4月3日21時15分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100403-00000070-mai-bus_all

　３日北京で開かれた「日中財務対話」は、経済成長に向けた日中の協調ムード演出に力点が置かれ、菅直人副総理兼財務相は終始、高速鉄道などインフラ技術で積極的なトップセールスを展開。一方、人民元切り上げや冷凍ギョーザの中毒事件など、利害が複雑に絡むテーマでは日本側の配慮が目立ち、デフレ不況に苦しむ日本と、高成長を続ける中国との立場の違いをうかがわせる会談となった。

　財務対話に先立つ温家宝首相との会談で、菅氏は人民元の問題について「賢明な判断を期待する」と促すと同時に、「（０８年の金融危機後）中国が為替を安定させたことが、混乱を収めることに役立った」と持ち上げた。午後の全体会合では、専ら鳩山政権の新成長戦略の説明や、日本のインフラ技術のアピールに時間を費やした。一方、日本人の死刑問題については懸念を表明するにとどめ、中国側の人権感覚を厳しくただすような場面はなかった。

　政府は３月、高速鉄道や原発、水道事業など海外向け大型プロジェクトの支援強化のため、国際協力銀行の機能拡充の検討に入った。大型プロジェクトを受注すれば、その後の保守管理、設備の更新、システム開発などで長期的な収益を見込めるためだ。菅氏の「対中配慮」と「経済重視」姿勢の背景には、９％近い高成長を続ける中国の需要を少しでも日本側に取り込みたいという思惑がありそうだ。

【坂井隆之】
　

コメント
01. 2010年4月06日 12:30:45: Q.ZsF 昨年の小沢訪中以来の関係強化策が徐々に 小泉安倍の政策のため米欧に取り込まれつつあった中国を 不況に悩む日本の再生へのキーポイント

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