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世界中で話題になっている画期的研究 20年後、人類は「不老不死」になる
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/591.html
投稿者 MR 日時 2012 年 9 月 29 日 09:41:00: cT5Wxjlo3Xe3.
 

(回答先: 20年後、人類は「不老不死」になることが判明 投稿者 MR 日時 2012 年 9 月 29 日 09:39:14)


賢者の知恵
2012年09月26日(水)
世界中で話題になっている画期的研究 20年後、人類は「不老不死」になる
「アンチ・エイジングではなく、ストップ・エイジングだ」。孤高の科学者は、そう豪語して憚らない。誰もが一度は夢見る、永遠の若さと命。もしも、あなたが生きている間に実現するとしたら---。

老化は止められる
「歳をとるにつれて体に蓄積されていくダメージを、薬や治療で修復すれば、人は老化せず、病気も食い止められる。老化や病気の原因は、突き詰めれば、細胞の細かい損傷です。つまり、傷ついた細胞を修復し続けることができれば、人は永遠に生き続けられるのです。そのために必要な薬と技術は、今後20年ほどで完成する可能性が高い」

 英ケンブリッジ大学研究員で老年医学を専門とするオーブリー・デグレイ博士は、こう断言する。いくつかの条件を克服すれば、わずか20年後に、人類は不老不死になるというのだ。

 デグレイ博士は、不老不死の研究に本気で挑んできた、世界でただ一人の科学者といっても過言ではない。彼は'09年にSENS(老化防止のための工学的戦略)とよばれる国際的な基金を創設し、ハーバード大学をはじめ、世界の名だたる研究機関と老化克服のための共同研究を進めている。また、老化に関する国際学会のみならず、グーグルなどの革新的な企業にも迎えられ、持論を語ってきた。

 その博士が今回、本誌のインタビューに答えた。

「歳をとること、そして病気になること---これは、まさに人類最大の問題です。毎日10万人もの人々が、老化によって死んでいく。私が不老不死の研究を始めたのは、それを何とかしたいと思ったからです。

 研究を始めた当初、私の考え方はあまりに突飛だったので、多くの研究者に否定されました。しかし10年あまりの研究で、徐々に主張が理解され始めました。現在は20人もの著名な科学者の賛同を得ています」

 いまや不老不死は、世界の専門家が競う、現代医療の最前線なのである。

 デグレイ博士は老化の原因を7種類に分け、その一つ一つを潰していくことにより、老化、ひいては死を克服できると主張する。彼が語るその内訳は次の通り。

(1)再生不可能な、脳や心臓の細胞が死ぬこと。
(2)細胞が正常に分裂せず、がん化してしまうこと。
(3)死んだ細胞が毒素を出し、周囲に影響すること。
(4)細胞が生み出す老廃物が、除去されずに細胞の中にたまってゆくこと。
(5)細胞の中でエネルギーをつくるミトコンドリアのDNAが、傷ついたり突然変異して、正しく機能しなくなること。
(6)細胞と細胞をつなぐコラーゲンなどのたんぱく質が、加齢とともにしなやかさを失うこと。
(7)新陳代謝によって生まれる老廃物が、細胞の外側にも付着すること。

「最初の問題は、幹細胞を補うことによって対処することができるでしょう。

 現在われわれが特に力を入れているのは、細胞の内部を治療するための薬の開発です。この薬を用いて、細胞にたまった分子レベルの微細なごみを取り除き、ミトコンドリアの機能不全を修復できれば、(4)や(5)の問題は解決します。

 七つの中では(2)のがん化した細胞の修復が最も難しいですが、これも染色体にはたらく特定の酵素を取り除くことで解決すると考えられます」(デグレイ博士)

 さらに、(3)と(7)の問題は細胞の免疫系を刺激することによって対処できる。(6)の問題については、絡み合って硬くなったたんぱく質を分解する薬が、大手製薬会社によって完成に近づいているという---。以上でデグレイ博士は、老化の原因すべてに解決の見通しをつけたことになる。つまり彼は、不老不死のために解決すべき問題とその方策を示し、ロードマップを描いた最初の科学者なのだ。彼はいま、これらすべてを実現するための研究費を世界中から募っている。

iPS細胞を使えば
 古今東西、不老不死を夢見る権力者たちは迷信にすがり、ときに危険な手段で身を滅ぼすことさえあった。

 強大な権力を背景に不老不死を追い求めた秦の始皇帝は、日夜服用していた不死の薬≠ェ含む金属で中毒をおこし、50歳で世を去っている。16世紀ハンガリーの伯爵夫人エリザベート・バートリは、永遠の美貌を得ようと若い娘の生き血の風呂を好んだが、後に魔女として幽閉された。

