★阿修羅♪ > 文化2 > 649.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「あの日も、雪が降って居た」−−大島渚監督(80歳)死去    西岡昌紀
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/649.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2013 年 1 月 16 日 20:38:50: of0poCGGoydL.
 

*
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/6211320.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1889226351&owner_id=6445842

http://www.nytimes.com/2013/01/16/movies/nagisa-oshima-iconoclastic-filmmaker-dies-at-80.html?_r=0


おとといは、大雪でした。


その積もった雪を見ながら、私は、或る映画の中の雪についての会話を思ひ出しました。
それは、この会話です。

-------------------------------------------------------------------

ヨノイ「もし、君たち(捕虜たち)全員を、我々の桜の下の集いに招く事が出来たら、どんなに素晴らしいだろう。」
ローレンス「そうですね。私の一番好きな日本の思ひ出は、雪です。 雪に覆はれた木々の姿。」
ヨノイ「・・・あの日も、雪が降って居た。・・・」
ローレンス「どの日ですか?」
ヨノイ「君は知らないのか?1936年2月26日を・・・」
ローレンス「ああ、分かりました。あの日ですね。・・・私は、あの日、東京に居ました。あなたも?」
ヨノイ「いや、私は、その3か月前に満州に送られてしまって居た。私は、決起の場に居なかったのだ。」
ローレンス「その事を後悔して居るのですか?」
ヨノイ「・・・私の同志たちは処刑された。私は、彼らの後で死ぬ事が出来無かった。」
ローレンス「そうでしたか。つまり、あなたは、あの輝ける将校たちの一人だった訳ですか・・・」

(「戦場のメリークリスマス」(大島渚監督・1983年)


Yonoi :How wonderful it would have been, if it could have been invited all of you to a gathering under our cherry trees.
Lawrence:Yes. My fondest memory of Japan is the snow. Trees covered with snow.
Yonoi :It was snowing on the day.
Lawrence:What day?
Yonoi :Don't you know? February 26rh, 1936.
Lawrence:Ah, yes. I was in Tokyo on the day.You too?
Yonoi :No. I had been sent off to Manchuria 3 months
before. I was not there for the uprising.
Lawrence:You regret that?
Yonoi :My comrades were executed. I was left to die after them.
Laerence:I see. So, you were one of the shining officers.

(訳・西岡)
-------------------------------------------------------------------

日本軍の捕虜収容所で、日本軍の将校とイギリス軍の将校が、敵同士でありながら、教会の前で、日本の桜と雪について語り合ふ場面の会話です。


私は、この会話が大好きです。それで、おととい、雪の中を一人で歩きながら、ふと、この映画のこの会話を思ひ出しました。


そうしたら、その雪の翌日、大島渚監督の訃報が伝えられました。


私は、大島監督と面識は有りませんでしたが、監督が亡くなる前日に、あの映画(「戦場のメリークリスマス」)のこの雪についての会話が心に浮かんだのは、もしかしたら、大島監督が、ファンの一人である私に送ってくれた「虫の知らせ」だったのだろうか?と、思って居ます。


御冥福をお祈りします。

(「戦場のメリークリスマス」ラスト・シーン)
        ↓
http://www.youtube.com/watch?v=I1iR965rexM


平成25年1月16日(水)

西岡昌紀


---------------------------


■「戦場のメリークリスマス」の大島渚監督が死去
(読売新聞 - 01月15日 19:49)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2288715

「戦場のメリークリスマス」の大島渚監督が死去
読売新聞 - 01月15日 19:49


 「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」などで日本映画の世界的評価を高めた映画監督の大島渚(おおしま・なぎさ)さんが、15日午後3時25分、肺炎のため神奈川県藤沢市内の病院で亡くなった。


 80歳だった。告別式の日程は未定。喪主は妻で女優の小山(本名・大島)明子さん。


 長男の武さん(49)によると、大島さんは昨年12月に救急車で病院に運ばれ、入院していた。数日前から血圧が下がり、15日午後2時ごろから危篤状態となった。亡くなる直前まで意識ははっきりしており、「がんばって」という家族の呼び掛けにうなずいていた。


 京都府出身。1954年、京大卒業後、松竹大船撮影所に入社。59年に「愛と希望の街」で監督デビューした。続く「青春残酷物語」などで、篠田正浩監督らと共に「松竹ヌーベルバーグ」と呼ばれ、日本映画界に新風を送り込んだ。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 文化2掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 文化2掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