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地デジ対策どころじゃない!/山本一郎(イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役)
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/784.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 8 月 16 日 17:00:11: xbuVR8gI6Txyk
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100816-00000003-voice-pol

◇根幹から揺らぐ免許制◇

 今月は通信事業者が注目する電波監理審議会の行方を本稿で語ろうと思ったら、なぜか電波割り当て問題など重要な課題をすべてスルーされてしまった。総務省の諮問機関としての電監審の機能強化は選挙前から議論になっていたが、従来より“電波利権”と揶揄される重大な権益の交差点であるがゆえに「ルールを決めるための議論を進めるためのルールづくり」で議論が沸き起こってしまい、収拾がつかなくなってしまっている。

 もっとも、“総務省放送村”においては地デジ政策の推進に長らく神経を集中してきており、気がついてみたら地デジ以前に放送事業の免許制を根幹から揺るがすほど、地方局各局の経営基盤が傷んでしまった。テレビへの広告出稿が減り、思った以上のペースで放送各社の売上げが減少したのが主な理由である。

 そこへ、地域のケーブルテレビ局や光回線を担うプロバイダーなど非免許事業者が放送の垣根に参入し、彼らもべつだん経営状態が芳しくないけれど、都市部密集地はもちろん、テレビ電波の入りづらい山間部に顧客を分厚くもってしまった。利用者が2000万人以上いる現在、いまさら「再編を進めるのにあなたがたは邪魔です」ともいえない。

 結果として、都道府県ごとの放送免許を地域ごとに再編しましょうという議論がようやく始まろうかというところで、通信を専門領域とする事業者が放送の世界に進出してきて、市場からすれば制度や行政方針とは関係なく放送と通信が勝手に融合してしまった。不特定多数で地域の縛りがあり、頒布するのに割高なテレビより、機動的で顧客の層が限定できるネットやケータイのほうがコンテンツ業界としては扱いやすいということで、動画サービスなどを中心に情報配信のルートが変わってしまったのだ。

 メディアとは本来、私たち人間が行動を起こすために判断を下す基となる必要な情報を得るためにある。それゆえ、ネットやケータイなど複合的で、より個別具体的な情報を提供するメディアに主眼がシフトしていくのは当然だが、免許事業者からすると過去すでに行なった設備投資や稼働している人員、今回の地デジ対応のため追加投資の負担が甚大で、サービス事業として本来重要な「メディアとして顧客と向き合う姿勢」をつくる元気すら失われつつあると感じてしまう。

◇全員が満足する方法などない◇

 面白いことに、ネットの時代になっていちばん元気なのは、じつは大手系列のラジオ局である。ひところの低迷を脱しているところもあり、今後うまく営業が充実していけば、ネットとの親和性を基点に復権しかねない状況だ。

 すでに終わったメディアとされ、邪魔者扱いされていたラジオ局であるが、よく考えるとリスナーとの関係性や、手軽さゆえの即時性など、大儲けさえ狙わなければ利用者を確保するための算段はネットに用意されていた。twitterが流行し、radikoなどのアプリを使って自由にネットでラジオを聴ける環境になると、本来のコンテンツ力に気づいた先進的なネット利用者からの支持を受け、お手軽な定番ネットコンテンツの一つに成長しはじめた。

 しかし、そのようなラジオの復権があだ花に思えるほど、繰り返すが、既存のテレビ局を主軸とする日本型メディアコングロマリットは急速に疲弊している。地デジは進めてみたものの、現在ある民放五社のうち、生き残ることができるのは3社といわれる。電波は残しながらも社としてはグループ化するなどで再編しなければ、財務面から見るかぎり、メディア事業が生き残れないのはほぼ確定的だ。

 各社は海外へのコンテンツ販売や、非放送事業に活路を求めて収益手段の多様化に打って出ざるをえない。しかし各社単独での動きが多く、業界の沈没スピードを押し留められるほどのものにはなっていない。

 このままでは、いずれ駄目になることはみな、わかっている。放送という市場全体のパイが縮小を続けており、いまある5社と地方局、そしてCSやらケーブルテレビやらでテレビの前に座っている人の目玉を奪い合っても、規模を維持することはできない。廃れきったテレビ事業者が金をかけられないコンテンツをいくら制作してもテレビの前に客は帰ってこず、産業としての放送事業はもちろん、コンテンツ制作の現場も大いに疲弊することは理解できるだろう。

 そのような状況下、行政には何ができるか。限りある資源を配分することがその役割なのだから、全員が満足する方法などない。100点のない世界ではあるが、国内での最適だけではなく、海外市場やネットの状況も踏まえた産業再編の青写真なくば後手後手に回りかねない、と思うのは私だけだろうか。
 

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コメント
 
01. 2010年8月16日 21:31:24: yO25omu3tI
ギコちゃんどうしたの?
たまにはいい投稿するね。
マスゴミなんかギタギタになって、再出発をして欲しいものだ。

02. 2010年8月17日 01:56:55: XJ7cuxLb2c
その3社「日テレ洗脳中」「白痴じゃなければフジテレビじゃない」「TブリクソS」をいき残させるために何で国民にジデジを押し付けるんだ。