 デグレイ博士の考える不老不死も、見果てぬ危険な夢なのではないか、そう思う読者もいることだろう。彼が言う不老不死への道には、どの程度の現実味があるのだろうか。

 アンチエイジングの専門家でもある、京都大学医学部附属病院の近藤祥司医師は、不老≠フ可能性を否定していない。

「一般に人間の寿命の限界は120歳程度と言われていますが、これは脳の重さや酸化ストレス(細胞内で酸化が進む現象)の蓄積と寿命の相関から割り出したものにすぎません。

 長寿世界一の記録はフランス人女性のジャンヌ・カルマンさん(1875~1997)の122歳です。デグレイ氏が言うように、人間が200歳まで生きられるかどうかは誰にもわかりませんが、少なくとも細胞レベルで老化を食い止めることは可能です」

 ノーベル生理学・医学賞候補となっている京都大学・山中伸弥教授の研究で脚光を浴びた幹細胞≠ヘ、デグレイ博士が述べたとおり、細胞の死による老化現象を解決すると考えられている。

 体の再生を司る幹細胞は、加齢とともに減ってゆく。幹細胞がなくなれば、筋肉は痩せ衰え、脳は萎んで死を迎える。逆にこの幹細胞を活性化させたり補うことで、老化を防ぐことができるというわけだ。医学博士の中原英臣氏が解説する。

「例えば、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って皮膚を再生できます。自分の若い頃のiPS細胞から再生させた皮膚を移植すれば、100歳でもつやつやの肌でいられる。髪や目も、iPS細胞で再生して移植すれば、若々しいままに保てるかもしれません。これは決して夢物語ではなく、いまも研究者たちの挑戦が続いています。そう遠くない時期、数年のスパンで実現する可能性が高い」

 体のあらゆる部分を再生して若返ることが、理屈のうえでは可能なのである。

 また、幹細胞とともに老化防止の鍵を握るのが、染色体の末端にあるテロメア≠セ。中原博士が続ける。

「テロメアは、細胞分裂のたびに徐々に短くなり、完全に消耗したとき細胞分裂が止まってしまう。細胞が分裂できなくなれば、生物は死を迎えます。つまり、テロメアの消耗を抑えることで、不死が可能になるかもしれないのです」

 実は、テロメアを操作して生物の寿命を延ばす実験は、すでに成功している。前出の近藤医師によれば、テロメアとともにスーパーp53≠ニいう遺伝子を活性化したマウスは、通常のマウスよりも13~24%も長生きするという研究結果が発表されているという。

「テロメアが活性化すると、細胞の寿命が延びるとともに、がん化しやすくなるのが問題でした。しかし同時にスーパーp53を活性化すると、細胞ががんにならないよう監視してくれる。テロメアが長いほど細胞は若いということですから、寿命も延びる」(近藤医師)

高齢出産も介護もなくなる
 さらに、人間の寿命や老化にはサーチュイン遺伝子≠ェ深く関わっていることもわかっている。この遺伝子は、普段は眠っているが、カロリーの摂取を抑えたときに活性化する。サーチュイン遺伝子が活性化すると、免疫力の低下が抑えられ、老化を抑制することができるのである。

 カロリー摂取を抑えると寿命が延びることは、古くから知られていた。マウスのカロリー摂取量を80%にすると、寿命が通常より20%延びるという。儒学者の貝原益軒が著書『養生訓』で唱えた腹八分目≠ヘ正しかったわけだ。これなら、薬の完成を待たずとも誰でも実行できる。

 これらの老化克服戦略≠ノ対しては、否定的な研究結果もないわけではない。しかも先述のとおり、テロメアの活性化は未だにがん化の危険と隣り合わせだ。だがデグレイ博士は、

「技術の発展がわれわれの加齢を追い越す日が必ず来る。いま中年以下の人たちは、その恩恵にあずかれるでしょう。50歳前後の方はチャンスです。150歳まで生きる人が現れれば、その10年後には1000歳まで生きる人が現れるはずです。そして、社会は大きく変わる」

