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フリーエネルギーについての文献
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/924.html
投稿者 アミ 日時 2013 年 8 月 25 日 13:32:22: ySEkXoM01ZpK6
 

フリーエネルギー装置の文献を集めた本が無料でpdfファイルで
配布されていましたのでお知らせします。

http://www.free-energy-info.co.uk/PJKbook.pdf

たとえば、6章では
http://free-energy-info.co.uk/Chapter6.pdf

トランジスタ1個ダイオード1個の簡単な
バッテリー充電器の回路図
http://imageshack.us/photo/my-images/849/alexkoraircorecoilcircu.png/

やその動作説明があります。また、
これらの回路の実験結果を議論するフォ-ラムもあります。
http://www.energeticforum.com/renewable-energy/

私は、最近、見つけたのですが、とてもありがたい本なので
もしもまだ読まれていないようでしたら、ぜひお読みください。
 

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01. 2013年9月05日 09:12:42 : niiL5nr8dQ
JBpress>日本再生>国防 [国防]
無資源国日本の崩壊を目指す原発ゼロ論争を斬る
トリウム原子力発電の採用でエネルギー問題の解決を
2013年09月05日(Thu) 倉田 英世
はじめに

 人類は有史以来、その気力・知力・能力発達の成果として科学技術を進歩させたことにより、今日までに高い精神文明・物質文明又は両者総合の社会を築いてきた。この間人類は、常に近隣の諸国と摩擦を起こしながらも、自然災害などのリスクを回避しつつ、生活向上の確保という目標に向かって困難を打破しつつ進歩してきた。

 ここでこの論文を書く前提として、1つの重大な日本人の欠陥を指摘しておかねばならない。それは第2次世界大戦に敗れた結果として、連合国軍(主として米国)の占領下の政策として、「日本を二度と立ち上がって連合国に対抗できない国にする」ことを目指す政策の下において洗脳されてきたことだ。

 かくて日本人は、徹底した劣化・洗脳教育のお陰で建国以来培ってきた精神文化を崩壊させられた。この間日教組および左翼系要員は、当初の段階は劣化・洗脳教育の普及を支えただけだった。

 しかし戦後67年の今日では、あたかも職業のように完全にのめり込まされ、国家破壊政策の原点を担う選ばれた要員と認識し、日本崩壊政策を国民に教育している。かかる要員であるポピュリストたちによって劣化洗脳教育は常態化されている。

1 亡国洗脳教育の被害からの脱却

 日本人は、今でも大戦後の占領下で受けた劣化教育の延長戦として、亡国を強制する教育の下にあることを確りと認識し、脱却する政策の創設・実行に国民一丸となることが急務である。

 しかし残念ながら、占領下以降今日まで、文部(科学)省の指導の下で日本教育の復興を柱となるべき日教組が主体となって、日本人劣化教育普及徹底のお先棒を担いでいる。今日の日本は、洗脳によって身につけられた劣化政策故に独立国家の持つべき自覚のない政治家、官僚及び教育者、経済人が育ち、当然のごとく後輩を指導している。

 中国をはじめとする近隣諸国は、直接の占領国であった米国から引き継いだ日本人劣化教育遂行の先頭に立ち、日々一段と強力に洗脳教育が推し進められている。この実態に協力して日本人劣化教育滲透継続を強化するために生き続けているのが、日本の左翼系の人々および日教組だと言い得る。

 彼らポピュリストたちの行動によって、建国以来営々として築いてきた日本的精神文化は完全に破壊され、現状では国家の将来に向かう発展に貢献するんだという自覚を持った国民を集結させて対抗しない限り、精神文化は回復できない状態になっている。

 しかもその影響力は、日本人の総ての活動分野に広く普及・潜在させられてしまっている。かかる破壊行動は、日本人、特に指導的地位ついた要員達が無自覚だったために、戦後67年にわたって継続させられてきている。

 そのため、戦後の物質文明教育のみを受けた多くの一般庶民は、この状態が正常だと認識して身につけてしまっている、すなわち日本人の大多数は精神文明なしの劣等民族に成り下がってしまった状態下にあるのが現状である。

 今でも「国際左翼系ポピュリズム」に完全に染まっている日本人は、第2次大戦以降の営々たる努力と、朝鮮戦争特需に代表される経済復興期の成長過程で手にした、「豊富な消費可能物質の陰に潜む物質文明」に踊らされたままである。

 占領下で強制された精神文明の放棄という深刻な負の事態に、ポピュリストたちは有頂天になり、あらゆる機会を求めて全国民を徹底的に劣化教育し続けている。そのことにより、日本国民は失った精神文明に目覚める能力を失なってしまったままである。

 これら事象のうち最も恐るべきものは、日本人が国家存立の基盤である必須の資源を「完全に輸入に頼らざるを得ない無資源国家」であることを忘れ去り、大半の日本人は、自己の周囲に氾濫する大量の消費可能物質に満足して精神的に堕落しつつ国家を破滅に向かわされている。

 当然ながら日本人は、戦後の占領下で完全に失なわされた美しく気高い、人に対する尊敬、自己犠牲の精神、相手と行動をともにする協調精神等の「精神文明」を失ったがゆえに、それを復興させなければならない非常事態にあることに思いが至っていない。

 この実体から立ち上がって、精神文明を復活させるには、国民を現行の学校教育および成人教育において行われている、「第2次大戦は総べて日本人の責任であった」という「自虐史観」から脱却させ、旧日本に存在した美しい精神文明への復活を迅速に実行させねばならない。

 そのためには、国民が総力を挙げて、まず進んで調査をして実態を確りと認識し合い、復旧に全勢力を傾注することが急務である。

2 東日本大震災の概要

 本論文は、大戦占領下で受け日本人が身につけてしまった劣化精神を排除しつつ、東日本大震災において、主として人に災害の被害を受けはしたが、残されたエネルギー源である「原子力発電=原発」を、日本再興のためにあらゆる努力を結集し、国家を挙げて再興させなければならない時である。

