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http://www.news.janjan.jp/living/0809/0809086691/1.php
大相撲大麻吸引疑惑：犯罪ではないのになぜ解雇されるのか
沢井まこと2008/09/10
大麻吸引疑惑でロシア人力士の露鵬と白露山が解雇処分された。疑惑はあるが全く証拠がないのにである。ワイドショーや芸能新聞に影響されてはいけない。今回の解雇を自分のこととして考えてみてほしい。
大麻吸引疑惑で、ロシア人力士の露鵬、白露山が解雇処分されたことを報道で知った。その前に処分された若ノ鵬は、大麻の所持が認められたので解雇は仕方がないのかもしれない。にしても、露鵬と白露山の場合は疑惑はあるが全く証拠がない。なのに解雇である。
角界のイメージや社会に与える影響を考えると今回の処分は妥当という見方が大半のようであるが、筆者は若干疑問を抱いた。犯罪ならば処分されても仕方がない。しかし露鵬と白露山の場合は容疑も確定していないのに処分が決定されたということを考えてほしい。
私は今回、マスコミによって“角界悪人ショー”が演じられたというイージを抱いた。マスコミといっても、特にテレビのワイドショー（最近の民放のニュースはほとんどワイドショー化しているが）、スポーツ・芸能を扱ういわゆるスポーツ新聞の報道はひどい。まるで言葉の暴力だ。みんなこぞって外国人力士叩きである。
日本相撲協会が、露鵬と白露山の解雇を決めたのは、いわゆるトカゲのしっぽ切りで早く幕引きをしたかったとみえる。北の湖理事長も含めて「悪いのはこの人たちですからクビにします」というように、協会が問題を解決を焦ったように思う。マスコミがあまりにも騒ぐものだから、その勢いもあったのだろう。日本相撲協会はすっかりマスコミに操られているようだ。
ＪＡＮＪＡＮの読者の皆さんも大麻吸引の“疑惑”だけでこの処分が妥当なのか？考えてみてほしい。
大麻に対する認識は日本と欧米では違い、規制があまりない外国に比べて日本では“麻薬”と同じ扱いをされている。確かに悪いイメージがある。こんな言い方をすると語弊があるかもしれないが、大麻より酒のほうが体にはよくないという専門家も多いそうだ。
若ノ鵬の発言を聞いていても想像がつくとおり、ロシアで大麻吸引しても犯罪にならないようだ。（ロシアの法律を把握していないが）なので、若ノ鵬は日本では「犯罪になるけどたいした罪にならないだろう」との認識だったようである。日本人の常識からしたら考えが甘いということになるが、ロシアの若者からすれば、大麻はその程度のことなのだ。
さて、露鵬と白露山のことである。彼らが、大麻をすっていたかどうかはわからない。精密検査の結果もすっていた証拠にならない。たとえば今後、「大麻を吸っていたことがある」と告白したとしても、今の法律では罪に問えない。
つまり犯罪を犯していない人が、なぜ解雇という処分になるのだろう。普通の会社であれば不当解雇で訴えられてもおかしくない。
ＪＡＮＪＡＮ読者の皆さん。ワイドショーや芸能新聞に影響されてはいけない。今回の解雇を自分のこととして考えてみてほしい。あなたが犯罪を犯していないのに会社を解雇されたらどうするか？
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