ただし、もしも今後憲法9条を改正しようという話が出てきても、国連安保理などに対する日本の基本的な立場（米国追従）がそのままだとしたら賛成できない。

その通りでしょうね。国連の決議にはそむけないでしょう。
しかし武力行使容認決議で武力行使命令ではない。
金額を値切るとか意思を示せなかったでしょうか。
あまりにもアメリカの言いなりでした。
胡散臭い戦争だと思う人が少なすぎたからでしょう。

＞ただし、もしも今後憲法9条を改正しようという話が出てきても、国連安保理などに対する日本の基本的な立場（米国追従）がそのままだとしたら賛成できない。

国連は世界政府では有りません。
国連の判断とは別に、日本の判断というものが有っても良いのでは
無いでしょうか。
国連に下駄を預けて責任回避という習性が染付いているようです。

記事では「金額」に重点がおかれていますが、「意思」の方が根本的な問題だと思いました。

日本はたんに「アメリカの言いなり」にならざるをえないというだけでなく、頭がいいはずの人たちが動かせない条件の中で国益を計算してそうやっている面もあるのですよね。損得勘定をした上ではじきだした「金額」。

国益ずくというのは、アメリカに対する態度は異なれ、どの国連加盟国でもそうなのでしょうか。国力の劣る国は、アメリカの主張する「正義」にたいして、もっと説得力のあるべつの「正義」の原則を主張することで対抗するしかないと思います。弱小加盟国が常任理事国に反対するときにどんな主張をしているのか、チャベスの有名な国連演説くらいしか知らないので、今後もっと注意して見ないといけないと思いました。

>>03

ウィキペディアにこんな記述がありました。

「後のイラク戦争に際しては、フランス、ロシアなどの反対がある中でアメリカやイギリスが新たな国連決議なしにイラクに対して武力を行使することができるかどうかが問題になった。これに際し、日本政府はこの決議と国連決議678、1441を挙げて新たな決議なしでも武力行使をすることが可能だと論じた。」（国際連合安全保障理事会決議687）http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%A3%E5%90%88%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E7%90%86%E4%BA%8B%E4%BC%9A%E6%B1%BA%E8%AD%B0687

[参考] 過去の国連決議根拠に支持　イラク攻撃想定し政府判断（共同通信）【我国政府は、悪魔主義にぞっこん】（2003年3月17日　中央線）
http://www.asyura2.com/2003/war25/msg/1240.html

こういうのは、日本国憲法について積みあげてきた政府解釈の延長線上にある日本政府の伝統芸なのでしょうかね。

>アメリカの主張する「正義」にたいして、もっと説得力のあるべつの「正義」の原則を主張することで対抗するしかないと思います

戦争放棄です。国際間の紛争解決手段としての戦争を放棄する。
この原則は世界中の市民が支持する原則だと思います。

こういう原則が世界で出来てしまえば、強国も簡単には軍事力を使えません。
弱小国が強国の中で生き残る道です。
（現在もそういう土壌が有るからベネズエラがアメリカに逆らえるのです）
日本国憲法９条を宣伝すれば良いことです。
戦争放棄条約なんて出来たら良いですね。

湾岸戦争、イラクが謀略に掛かったのなら、クェートにも工作しているでしょう。
クェートが何でイラクの軍事力を前にして、強硬な交渉態度を取ったのか。
当然、アメリカの保証が有ったように思えます。
戦争をしたのだから、当然こういう交渉経過も明らかにして欲しいです。

＞こういうのは、日本国憲法について積みあげてきた政府解釈の延長線上にある日本政府の伝統芸なのでしょうかね。

９条の主旨とは戦争放棄です。
何も軍隊で戦争しなければ良いということではない。
金を出せば傭兵を雇い、武器を買い戦争することが出来る。
殺人者を雇えば殺人の共犯です。・

しかし戦争放棄なんて元々守りたくない人たちが居ます。
９条が邪魔で仕方が無いのでしょう。
だからブーツオンザグランドでなければ良いなんて屁理屈が出てくるのでしょう。

９条を無くしたいから自主憲法制定とか、普通の国にしたいなどと欺瞞を言う。
戦争を出来る国にしたいなどと国民を説得する自信が無い。

おかげでいままでずっとあったひっかかりがとれたように思います。以下はわたしの理解です。

政治的な主張にはいろいろなレベルがあるが、その原則的なレベルにおいて、国連で日本が「戦争放棄条約」を提唱するというのは、日本の現実的な立場としてすぐれているかもしれない。これはべつに、いまからすぐに日米同盟の廃棄にむかうとか自衛隊を解散するとかいう話ではない。すべての国にとっての共通利益として提示する。それぞれの国は当然、自国の仮想敵国が「戦争放棄条約」に加盟することを最低条件とするだろう。

自衛権はどうするのかとか、国連軍はどうするのかとか、「戦争放棄」が常任理事国＋多国籍企業による国連加盟諸国の武装解除のような結果にならないかとか、いろいろありうる具体的な問題についてはイメージできません。この方向での考えをしばらく（安倍内閣が続いているあいだくらい）ねかせてみたいと思います。