 すなわちまず、目下休止中の48基の原発を完全に修理して再稼働させることが第1の課題である。過去日本は、営々たる努力によって54基(3.11東日本大震災で4基喪失)を開発・設置・運転し、国家の電力消費の30%を「3.11大震災時のその日」まで補ってきていた。

 この「原発をゼロ」にすると息巻きつつ、電力の節約も考えず、日々贅沢に使用して恥じない多くのポピュリストたちを、その実態から救出し真の日本精神の再教育をすべきなのが、現時点の日本の状況である。

福島原発の被害

 ここでまず詳しく、東日本大震災の自然災害であった地震と津波による被害を明示する。平成25年4月10日時点の被害状況は、人的・物的被害として、死者=1万5883人、行方不明者=2881人、負傷者=6143人に上り、家屋・建物等の損傷破壊は、全壊=12万8808戸、半壊=26万9871戸、焼失=298戸、一部損傷=74万185戸、住居不能=5万9381戸という大災害であった(警察庁緊急災害警備本部)。

 一方の福島原発を襲った人為災害による被害は、3.11東日本大震災後すでに3年目に入ったが、直接の災害による死者は出ていないことは喜ばしい。しかし復旧はほとんど進展していない。

 復興がはかどらない理由は、原発に与えた人的被害だけを強調し、あたかもすべての地震・津波による自然災害を、原発による人為的災害に押しつけてしまっているためである。

 この現況は政治家、東京電力の幹部、官僚、経済界の人々をはじめとする国家の要人たちが、真剣に国家の被害の回復を思うどころか、自分たちの権益を拡大するために利用していこうという人々の寄り合い世帯におんぶしていることが原因である。

 それに復旧経費・資財が絶対的に不足する中で、左翼系ポピュリズムにどっぷりと浸かった人たちおよび多くの国民が「電気をよこせ」と権利のみを主張し、「高価な火力発電運転」の増大を図っているため、財政赤字はウナギのぼりである。

 これらの人々は、連合国の占領下で受けた日本劣化の洗脳教育のうち、自分たちの主張に都合の良い、原発背留・補助金を交付せよという部分だけを吹聴しているのである。

 彼らは、国家の現実を無視し「責任を感ずることなく、困難なことは避けて通り、日本崩壊に荷担してきた」習性が身についてしまっている。これらの人々が、多く集まっていたがゆえに、東電福島1〜4号機の災害を大きくしてしまった。その上に、復興を遅々として進ませないでいる。

 昨年末に行われた衆議院の選挙戦以降、左翼系のポピュリストたちが捏造した「原発ゼロ」が日本の取るべき政策だという風評に乗せられた、多くの一般市民が「原発ゼロ」、「原発ゼロ」を叫びつつ、原子力で足りない部分を超高価な火力発電によって発電した電力を使い、電力会社(ひいては国家の)借金を脹らまさせて恥じないできている。

 福島原子力発電所の1号基から4号基は、強い地震と高い津波という自然災害に遭遇し破損させられた。しかし建設した時代から営々として培ってきた原子力科学技術の粋に守られ、被害を最小限にするために設置してあった、制御棒をはじめとする原発炉制御システムが完全に機能し、原子炉を自然災害で被害を受けること少なく停止させてくれた。

 かように地震・津波という重大自然災害の危機からは、重大破壊の危機を回避させてくれた。しかし、今から述べる「徹底した人為的ミス」で、「被災した4基の原子炉が水素爆発」を起こし、施設の破壊に留まらず、大量の放射能を放出させる「未曾有の大規模人災」へと発展させてしまった。

 しかし先にも述べたが、現段階までに原子炉の爆発・放射能の影響による直接の死者は、一人も出ていない。

 ここで起こった人為被害は、菅直人元総理をはじめとする政府要人と官僚及び東京電力職員が、平素から何ら事故対策を進展させず、防災訓練も実施せず、国民に流布してきた「原子力発電は安全だという神話を自らも信じて」きていた。

 このように無責任に、日々発電施設の安全向上を心がけることなく、発電所の改善・点検を怠り放置してきた結果である。すなわち常日頃から、全く「起り得る事故への対策」に関する研究・整備・訓練を怠ってこなかったことが、今回の大事故を引き起こしたのである。

なぜ被害を拡大させてしまったか

 関係者の傲慢さと無神経さのために、まず(1)原子炉が水素爆発を起こした事態に手がつけられずに放置し、水素爆発・放射能大量放出の被害発生の可能性を認識できていなかった、(2)周辺地域の住民に与えた悲惨な被害の状況を予測・掌握する対処行動に頭が回らなかった。(3)しかも被害状況を、直ちに公表しなかったことが被害を大きくした。

 「原子炉停止事故に際しては、あらゆる手段を尽くして原子炉に十分な冷却水を送ることが第一」という、原子力科学技術の進歩が与えてくれた教訓を忘れ、平素から自らの両肩にかかっている責任である「原子炉の危機管理」を放置し、何ら具体的対策を実行できなかった。

 最も惜しまれるのは、平素から東北電力と協議して、「事故に際してはすべてに優先して、冷却水の相互提供を行う協定」を結んでいなかったことである。その不始末を誤魔化すため、自衛隊のヘリからの放水、全国の空港から集めた放水車での注水を行った。

 このレベルの水量で、原子炉を冷却できるだろうと考えていたとすれば、恐るべき無知・無責任であった。福島原子力発電所の大事故の本元は、注水量不足であることを承知しながら実態の推移を無視して、手遅れにさせた怠慢にあった。

