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シェール・ガスB‐わが国でも始まる削掘の実体の詳細を眺める
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投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 06 日 12:46:51: cT5Wxjlo3Xe3.
 

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2012 年 10 月 4 日
第119回「シェール・ガスB‐わが国でも始まる削掘の実体の詳細を眺める」
 117回で、米テキサス州でバーネット頁岩層からシェール・ガスの採掘に成功、米エネルギー危機を救ったベンチャー企業創業者ジョージ・ミッチェルの話をしたが、頁岩(シェール)からガスを採り出す動きは全世界に広がっている。

 米国では非在来型と呼ばれるシェール・ガスの産出のおかげで、天然ガスの価格は2分の1に大暴落してしまった。

 わが国でもこの非在来型資源の開発が注目され、石油資源開発は秋田県・由利本庄市の鮎川由利油ガス田や男鹿市の申川油田でシェール・オイル、シェール・ガスの採り出しを2014年にも手がける予定だ。

 国際石油開発帝石も新潟県長岡市の南長岡ガス田で、またJX日鉱日本石油開発は佐渡ヶ島の南西沖で、それぞれシェール・ガスの開発に着手するという。

 ところが、このシェール・ガスの開発だがいいことばかりではない。一方では著しい環境破壊の危険性を秘めている。そこで米国での一般的なシェール・ガス開発の状況を眺めてみよう。

 まず地下1500mから2500mにある頁岩(シェール)層に垂直にボーリング、続いて先端にマッド・モーター・アセンブリーと呼ばれる傾斜掘り用の装置をパイプの先に付けて、次第に掘削の方向を垂直から水平へと変えていく。1本の垂直のボーリング孔、これはパッド(基地)と呼ばれているが、こうして一つの基地から7〜8本の水平坑井が掘られる。水平坑井1本あたり500万ドルほどかかるという。

 水平坑井には適当な間隔で穴が開けられており、坑井に流した高圧流体「ハイドローリック流体」を穴から噴出させることで周辺の頁岩を砕く。短時間に多段階にわたり圧力9000psi、1分間70バーレルを一挙に注入するといわれているが、次にみるハイドローリック流体の成分と同様、ここは重要な企業秘密となっている部分が多い。注入に要するポンプの圧力は最大1000気圧。

 ミッチェル氏が最も苦労したのは頁岩を破砕するハイドローリック流体の開発だったという。一般的には、93.3%は水で、これに5%のプロペラントと呼ばれる微小な砂粒を加えたところがミッチェル氏のみそ。さらに、このあたりは企業秘密の塊だが、粘性降下剤(界面活性剤)0.04%、腐食防止剤0.03%、スケール防止剤0.01%それに塩化カリ(KCL)、酸などが加えられている。酸はガスとは反応せず、不純物の酸化カルシウムと反応してこれを除去するために使うという。

 この他様々な添加物が加えられているが、これらの成分の具体的物質名などについては全く明らかにされていない。地方行政機関は企業秘密遵守の名目で企業に成分を公開することは求めていない。

 この流体は1坑井あたり1万㎥使われるといい、地上に回収される廃水は1日22万㎥に達するところもある。実はここに新たな環境破壊の芽が含まれている。

※従来型の天然ガスは砂岩層などの中の粒間に存在しており、その層にボーリングを入れるだけで自圧で噴出してくる。

(多摩大学名誉教授 那野比古)

第120回「シェール・ガスC‐米国に見る著しい環境破壊の実体」
米国ではシェール・ガス開発のおかげで、ハリブルトン社とかフラックテクサービス社などといった特殊な高度掘削技術をもつベンチャー企業が相次いで、大成長をとげるなど、新たな市場でのベンチャー企業が相次いで設立された。
http://asyura2.com/12/kokusai7/msg/105.html


2012年10月04日
第119回「シェール・ガスB‐わが国でも始まる削掘の実体の詳細を眺める」
117回で、米テキサス州でバーネット頁岩層からシェール・ガスの採掘に成功、米エネルギー危機を救ったベンチャー企業創業者ジョージ・ミッチェルの話をしたが、頁岩(シェール)からガスを採り出す動きは全世界に広がっている。

2012年09月27日
第118回「シェール・ガスA 新たな懸念「誘発地震」‐ニューヨークをM5が襲う?」
地下深くに大量の水を注入すると、それが引き金となって地震が発生することは、1936年完成のフーバー・ダムで明確になった。

2012年09月20日
第117回「シェール・ガス@‐米エネルギー危機救った60歳起業“クレイジー・アンクル”」
米テキサス州フォートワースの港には巨大なタンクが2基建っている。米国がエネルギー不足の懸念から液化天然ガス(LNG)を輸入するためのものだった。ところが今、このタンクは殆んど空っぽ。10%程度しか埋まっていない。その理由は、米国国内から大量の「非在来型」と呼ばれる天然ガスが産出され始めたからである。

2012年09月13日
第116回「超人気だった「ベンチャー訪問ツアー」‐大企業との提携案件が続出」
筆者は1995年前後3年間にわたり「SCB研究会」(SCB:スモール・クリエイティブ・ビジネス)というベンチャー企業や第2創業の支援を目的とした研究会を主宰したことがある。メンバーは大企業の新事業企画部といったところが大半で、業種は資生堂やポーラからホンダ技研工業まで様々約30社。

2012年09月06日
第115回「日本再生クリエイティブを活かしたい―巨大除染ビジネス数十兆円市場」
現在福島県では、環境省が主宰した22の除染実証事業が進められている。これは応募のあった295件の中から選ばれたもので、福島県田村市など11市町村では、国直轄の「除染特別地域」として除染を行うとしている。

2012年08月30日
第114回「イノベーション‐変動電気料金制からテレビ復活、電話番号も不要に」
これからは節電の趣旨で、時間帯によって電気料金が変わる「ダイナミック・プライシング制度」が導入される方向にある。

2012年08月23日
第113回「スワヒリ語「キーバ」(KIVA)が次世代の金融システムのキーワードに?」
本欄では第85回でソーシャル・ビジネスの火付け役グラミン銀行をマイクロファイナンスの創始者として、また第87回では新たな出資プラットフォーム「クラウド・ファウンディング」など、ここにきて新たに出現してきた出資・投資形態について報告してきた。マイクロファイナンスについては、超少額ベースの高利貸しにすぎないとの厳しい意味もあるが、信用のない女性の自立をベースとした運用成績は素晴らしく良好で貸し手・借り手ともウィン・ウィン関係にある点は拒ない。

2012年08月16日
第112回「日本再生戦略の要「イノベーション」‐異分野進出での落とし穴に注意」
前回取上げた「日本再生戦略」では、至る所にイノベーションの創出という言葉が踊っている。従来とは全く異なる技術・製品・サービスの創出によって、非競争性の市場の創出、新産業の創出を狙ったものだが、最近はEV(電気自動車)や省エネ化に絡んだエネルギーのスマート化、EMS(エネルギー・マネージメント・システム)や照明のLED化、家電製品の自流化の動きなどを通じて、それまで関係のなかった企業が、全く新しい分野へ進出してくる側が非常に多くなっている。

2012年08月09日
第111回「ポスト金融円滑法にも言及‐「日本再生戦略」のベンチャー支援に対する新たな注目点」
7月30日、久しぶりに気骨ある施策が発表された。政府の国家戦略会議がまとめた「日本再生戦略」(2020まで)である。
http://www.vec.or.jp/category/topics/column001/  

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