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終わらないエボラ 〜備えは大丈夫か〜/NHK・クローズアップ現代(@動画)
http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/294.html
投稿者 gataro 日時 2014 年 12 月 04 日 17:19:11: KbIx4LOvH6Ccw
 

終わらないエボラ 〜備えは大丈夫か〜/NHK・クローズアップ現代
http://www.at-douga.com/?p=12668


2014年12月3日に放送された、NHK・クローズアップ現代「終わらないエボラ 〜備えは大丈夫か〜」を紹介します。


(所要時間:約26分)







動画の内容

終わらないエボラ 〜備えは大丈夫か〜/NHK・クローズアップ現代


西アフリカで患者が1万7千人を超え、死者は6千人に達したエボラ出血熱(※2014年12月2日時点)。


シエラレオネで感染が急激に拡大するなど、歯止めがかからない状態が続いている。現地では、感染を恐れる市民が職場を放棄し経済活動が麻痺するなど、日常生活までもが崩壊の淵にある。


先進国への飛び火も相次ぎ、アメリカでは、患者のケアにあたってきた医療従事者が二次感染し、一般の旅客機に乗って移動していた事実が明らかになるなど、対応をめぐって混乱が起きている。


さらに、日本でも、西アフリカに滞在した人が感染の疑いで検査を受けるケースが相次いだ。いずれも感染はなかったが、二次感染を防ぐ対策が十分に浸透していなかったという課題も浮き彫りになった。


エボラ出血熱に、世界は、そして日本はどう備えていくのか。


最新の事例をもとに考える。


引用元:クローズアップ現代


 

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コメント
 
01. 2014年12月04日 19:22:12 : HQqTIBL8Ow

エボラって、あの。懐かしい。


02. 2014年12月04日 22:41:14 : ZVEzmJ4796
ばれた
また

http://www.independent.co.uk/news/world/americas/clipboard-man-seen-without-any-protective-gear-stood-with-workers-in-full-hazmat-suits-transporting-ebola-patient-9798637.html


03. 2014年12月04日 23:03:02 : kLykMZJ7aM
もう賞味期限は切れかかっているのでニュース番組ではなくこの番組になった。

04. 2014年12月05日 06:39:49 : jXbiWWJBCA

「終わりなき戦い」
本当の敵は誰? エボラとの戦い(3)

ギニアからシエラレオネ、そして世界へ飛び火

2014年12月5日(金)  國井 修

最近のエボラ流行〜これまでと何が違う?

 2013年12月にギニアで始まったエボラ流行は、2014年には5月シエラレオネ、6月リベリア、7月ナイジェリア、8月セネガル、9月アメリカ、10月スペインとマリに飛び火して、これまでのエボラ流行で最大最悪の事態となった。

 WHOの情報(2014年11月21日付)では、患者数1万5351人、死亡者数5459人、致死率は36%に上る。

 2014年7月以降、流行国は次々に国家非常事態宣言をし、WHO は8月に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。さらに、9月には国連安全保障理事会(国連安保理)でエボラに対する緊急支援策が決議。ちなみに、感染症に関する国連安保理の決議は、エイズ以外で初めてのことである。

 なぜここまで拡大してしまったのだろう。

 既に報道などでご存知かも知れないが、一つの理由は、他のエボラ流行と同様、葬式儀礼と伝統治療による拡大である。旧ザイールのエボラ流行から約40年も経過しながら、全く同じ方法でエボラは人から人へ伝播し続けている。

 それも今回は、より急速に大規模に…。

伝統治療師の遺体から瞬く間に

 特に、ギニアからシエラレオネに飛び火したきっかけは、国境近くの村に住む女性の伝統治療師といわれる。元々、彼女の施術によるヒーリングパワーは有名で、国境を越えて多くの患者を惹きつけていたという。その彼女が「私はエボラを治せる」と豪語した。それを聞きつけた患者は、藁にもすがる思いでギニアから国境を越え、次々に彼女の治療を受けに来た。