 自然災害だけで済まされるべき被害を、世界に恥ずかしい壊滅的な「人為的大災害」にさせてしまったのである。

3 国家再興の道を開き得た24年末の総選挙

 昨平成24年末の衆議院選挙において民主党は、選挙の政策として自らの国政に対する認識・能力不足を隠し、さらに福島原発の被害の実態を誤魔化すため、大げさに「放射能は極めて怖い、原発はゼロにすべきだ」という風評を作った。

 そして左翼系野党の協力を得て、「平成30年までに原発をゼロにする」を政策として掲げ、宣伝に火をつけて燃え盛らせた。本来政策とは、選挙後に自らの党の行おうとする政策を事前に国民に周知させることを目指し、「国家の将来を担う目的の党」として真剣に考え検討した上での、具体化できる実行策であるべきであった。

 すなわち選挙における経済政策は、「将来日本のエネルギーをいかにして確保し、国家財政を健全化して、国民に安心してレベルの高い生活させ得る事項を示すのが、政策の基本であるはずだった。

 しかし民主党は、原発ゼロステッカーと記者会見の写真を新聞・雑誌に載せ、候補者には無知の証明である、唯ただ「原発ゼロ、原発ゼロ」を恥も外聞もなく連呼させた、日本亡国を企む政権でしかなかった。

 先にも述べたが、戦後の占領下で洗脳され、それを引き継いだ文(科)省と日教組の教育を受けて育ったポピュリズム系候補者たちには、日本が唯一頼りにし得る将来エネルギー資源である、「原発問題の重要性」を認識できていない人々が主体であった。

 それだけでなく、選挙に敗れて政権を降りた左翼系政治家群、「鳩山由紀夫、菅、野田佳彦の3元総理」の民主党は、日本の政党・議員でありながら、マスコミ機関の協力を得て、新たな安倍晋三政権の政策を非難し、国民を意図的に国家破壊・凋落の方向に誘導し、近隣諸国が目指す日本人の質の劣化作戦に乗り、崩壊させる方向に従って行動してきている。

 すなわち、近隣諸国に戦わずして降伏し、傘下に入ろうと企んだ悪党たちだと思っているのは筆者だけではないと信ずる。

 しかも候補者を乱立させた党の幹部自体が、無知を通り越して日本という国の将来に向けた存立基盤であるエネルギー資源(特に原子力発電)確保政策のあるべき姿を反故にし、原発を廃棄させることを目指す「原発ゼロ、脱(卒)原発」を候補者に訴えさせた。

 民主党は、選挙前まで国政を預かってきたという自覚が全くない候補者を立候補させたのが今回の総選挙であった。

 この極度にレベルの低い候補者群の政策に関する報道記事と、連呼内容を盛り上げる役割を果たしたのがマスコミであった。その実態は残念だが、自らを一流紙と吹聴する「朝日新聞」をはじめとする左翼系各紙の報道と、NHKをはじめとするTVおよびラジオ放送局群であった。紙面の都合で数多い問題記事の中から3例だけ挙げる。

(1)平成24年12月20日の朝刊で、「原発脱か継続か、(原発は)火力発電よりも安い?賠償・廃炉費が・・膨らむ恐れ、」を表題にして、選挙での脱原発を応援する根拠とした。

(2)12月28日の記事「原発ゼロは更に後退・・・推進派は歓迎・・・」(残念さ見え見え:筆者註)、

(3)さらに同日の社説で、「原発新増設・・・反省はゼロですか?」と将来の日本を背負って行く議員にあるまじき遠吠えをはじめさせた。

 以上のようにマスコミの報道は、「原発存続、政・官で歩調・・・ゼロを求める世論と溝」と、「原発ゼロ」を囃す大合唱を組織して、将来エネルギー確保に原発を訴えた自民・公明(連立ながら大分後退)新政権の提言に楯を突き続けたものだ。

 これは新聞社およびTV局などが、日本の将来のためには脱原発が正しく、推進は間違っていると提示し、将来のエネルギー問題を混乱させ、日本の国力低下を狙ったもの、と判断しても間違いではない。

 一流新聞社および放送局ならば、政府の政策を皮肉るのではなく、この国家の危機に際して政府に「こうすべきでは、こうするのが将来のためでは」と、正しい提言をする器量があってしかるべきだろう。

 かように日本のマスコミの多くは、風評を信ずる候補者、読者に迎合しただけで、日本の将来のあるべき姿の提示を放棄していたと言い得る。

 それは、朝日新聞にとどまらず、産経新聞、読売新聞を除く新聞および多くの週刊誌発行社及びTV局が示した大合唱であった。これらは、日本の劣化を求める中国をはじめとする近隣諸国から歓迎されている「脅しを主体とする日本劣化の洗脳」に完全に乗せられた、演説内容、左翼系記事、放送内容であった。

 しかし60%以上だったと信ずる思想的に健全な大多数の日本国民(サイレント・マジョりティー)は、恐るべき左翼系ポピュリズム(大衆迎合主義)に乗せられることなく、真実を追求する理性さを失わずに選挙に参画し、将来を托し得る自民・公明両党の議員を選んだ。

 このことによって、亡国を目指すポピュリズムに乗った候補者が、当然ながら敗れて落選し、自民・公明両党連合が大勝利を博したのは幸いであった。

 以下、まず第1に、自民・公明両党による新政権を樹立することで反省がなされたと信ずるが、日本が無資源国家であるという実態を無視して通ろうとする「原発ゼロ」問題対処へのあるべき姿を述べ、第2に、この事態が何故現在の日本の緊急事態として問題になるのかを検討する。そして、将来の日本を思う筆者なりに考える国のあるべき姿を述べる。

4 忘れてはならない、日本は無資源国

(1)現状のままでは大震災の復興、国家の再興は進まない

 筆者は、以上指摘して来た経緯の中で、日本人の多くが、自国の保有する開発可能資源に輸入資源を加えれば、「使用できる自然エネルギー資源は無尽蔵」であると、考えているのではないかと懸念している。

