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園芸植物「ばら」から超古代文明の可能性を探る 2  
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投稿者 あのに 日時 2010 年 2 月 10 日 22:17:06: xZaQXyDl16EGo
 

聖なるばらローザ・リカルディは超古代文明の残存であるのか

ばらの品種にローザ・サンクタ 、ローザ・リカルディ( Rosa sancta, Rosa richardii )というのがある。オールドローズというより、原種のほうに分類されている。これはエチオピアの修道院の中庭でフランスの植物学者リシャールによって発見されたといわれている。いわゆる、「聖なるばら」Holy Roseである。これと同じばらが古代エジプトの棺の上にリースとして捧げられていたことや、クレタ島クノッソス宮殿でフレスコ画として発見され、史上最古のばらの絵としても有名である。私も以前、クレタの博物館の暗室の中で見たときは大変感動したのを覚えている。それは退色を恐れてほのかなスポットライトのあかりの下で展示されていた。画風はクレタ文明最盛期のもので、中国の山水画のような構図のなかで描かれた壁画断片で、原寸大のコンパクトな大きさにリアルに描かれていて、四千年の時の隔たりを感じさせない新鮮な色彩にはとても驚いた。
オースチンから苗を取り寄せて栽培してみると、一重の地味な花は、茶花のように一輪挿しによく似合う。色も日の光によって、白からピンク、ベージュへとデリケートに表情を変える。香りも良く、ほのかでまったく押し付けがましくない。展示してあっても、そばを通りすぎるだけで、存在は気付かれないだろう。育ててみると原種のようではなく、園芸種のひよわさがすこしある。半つる性なので、リース専用に改良された特別な品種と思われる。
この品種が特別なのは、まったく孤立した種だからである。他のガリカ種やダマスク種などが2倍体なのに、これだけが3倍体であり、系統が不明だ。こんな種は、ばらのなかに他にはなく、唯一である。
東コーカサス地方には、まだこれが残存していて、ここからエチオピアのほうへ行ったというような説がつぎの「バラの誕生」にある。グラハム・トーマスの説だ。しかし、これが小アジアにあるという根拠はこれがローザ・フェニキアとダマスクの自然交配で、2種が自然に分布するのは小アジアしかないというものだ。私は人為的交配と考えているので、これはエチオピアの修道院でのみ幸運にも残ったのだと考えている。歴史でも稀な幸運のひとつであろうと。これこそ、超古代文明の特別な園芸芸術品の生き残りかもしれないと。
現在でもガリカ種やダマスク種などの未知の種がどこかの人里から離れた場所にひっそりと花を咲かせているのかもしれない。いつかまったく見たこともない未知の古代ばらの花の発見がニュースになることを私は夢見ている。

大場秀章 著 バラの誕生 第1章 クノッソス宮殿の謎 によるとクノッソスの壁画の種がばらとは断定できないとさえ記している。なぜなら、著者は、ばらの栽培はギリシアから始まると考えているからだ。すなわち文献的に現れるのはギリシアからだそうだ。しかし文献が残ってないから、ばらの栽培がないと断定するのはおかしい。むしろ、私は遥か以前にさかのぼると考える。というのは、ばらのギリシア語 rhodon は外来語の響きをもっている。ミノア文明の持ち主の言語eteocrete語のなかに置いても、やはり外来語の響きをもっている。言語的にはそれ以前という結論になる。ギリシアやクレタはその遺産の継承者だったのだというわけだ。そこで、さらには線文字Bや線文字Aの音価の慎重な検討が必要にはなるだろう。

そこで、クノッソス宮殿の壁画の画題になったことを軽く考えてはいけない。きわめて重要な聖なるばらローザ・リカルディだから描かれたのだ。クノッソス宮殿とはエバンズの勝手な解釈であり、パルテノン宮殿ではおかしく、パルテノン神殿といわねばならぬように、本当はクノッソス神殿と呼ぶべきだろう。ちなみに、私はバッキンガム宮殿ではおかしいのでバッキンガム悪魔殿と呼んでいる。
クノッソス神殿のような、こういった聖域はどこでもロゼッタ紋様で装飾されることが多いが、これが聖なるばらローザ・リカルディだろうと私は考えている。古代世界かなり広い範囲で聖域に装飾されたロゼッタ紋様はこの聖なるばらローザ・リカルディだったのである。

ついでに言えば、ヨーク・アンド・ランカスターについて同書p79でいろいろ述べられているが、このばらのなかでも赤白交じり合った、奇異で気むづかしい気品のあるダマスクも、遥か遠い超古代の雰囲気を持っていることは栽培してみればすぐわかる。ダマスクといっても、他の近代ダマスク種とはどこか違うのだ。私は勝手にツインソウルの象徴と考えて、とても大切にしている。

フリギアのミダス王は戦いに敗れて逃げるとき、かれの大切な、香り高い六十弁ばらを持ってマケドニアへ逃げたという。それはたぶんダマスク種のカザンリクだったのだろう。私もどこかへ逃げていくなら、ローザ・リカルディとカザンリクを持っていかねばなるまい。

芸術を鑑賞するにルーブルまで行く必要はない。いまは、これらがネット通販で簡単に購入できる。ばらの栽培にチャレンジする方はこんな古代品種も選択肢に入れるとよい思う。毎年5月末には、年に一度しか咲かないが、華やかで馥郁たる香りと幸せが手に入る。古代人が聖なるものと考えたなにかとふれあえる時間がそこにはできる。

 

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コメント
 
01. あのに 2010年2月14日 09:16:17: xZaQXyDl16EGo
ばらの名の謎

ばらのギリシア語 ロードンrhodon は外来語の響きをもっている。というのはギリシア語 のなかの植物名などの大部分はミノア文明の言語 Eteocretan languageからの借用語だからです。この言葉はつぎのところにあります。

http://www.carolandray.plus.com/Eteocretan/Eteocretan.html

植物名の一覧はいまは探せないですが有名な事実です。例えば
ヒアシンスhyakinthos,糸杉サイプレスkyparissos,ミントminthos,などのような、
ーnthos,ーssos接尾辞をもつ単語です。

しかし、クレタ語の植物名の一覧表の中に置いても rhodon は異質で、外来語に違いないと思っています。ばらのように、こんな特別な花の語源が、まったく見当もつかないのは驚くべきことです。


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