる一日である。こういうふうに週が、月
が、年がつぎつぎ続き、交代するようになる。こうして、入獄当初は移り気な人間、つ
まり自分のむら気ばかりを頼りにしつつ自分の生活を各種の悪で破壊しようと努める人
間だった囚人が、最初は全く表面的な、だがやがては第二の天性に変わる習慣の力によ
って、次第に労働およびそれから生じる喜びにすっかり親しみを覚える。』(ミシェル
・フーコー 田村訳「監獄の誕生』p238−239)

ところで、私が、ここで取り上げたいと思っている自立はといいますと、3の精神的自
立なのですが、時間があればまた書き込みたく存じます。今日のところは時間の都合でこれで失礼いたします。それと、引用しました文献は以下のHPからのものです。私自身は、紹介した文献を読んでおりませんのでご容赦下さい。
   ↓
http://d.hatena.ne.jp/loisil-space/20070716/p1

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