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日本勢の「技術力が高い」とのイメージも、米国では薄れつつある。DRAMや液晶パネルでなぜ日本は韓国メーカーに抜かれたのか
http://www.asyura2.com/09/hasan66/msg/808.html
投稿者 TORA 日時 2010 年 1 月 16 日 19:30:13: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu208.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日本勢の「技術力が高い」とのイメージも、米国では薄れつつある。
DRAMや液晶パネルでなぜ日本は韓国メーカーに抜かれたのか?

2010年1月16日 土曜日

◆日本製TV、米で苦戦…CES、3D対応製品に注目 1月12日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20100112-OYT8T00624.htm?from=yolsp

10日まで米ラスベガスで開かれた世界最大の家電見本市「国際家電ショー(CES)」で、日本の電機メーカーは3D(3次元)対応テレビなど先端技術を使った製品をアピールした。

 しかし、3D対応テレビは韓国、中国メーカーも展示し、早くも日本勢の技術的な優位性は薄れつつある。今年は日立製作所やパイオニアがCESへのテレビの出展を中止し、北米市場で日本メーカーの存在感は低下している。(ラスベガスで、池松洋、写真も)

 CESでは、参加企業で最も広い約2300平方メートルの展示スペースを確保した韓国のサムスン電子が、ブース中央に3D対応の液晶テレビを積み上げるなどし、注目を集めた。

サムスンは昨年、米市場で発光ダイオード(LED)をバックライトに使ったLEDテレビで8割以上のシェア(占有率)を確保。インターネット接続機能付きテレビでも75%を押さえ、これまで日本勢が得意としてきた高付加価値製品でも優位に立っている。

 日本勢は次世代の3D対応テレビで巻き返しを図るが、サムスンも今春からパナソニックと並び業界の先陣を切って3D製品を投入する構え。韓国メディアによると、会場を訪れたサムスンの李健煕前会長は、「我々は(日本よりも)基礎技術やデザインで勝っている」と、競争に自信を示した。

 北米の薄型テレビ市場での日本勢の「地盤沈下」は数字の上からも明らかだ。

 米調査会社ディスプレイサーチによると、2009年1〜9月の北米の薄型テレビ販売シェアは、サムスンが26・9%と08年より3・1ポイント急伸。日本勢は最高がソニーの14・3%(08年比で3・7ポイント低下)だ。ある日本メーカー幹部は「もはや日本メーカーが追いつくのは難しい情勢だ」と嘆く。

 日本勢の「技術力が高い」とのイメージも、米国では薄れつつある。サムスンが09年に大々的に行ったLEDテレビの販売キャンペーンが成功。日本メーカーは出遅れた。そのため「(日本勢などの従来型液晶テレビは)古い技術で、最新技術はサムスンのLEDという印象が定着した」(ソニー幹部)という。

 3D対応テレビでは韓国勢だけではなく、中国の家電大手TCLや米格安テレビメーカーのビジオもCESに製品を展示。米市場で日本勢の強力なライバルとなるのは確実だ。

 一方、ソニー幹部は「3D対応テレビは、ゲームや映画などのソフト部門と一体で取り組む。テレビでも競争力のある価格の製品を出せば、勝機は十分にある」と強調している。

◆一気に上りつめ、一気に陥落した日本のDRAM  1月15日 湯之上 隆
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2553?page=3

極限性能を追求する技術文化の形成と定着

 1970年代後半から1980年代にかけて、日本半導体の中に、以上のように要素技術の極限性能を追求し、高品質DRAMを生産する技術文化が深く根付いた。

 また、このような技術文化は、日本半導体の競争力の源泉であった。ユーザーから高品質DRAMを要求されていたため、ビジネスの点から言っても理にかなったことであり、必要不可欠なことであった。

 その結果、日本半導体の技術者が要素技術の極限性能を追求し、高品質DRAMの生産を目指す技術文化は、ごく常識的なこととして定着していったのである。

 つまり、現在の過剰技術で過剰品質を生産する病気の根源は、今から30年以上も前に形成されたのである。

 では、このような技術文化が定着した日本半導体は、低コストDRAMを大量生産する韓国や台湾が台頭してくる90年代を迎えて、どのような対応をしたのだろうか?