 結果、彼女も死亡した。エボラによる死とも知らず、各地から数百人の参列者が集まり、伝統儀礼に従って、遺体を洗い、抱擁し、キスをしたという。

 これにより、ウィルスは瞬く間に広がった。追跡調査の結果、この伝統治療師の葬式により拡大したエボラによる死者数は365人。これをきっかけに、その後5カ月でエボラはシエラレオネ全土に広がり、患者6190人、死亡1267人となった(11月21日付WHO報告)。

 ギニアにおける流行後6カ月時点の調査でも、エボラ患者のうち6割が葬式儀礼に関連しているとの結果だった。

 二つ目の理由として、都市部にウィルスが侵入し、流行が進んだことである。

 過去のエボラ流行の多くは、孤立した僻村や行き来がさほど多くない町で発生していた。首都や都市に患者は移送されたものの、大流行にはつながっていない。

 今年の流行では、西アフリカ3カ国(ギニア、シエラレオネ、リベリア)の首都すべてに流行が拡大し、そこからさらに地方、別の町にも広がった。

空から陸から都市に侵入、貧民街が温床に

 特に、リベリアの首都モンロビアには、ウェストポイントと呼ばれる西アフリカ最大のスラム街がある。7万人以上の居住者が密集しながら、水飲み場もトイレもほとんどない。貧困と劣悪な衛生環境の中に、エボラが侵入したのである。

 この地域では、エボラ患者やその死者の数を正確に把握できないという。なぜなら、患者が出ても病院には行かず、死亡したら近くの川に投げ込んでしまうこともあるためである。

 ちなみに、流行拡大を抑えるため、この貧民街はリベリアの治安部隊によって、8月に一時封鎖・隔離された。事前の説明も警告もなかったため、食料入手や生活の支障を訴え、怒った住民が治安部隊と衝突している。

 さらに、エボラは町から国外へも飛び火した。ナイジェリアの首都ラゴスには空路で、セネガルの首都ダカールには陸路で。特にナイジェリアは、アフリカ最大の人口1億7000万人を抱える大国、首都ラゴスは2100万人がひしめく人口過密都市である。

 初めてエボラが入り込んだという意味では、西アフリカ3カ国と同じだが、セネガル(患者1人、死者0人)は2カ月、ナイジェリア(患者20人、死者8人)は3カ月で流行を封じ込め、終息させた。

 なぜ、ナイジェリアとセネガルには早期封じ込めができて、西アフリカ3カ国にはできなかったのだろうか?

 様々な理由があるが、現場を知るものの大方の見解は、西アフリカ3カ国は未だ「脆弱国家」(Fragile State)で、特に社会インフラや保健システムが不備で、政府の保健行政能力もあまりないことだ。

 一方、ナイジェリア、セネガルは未だ発展途上ながらも、ある程度、社会インフラが整い、保健システムが機能し、政府の保健行政能力もそれなりにある。

電気も水も医師もゴム手袋も足りない

 特に、シエラレオネとリベリアでは内戦が10年以上も続いた。その内戦の凄惨さは、ディカプリオ主演の映画『ブラッド・ダイヤモンド』が見事に伝える。ダイヤモンドがいかに紛争に関わり、少年兵がなぜ親を簡単に殺し、人々の手足が切断されていったか。

 以前、内戦を終えて間もない頃のシエラレオネを訪れたことがある。首都といいながら、フリータウンにはジェネレーターで発電する以外には電気がなく、夜は一面ほぼ真っ暗だ。数少ない「ホテル」と呼ばれる施設でも、水はまともに出なかった。

 保健システムが完全に崩壊され、感染症が蔓延り、母子の死亡も高い、当時のシエラレオネの平均余命は30歳代。「世界で最も命の短い国」ともよばれた。町は内戦で手足を切断された人々で溢れ、限られた医療施設には感染症に苦しむ多くの患者で溢れていた。

 そんな国々でエボラが流行した。

 100人のエボラ患者を入院させるには、目安として、一日あたり水1万5000リットル、消毒剤7500リットル、ゴム手袋800組、防護服300着が必要である。西アフリカ3カ国では、このような最低限のものさえ用意するのは難しい。

 エボラ患者一人あたりおよそ3人の治療・介助のスタッフを要する。つまり、1000人のエボラ患者がいれば3000人のスタッフ・補助が必要だ。しかし、これらの国では医療人材が絶対的に不足し、まともな研修を受ける機会も少ない。

