★阿修羅♪ > 狂牛病・ゲノム15 > 192.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
天才は遺伝か環境か―アインシュタイン脳の最新研究
http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/192.html
投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 27 日 15:58:16: cT5Wxjlo3Xe3.
 

【肥田美佐子のNYリポート】天才は遺伝か環境か―アインシュタイン脳の最新研究
2012年 11月 24日 14:39 JST 
 天才は「生まれか、育ちか」――。才能や成功は遺伝で決まるのか、環境で培えるものなのかという二極論は、答えの出ない永遠のテーマだが、天才と凡才の間には、少なくとも、目に見える大きな違いがあることが分かった。脳の構造である。

 11月16日に発表された、米フロリダ州立大学の進化分類学者、ディーン・フォーク氏らが行った共同研究によると、相対性理論で知られる天才物理学者アルベルト・アインシュタインの脳の写真を調べた結果、前頭葉などが並外れて発達していた。

 脳の重さは1200グラム強と、平均的な大きさだが、全米保健医学博物館に保管されている14枚の写真を分析したところ、集中力や粘り強さをつかさどる前頭葉や、体性感覚皮質などが大きく、脳のシワである脳回が複雑さを極めていた。これが、たぐいまれなる空間視覚能力や数学能力を生み出したのだろう。

 神秘に包まれた天才のベールがはがされたことで、「やっぱり、人は遺伝で決まる。努力などムダだ」と開き直るのは、まだ早い。共同研究者の神経科学者、アルバート・ガラバーダ・ハーバード大学医学大学院教授が米科学誌『サイエンス』(11月15日付電子版)に語ったところによると、「まだ答えが見つからない非常に重要な問い」が浮き彫りになったという。

 アインシュタインは、偉大な物理学者になるべく、特別な脳を持って生まれたのか。研究に研究を重ねるうちに特定の部位が発達したのか――。つまり、天才は99%の才能と1%の努力なのか、はたまた1%の才能と99%の努力なのかというナゾには決着がつかないままなのである。

 才能にしろ、努力にしろ、片方だけでは無理がある。人の3倍の時間をかけて努力しようとしても、時間には限りがある。ある程度の才能は必要だ。一方、才能やカミソリの刃のように切れる頭脳、要領の良さは、ともすれば油断と怠惰を生む。30代までは、天賦の才で次々と大企業にヘッドハンティングされ、管理職を歴任していたが、50歳の声を聞いたとたんレイオフされ、人脈作りも勉強も怠っていたために、長期失業を余儀なくされた人もいる。

 翻って大輪の花を咲かせた人には、優秀ながらもナタのような切れ味の人が多く、まじめで、地道な努力家が圧倒的だ。40〜50%のIQや才能と50〜60%の努力、といった印象を受ける。アインシュタイン自身も、天才という意識は薄く、「人より時間をかけて、研究に取り組んでいるだけだ」と、語っていた。

 飛び級や英才教育で知られる「サクセス大国」米国でも、近年は、才能よりも環境や経験、訓練に重きを追く傾向がある。米ベストセラー・ノンフィクションライター、マルコム・グラッドウェル氏の『天才! 成功する人々の法則』(講談社)も、一流になるカギは、才能ではなく、1万時間の訓練だという「10年ルール」にのっとっている。このルールは、フロリダ州立大学のアンダース・エリクソン教授(心理学)が提唱した。

 とはいえ、事はそう単純ではない。米誌『タイム』(2009年2月13日付電子版)によれば、学者のなかには、熱心な練習は不可欠だが、まずは訓練を積むに足る知能が必要だと指摘する人もいる。ある学者が、一流の科学者64人のIQを調べたところ、平均が150前後と、一般人を50ポイントも上回っていたという。IQは、大半が遺伝で決まる。

 天才論は、優生思想や格差を助長しかねない問題でもあるだけに、専門家も慎重だ。特に教育関係者は、「機会均等」に重点を置く米国でも、「結果の平等」に配慮するあまり、子供たちのIQや天賦の才を軽視する傾向があるという声も聞く。

 『タイム』によると、02年にブッシュ政権下で、「no-child-left-behind Act(落ちこぼれ防止法)」が生まれると、公教育を中心に、才能育成よりも、成績の良くない子供たちの教育にお金がかけられるようになり、英才教育が弱体化した。同法誕生後、イリノイ州では、英才教育費が1600万ドル(約13億円)カットされるなど、今や知的才能が”絶滅の危機”に瀕しているという。

