★阿修羅♪ > 文化2 > 580.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
(レビュー)『禁じられた遊び』    西岡昌紀
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/580.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2012 年 3 月 20 日 11:54:27: of0poCGGoydL.
 

*
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1831341430&owner_id=6445842
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/5316542.html


(レビュー)

禁じられた遊び [DVD]
ブリジット・フォッセー (出演) | 形式: DVD
http://www.amazon.co.jp/%E7%A6%81%E3%81%98%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E9%81%8A%E3%81%B3-DVD-%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC/dp/B000A6K85G/ref=cm_cr-mr-title
35 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

私は、この映画が好きに成れない。, 2006/3/20

By 西岡昌紀-(2006年3月20日)

 私の母は、東京大空襲の被災者である。母は、幸い、あの空襲を生き延びた。しかし、母は、その空襲の日の中で、かわいがって居た犬と生き別れに成った事を、今も深い悲しみとして居る。それは、あの空襲で生命を落とした人々や、家族を失った人々の悲しみには及ばない体験であるに違い無い。しかし、それも、あの夜(東京大空襲)の炎の中で起きた悲劇の一つであった。そして、あの戦争(第二次世界大戦)中に起きた無数の悲劇の一つなのである。その母の体験を心に留める私にとって、この映画の冒頭で、主人公のポーレットと言ふ少女が、空襲で、両親と愛犬を失ふ場面は、直視するのが、つらい物である。しかし、だからこそ、私は、この映画の冒頭で、主人公の少女(ポーレット)が、空襲で、両親と愛犬を失ふ場面に、最大の違和感を感じずには居られない。−−空襲で、両親と、そして、かわいがって居た犬を失った子供の悲しみは、こんな物であろうか?−−この映画の中で、映画の製作者達は、あの子犬を本当に薬殺したのではないかと言ふ疑ひの気持ちと相まって、私は、この映画のこうした描写に、違和感を持たずには居られないのである。−−戦争で、両親や犬を失った子供の悲しみは、こんな物ではない筈である。

 第二次大戦中、フランス人も、大きな苦しみを味わったであろう事を、私は、もちろん、疑ふ者ではない。しかし、私の母の体験や、『火垂るの墓』に描かれたあの時代の日本の子供たちの苦しみと悲しみを思ふと、私は、この映画の製作者たちは、戦争で愛する者を失った人間の気持ちが、本当に分かって居たのだろうか?と言ふ疑問を感じてしまふのである。−−ラストシーンで、ポーレットが「ミシェル!」と叫ぶ場面には、私も心を動かされるが。−−ナルシス・イエペスのギターは、文句無しに素晴らしい。しかし、私は、この映画が、どうしても、好きに成れない。

(西岡昌紀・内科医/イラク戦争開戦から3年目の日に)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年4月28日 01:15:26 : 4QNZ1Y02gs
好きになれないのは、この映画に希望が見いだせないからなのではないでしょうか。
その点チャップリンの映画には希望が見られるのでよいですね。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 文化2掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 文化2掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