 たとえばリベリアでは、約3000人いた医療従事者は内戦によって死亡または国外に流出し、特に医師は50人程度に減ってしまった。単純計算で、人口8万人あたり医師1人である。内戦後11年を経過し、海外援助と自助努力で人材育成もなされてきたが、今回のような緊急事態に対応できる数も力もなかったという。

 そして、もうひとつの大きな理由は、エボラに対する準備体制であろう。

 実は、今年の9月に、コンゴ民主共和国(旧ザイール。以下、コンゴ)でも、西アフリカの流行とは全く関連のないエボラ流行が発生した。最初の症例は、森で夫が獲ってきた野生動物を調理した妊娠中の若い女性。周辺の村々に広がっていった。最終的に発症66人、死亡49人、致死率は74%であった。

 外部との行き来も少ない密林の村々なので、流行は拡大せず、封じ込めは容易だったとの考えもある。しかし、コンゴも、長年の内戦や今も続く軍事衝突があり、典型的な「脆弱国家」のひとつでもある。

 しかも、エボラが流行した村々は、首都キンシャサから1200kmも離れた僻村・離村で、途中には道路もなく、密林の中を歩いたり、カヌーなどで河を渡らなければならない。


エボラが流行した森の近くの村

エボラが流行した村がある密林
脆弱国家でも、やればできる

 それでも、密林の中で起こった流行が遠く離れた保健省に報告され、すぐに保健大臣が現地を訪れ、徹底した患者確認や検査、接触者調査が行われた。その後、米国や国連、NGOが協力し合って、ヘリなどを使いながら、森の中に12床の入院隔離施設と検査室を設置して、流行を3カ月で終息させた。

 高温多湿で、時に強く叩きつける雨の中、野営をしながら村々を回り、患者や遺体を確認し、血液を採取し、接触者を追跡するというのは、そう簡単な仕事ではない。

 保健省と国連、NGO、ドナーが力を合わせ、疫学者、医療従事者、ロジスティクス専門家、精神心理専門家などが一致団結しなければ、これほど短期に終息できなかったかもしれない。

 この背景には、1976年からエボラ流行が同国で7回も発生していることがある。エボラに対する緊急対応の準備体制、特に、関係機関・組織の役割分担と連携協力、人材育成、情報管理、ロジスティクスがある程度整っていたからである。脆弱国家でもやればできる、ことを示す例でもある。


エボラが流行した村での調査風景
エボラはそれほど怖くない

 エボラが「いかに怖い病気か」は多く報道されている。しかし、逆に「それほど怖くない」ことを示す情報はあまり知らされていない。次にいくつかのデータを示したい。

私が調査で訪れたガボンのエボラ流行では、接触者として追跡観察された家族や友人など約200人は、時にエボラ患者と濃厚に接触していながら、感染・発症はなかった。
今回のエボラ流行でも、ナイジェリアでは20人のエボラ患者が約900人に接触しているが、観察期間を終えて発症は認められなかった。
前号で述べたように、ガボンでは医療従事者の感染予防・防護が十分とは言えなかったが、実際にエボラを治療・看護した約100人の医療従事者のうち、発症したのは2人のみである。
最近のエボラ流行では、11月21日現在、世界で588人の医療従事者が感染・発病し、337人が死亡(致死率57%)しており、この数字だけを見ると怖くなるだろう。しかし、エボラ患者1万5351人を診察して588人の医療者の感染と考えると、単純計算では100人の患者を診て4人の医療従事者が感染・発症したことになる。逆にみると、96人は感染していない。また、防護を徹底すれば感染を0に近づけることができる。
コートジボアールの村で我々が行った調査では、住民の84%が、エボラでサルが大量死した森で狩猟や農業を営み、53%がこの森のサルの肉を食べていたが、感染が報告されたのはこれまで1人のみである。
 感染症の「恐ろしさ」を示す数字のひとつとして、「一人の感染者が何人に病気を感染させ発病させるか」という「感染力」を示すものがある。「基本再生産数(Basic Reproduction Number)」と呼ばれる。この数字は感染症によって大きく異なり、また同じ感染症でも、発生した場所・集団・時期、そして取られた対策によっても違ってくる。