 こうした状況に警鐘を鳴らす声も多い。米科学誌『サイエンティフィック・アメリカン』(11・12月号)の「天才」特集号は、「若き天才を育てる」と題した記事のなかで、教師が、天賦の才に恵まれた子供たちを発掘し、特別な授業や研修を施し、才能を開花させることが、イノベーションにあふれ、生産的で、文化的にも豊かな米国社会をつくると論じている。

 それには、まず能力をはぐくみ、高めることだ。エリート学生だけでなく、低所得層やへき地の子供たちにも、知的豊かさを追求する機会を与える必要がある。筆者も、大学生時代、低所得層の中学生の男の子にボランティアで英語を教えたとき、英語が大の苦手だった男の子が、初めての家庭教師でやる気が出たのか、テストで80点を取って職員室が大騒ぎになったと聞いたとき、「機会」の大切さを痛感した。

 メンターリング(先輩による指導)も効果がある。科学分野でノーベル賞を取った米国人の半分以上が、ノーベル賞受賞者の先輩から指導を受けていたという研究結果も出ている。もちろん、粘り強さや社会を渡っていくためのソフトスキル、リスクに挑む姿勢などの性格的特徴も、才能の開花には欠かせない。

 「天才や発明家にあまねく共通するものは、認知能力でもなければ、感情でもない。ハイレベルのモチベーションであり、人が良しとするゴールを受け入れない姿勢だ」(サイエンティフィック・アメリカン)。

 そして、最大のカギともいえるのが、アインシュタインが成功の秘訣と呼ぶ「子どもの心を持ち続けること」だ。いくつになってもパッション(情熱)の火を燃やし続ける――。これが、天才の極意だろう。

*****************

肥田美佐子 (ひだ・みさこ) フリージャーナリスト

画像を拡大する

Ran Suzuki
 東京生まれ。『ニューズウィーク日本版』の編集などを経て、1997年渡米。ニューヨークの米系広告代理店やケーブルテレビネットワーク・制作会社などにエディター、シニアエディターとして勤務後、フリーに。2007年、国際労働機関国際研修所(ITC-ILO)の報道機関向け研修・コンペ(イタリア・トリノ)に参加。日本の過労死問題の英文報道記事で同機関第1回メディア賞を受賞。2008年6月、ジュネーブでの授賞式、およびILO年次総会に招聘される。2009年10月、ペンシルベニア大学ウォートン校(経営大学院)のビジネスジャーナリスト向け研修を修了。現在、『週刊エコノミスト』 『週刊東洋経済』 『プレジデント』などに寄稿。『週刊新潮』、NHKなどの取材、ラジオの時事番組への出演、日本語の著書(ルポ)や英文記事の執筆、経済関連書籍の翻訳にも携わるかたわら、日米での講演も行う。共訳書に『プレニテュード――新しい<豊かさ>の経済学』『ワーキング・プア――アメリカの下層社会』(いずれも岩波書店刊)など。マンハッタン在住。 http://www.misakohida.com

米国一覧へ
メール印刷


関連記事
【肥田美佐子のNYリポート】絶滅に向かう共和党? 非白人パワーと若者の「強い政府志向」でオバマ再選 2012年 11月 12日
【肥田美佐子のNYリポート】失業はこうして乗り切れ―米キャリアコーチが指南 2012年 11月 16日
肥田美佐子のNYリポート 一覧 2012年 11月 24日
WSJ日本版コラム一覧 2012年 11月 26日
類似記事(自動抽出)
【コラム】ウォール・ストリート人の母だけに愛される子供たち2011年1月 14日
ジョブズ氏の伝記、経営者のバイブルに2012年4月2日
10代のIQは大きく伸びる可能性=英大学研究2011年 10月 20日
http://jp.wsj.com/US/node_553302?mod=Right_Column  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年12月03日 02:38:10 : w18f1GkoJs
アインシュタインは子供の頃は劣等生だったという話も聞いたような・・・
あの人の場合、「剃刀のように切れる頭」というのではなくて、「自分が疑問に思ったことを誰が何と言おうと、しつこくしつこく、追い続けて行く」というような「性格が天才」なのではないかな?


「天賦の才」というのはたしかにあるだろうけど、何でも社会的or経済的成功に結び付けて考えるのは世知辛い。


02. 2014年1月16日 10:30:42 : X8K3Jt2Lhg
天才は神様が創るんだよ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)|(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(なしでも可能。あったほうが良い)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 狂牛病・ゲノム15掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 狂牛病・ゲノム15掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