 過去の経済成長の過程で日本は、営々たる努力の結果として「将来のエネルギー資源は、原子力発電に頼らざるを得ない」という結論に達し、実行に移してきた。

 その間に紆余曲折はあったが、原子力物理科学技術の進歩を素直に吸収して困難を克服し、東日本大災害時点まで過ごしてきた。そして世界で米国、フランスと共に、3本の指に入る原子力産業技術を発展させつつ、過去54基(東日本大震災で内4基が水素爆発で破壊)の原子力発電炉を建設し、所用電力の約30%を賄ってきていた。

 しかし東京電力は、東日本大災害において、福島原子力発電所の原発4基を、超人為的災害である水素爆発で失った。その後大飯原発2基を多くの反対の中で何とか再稼働させている。しかし点検修理を行えば、稼働可能な原発48基をいまだ停止させたままである。

 平成24年9月9日の読売新聞で、賢明な識者の葛西敬之氏が、「電力は生活や産業の血液である。停止した原発に代替えさせる化石燃料のために、日本は2011年度3兆円以上の国富を過剰に流出させ、電力コストを約25%引き上げざるを得なかった。2012年度は電力問題がさらに深刻化し、コストは50%近くに達する」と述べているが現実はそれ以上。2013年については後ほど明示したい。

 2012年年度は、多くの原発が点検修理を行っていない上に、民主党および左翼系綾等側の繰り出す「原発ゼロ」を叫ぶ風評騒ぎに妨害されて原発の再稼働をさせ得なかった。それを引き継いだ新政権が対処に当たっているが、経費が嵩み電気料金の大幅な値上げをせざるを得ない状況下にある。

 この傾向は、自・公政権が引き継いだ今日でも、過去において民主党政権が稼働準備を行わなかったため原発の再稼動を軌道に乗せるまで、今後さらに時間を消費しマイナス経費を膨らませ続けて行くこととならざるを得ない。

 原子力エネルギー源を捨てて、格好よく「自然エネルギー源」である太陽光、水力、潮汐、風力などから、将来の電気エネルギーを確保できると考え、今も「原発ゼロ」を訴えているポピュリズム系の人たちの声が大きい。

 しかし、その自然エネルギーから確保可能な電力ネルギー量は極めて小さい上に、建設経費が高い。目下主として米国で開発が進む、シェール・ガス、オイルを含めた化石燃料を、日本が今後も確保できる可能性はあるが、稀少化するため価格が極めて高くなる。

 多くの正常な日本人は、我が国が地震、津波、台風が襲う「地殻変動の先端的地盤上に位置する無資源国」であることをしっかりと認識しつつ、日々を冷静に過ごしていると信ずる。

 残念だが日本の現状では、夏の参議院議員選挙においても、韓国ほどひどくはなかろうがポピュリズムに引きずられて、「原爆ゼロ」という愚かな風評に乗せられ、引き続き「原発ゼロ」を主張する候補者が多くなり、極めて危険な低レベルの庶民人口が増えて来ていた。

 しかし、自民・公明の連合が大勝し、「産業立国を目指す日本の将来エネルギー確保のあるべき姿」を全く考え得ない左翼系愚民は完全に後退した。これから日本は、内外政治において復興してくれると期待する。

(2)日本は新政権の下で国民一丸となろう

 現在の日本は、東日本大震災によって多大の被害を受けて後2年を経過しているのに、過去の民主党政権および各省庁の利己主義的官僚の発想をベースとし、多くのマスコミが肩入れする左翼系政策を信奉するポピュリズムの主張に動かされ復興を進展させないようにしてきた。

 その理由は、国民に自らの努力で廃墟から立ち上がる勇気を発揮することを阻止し、政府、自治体に支援金を要求させて交付を待つことで働く意欲を失わせ、日本人をますます劣化させようとしているためである。この実態は、日本という国家存立継続という将来のために極めて憂慮すべき事態である。

 しかし今回、昨年末の衆議院議員総選挙で、自民・公明両党が政権を奪回することができた。このことによって、国民の復興への意識が高まるとともに、日本の政治・経済を将来にとって望ましい戦略的方向に進展させ得ると期待する。これが、左翼系のポピュリストを除いた国民大多数の偽らざる現場認識であると信ずる。

 今日の日本は、過去の政権が一貫して無視してきたために、世界に先駆けて「少子・高齢化」が急速に進み、38年間出生率の沈下が続いてきたのが現状にあるのをはじめ、すべての将来政策に齟齬が生じている。

 現に、国連が定めた今回の運営資金である「供託金額の拠出額」が、最大時の日本は20%であったが、今回半分の10%になってしまっている。これは国のGDP(国内総生産)額を基本として定められるものである。日本の国力はここまで落ちてしまっている。

 これは、無資源国であることを忘れた今日まで国家の指導者の能力劣化と、世界一勤勉であった国民が怠惰になってしまったためである。

 しかし、新た発足した安倍政権は、経済界の代表を含む訪問団を組織し、手始めとして東南アジア3カ国訪問に出発した。最初の訪問国ベトナムのハノイでグエン・タン・ズン首相と会談で、「強い経済をアジアの成長の取り込みを狙って、ベトナムと原発路線を続け輸出の継続を取り付けるなど、原子力エネルギー関係の積極外交を1つの柱としている(1月17日)。

 そのほか訪問団の行動のうち原発だけに限ると、中東訪問の茂木敏充経済産業相は、原発建設計画のあるサウジアラビア政府と、原発輸出を視野に原発関連の人材育成などで強力得ることに合意するなど、日本本来の無資源国の、あるべき姿に向かった政策努力を遂行しつつある。