PC用のDRAMで韓国メーカーがキャッチアップ

 90年代に入ると、まず、コンピューターの世界にパラダイム変化が起きた。図2を見て分かるように、大型コンピューターの出荷額が低下する一方で、PCの出荷額が急激に増大する。

この動きに合わせて、DRAMの国別シェアにも変化が起きる。80年代中旬にシェア世界一を誇った日本は、大型コンピューターの出荷額が低下するにつれて、徐々にシェアを低下させる。一方、韓国は、PC出荷額が急増するのに伴って、シェアを増大させ、とうとう98年に日本を抜いてシェア世界一になった。

 韓国のキャッチアップは次のように説明できる。コンピューターの世界市場のパラダイム変化は、DRAM需要の変化を引き起こした。つまり、DRAMの主な消費先が、大型コンピューターからPCへとシフトした。このPC用のDRAMを大量生産することによって、韓国は日本を逆転し、シェア世界一となった。また、DRAMメーカーがマイクロンテクノロジー1社となった米国も、2000年にはシェアで日本を抜き去った。

 この時、PC用のDRAMに要求されたのは、低コストと数(規模)であった。PC用DRAMには、25年保証のような高品質は必要ない。PC用DRAMの競争力の源泉となったのは、低コストであったと言える。

 これに基づき、韓国および米国マイクロンテクノロジーは、(25年保証などは必要のない)安価なDRAMを大量生産することによってシェアで日本を抜き去ったのである。

 PC用DRAMを安く大量生産する韓国などにシェアで抜かれた日本半導体産業の言い分は、「経営、戦略、コスト競争力で負けた」「技術では負けていない」という2言に集約された。この言い分が正しいものだったのかを、次回は見ていこう。


(私のコメント)
日本にいると、家電量販店のテレビコーナーは日本製の大型液晶テレビばかり並んでいますが、アメリカではサムスンの大型液晶テレビのシェアが抜群の大きさを持っている。なぜ日本メーカーの液晶テレビが負けてしまっているのだろう? 円高やウォン安による価格競争力ばかりではないのだろう。サムスンは韓国を支えるといってもいいほどの大企業であり、最近では技術競争力も勝ってきているようだ。

読売新聞の記事を見れば分かるように、欧米では日本の総合家電メーカーの影がだんだん薄くなり、韓国や台湾などの製品の陰に隠れるような寂しさだ。日立やパイオニアなどは出展すらされていない。DRAMや液晶パネルは日本のお家芸だったのですが、いつの間にか韓国メーカーに追い越されてしまった。

日本メーカーの不振は日本の国内市場が低迷している事が一番大きな理由なのでしょうが、国内の競争にかまけていて海外市場に対する力の入れ方に問題があるのではないだろうか? 携帯電話などがいい例ですが、国内における開発競争や市場競争にばかり力を入れてきた結果、海外における携帯電話の日本メーカーのシェアは数%しかない。

なぜ日本の情報家電メーカーは韓国のサムスンなどに追いつかれて追い越されるようになってしまったのだろうか? 円高と国内市場の低迷が企業の体力を奪っていったのは確かですが、それがアメリカやEUなどで市場を奪われる原因は、サムスンなどは最初から輸出市場で勝負をかけてきているから日本は負けてしまう。

DRAMなどは数千億円もの設備投資が必要だから、弱気になったほうが負けて強気で投資してきたサムスンが日本メーカーのシェアを奪って行った。時代も大型汎用機からパソコンの時代になり、日本はパソコンをゲームマシン程度に考えていた。しかしパソコンの性能がワークステーションや大型汎用機の性能を上回るようになり、パソコンが情報機器の主力になった。

DRAMに対しても日本は大型汎用機並みの品質に拘ったのに対して、サムスンなどは低コストと数で勝負して日本は負けた。パソコンは数年で買い代えるものであり25年も持つような品質など必要が無い。日本は過剰品質で高価格で負けたのだ。数百万円もする大型汎用機と数万円のパソコンとでは作り方が根本的に異なる。

自動車などは一台数百万円もするから20年くらいは持つような品質が求められるから、自動車の国際競争力はあるが、20万円の自動車がインドで発売されましたが、自動車も低価格や量で勝負する時代が来つつある。電気自動車の時代になれば電池とモータだけで走るから、数百万円の自動車を売る時代は終わるかもしれない。

テレビにしても大型液晶テレビは30万円から100万円以上もしていましたが、今では32インチの液晶テレビが6万円台で売られている。液晶パネルも日本の独占的な商品でしたが、これもDRAMのように数千億円もの設備投資が必要だから、日本の家電メーカーはビビッてしまって強気で投資を続けるサムスンに負けてしまった。

日本でサムスンの液晶テレビをあまり見かけないのは、B−CASカードが参入障壁になって入って来れないのだ。日本ではB−CASカードがないとデジタルテレビは見ることが出来ない。B−CASカードについては「株式日記」でも批判してきましたが、テレビ放送のデジタル化に伴って有料放送システムのために採用されたようだ。さらには著作権法などの保護の目的もあった。

