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竹中平蔵に参議院無力化を語らせ、外国大学教授に普天間で対日不安を煽らせる朝日新聞 ５月１３日（木）朝日朝刊（１３版）の「オピニヨン面」を見てあきれてしまった。毎度のことで、読まなきゃいいのだが、世論操作する連中の心の中を覗ける。
■１５面「耕論 なにを問う 参院選」
参院無用論または参院権限制限論を二人の竹中が述べ立てている。
「ネット選挙さらに拡大を」を主張するネット運営者の意見は浮いてしまった。
①竹中平蔵（元財務大臣、元派遣会社会長）「専門性の府」再定義せよ
郵政民営化で参院から造反者がでたが、彼らは専門性の無い派閥利害議員であった。直近の衆院選挙で民意を得た政策に参院は反対するな。参院選候補者には専門性審査せよ。参院は廃止して１院制でもよい。
②竹中治堅（政策研究大学院大教授）「政権選択から連立選択に」
参院の影響力が強すぎる。参院で苦労した首相は多い。参院には首相の解散権が無いからだ。２００５年郵政法案で参院が造反したが、参院は解散できない。衆院解散せざるを得なかった。今回参院選で民主党の大勝は無く、連立選択選挙である。各党は事前に民主党と連立するかどうか明記すべきだ。財政再建や消費税、経済政策で国家役割重視か市場に任せるのか、構造改革を捨てるのか、外交や安保はなどもはっきり明示すべきだ。
③そらの（佐藤綾香）（ネットサイト運営者） 「ネット選挙さらに拡大を」
特定の場面を強調して編集されたＴＶニュースでなく、「議論全体の生中継」こそ意味がある。税がどんな使われ方をするのかわからないという悲観論を払拭するために、過去情報を掲載するウエブとリアルタイム情報のツイッターを選挙で活用すべきだ。名前をスピーカーで連呼するだけの選挙活動に意味は無い。
■１５面「私の視点」－普天間問題
普天間の国外移設はもってのほか、周辺諸国の対日不信が沸きあがり、米国も我慢の限界を超える、と言う主張を述べる大学教授二名を探して、紙面を構成している。毎度のことであるが、「オピニヨン面」は一方的意見だけ集めて歪んだ世論形成する朝日奥の院を垣間見させる。
①レナート・デカストロ（フィリピン・デラサール大教授）
「比からの撤退「脅威」に違い」
１９９１年クラーク米空軍基地・スービック湾米海軍基地に対して比議会が基地存続を否決し、翌年米分は全面撤退した。１９９１年は冷戦終結の直後で平和機運が高まったが、ブッシュ父政権は財政赤字で比援助増額どころでなく、一方比国内は米への援助増額要求で動いていた。そこに火山噴火が起こり、両基地が被害を受け、アメリカは嫌気がさして撤退した。
議会の米基地否決は反基地感情でなく米からの援助額が減ったからである。しかし、中国の脅威が増大しているから、沖縄の米軍基地は重要であり、沖縄と韓国に米軍が常駐し、第７艦隊が残るように、米軍プレゼンスの維持は求めた。
沖縄から米軍が撤退するとなると、米軍のプレゼンスが崩れて全く異なるシナリオになる。日本の軍国主義への不安がいまだに残っており、米軍撤退⇒日本軍増強は最悪のシナリオ。
鳩山政権はこの問題に火をつけてしまった。周辺諸国の不安も高まる（鳩山政権に軍事依存の前原や長島が居る限り周辺諸国の不安は一層高まる）（自衛隊の大胆縮小、国際災害救助隊への改組が必要）
②ジョン・スウェンソンライト（英ケンブリッジ大教授）
「大胆な約束、政権に打撃」
内閣支持率低下の主原因は普天間問題である。５月末までに解決すると誓ったが、地元住民が賛成する地域は無い。オバマ政権は鳩山政権に譲歩する気配はない、ワシントンは忍耐の限界に近づいている。鳩山は大胆な約束をして、窮地に陥った。
鳩山の衆院選勝利は小沢の古い自民党スタイルを隠して脱官僚を唱えたからだ。鳩山はより対等な日米関係を唱え、アジア重視である。対する小沢は中国重視一辺倒と違いがある。
民主党は野心的な公約をしたが、結局政府予算は明確な方向性を持たず漂流している。有権者は短期間に具体的な成果が出ないときは、我慢せず、政治家を罰しようとするだろう。
（付録）
■１４面「声」
逃げるな小沢、参院選挙で大敗しろと言いたい投書を取り上げ、普天間問題で評論家は自分の意見を述べよという投稿でバランスを取っている。残りの投書は、自分は頑張ったというナルシズムと、気持ちの良いことだけを見よという現状肯定。
■１４面「リレーオピニヨン」パクリあいつつ独自商品も‥‥地方企業の取組を取材した出版のＰＲにすぎない。得る所なし。
■１４面「記者有論」高齢化社会の技術 日常感覚生かした青写真を（尾関章論説委員）
日本の第４期科学技術基本計画が来年始まる。身近な生活に結びつく技術について納税者の視点を織り込む公開討論会を開くべきだ、は良い。しかし、「少子高齢化社会への取組」が「宇宙」や「原子力」の並ぶ基幹技術である、とは恐れ入る。これが朝日の編集員の知的レベルなのか。
■広告で苦しんでいる
全４０面を計測してみた。広告面積率は５０％であった。規定上限一杯一杯。内容は薄ら寒くなるものがほとんどで、朝日は広告収入で非常な窮地にたたされているな、と感じる。
１）全面広告が１３面もある。しかも内容が生活必需品とはかけ離れたものばかりで、まともそうなのはｉＰｈｏｎｅ（ＳｏｆｔＢａｎｋ）のみ。
①ＤＶＤ・ビデオ鉄道の旅全１０巻
②ＭＡＵＢＯＵＳＳＩＮ腕時計
③軟骨成分グルコサミン（八幡物産）
④ｉＰｈｏｎｅ（ＳｏｆｔＢａｎｋ）
⑤企画広告（弁当、料理講座）
⑥企画広告（弁当、台所設備）
⑦企画広告（弁当、アヒルロン酸）
⑧企画広告（韓国中国旅行）
⑨禁煙パイプ
⑩住宅展示場、住宅ローン、殖産住宅
⑪アレルケア（乳酸菌飲料）（カルピス）
⑫アパート経営術講習、リフォームパック、軽井沢別荘
⑬生涯保障入院保険（アリコ）
２）部分広告は通信販売が大手を振ってのし歩く。朝日も歩合貰っているのかなと疑う。
①通信販売：ＤＶＤ、男性元気蜂蜜、ブレザー、観音彫キット、
坂本竜馬コイン、健康靴下、軟骨成分グルコサミン、
脂肪吸収清祥茶房、禁煙パイプ、野菜青汁、
乳酸菌飲料アレルケア、新茶、生卵、海藻ヘアエッセンス、
激安かつら
②新刊案内：雑誌、日本実業出版、成美堂出版、朝日新書、角川、中央公論
③クルーズ：世界一周９９万円（ピースボート）、
サハリン北海道旅行一周（ゆたかクラブ）
④金 融：商工中金、生涯保障入院保険（アリコ）
⑤高 級 品：ピアノリサイクル
⑥スポーツ：１４回自転車ツアー競技
⑦チケット、朝日地球教室生徒募集、宝くじ、
⑧メーカー：歯周病予防は磨きセット（第一三共）、
⑨金 融：商工中金
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