5 震災まで使ってきていた原子力発電

 以上、述べてきた日本の情けない現状を改革する施策のトップは、復興・進展に要する「原発エネルギー再興の問題」を真剣に復興させ得るか否かに具体的に現れてくる。この困難なエネルギー問題を打開して、日本が将来に向け過去以上の進歩・発展を図る上で、日本国民は何をすべきであろうか。

 その第1は、原子力物理科学に牽引された原子力エネルギー開発が、過去からの英知を結集し人為的障害を最小限にし、人類の生活環境を向上・発展させてきた事実と必要性を正しく再認識する。そして日本は、将来にわたって原子力資源に依存して行くべきであるという実態を、この2013年の間にはっきりと認識し、進歩発展させていくことにある。

 第2の課題は、良質で安価な「電気エネルギー」を安定的に各家庭、各企業、各官庁等に供給することを、国を挙げて最優先課題として推進することに尽きる。

 化石燃料は急速に消耗して来た結果、可採期間が新たなシェール・ガス、オイルの導入を考慮しても世界レベルで200年、日本にとっては高騰する可能性を見積もって80年と言われている。

 しかも資源が希少化していくために、取得価格が暴騰するので、将来の電気エネルギー源としては期待できない。そのため、「今回の人為的事故を鋭意克服し、改めて原子力発電を、国家必須の電気エネルギー源に位置づけて、推進して行くのが日本のエネルギー確保の本題」であることを認識してほしい。

 自然エネルギーは、例えば太陽光を利用する発電パネルを日本中の家の屋根という屋根に張って発電させても、総量は「現在レベルの原発の数基分」にしか過ぎない。他の自然エネルギーも同様である。

 これで日本が、将来必要とする電気エネルギー量を賄えると、多くの政治家を初めポピュリズム系の国民が考えているのかと思うと情けない。

 繰り返すが、この事態を改革・改善するには、第1に「現原子力発電システム」を速やかに点検・改修を終わって再稼働させるとともに、計画中の発電システムの建設を継続する以外にない。

 これは例え日本だけが避けて通っても、造物主が命ずる人類のエネルギー確保に関する世界的趨勢は、原発に対してプラス側である。自民党内にもいる、原発反対を唱え「原発ゼロ」を主張する人がいるが、それならば「我が家では電気は使いません」と宣言し、ランプに切り替えるべきである。

(1)日本が確保してきた核エネルギー発電

 ここで日本のエネルギー確保という本論に立ち返って、我が国の電気エネルギー確保のあるべき姿を検討する。

 現在、世界各国が採用している原子力発電炉は、第2次世界大戦中に米国で開発され、日本の中堅都市である広島、長崎に投下されて、2市の全壊と30万人を超える一般市民を犠牲にした核兵器と同列である。

 その「核兵器の延長線上の技術」を平和利用目的に転換させているのが現在多用されている原発の実態である。すなわち、現在原子力発電に使われているウラン235(92U235)、(発電に使える方向を模索中のプルトニウム239(94Pu239)は、必要濃度の違いがあるだけで、核兵器の原料でも、原子力発電の燃料でもある。

 ウラン金属は、核分裂するウラン235(92U235)を0.7%と、核分裂しないウラン238(92U238)を99,3%含む、自然界で一番大きい放射性同位元素である。核兵器にするにも、原子力発電に使うにも、この0.7%しかないウラン235(U235)を、必要なレベルに濃縮(濃度を上げる)して、核分裂反応させなければ必要とするエネルギーは出てこない。

 ウランの核分裂反応を発電に使うには、0.7%しかないウラン235を3〜5%に濃縮する。核兵器にする場合は90%以上に濃縮するという、大変困難な行程を経る必要がある。

 一方のウラン238は、それ自身は核分裂反応をしない。そのため、ウラン235のような大きなエネルギーは出さない。しかし、中性子を吸収して94番目の人工放射性元素である「プルトニウム(94Pu)」に変化する。

 これは、94番目の人工放射性元素で、ウランと同様に同位元素を2つ持つ。プルトニウムの中のプルトニウム239(94Pu239)が核分裂反応する。しのため、核兵器に使われる。しかし、プルトニウム240(94Pu240)は核分裂反応はしない。

 現在一般に使われているウラン235の核分裂反応を利用する核エネルギー発電炉は、冷却作用と発電に使うタービンを回転させて起こす熱エネルギーを普通の水に担わせていることから「軽水炉」といわれ、加圧水型と沸騰水型がある。軽水炉の発電を終わった放射性廃棄物」の中には、核兵器に使い得るプルトニウム(94Pu2349)が残されている。

註:自然界に存在する総ての物質を作っている物質を「元素」という。天然の元素の数は92個である。その中で一番大きい(重い)元素が「ウラン(U)」で、2つの同位元素で構成されている。

 その1つであるウラン235(92U235)が核分裂反応(核が2つに分裂する)を行って、極めて強いエネルギーを放出する。そのエネルギーは、例えば身近な物質である水(H2O)は、水素2つと酸素1個が結合して出来る化学反応でエネルギーを放出する。それと比較すると、数百万倍から数千万倍の強力なエネルギーを放出すので、そのエネルギーを発電に使うのである。

 このプルトニウムの中の同位元素プルトニウム239(94Pu239)が核分裂することから、ウラン235に混ぜたMOX燃料として有効に利用しようという方法が可能であり、日本でも研究されてきている。さらに理想の核エネルギー発電炉として、プルトニウム239(Pu239)を有効に燃焼させようとする発電システム「高速増殖炉」が研究、開発段階にあった。

 しかし日本では、現在発電炉周辺の人々の反対もあって実証は中断されている。日本では、今まで2つの高速増殖炉が設置され実験されてきていた。

 その1つは、茨城県東海村にある「常陽」、もう1つは福井県敦賀市にある「もんじゅ」で、すでに約2兆円を研究・開発に投入しているが、故障のため運転停止中である。この原子炉も、開発を終了させることが不可欠であるが、中断のままである。