デジタル放送は世界各国で行われていますが、無料放送の暗号化やコピー制限をしているのは日本だけだ。だからサムスンも日本のデジタルテレビ市場には簡単に参入ができない。B−CASカード団体は天下り団体であり総務省やテレビ局の幹部が天下っていますが、このようなシステムを取り入れているからソフトの開発に手間がかかってサムスンにしてやられている。確かにそれで日本市場は守れるが海外で負けてしまう。

湯之上氏が指摘する事は、日本の過剰品質と過剰な技術による高コスト体質にあるのではないかということですが、確かに大型汎用機や自動車などでは高品質でなければ売れないだろう。すぐに故障してしまったら粗大ゴミになってしまう。しかしパソコンや携帯電話は数万円の商品だから故障しやすくても安い方がいい。ダメなら買い換えればいいだけだからだ。

アメリカは製造業が空洞化してしまいましたが、軍需産業では独占的な強さを持っている。一機数百億円のジェット戦闘機は絶対的な信頼性が求められる。そのような分野では技術の蓄積は日本もかなわない。アメリカはジェット戦闘機は出来ても乗用車では日本製に負けた。数百億円の製品なら勝てるが数百万円の自動車でアメリカは負けた。

それと同じような事が日本と韓国とで起きているのだろう。50万円の商品なら日本が勝つが、数万円の商品だと韓国や中国の製品に負けてしまう。商品の信頼性に対する考え方が間違っているから日本の情報家電メーカーはDRAMや液晶パネルで負けたのだ。

だから日本は、これからは軍需産業に乗り出して数百億円で売れる兵器などを海外に売っていかないと、日本の製造業は韓国や中国の製品に安さで負けてしまうだろう。原子力発電所も韓国は力を入れており、UAEの原子力発電所は韓国が受注に成功した。原子力発電所は絶対的な信頼性が求められますが、日本の電機メーカーは何をしているのだろうか?


◆韓国、UAEの原発建設工事を受注…計400億ドル規模  2009年12月28日 中央日報
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=124401

韓電が主導する「韓国型原子力発電所コンソーシアム」が27日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)が発注した原子力発電所(原発)建設事業者に選ばれた。

UAE原発公社はこの日、「韓電コンソーシアムがフランスのアレバとGE(米国)−日立(日本)のコンソーシアムを抑え、中東地域で初めて推進されるUAE原発プロジェクトの最終事業者に選ばれた」と発表した。

この日の受注発表は、原発受注支援のためにUAEの首都アブダビを訪れた李明博(イ・ミョンバク)大統領とビン・ザーイド・アール・ナヒヤーンUAE大統領の首脳会談直後に行われた。両国の首脳が見守る中、契約当事者であるカルドゥン・アル・ムバラクUAE原発公社会長と金雙秀(キム・サンス)韓電社長が原発事業契約書に署名した。両国は政府間の経済協力協定も締結した。

今回の受注金額は400億ドルで、2010年政府予算案292兆ウォン(約23兆円)の6分の1に相当する。またリビア大水路第2段階工事(63億ドル)の6倍を超える韓国のプラント輸出史上最大規模となる。これは、1978年に米国の技術で古里(コリ)原発1号基を初めての稼働して以来、初めての韓国型原発の輸出。(後略)

 

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コメント
 
01. 2010年1月17日 05:14:24
 一機数百億円の戦闘機など今に時代遅れになります。
五億円で最高性能の無人戦闘機の時代が来ます。
有人戦闘機は侵入したのが敵戦闘機であって撃墜しても良いかどうかの判断担当。
したがって今後はF22のような戦闘機は流行らない。

02. 2010年1月17日 12:16:09
> 3D対応テレビでは韓国勢だけではなく、中国の家電大手TCLや米格安テレビメーカーのビジオもCESに製品を展示。米市場で日本勢の強力なライバルとなるのは確実だ。

面白いねえ。

国内メーカーがCRTを止めた後で、これをやろうってのが笑える。

ステレオグラムをCRTで流すならリフレッシュ・レートの問題は生じなかっただろう。LCDでやろうとすると途端にハードルが高くなる。実際100Hz超のHi-Refのパソコン用CRTは沢山作られていた。LCDはFRCに頼っている可能性が大だ。まともに120Hz表示を狙うならかなりの価格になると思う。

国内メーカーの今後の進展として考えられるのは、

1)海外CRTメーカーと提携して廉価品を作らせ、ブランド名で稼ぐ
2)CRTを再度作る。
3)ステレオグラム表示機能ナシのテレビを事実上廃止して押し売りする
4)ステレオグラム表示機能を捨てる

かな。

良い子のみんなは、テレビを捨てて高みの見物をしましょうね。


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