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ミトコンドリア:父性は細胞内自食で分解 母性遺伝解明  群馬大学佐藤教授
http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/149.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 10 月 14 日 22:56:52: Mo7ApAlflbQ6s
 


 ミトコンドリア遺伝子のタイプ分析は、ここ2千年ほどの人々の移動を推察するさいにも役に立つが、母性遺伝という限定性があることから蓋然性の高さは言えても、他の史料と合わせて判断すべきだと考えている。

 「ミトコンドリア・イブ説」も、現生人類のアフリカ起源説の根拠の一つとして流布しているが、別の出身地のより遡れる女性のミトコンドリア遺伝子が現代まで伝わらず途絶えてしまった可能性もあるのだから確定的には言えない。
 「ミトコンドリア・イブ」は、1万世代ほど、最低一人は女性を生み続けた女系の祖という“栄誉”は手に入れると思う。
 1万世代ほど欠かすことなく女性を生み、その女性が出産まで生きるというのはけっこうな離れ業だろう。冗談だが、アフリカ起源の女性の生殖能力の高さは証明されたのかも知れない。

 記事に戻る。
 ミトコンドリアの父性遺伝が起きない理由が「正常な受精卵ではオートファジーによって父性ミトコンドリアが「食われて除去され」」るというのは、そうだろうと思う。

 ただ、除去される理由が「父性ミトコンドリアは受精に至る過程で多くのエネルギーを使い疲弊している。そうした遺伝子を次世代につなげないように除去している可能性が考えられる」という説明は、少し“理性”(人間発想)的な見方ように思える。

 素直に、精子のミトコンドリアは卵子にとって“異物”であり、受精のための一撃が終わったら精子はお役ご免の不要物であり、病原微生物と同じように排除されるという生体恒常性の視点でいいような気がする。

 男性なしでも妊娠が可能になりそうだし、 男ってしょせんそんな存在なんだよな(笑)========================================================================================
ミトコンドリア:父性は細胞内自食で分解 母性遺伝解明[毎日新聞]

 細胞内でエネルギーを作り出すミトコンドリアの遺伝子が母親だけから子に受け継がれるのは、精子由来の父性ミトコンドリアが「オートファジー(自食作用)」と呼ぶ現象によって細胞内で分解されるためだとする研究結果を群馬大の佐藤健教授と妻の美由紀助教(ともに細胞生物学)夫妻がまとめ、14日、米科学誌「サイエンス」(電子版)に発表した。

 人類の進化に関する学説として、ミトコンドリア遺伝子から祖先をたどると数十万年前のアフリカの女性に行き着くという「ミトコンドリア・イブ説」が知られている。しかし、ミトコンドリアの母性遺伝の仕組みは解明されていなかった。

 佐藤教授によると、実験には、土の中に生息する体長約1ミリの透明な生物「線虫」を使った。細胞機能がヒトと同じためで、正常な線虫の受精卵と、遺伝子操作でオートファジー機能を持たないようにした線虫(欠損線虫)の受精卵を比べた。その結果、欠損線虫からは父性ミトコンドリアが検出された。

 オートファジーは、細胞が飢餓状態になった時に細胞内の一部を分解して栄養源にする機能を持つ。佐藤教授らは、正常な受精卵ではオートファジーによって父性ミトコンドリアが「食われて除去された」と結論づけた。

 ただ、なぜ除去されるのか、理由は分かっていない。佐藤教授は「父性ミトコンドリアは受精に至る過程で多くのエネルギーを使い疲弊している。そうした遺伝子を次世代につなげないように除去している可能性が考えられる」と話している。【鳥井真平】

毎日新聞 2011年10月14日 10時40分(最終更新 10月14日 15時07分)

http://mainichi.jp/select/science/news/20111014k0000e040014000c.html


 

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コメント
 
01. 2011年10月31日 19:23:15: 3CNLte9sGM
>「父性ミトコンドリアは受精に至る過程で多くのエネルギーを使い疲弊している。そうした遺伝子を次世代につなげないように除去している可能性が考えられる」

生物学者や医者には、たまに、このような見解をもつ人々がいるが
これは明らかに間違った解釈だろう
論文本体にも書いているのだろうか

The mitochondrial genome is believed to be maternally inherited in many eukaryotes. Sperm-derived paternal mitochondria enter the oocyte cytoplasm upon fertilization and then normally disappear during early embryogenesis. However, the mechanism responsible for this clearance has been unknown. Here, we show that autophagy, which delivers cytosolic components to lysosomes for degradation, is required for the elimination of paternal mitochondria in Caenorhabditis elegans. Immediately after fertilization, sperm-derived components trigger the localized induction of autophagy around sperm mitochondria. Autophagosomes engulf paternal mitochondria, resulting in their lysosomal degradation during early embryogenesis. In autophagy-defective zygotes, paternal mitochondria and their genome remain even in the first larval stage. Thus, fertilization-triggered autophagy is required for selective degradation of paternal mitochondria and thereby maternal inheritance of mitochondrial DNA.

>精子のミトコンドリアは卵子にとって“異物”であり、受精のための一撃が終わったら精子はお役ご免の不要物であり、病原微生物と同じように排除

精子やレトロウイルス、外来性細胞内小器官など外部からの異物遺伝子が排除されず独立増殖するのは、あくまでも、それが生存にとって有利に働く、非常に稀な場合だけで
そうでない場合は、一律に分解される方が、システムとしては単純ですむだろう
しかし、受精とともに分解システムが起動されるというのは、外来ミトコンドリアには、遺伝子損傷というよりも、何らかの有害な作用(適正なfeedbackを受け付けないなど)がある可能性もある


http://traffic.dept.med.gunma-u.ac.jp/reserch7.html
 ミトコンドリアは私たち人類を含むすべての真核生物の細胞において生体エネルギーを生み出すエネルギープラントであり,生命にとってきわめて重要な役割を担う細胞内小器官(オルガネラ)です.通常,ミトコンドリアは酸素を用いて栄養源を代謝し生体エネルギーを産生していますが,その機能が低下すると心臓,骨格筋,脳などに異常を生じるミトコンドリア病や糖尿病などの原因となることも知られています.興味深いことに,ミトコンドリアは細胞内小器官でありながら独自のゲノム(遺伝子)を持っています.ヒトを含む多くの性を持つ動植物では,母方のみから子孫に受け継がれる遺伝子があることが知られており,ミトコンドリアの遺伝子もこの“母性遺伝”によって必ず母親のみから伝達され,受け継がれていきます.しかし,受精する際には卵子(母性)と精子(父性)の両者にミトコンドリアが存在しており,このうちなぜ精子由来の父性ミトコンドリアゲノムが消失し,卵子由来の母性ミトコンドリアゲノムのみが子孫に受け継がれていくのかについては詳しく分かっていませんでした.
 今回我々は,線虫の受精卵において父性ミトコンドリアがオートファジー(自食作用)という仕組みによって選択的に分解され,細胞内から除去されることを明らかにしました.また,この分解により受精卵において母性ミトコンドリアとそのゲノムのみが残存し,子孫へと受け継がれていくことを明らかにしました.本研究によって長らく謎であったミトコンドリアゲノムが母性遺伝する仕組みの一端が解明されました.また,このオートファジーは受精が引き金となって活性化されることも見出しました.
 この成果は新聞、テレビやラジオのニュースでも取り上げられました.


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