「弱い側面」も知ろう

 西アフリカ3カ国の2014年9月14日までに発生したエボラ患者の分析では、ギニア1.71、リベリア1.83、シエラレオネ2.02。つまり、一人のエボラ発症者から平均2人が感染・発症していた。

 これをほかの感染症と比較してみると、一人の感染者からHIVは4人、SARS(重症急性呼吸器症候群)は4人、麻疹(はしか)は18人程度に感染・発症させる。エボラの「感染力」が他の感染症に比べて、必ずしも際立って高いわけではないのだ。

 むしろ、私がアフリカの難民キャンプで働いていたときは、麻疹が一人でも発生すると大騒動になった。栄養不良や予防接種を受けていない子どもが多い時には、麻疹は瞬く間にキャンプ中に流行が拡がり、時に子どもの死亡率を数十倍にも上げるのである。

 もちろん、ひとりのエボラ患者が2人に感染させただけでも流行は広がり、西アフリカでは15〜30日で患者数を倍増させた時期もあった。流行を抑えるには、基本再生産数を1未満にしなければならず、対策も急がれたのである。

 もちろん、エボラの恐ろしさは「致死力」にもある。以前、「エボラの致死率は90%」などといわれ、エボラに感染したらほとんどが死ぬようなイメージを与えていた。


フランスビル国際医学研究センターの動物実験施設@ガボン
 今回の西アフリカを中心としたエボラ流行では、致死率はこれまでのところ36%。ただし、軽症であればエボラを疑わず、検査をしなかった可能性や、感染が疑われても血液採取を拒否し、病状が悪化しても医療施設に連れて行かない例、病院に入院しても当初はまともなサービスを提供できなかった事実などを考慮すると、先進国にエボラが流行した場合の致死率は36%よりもかなり低くなる可能性もある。

 さらに、エボラに感染しても無症状または軽症ですむ場合も少なくない可能性がある。ガボンでは熱帯雨林の村の住民の15%、中央アフリカでは狩猟民族の18%が血液検査でエボラ抗体が陽性だったという調査結果もある。知らず知らずのうちにヒトにウィルスが感染・伝播していることが示唆される。

 エボラという敵の「強い側面」だけでなく、「弱い側面」も知らなければならない。

このコラムについて
終わりなき戦い

国際援助の最前線ではいったい何が起こっているのか。国際緊急援助で世界を駆け回る日本人内科医が各地をリポートする。NGO(非政府組織)、UNICEF、そして世界基金の一員として豊富な援助経験を持つ筆者ならではの視野が広く、かつ、今をリアルに切り取る現地報告。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20141202/274548/?ST=print


05. 2014年12月06日 14:26:13 : HQqTIBL8Ow

はい、お終い。しょんべんして寝なさい。

06. 2014年12月07日 19:49:50 : FfzzRIbxkp
エボラやインフルエンザの流行や、ワクチン打ちましょうという報道が増えると、

ますます社会保障を安定させないといけないと 強く思います。

災害や原発事故や 人種差別デモが街中で繰り返され、
軍産複合体のエージェントが総理大臣をしているような国では、社会保障がどれほど大事なのか強く思います。

311以降、リスクコミュニケーションを見直したのに、
報道も政府も嘘ばかりついて、特定秘密保護法で政府の不正を国民から隠すようでは、ますます社会保障が必要です。

その社会保障を削っていく 政府は、 さようなら〜。


07. 2014年12月19日 06:59:22 : jXbiWWJBCA

「終わりなき戦い」
本当の敵は誰? エボラとの戦い(4)

ジャングルの怒りが新たな敵を生む

2014年12月19日(金)  國井 修

 「見えざる敵」を前にした時、我々はそれを過大評価してしまう傾向にある。

 恐怖が募り、パニックになり、根も葉もない噂や風評が広がることもある。妄想や不信、さらに差別や偏見を生むこともある。

 人々の判断が狂いはじめ、かえって誤った行動をとるようになり、味方内で不和や抗争が起これば、まさに「敵の思う壺」だ。

見えざる敵にパニック、偏見、自殺、殺人…

 HIV・エイズがこの世に報告された1980年代初頭、2年以内に9割以上が死亡するといわれたこの病気は「現代の黒死病」とも呼ばれていた。

 アメリカの研究者でさえも、「多くの機雷が浮かぶ魔の海域に船を進めるようなもの」と、新薬開発のためであってもHIVウィルスを扱いたがらず、先進国でも、感染者の隣に座り会話をするだけでも感染する、と信じられ、恐れられていた時期がある。

