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マンデル・フレミング・モデルと、日米の財政出動について。
http://www.asyura2.com/09/hasan61/msg/550.html
投稿者 Ddog 日時 2009 年 2 月 14 日 12:49:01: ZR5JcjFY1l.PQ
 

マンデル・フレミング・モデルをまとめると。上段左
グラフ http://www.findai.com/yogow/w00423.htm
【Wiki:マンデル・フレミング・モデル】数式等中段
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
米長期金利チャート下段
http://www.opticast.co.jp/cgi-bin/tm/chart.cgi?code=0162&yy=1
※見づらい場合は画像をクリックしてください。
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昨夜、このブログを熱心に読んで頂いているという、阿佐ヶ谷S氏と、阿佐ヶ谷の某焼き鳥屋(非常に美味くて、しかも安かった!)(ママからチョコも頂いた)で、よくあるサラリーマン談議をしていました。

小泉肯定派の阿佐ヶ谷S氏と、否定派の私とで小泉改革の功罪についてなど意見を戦わせ、マンデル・フレミング・モデルとあわせ二つ宿題を頂きましたので、まずはマンデル・フレミング・モデルについての宿題を提出します。小泉改革の功罪についての方が旬ですが・・・・

【金融用語辞典Mundell-Fleming modelマンデル・フレミング・モデル】
http://money.infobank.co.jp/contents/M100036.htm
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総需要の大きさが生産水準を決めるというケインズ経済学の枠組みを前提として、貿易と国際的な資本移動とが行われている場合の国民所得決定のメカニズムを明らかにした理論です。

1960年代にR.マンデルとM.フレミングが開発したモデル(MFモデル)で、その後の国際経済論の発展に大きく寄与しました。MFモデルは、いくつかの前提を置きます。(1)財・サービス価格は硬直的である、(2)固定為替相場制と変動為替相場制を想定する、(3)自国は小国であり、自国の利子率変化が世界の利子率を変化させない、(4)資本の流出入は自由である、(5)資本移動の速さは与えられている、などです。

 こうした想定の下で、まず、財政政策が所得に与える効果を見ます。仮に、高い利子率を求めて海外から自国に資本が流入したとします。外国為替市場において自国通貨に対する需要が増加して、通貨高への圧力が強まります。固定相場制の下では、中央銀行が為替市場で自国通貨売り介入を行います。マネーストックが増えるため金利は不変にとどまり、かつ財政支出によって需要が増えるため、財政政策は有効に働き国民所得は増加します。

一方、変動相場制の下では、自国通貨が値上がりしても、中央銀行は何もせず市場による調整に任せます。したがってマネーストックは不変にとどまるため、財政支出が行われるとクラウディングアウトが発生して、金利は上昇します。金利上昇による民間投資の減退と自国通貨高による輸出の減少から総需要が減るため、財政支出は当初狙った所得増加は達成できず無効となります。

 次に、金融政策については、固定相場制の下では、たとえば自国から外貨が流出して通貨安(例;ドル高・円安)が起こると、中央銀行は自国通貨を買い介入します。これはマネーストックの減少を引き起こし、金利の上昇と所得の減少をもたらします。金融政策は所得増加に対して無効となります。一方、変動相場制の下では中央銀行は何もせず、マネーストックが増えるままにしておきます。輸出に伴う総需要の増加から所得は増加し、金融政策は有効になります。

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マンデル・フレミング・モデルは、物価水準を一定、期待インフレ率をゼロ、資本移動は完全に自由であるという3つの仮定でかつ、小国に適用されるモデルである為、資本の移動は完全に自由ではなく合理性に欠き、物価水準が下落し続けていて、必ずしも日本に適用されるものではないと思っていましたが、バブル崩壊後90年代総額129兆円の経済対策をしたにもかかわらず沈んだままの日本経済は、マンデル・フレミング・モデルからいえば、誤った政策だったのだろうか?

オバマや麻生総理の行おうとしている財政出動はバラマキに終わり、焼け石に水となることは十分に予想されることだが、目先の窮乏には、焼け石に水であろうと、即効性からすれば、マンデル・フレミング・モデルの見解とは異なるが、日本においては財政出動の選択は正しいだろうと思います。
アメリカは、マンデル・フレミング・モデルのモデルに適用されないが、日本とは異なる結果となると思います。

マンデル・フレミング・モデルでは、積極的な財政政策を実施すると、財政出動→所得増加→金利上昇→資本流入→為替レート上昇→純輸出減少となるはずであったが、実際の日本経済は異なった。財政再建派はマンデル・フレミング・モデルを論拠に財政出動→財政赤字が急拡大→高金利為替レート上昇→純輸出減少の到来を予測し、日本経済はそこから破滅に向かうと警告していた。しかし、現実は異なりで、政府債務がGDP比で急増する一方、金利は大幅に下落し、現在も国債の利回りは人類史上最低水準のままである。90年代初頭まで円高が進んだが、その後は円安で推移していった。日本に限って言えばマンデル・フレミング・モデルは適用されなかった。

政府は非常に低い金利で資金調達可能であるのだから、外国からの借金ではない日本においては、民間企業に活力が無い時期には、財政出動は有効な手段であると思える。ただし、短期的な効果と考えるべきで、今回はやるべき時であろう。

一方米国においても、日本の90年代を分析した、金融政策重視の姿勢だったバーナンキFRB議長やクルーグマンまでもが、財政出動の必要性に言及し始めている。これらは彼等が10年前に日本に対して言っていたことと完全に逆であるが、米国の長期金利は、12月をピークにオバマ期待で下落していたが、オバマの経済対策発表で、一旦急上昇したが、ローン延滞者に補助金の追加発表があり米長期金利の上昇は今のところ踏みとどまっている。

今後、米国の長期金利は、日本の場合と異なり上昇する可能性があるのではないか?
日本の財政再建派が心配する、財政政策→金利の上昇→財政赤字の急膨張→国家破綻のシナリオは米国で現実化する可能性もあるかもしれない?

オバマの化けの皮が剥がれることにより、米国の場合は金利が上昇し、財政出動派に転向したクルーグマンの説が再び怪しくなるような気がしてならない。ケインズ・ルーズベルトの亡霊にすがるオバマの財政出動は、日本を反面教師と言い切ったオバマの経済政策が、日本の財政出動よりはるかに悲惨な失敗となる恐れすらある。アメリカの家計には貯蓄がなく、負債が積みあがっている。ばら撒いた財政は消費に回るどころか、借金返済として消える可能性が高いのではないか?

日本の場合は、賛否両論がある財政出動が129兆円をつぎ込んだ割りに効果が上がらなかった。私は財政出動しないよりして良かったと思っているが、公的支出の拡大が民間需要の起爆剤に繋がらなかったことが悔やまれる。マンデル・フレミング・モデルも、日本であてはまらなかった理由のと同じ理由であるが、リカードの中立命題「財政出動により財政赤字が巨額化すると、家計は将来の増税を見越して貯蓄を行うため、消費が萎縮してしまい、財政出動の効果が相殺されてしまう」こそが、日本に当てはまってしまったと思われます。

【Ddogのプログレッシブな日々】
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/23723773.html

 

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