(2)世界の原子力発電の現況

 ここで筆者は、原子力発電に対する日本の考え方がいかに生ぬるいかを提示しておきたい。世界各国が運転中、建設中および計画中の原子力発電所を整理し、原子力発電に大きく依存しようとしている実態を感じ取ってほしい。

 日本では、大飯発電所の2基(9月3日から定期点検に入り稼働停止)を除いて稼働停止中であることは論を待たない。今後発電炉の数は、今後各国においてプラス方向に、大きく変化させられていくはずである。

 ここで、身近な対象国である中国の実態だけを例として紹介しておくことで十分であろう。

 ニューズ・ウイーク日本語版2012年12月12日号によれば、中国原子力産業協会の張華祝理事長の言として、「中国は福島の悲劇から十分な教訓を得ている。中国の原発の性能は優れており、立地条件も正常に選んでいるため、福島と同じ轍を踏むことはない」と述べ、将来の増設を企図していることが認識できる。

 中国では、現在6カ所の原発で15基の発電原子炉が稼働させており、発電量は15ギガワット、国内総発電量の1.8%を占め、世界の原発総発電量の3.5%を占めている。張氏は、「15年かその数年後までに、41基の原発を稼働させ、さらに20基も建設する予定だ」と述べている。

 例によって中国のことであるから、出されている数字は、2012年10月に出した白書の数値とも、第1表に示した数値とも異なる。中国に関する公表数字は、自らが実態を秘匿しようとするため、論文発表者の予想が入ったりして、時と場所で大きく異なることを念頭に発表される数値であることを認識して対処して頂きたい。

 このように、世界では原子力発電に将来エネルギー源を託送としている。かかる実態の中で日本では、中国電力が計画している上泊原子力発電所を住民の反対58%、賛成15%に乗って中止している。

 しかし国内で原発対処の方向が定まらない中で、喜ばしい方向も現出されている。

 2013年5月の連休を掛けた、安倍総理のロシア、サウジアラビア、アラブUAEを訪問した首脳外交で、震災後初めての原発受注を目指すアラブ首長国連邦(UAE)およびトルコ共和国との間で「排他的交渉権」を確保した。首相自ら国家の進むべき方向を明示された一面は喜ばしい限りである。

日本が原発ゼロを選択した場合

 まず原発をゼロ(すべて廃棄する)にすることによる、日本経済に占める驚異的なマイナス投資額の規模を検討してみよう。その前に、今分かっている原発を停止しているための電気エネルギーの実態、特に日本の8電力会社の現況を知っておこう。

 2012年度の決算における8電力会社の赤字は、1兆5942億円。これに朝日新聞は、「原発依存が響く」というコメントは載せている。現実に原発の代わりに運転されている火力発電の燃料費が「合計約7兆円」に達している事が赤字を大きくしている原因である。

 しかも今後夏にかけて赤字額は鰻登りとなり、電気料金を国民の負担に回さざるを得ない状態となる。この実態が日本経済に及ぼす被害の大きさを念頭に置いて、事後の問題点を検討しなければならない。

 筆者はここで予想される被害金額については、概算を述べるにとどめる。日本が「点検を終え部分的修理を終えれば稼働できる原発を含め、原発ゼロ政策を実行に移す」場合に、まず現に存在する54基の運転されていた発電炉がある。

 それに、目下新築中、新築計画中の数基に加わる。さらに青森六カ所村にある活用しなければ日本の電気エネルギー安全確実・安価に確保できる「数十兆円と見込まれる核エネルギーサイクル・システム」などの廃棄を含めたら、今後40年以上にわたって国家の、「完全なマイナス投資額は、国家予算の数年分を上回る天文学的数字になる」。

 日本は、この暴挙を実施すべきでないことは当然の帰結であろう。

 自民党は、夏の総選挙の政策の中に明確に原発の再稼働を明示している。その上にまだ、原子力産業に携わっている学者・技術者の配置転換費用、世界に冠たる存在を続けて来た原子力産業各社、その他会社の原子力部門の廃絶などの経費削減額がいくらになるか、それをどう捻出し実行に移して行くか、気の遠くなるマイナスの国家資産の浪費となる。

 しかも2011年まで世界の羨望の的であった日本の原子力産業技術の廃棄、外国に流出せざるを得ない研究成果および技術、さらには外国に流出せざるを得ない優秀な原子力関連の技術者への支払いに要する、マイナス費用を正当に見積って加えたらいくらになるか底知れない。

 次に、現在の産業力をベースとする国力について、どう考えるかという問題がある。

 原発をゼロにし、稀少化するために高騰する化石燃料費の確保のためにいかにして購入のための所要金額を支払っていくのか。現在極端に肥大してしまっている消費電気量を、自然エネルギーに転換し、研究・開発で生みだすのに、いかなる年月をかけ、金額をいくらプラス投資する必要があるか。

 これらの金額は、日本の国家だけで処理し得るのだろうか。日本政府は、かかる処理が達成できるまで、国民に今後中東・アフリカなどの発展途上国の国民が行っている生活程度までレベルを下げて、満足して過ごす勇気があるのかも問題となる。

6 新たなトリウム原子力発電の採用

 そこで今7月21日(日)の参議院選挙投票には、改めて左翼系ポピュリストによって、衆議院議員選挙よりも徹底した規模で「原発ゼロ」が叫び続けられた。確かに原子力発電に、ウラン235を使っている限り、継続するマイナス問題を打ち切らせるために、本題としてきた原子力エネルギー確保問題に立ち帰えり、新たな道を探すこととする。