 SARS(重症急性呼吸器症候群)の流行では、各地でパニックや差別・偏見が起こり、感染したと信じ込んで、自殺した人もいる。

 新型インフルエンザの流行では、感染者はまるで犯罪者のように扱われ、社会にパニックを与えた。

 今回のエボラ流行でも、「見えざる敵」は人々の判断を狂わせ、奇怪な行動に走らせた。

 次々に人が死んでいくのは、病気でなく黒魔術だ、呪いだ。そんな噂が広がり、医療機関ではなく、呪術師や伝統治療師のもとへ向かう人が殺到した。

 エボラ患者が入院先でパニックになり、病院から逃げ出す。一方、家族はエボラで重症化しても医療施設には連れて行かず、死亡すると怖がって遺体を川に投げ込み、道端に投げ捨てた。

 医療従事者もエボラの恐怖から仕事をボイコットし、医師や看護師不在の病院に、エボラ患者だけがとり残される。マラリアをはじめ様々な病気で子どもが入院する病院からも、エボラを恐れて医療スタッフの姿が消え始めた。

 恐怖でいたたまれなくなった住民が、エボラ患者の隔離施設を襲撃し、また、村にエボラの啓発活動に来た医療従事者を棍棒や鉈(なた)で殴り殺す事件まで発生した。

 長年の内戦や政治腐敗に苦しめられていた住民は、政府がとる隔離・封じ込め対策を、「別の意図があるに違いない」と疑ってかかったという。

 「エボラなど政府のでっちあげだ」「政府はエボラ患者の血液を売ろうとしている」「故意にエボラを拡大させている」などなど。

 また世界では、エボラが流行する西アフリカ出身というだけで、差別・偏見の対象になることもあった。ナイジェリアでは、疎外され孤立したリベリア人女性が道端で首吊り自殺をした。

 アフリカだけでなく、アメリカでも、エボラ上陸により恐怖が煽られ、差別・偏見が広がった。西アフリカ出身というだけで仕事を辞めさせられ、子供は学校で「エボラ」と呼ばれていじめを受けるという出来事もあった。

 国内線の機内で嘔吐した女性がトイレに監禁され、学会でテキサス州のダラス(米国初のエボラ患者が隔離された)に行った人が21日間の出勤停止を食らったという。さらに、エボラ対応をめぐり、オバマ政権と共和党の間で政争まで起こった。

 「見えざる敵」を前に、いつのまにか、誰と戦っているのかわからなくなってしまう。人間の心の中に巣食う「恐怖」、社会・集団がもたらす「パニック」、差別や偏見などを克服しなければ、「本当の敵」とまともに戦えない。

エボラより怖い敵

 エボラは怖いが、同じように、またはそれ以上に恐ろしい敵が、実は世界にたくさんいる。

 たとえば、エボラが流行するギニアでは、今年の上半期だけでも、約30万人のマラリア患者が発生した。マラリア死亡は、西アフリカ3カ国で、昨年1年間だけでも7000人超。世界における過去約40年間すべてのエボラ流行での死亡数とほぼ同じである。

 同じくエボラが流行したコンゴ民主共和国では、マラリア患者は年間1100万人、死者は3万人超。近年、増加傾向にもある。

 エイズによる死亡は、世界全体では減少傾向にありながらも、今なお、世界で毎日平均4000人以上が死亡。1日のエイズ死亡数が、今年のエボラ流行による10カ月間の死亡数に匹敵するのである。

 西アフリカ諸国のHIV感染率は、他のアフリカ諸国に比べると極めて低い。それでもリベリアだけで、新規HIV感染者は年間約1万人、エイズ関連死は5000人以上に上る。

 野口英世がその研究をしながら感染して亡くなった黄熱病は、黒色嘔吐をおこすことから「黒吐病」とも呼ばれる。今でもこの地域の風土病で、世界で年間約20万人の患者、約3万人の死者が発生、時に致死率は50%に到る。有効なワクチンがありながら、今でも患者や死者が増加傾向にある。

 また、西アフリカには、世界で年間10万−30万人が発症し、5000人ほどが死亡するラッサ熱と呼ばれる感染症も流行する。マストミスと呼ばれるネズミの排泄物、唾液などを介して人間にも感染し、吐血、下血、さらに脳炎やショックなどで約2割が重症化し、死亡することもある。

エボラは西アフリカで以前から流行していた?