＞政治的な主張にはいろいろなレベルがあるが、その原則的なレベルにおいて、国連で日本が「戦争放棄条約」を提唱するというのは、日本の現実的な立場としてすぐれているかもしれない。これはべつに、いまからすぐに日米同盟の廃棄にむかうとか自衛隊を解散するとかいう話ではない。すべての国にとっての共通利益として提示する。それぞれの国は当然、自国の仮想敵国が「戦争放棄条約」に加盟することを最低条件とするだろう。

他国の加入は必須条件では有りません。
防衛放棄条約ではなく戦争放棄条約だからです。

不戦条約を進化させたものだと考えれば良いでしょう。
不戦条約では生存権など抜け道が色々有りましたから形骸化してしまいました。

抜け道を塞ぎ、衝突によるエスカレート禁止条項を盛り込む。
戦争が起きたら戦争責任の糾明は、勝とうが負けようが中立機関が
必ず行う。

何よりも不戦条約は戦争を止めたいという思いから出来たものですが、
「戦争は悪いものだ」という認識に世界を変えたいのです。
奴隷制度は社会が悪いものだと認識したからこそ無くなった。
戦争も社会が悪いものだと認識すれば無くなって行くと思います。

戦争を起こせば勝とうが負けようが、戦争責任の追及が行われるものなら
指導者は簡単に戦争は起こせないでしょう。
それは戦争は悪いものだという認識から始まります。

イラクはクェートに一緒にやったんだから費用を負担しろ
クェートはイラクに戦争借款はきちんと返済しろ
まあ、普通ならどこかで妥協するんだろうけど謀略が入れば
こじれる。

クェートはアメリカのコミットメントが無ければ、戦争まで
行くような強硬な姿勢を取れるはずが無い。
イラクはアメリカがどう出るか、当然確認するでしょう。

＞防衛放棄条約ではなく戦争放棄条約

防衛権は認めているものと理解しました。
もしこの理解でまちがっていないのなら、質問があります。
グッキーさんの考える戦争放棄条約は、国連憲章とはなにがちがうのでしょうか。

「……共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し、……。」（前文）

「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」（第2条4）

http://unic.or.jp/information/UN_charter_japanese/

なお、わたしは不戦条約についての知識もなく、ウィキペディアの記事を読んでみた程度です。恥ずかしながら。

＞防衛権は認めているものと理解しました。
もしこの理解でまちがっていないのなら、質問があります。
グッキーさんの考える戦争放棄条約は、国連憲章とはなにがちがうのでしょうか。

認識は間違っていません。

不戦条約、国連憲章において世界は戦争が起きないようにしようとしてきました。
しかし戦争を犯罪とは見ていません。

奴隷制度が人間に対する犯罪と認識するように
戦争は人間に対する犯罪と認識して欲しいのです。

戦争を犯罪と認識すれば、勝とうが負けようが、戦争原因などの
捜査が行われます。
戦争を起こした当事国の指導者は厳しく追及されることになります。
犯罪と見做さないから勝った方の指導者が追及されることが無いのです。

戦争の多くは謀略で起きます
イラク戦争、大量破壊兵器なんてでっち上げで犯罪そのものです。
これが犯罪として捜査されればブッシュ、チェイニー、ブレア、小泉、
みんな犯罪者として逮捕されることになる。
犯罪として捜査されるのなら、謀略による戦争などとても起こせなくなる。

地位も富もある人間は刑務所に入るようなことはまずしません。
そんなリスクを犯すような理由が希薄だからです。
ピノチェトが何で犯罪的行為を犯したか。
自身が権力を持つ以上、自身が裁かれることは無いだろうと
高を括っていたからでしょう。

また戦争が人間に対する犯罪という認識が定着すれば、戦争を起こそうと
考える人間も少なくなるでしょう。

>>08
>不戦条約を進化させたものだと考えれば良いでしょう。

グッキーさんの考える戦争放棄条約は、国際人道法（ハーグ法とジュネーブ法）を進化させたものととらえると理解しやすいのではないかと思ったのですが、いかがですか。

＞グッキーさんの考える戦争放棄条約は、国際人道法（ハーグ法とジュネーブ法）を進化させたものととらえると理解しやすいのではないかと思ったのですが、いかがですか。

それで良いと思います。
ハーグ条約もジュネーブ条約も、戦争そのものを犯罪と規定していません。
戦争の際、行われる行為の制限でしか有りません。

しかし戦争で何が行われるか、犯罪としか言いようが無いでしょう。
戦争そのものを犯罪と認識しようということです。

しかし権力者は自身への責任追及を恐れそういう思想を覆い隠そうとします。
戦争で行われること、何処をどう見たって犯罪にしか見えません。

自衛だというのなら正当防衛を立証しなければ成りません。
アフガン、イラク攻撃、何処をどう見たって正当防衛には見えません。

グッキーさんの考えのかんじんな部分についてイメージがつかめました。
07の理解については白紙にもどしています。
ここから自分の考えをすすめるのには知識がまったく足りないので、不戦条約や国際人道法の方面にアンテナを立てつつ、戦争放棄条約のイメージをしばらくねかせてみます。

たいへん参考になりました。
議論ではなくて、まるで授業をしていただくようなかっこうになってしまいましたね。