 繰り返すが、ウラン235(U235)を使う発電炉は、核兵器を作った米国が、発電施設としても望ましい放出エネルギー量の大きさに着目し普及させたものである。しかも3〜5%よりウラン20%濃縮の強力なエネルギーを放出する反応炉を、原子力空母や原子力潜水艦の動力源としても利用する目的で開発した。

 その原子力発電炉を原点として、それを電力供給用の発電に使うこととし、世界各国に普及させたのが実態である。

 当時米国のオークリッジ研究所では、ウランとともに原子番号90番の「トリウム(90Th)」を使った原子力発電も研究されており、実験用発電炉を設置して必要とするデータを取り、研究は成功していた。

 しかしその原子炉は、核兵器に使い得るウラン235(U235)も、プルトニウム239(94Pu239)も生産できないシステムである。そのため、米国では国の命令でトリウム発電炉の研究・開発、実用化を中止し、ウラン235を使う核エネルギー発電だけが、開発・発展させられて、世界に広められ今日に至っているのが実態である。

 日本が、将来エネルギーを「原子力発電によって安全に確保」しようという考え方に国民の意識を統一できれば、現在のウラン燃料発電システムよりも優れて安全で、核兵器と決別できる「核エネルギー発電システム」を採用し得る高い可能性が秘められている。

 そこでこれから、原発の理想型と期待できる「トリウム溶融塩発電炉」について述べる。

 現段階において日本では、将来の日本のエネルギー問題を真剣に考えている数少ない原子力技術者たちが、プライベートで少ない資金を出し合って、トリウム溶融塩発電炉を、細々と研究している段階にある。

 しかし先の年末の選挙で登場した安倍政権が、7月の参議院議員選挙も勝って、国家予算を配分して研究させる決心をすれば、近い将来、安全、安価、低公害、核兵器に無関係で、「現在保有している問題のプルトニウムをも燃料として消費できる、理想の原子力発電システムである:トリウム溶融塩炉」を10年程度で実用化できると思われる。以下新たなシステムの概要について述べ、参考に供する。

期待できるトリウム溶融塩発電炉

トリウム溶融塩発電炉について

 ここでまずほぼ完成していたが、米政府が放棄させたトリウム溶融塩発電炉について述べよう。これは、目下インド、チェコで開発が進められており、目ざとい中国が3.11大地震の前から開発を進めている夢の原子炉である。

 まずトリウム元素について述べる。トリウム元素は、原子番号90の銀白色の金属元素で、元素記号はトリウム(Th)である。主な産地は、オーストラリア、インド、ブラジル、マレーシア、タイなどである。トリウムには同位元素が27種あるが、天然に存在するのは安定元素ではなく放射性のトリウム232(90Th232)だけである。

 トリウムは、ウランと似た性質を持っており、中性子を吸収すると核分裂を起こし、大量のエネルギーを発生させる。このトリウムをエネルギー源とする発電炉は、ウラン発電炉に比べて「次の5つの利点」があるといわれている。

(1)安全である。放射性廃棄物が少なくなる。発電炉システムが、液体を使うため炉心溶融のような事故が起こる可能性が極めて少ない。

(2)経済的である。トリウムを使った燃料からは、単位あたりウランを使う場合の200倍のエネルギーが発生する。そのため、発電コストが今より20%以上抑えられる。

(3)資源が豊富である。ウランは、現在のペースで消費すると、80年で消耗する。トリウムの埋蔵量は1000年と極めて長い。ただし日本にはない。

(4)発電炉を超小型にできる。トリウム溶融遠路は、10万キロワット程度と小型にし、市・町レベルで身近に置くことができる。

(5)しかもトリウムは、「1000年以上使用できる豊富な原料」があるので安心である。ただし、欠点として反応時に強いガンマー(γ)線を放出するという問題点がある。しかしこれは、炉外周の防護壁を厚くすることによって回避できる。

 このように今後の日本の電力確保に大きなメリットを有するシステムである。

註:現在のウランを使った発電炉は、危険性を内在するため、100万キロワット以上と超大型にし、過疎地に設置して超高電圧(30万ボルト)で所要地域に送電。

 ウラン235の核分裂を使う原子力発電炉は、「燃料が固体」であるため原料のウランをペレット(直径2センチ、高さ3センチ位)とし、それを燃料棒に収めて炉に相加し、中性子を当てて熱エネルギーを放出させ発電するが、取り扱いの容易性に優れたトリウム溶融塩炉は「燃料に液体」であるので反応物質の扱いが容易で、反応容器の損傷が少ない

 ウラン発電施設は、100万キロワット以上のレベルと大型にした方が、送電効率が良いのと、炉が暴走すると核兵器同様の爆発をしかねない危険性が高いので、遠隔・過疎地に設置されて来た。そのため、送電には30万ボルトという高電圧をかけて長距離を圧送するので、それでも途中の損失が大きいのもやむを得ない。

 一方トリウム発電炉は、10万キロワットレベルと小型にできて安全性が高いので、電力使用地域の近くに設置することが可能なので送電効率性が高いのが特徴である。

 しかも、身近にあってそこから電力の供給を受けているとすることによって、愛情も沸き大切にしようと思うであろう。

 福島核エネルギー発電施設は、東京電力が建設し200キロ以上離れた東京方面に送電しているので、東北地域内に居住する人々にとっては、なくてよい迷惑物件だから安全性が確認され運転再開ができる段階になっても、「権利は主張するが義務を果たしたくない利己主義」が横行する日本では、利用再開問題に苦しむ現況が続くであろう。

 従って将来に向けては、トリウム(Th)溶融塩発電設備が身近に建設され、電力を賄える実態が目に見え留用になれば、発電所に愛情も生まれ大切に考えるであろうと期待される。

トリウム溶融塩発電炉の研究

 「原発ゼロ」を主張するのは結構だが、現在点検修理を行えば運転可能となるのに休止中の原発が48基ある。日本は「核燃料サイクル」をも完成しようともしてきた。青森県六ヶ所村で建設が続けられて来ていたが、今回の政治情勢で中断されている。