まあ、これを機にケーブルや衛星放送で多チャンネルが進むと思うけど、デジタルチューナーとケーブルTVやCSとのコネクション環境はよくなるのかな。どうせそれを阻むように作ってあるんだろうけど。


03. 2010年8月17日 02:32:41: XJ7cuxLb2c
キーホールテレビっていうリアルタイムのネット放送があって、ちゃんねる桜とかもやってるが、これがyoukuぐらいの画質にさえなれば、もうジデジも何もいらないよ。

youtubeは同時性という点でまだまだ一般メディアとはなりえないが、ラジオの復権は地上波のグルメやトレンディードラマやジャニーズ番組などの庶民の現実生活とあまりに乖離してしまったことへの反動だろうね。

だれか、キーホールテレビの画質を改善する技術を考えてくれよ。ネットでだれもが自由にテレビステーションを立ち上げられれば、真の報道と思想の自由の確立がちかづくだろう。


04. 2010年8月17日 02:36:46: XJ7cuxLb2c
もうひとつの提案として90年代にアドリア海の公海上で旧ユーゴへ向けたゲリララジオ放送船があったが、これを日本近海で誰かやってくれよ。

ジデジ以降後に今のVHFをのっとることができないかい?



05. 2010年8月17日 10:48:55: yvb9q7nsEw
TVもまともな放送すれば、生き残れると思う。まだまだ
余地はある。マスコミの社員をもっと優秀にしなければならない。
それができると思っているから、民主党はメディア改革を
しようとしている。
パソコンに人が向かったのは、TVの質が落ちたからで、
質が良くれば、視聴者の良い提案が届くようになり、
また復活できると思うが。
もう、自分たちだけで何とかしようと思うな。TV局。
1億を超える国民の意見を聞こうという耳を持つべきだ。


06. 2010年8月17日 10:53:02: yvb9q7nsEw
TV局のコンテンツは、全世界だから、まともになれば、
コンテンツがなくなることはないでしょう。

07. 2010年8月17日 17:34:18: VYcyFLbvgU
放送利権とネット牽制のために仕組まれたB-CASだが、いずれ社会問題となり
NHKを旗艦とする放送ゴロは窮地に立つだろう。

08. 2010年8月17日 21:00:13: 8aYoyao0E6
キーホールテレビは地震や災害時の緊急放送用にネットを使ってテレビ放送を受信できる総務省公認のP2Pソフトですね。
地デジも本来の目的は緊急放送用の電波確保のために設けられたのにもかかわらず、ハイビジョンの高画質がセグメントを12本も独占するために数秒の遅れが生じ、緊急時の災害報道に間に合わない奇妙な状況が生まれているのです。キーホールテレビも厳密に言うとタイムラグがあるのですが、キーホールテレビの放送はアナログに限られているので来年7月のアナログ終了で見れなくなる可能性が強い。
総務省とテレビ局、業界も含めてやっていることは茶番であり、データ放送の態を成していません。
ネットとテレビの融合はテレビ局のほうが二の足を踏んでいる状況ですが、ラジオがそうしたように電波をロスなく送れるという意味ではネット回線の安定性は空中を飛んでくる電波とケーブルを通ってくる電波とではどちらに軍配が上がるあは見るまでもありませんから、やがてラジオにならってテレビも必ずネットで見られるようになります。
今は黎明期に近いと思いますね。

09. 2010年8月17日 22:35:32: SkTkXz2dLA
22世紀の日本ではテレビというものはありませんでした。
情報伝達手段は空気から水に変わっていました。
受信機もこんにゃくみたいなボールで大きさは自由に変わっていました。
22世紀のホンのひとコマをお伝えしました。

10. 2010年8月17日 22:58:17: Ak7bkhDwDw
またいい案が思いついたぞ。

新聞屋にかわり牛乳屋さんが、毎日ニュースやバラエティーなど消費者が選んだDVDの映像コンテンツをとどけるのだ。

これを称して出前メディアの誕生だ。

この新市場には新聞屋やピザ屋、ラーメン屋に蕎麦屋、ヤクルトおばさんやちらし配り屋さんにバイク便屋、はてはホテトル業界も参入できるのだ。

まさにバーチャル社会に対抗するman to manのぬくもりメディアだ。

でもやっぱり健康度と投資対効果では牛乳屋さんが一番だな。


ータクシンちゃんと真ミルクゴンザレスー


11. 2010年8月18日 08:47:07: Wpa39bsErw
一回、芸人をTVから一掃してみてはどうか。
マンネリだし、吉本ばかりだし、笑えない。
芸人番組が無いとなれば、少しは真剣に
新しい番組制作を考えるはずだ。

12. 2010年8月18日 19:30:51: JDuswKlKvA
マスゴミをつぶせ。
泥棒マスコミめ。テレビ税、マスゴミ税、評論家税、ニュースキャスター税、お笑い芸人税を取れ。

13. 2010年8月20日 10:15:31: CfSNDJrbuU
一時期、プロ野球チームも保有し役者も所属していた邦画各社、娯楽の多様化と5社協定で斜陽産業に転落、テレビ業界も同じ境遇にあると思う。

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