 西アフリカ3カ国でのエボラ流行は初めて、と報道されてきたが、実は最近、米国疾病管理予防センター(CDC)が発行する専門誌「Emerging Infectious Diseases」(2014年7月号)で、この地域にも以前からエボラが流行していたことを示す研究データが発表された。

 これは長年、ラッサ熱の治療・研究機関として、CDCなどの支援を受けていたシエラレオネ東部のケネマ国立病院(Kenema Government Hospital)からの報告である。この病院は今年、シエラレオネ最初の患者を収容して以来、エボラ治療の最前線として活躍していた。

 この病院では、毎年500−700人の血液がラッサ熱疑いで検査され、うち30−40%がラッサ熱と診断されてきた。逆にいうと、60−70%は陰性だったので、研究報告は、ラッサ熱ではなかった253人の血液(2006−2008年に採取)を再検査したものだ。

 その結果、25%にデング熱、チクングニア熱、黄熱病、西ナイル熱、リフトバレー熱、マールブルグ病などのウィルス抗体が見つかり、エボラも8.6%で抗体陽性であった。すなわち、既に6−8年前には、シエラレオネでもエボラが流行していた可能性があるのだ。エボラは、症状だけでは他の感染症と区別・鑑別しにくく、特にラッサ熱では下血や吐血などもあるため、見過ごされていたことも考えられる。

 エボラもさることながら、私が驚いたのは、よくこれだけ多くの感染症、特に、新興感染症がひとつの病院に集まったものだ、ということだ。

森の奥から「新たな感染症」続々

 新興感染症とは、以前は知られていなかったが、近年新たに認知され、局地的また世界的に公衆衛生上の問題、時に脅威となる感染症である。多くは人獣共通感染症、すなわち、もともと動物に伝播する感染症だったが、近年の森林伐採、乱開発、人口移動などで、動物と人間が頻繁に接触するようになり、ヒトにも伝播・感染するようになったものである。

 エボラを含め、アフリカの奥地から生まれた新興感染症は多い。しかし、自然界から言わせれば、密林の奥の「寝た子」を起こしたのは人間。自然界を「開発」の名の下に破壊し、静かに共生・寄生していた微生物に人間の方から近づいてきた、といわれるかもしれない。

 そう言えば、ガボンの村で調査をしていた時、ある長老が私に語ってくれたことを思い出した。

「昔は、このジャングルに、あそこには人間は近づいちゃいけないという聖なる場所があった。でっかい機械で木を切り倒して、でっかいトラックがそこに平気で入り込んだ。エボラとかいう怖い病気が流行ったのは、森がきっと怒ってんだよ」


木材伐採搬出の重機
 新興感染症の代表といえばHIV/エイズである。1981年に初めてエイズ患者が米国ロサンゼルスで報告されたが、最近の米科学雑誌「サイエンス」で、その起源は1920年代に遡り、コンゴ民主共和国の首都キンシャサから世界中に拡散した可能性が非常に高い、との研究論文が発表された。

 アフリカの奥地で眠っていたウィルスは、人間界に入り込み、ベルギーの植民地政策で建設された列車、都市化などで増えた売買春、医療機関で消毒せずに共用された注射針などを通じて、世界に拡散していった。約60年を経過してやっとアメリカで「新たな感染症」として認知されたが、世界を巻き込み、これまでに感染者7500万人、死者3600万人を生んだ。

 エボラは怖いが、それだけを倒しても「他の強敵」「見えざる敵」は次から次へとやってくる。

 ではどうしたらいいのか?

(次回に続く)

このコラムについて
終わりなき戦い

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