 とあくまで楽観的である。

「女性の高齢出産が増えていますが、不老の薬が実現すれば、70歳、80歳になっても出産できる。女性は生きている限り子どもが持てるようになるでしょう。外見も若いまま維持でき、しわやしみもできない。子どもたちに介護を頼む必要もなくなります」(同前)

 その暁には、まさにバラ色の未来が訪れるというわけだ。だが果たして、われわれの社会は不老不死に対応できるのだろうか。政策研究大学院大学名誉教授で経済学者の松谷明彦氏は警鐘を鳴らす。

「たとえ寿命が延びても、労働寿命まで大きく延びるわけではないはず。無収入の期間が大幅に延び。その上、年金制度は間違いなく成り立たなくなります。

 寿命を10年、20年と延ばすことが医学的に可能になったとしても、人間らしい生活を送ることが出来るかどうかは別問題。動物の世界では、自力で獲物が獲れなくなった時、寿命も尽きる。人間がなぜ稼げなくなった後も生きられるかというと、蓄える術を知っているからです。しかしあまりに長寿化が進めば、蓄えは底を尽き、社会全体でも面倒を見ることができなくなってしまう」

 不老不死になったはいいが、幸せに生きられないのでは本末転倒だ。

内田樹はこう考える
 神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏も、不老不死を実現した人類が直面するであろう苦しみに思いをめぐらせる。

 内田氏は、不死を「ひとりだけ不死」「人類全員が不死」「ある種の人間だけが不死」という三つの場合に分けて考えた。

「ひとりだけ不死というのは、地獄の責め苦に類する経験でしょう。家族も友人も恋人もみんな死んで、たった一人で取り残される。自分の過去の経験を共有した人間が一人もいなくなるんです。かつてどんな冒険をしたのか、どんな激しい恋をしたのか、どんな栄光に浴したのか、どんな卑劣なことをしたのか。何を語っても、いずれ、誰も頷いてくれず、誰も思い出の共同署名人になってくれないときが来る。

 そのとき、『私はほんとうに存在したのか?』という自問に、自分自身さえ答えられなくなるでしょう。自分が誰であるかを誰も知らず、本人もわからないまま不死であることを願う人がいるでしょうか」

 人類全員が不死、あるいは、ある種の人間だけが不死の場合はどうだろうか。

「人類全員が不死というのも地獄度では変わらない。満員電車のような地球で、食べものも飲みものも、着るものも、住む家も足りない中で、他人の体臭や糞尿の臭いにまみれて決して到来しない死を待つような生き方を、誰が望むでしょうか。

 ある種の人間だけが不死という主題は、SFで繰り返し扱われてきました。エリートたちが『不死族=神々』になり、権力も財貨も情報も文化資本も独占する。それ以外の『可死族』は奴隷的な労働で神々に奉仕するという図式です。


 でも、この『神々と奴隷の世界』の根本的な難点は、『神々』はやがて創造性が枯渇し、奴隷たちがイノベーションを担うようになるということです。神々の世界では、長老たちが死なず、世代交代が行われない。神々は精神的に老化し、硬直化し、やがて何も生み出さなくなる。そのとき奴隷たちは喜んで神々をばらばらに切り刻むでしょう。

 いずれにせよ、不死や例外的な長生きが、普通に天寿を全うするよりも幸福ということはなさそうです」

 デグレイ博士の「老化と死はいわば病の一種であり、克服できる」という信念を、異端だという声も多い。確かに、一人ひとりの寿命を克服した先に待つのは、内田氏の予測するような、人類全体の死ともいえる悲惨な状況なのかもしれない。だが、デグレイ博士は私たちの固定観念にくり返し疑問を投げかける。

「なぜか私たちは、老化のこととなると運命に身を任せがちです。この考え方がいかに馬鹿げているか。病気を悪だと捉える人は多いですが、悪いという点では老化も同様です。しかも、老化は病気よりもはるかに多くの人命を奪っている。

 私が考える方法は極めて合理的です。くだらない理由をつけて『老化はよいことだ』とする意見もありますが、誰にも避けがたい問題ならば、できる限りのことをするしかありません」

 ジュール・ヴェルヌは「人が想像できることは必ず人が実現できる」と述べた。われわれが、不老不死の実現に身をもって立ち会う日が来るのかもしれない。

「週刊現代」2012年9月22・29日号より


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