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杉並区は75年後は無税?無税国家とは?(小野盛司)(神州の泉)-松下幸之助氏と「松下政経塾」の問題点
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/836.html
投稿者 JAXVN 日時 2008 年 3 月 01 日 08:48:20: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「杉並区は75年後は無税?無税国家とは?(小野盛司)


(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第三十五弾です)
  http://tek.jp/p/


 東京都杉並区の予算は1500億円で、その1割の150億円を積み立てて2%の利率で運用すると、78年後には無税でやっていけることになっている。山田区長のアイディアだ。しかし78年後は自分は生きていない。そのために1割も増税されてはたまらない。78年後のことより現在の住民の事を大切にしてもらいたいものだ。

 松下政経塾の創設者の松下幸之助氏は、無税国家を唱えた。国家が蓄えた貯蓄から利子収入を得て、それを財源として国家財政をまかなえというわけだ。松下幸之助は長者番付で常に一位だったから、所得税も大変な額だっただろう。だから税金を安くしてほしい、小さな政府にしてほしいと願うのは当然だったかもしれない。その結果松下政経塾出身の政治家はことごとく緊縮論者になってしまい、そういった政治家が日本経済を没落させている。松下氏は次のように言う。

『 仮に今の貨幣価値で1000兆円の積立金ができ、それを年利5%で運用すれば、50兆円の国家収入が得られます。昭和54年度予算は40兆円弱と予想されますから、これをすべてまかなってなお10兆円余りのある額です。 そうすれば、国民から1円の税金を取る必要のない「無税国家」となり、さらに進んで、余りの10兆円を国民に分配しうる「収益分配国家」になるともいえましょう。』 (週刊ポスト1979年1月5日号掲載)

 1000兆円を何で運用するのだろう。東証の株式の時価総額は2008年1月31日現在438兆円だから、全企業の株式を全部買い取って国営企業にしても1000兆円の半分も使えない。国債を買う?1000兆円も貯めたのに国債を出す必要はなくなっているだろう。第一、1000兆円を貯めるには、どれだけ増税しなければならないか。増税によって経済はデフレスパイラルに陥り、経済がどんどん縮小することを理解していないのか。どうも松下幸之助は、商売は上手だったが、マクロ経済はまるで駄目だったようだ。松下政経塾で、滅茶苦茶な経済学を学んだ政治家によって、日本経済が無茶苦茶にされてしまっているのかもしれない。

 国は通貨発行権を持っているのだから、やろうと思えば、お金を刷れば一夜にして1000兆円は作れる。汗水流して貯めたお金も、一夜で刷ったお金も、実体経済にとっては全く同じだ。それなら5%で運用するのでなく、いっそのこと利子50兆円分のお金を毎年刷っても同じではないか。これなら簡単に無税国家が実現する。しかしながら、お金を刷った分、確実に需要は拡大する。その需要増加に生産が追いつかなければ(普通は追いつかない)インフレとなる。このときは普通かなりの大幅なインフレになるため、経済には悪影響を及ぼす。インフレにより、国民の財産が目減りし、結局税金を払ったのと同じ事になるから、「インフレ税」と言う。

 中南米では、かつて財政赤字をファイナンスする財源が無かったため、政府債務を中央銀行が引き受けることによりお金が刷られ、インフレが加速した。もちろん、どの程度お金を刷るかによって、インフレ率は調整できる。日本以外は、どの国もゆるやかなインフレになっているために、実質自分の財産(例えば現金)はゆるやかに目減りしており、その部分の税金を実質的に払っていると言うことができる。しかし日本はデフレだ。インフレ税を払っていない。ということは、その分、他の国より多くの税金を払わなければならなくなる。しかし、そうしたらデフレは悪化してしまうから、増税できない。だから税収不足になるから、借金(国債発行)で補っている。そこで、デフレのときは、どんどん国の借金が増えてしまう。

 景気対策をしてデフレからの脱却ができ、普通の国のようにゆるやかなインフレになれば、すでにインフレ税で税金の一部を納めたことになり、増税の必要がなくなるし、財政も改善してくる。ゆるやかなインフレにするということは、このようなメリットもある。松下幸之助も、まずお金のことが頭に浮かび、それを貯め利子で運用する、これは企業の感覚であり、国家に対するマクロ経済には当てはまらない。現在の政府もお金のことが第一で、財政を改善することで頭がいっぱいだ。国家の経済を考えるときは、お金は経済を成り立たせ発展させるための手段だということを忘れてはならない。

 国は家計や企業とは全く違う。お金は自由に刷っても良い。ただし、経済が最も活性化するように刷らなければならない。全国民が清貧に耐え、お金を貯めれば、後でそのお金が使えて豊かな生活が送れるような保証は全くない。なぜなら、清貧に耐えている間に生産は停滞し、企業は生産性の向上のための努力を怠り、折角貯めたお金を将来使おうとしても、生産力が無いときは、インフレになるだけで豊かな生活は無理なのだ。

 将来豊かな生活を望むなら、適度なお金を実体経済に供給し、最適な経済環境で企業を育て、生産性を伸ばす必要がある。もちろん、最適な経済環境とは規制緩和とか市場開放とかも含まれる。しかし、金不足、需要不足のインフレ経済では、生産性は上がらないし、企業は育たない。まさに現在の日本経済の没落は、お金不足から来るものである。それでは、高度経済成長をしていた60年代、70年代は、経済発展に必要な成長通貨はどうやって生まれていたのだろうか。それは、土地などの値上がりが関係している。地価が上がると、それを担保に多くのお金が銀行から借りられる。銀行から借りた人も、そのお金を一旦銀行に預ける。そうすると、銀行にはまたお金が入るわけだから、そのお金をまた別な人に貸す。このように次々にお金が銀行から出て行って、市中に出回るお金がどんどん増えていった。

 デフレになると、丁度その逆のことが起きる。地価が下がると、それを担保に借りることができるお金が少なくなる。すでに土地を担保に借りている人は担保割れが起きて、お金を返さなければならなくなる。それにより銀行の貸出残高が減ってくる。実際の銀行貸出残高は下の図に示した。貸出残高は大きく減っているが、現在下落はすでに止まっている。しかし、元の水準にまで回復するのは遠い先のことだ。貸出残高の減少は市中から巨額のお金が消えたということを意味している。消えたお金を補充するために、国はお金を刷る必要があるのに、それを怠ったために、日本経済が没落を続けている。

 この図から、不良債権処理が終わればお金は回るようになるという説は嘘だったことが証明された。不良債権処理が終わった現在でもお金は十分回っていない。(小野盛司)」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/02/post_7d07.html

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