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どうして「日銀による国債の直接引き受け」の論議が出ないのでしょう?
http://www.asyura2.com/09/hasan61/msg/502.html
投稿者 日光仮面 日時 2009 年 2 月 10 日 16:45:28: OoLe8DavfKStc
 

(回答先: 「政府紙幣」は昭和28年まで日本でも実際に通用していた。政府紙幣を発行する事で円高やデフレを調節する事が出来る。 投稿者 TORA 日時 2009 年 2 月 09 日 15:09:23)

「政府紙幣」の話が盛んになりましたが、あんな論議デタラメだと思います。
論議している人は、「通貨とは何か」が分かっていないのか、分かっていて分からないフリをして国民を騙しているのだと思います。

通貨とは紙幣や貨幣などの現金だけではありません。現金に加えて、各種の「預金」が含まれます。どの種類の預金までを通貨に含めるかは統計上の指標ですが、M2+CDと呼ばれるものは、現金に加えて普通預金、当座預金、定期預金、外貨預金、譲渡性預金の合計です。普通預金があれば現金があるのと同じ感覚ですし、定期預金などでもほぼ同じような気持ちでいられるのではないでしょうか。

銀行は現金を預金の形で集めるか日銀から借りてそれを貸し付けていると思っている人もいるかもしれませんが、貸し付けられた金を金庫に仕舞っておくことは無く、借りた企業がどこかに支払い、銀行は変わってもどこかの銀行の口座にまた戻ってくるわけです。そもそも現金の姿を見ることも無く預金口座に数字が加え、振り込みなどで口座間を数値だけが循環するのが一般的です。貸した金も口座に預金として戻ってくるとそれも貸し出せるわけで、わずかの現金(日銀券や硬貨)があれば日本中の銀行で考えると預金量は何十倍にも増殖します。これを「信用の創造」といいます。日銀以外の銀行は「現金」という通貨は作れませんが「預金」という通貨をそれぞれの銀行の判断で勝手に作っているのです。ねずみ講は初めから破綻することが分かってやっていますが、銀行のシステムは破綻しないように管理しようとしているところが違います。それでも破綻したり破綻しそうになるのですが。

通貨に占める預金の割合は現金の10倍以上ありますから、景気対策に政府紙幣を発行など量的に考えてもあまり現実的ではないと思います。丹羽春樹教授は「通貨発行権」を日銀に売って、その金額を日銀の政府口座に振り込ませ、さらに国民の銀行口座にバラマケばいいとと、技術的には現実的な主張していたと思います。

「通貨発行権」の代わりに「国債」ならどうでしょう。利息は必要ですが、それは日銀の利益になります。日銀の利益は国庫に入れることになっていますからこうすれば国債の利息はチャラになります。ただ法律上、日銀による国債の直接引き受けは出来ないでしょうが、政府紙幣の発行より法改正のバリヤは低いように思います。

それも不可能なら、迂回融資です。国債を大量発行して、民間銀行が引き受け、それを日銀が買い取ればいいのです。そうです、程度の問題はありますが、現在の政策です。孫の代まで借金を残していいのかいう議論がありますが、現在の現金や預金の形の通貨は一種の借金証書ですから、誰も金を借りる人が居なくなれば現在の通貨制度は破綻するのです。米国のどこかの連邦銀行の見学者用の説明には、はっきり、国債は必要なものだと書いてあるそうです。株が上がれば担保価値が増えますから企業の借金余力も増え、実際に借金が増えて、預金口座の数値も増え、つまり通貨が増加するわけです。株が下がったら、国債を増発して政府の預金つまり通貨を増やすことも政府紙幣発行と同じような通貨の増発政策になるわけです。

技術的には可能性の高い「政府通貨発行権」は無期限無利子の「国債」と考えることも出来ます。国債も日銀に還流すれば利子は日銀の利益になり、国庫に還流しますから事実上「無利子」になります。期限も借り替えて行けば事実上無期限です。勿論国債が無限に増やすわけにもいきません。これは経済規模や生産力との関連で難しい舵取りが必要になるでしょう。しかし「政府通貨発行権」でも同じことです。こう考えると「政府紙幣」の発行や「政府通貨発行権」の創出が仮に実現できたとしても、それほど画期的な政策というわけではないことが分かると思います。
 

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