 ここで大切なことは、現在のウラン発電原子炉から放出される廃棄物の中のプルトニウムを抽出し、トリウム(Th)原子炉に装荷して燃焼させれば、完全に焼却してくれる。

 一石三鳥の成果を上げることが可能である。以上はトリウム溶融塩炉の概要である。

 詳細は、まだまだ不足と感ずる。しかし、以上で新たなトリウム溶融塩炉の紹介を終え、日本のあるべき姿をまとめることとする。

 現在日本人は、精神的には貧しいが、物質的に満足できる日々を送っているがゆえに、「原発ゼロ」などと将来の日本を考えた時にあり得ない主張をしている。以上で、この情けない実態の改革を如何にすべきかについて述べてきた事項は終わることとする。

7 静かに具体化しつつある原発再生

 先の衆議院議員選挙で「原発ゼロ」を国策の中心に据えた政策を推進して来た民主党と政権を交代した自民・公明連立政権は、日本の政策として望ましい成長戦略の1つとして、静かに原発再生の方向に(5月19日:新聞に記載された日付)、日本のエネルギー政策の梶を切ってくれている。

 当然のことだが、日本が世界の経済大国の1つとして活動を続けるためには、電気エネルギー確保の中核として、原子力発電(原発)を推進し続ける以外に道はあり得ない。

 加えて問題は、非核保有国の中で唯一認められている「原子力エネルギー・サイクル」の確立も可能にして行かねばならない。

 しかし自民党政権によって「原子力規制委員会」が創設された。その原子力規制委員会は、原子力エネルギー政策に反対するかのような雰囲気を醸し出している。規制委員会は重要だが、MOX燃料用の原子炉「もんじゅ」の安全管理が不備だとして、改善命令を出した。

 しかも5月15日に再開作業停止命令を出したため、年内の修理・運転の再開を困難にしている(5月30日:朝日)。この「原子力エネルギー・サイクル」の改修・運用開始への努力は、将来日本の原子力エネルギー取得のため、極めて重要なステップであることが広く認識されることが望まれる。

 日本の原子力技術のレベルは、先にも述べたが世界で米国、フランスについて第3番目に序せられる高いレベルにある。そのため、首相を中核とする外国訪問団の公開政策として関係国の原発推進を支援しようとしている。

 まずインドを訪問して、際シン首相との間で原子力エネルギー問題で強力強化の進展を期待して、原子力協定に(5月23日)に合意した。朝日新聞は、安倍首相は訪問国との原子力協定の「早期妥結」によって、原発の輸出を早期に再開したいと考えている(5月30日)と皮肉っている。

 しかしながら、反対派を説得しつつの原発再稼働に向けた歩みも、ポピュリスト群の反対に抗して進展しつつある。

 しかし規制委員会が、6月20日に再稼働許可に当たって新基準を出した。発電再開のため、関西電力などの4つの電力会社が6原発12基の申請準備が行なわれるに至っている(6月20日)。かように多くの反対の中で、現政府に原子力エネルギー確保のあるべき姿の原発再稼働を追求していることに敬意を表する次第である。

まとめ

 以上、必要なデータを参照しつつ、将来の日本の電気エネルギー確保問題について述べてきた。ここで「原発ゼロ」を主張する皆さんに、原発をゼロにするために日本が払わざるを得ない「マイナス予算」の大きさについて警告しつつ、現在の原発に取って代わり得る「トリウム溶融塩炉」の導入を主体に、日本の電気エネルギー確保上にあってほしい窮極的な事項について述べてきた。

 最近の日本および日本人は、あまりに軽薄な流行や風評に流され、本来の日本国家のあるべき姿を見つめ直すことができていない民族になり下がってしまっている。

 そして今でも、占領下で強制され、続いて中国をはじめとする近隣諸国、および左翼系日本人に引き継がれてきている、日本人の精神的劣化教養政策から脱却することにも考えが及んでいないことが懸念される。

 しかし先にも述べたが、この凋落傾向は、昨(平成24)年末の衆議院議員選挙及び7月の参議院議員選挙で、自民党・公明党が大勝利を博し、安倍総理が誕生したことで脱却できると信じうる光が見えて来ている。

 この政権の誕生によって、停滞又は崩壊方向に沈み続けてきた日本から、完全に脱却できる政策を強力に遂行して国民を牽引し、「日本再興」を遂行して行ってくれる方向にあると信ずる。

 論文を締めるに当たって、改めて原子力規制委員会について述べておきたい。

 「3年以内に原発再稼働のための点検を終了することは無理」と言うが、そのペースで行けば、日本国内の経済的疲弊はもとより、外国に対する日本の原子力産業の信頼性を急速に損ねていく。この時期であるからこそ、人数を増やし積極的に時間外労働をも加味すれば、時間短縮は不可能ではないと考える。

 全国民が、戦後受け続けてきた忌まわしい精神的敗北感から脱却して立ち上がり、世界に「日本ここにあり、将来の精神文明社会の建設は日本に任せろ」と言える、堂々たる姿を示して行くべき時期を到来させ得ると信ずる。

 旧態依然たる敗北主義(自虐主義)の中に生き続けて行きたい、行くべきだと考える日本人は別として、今こそ日本を再び世界に輝ける国家として再興する「平成維新」を断行しようではありませんか。

 目下休止中の原発48基を早急に立ち上げ、値上げが続き、市民生活を脅かす火力発電と自然エネルギー発電の増加は、やむを得ないとして受けとめ得る事態を招来させるよう、政府に呼びかけ実行に移させましょう。

 その基盤となるのが、国家存立の経済基盤である安全で安上がりの電気エネルギーをしっかりと確保し、栄光を目指し得る道だと考える。


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