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Re: 阿修羅を訪れる読者の圧倒的多数が民主党ファンではないかと推定される。
http://www.asyura2.com/09/idletalk38/msg/249.html
投稿者 えびしおマップ 日時 2010 年 1 月 09 日 22:22:28: 3zP6qOpR45sn6
 

(回答先: 阿修羅を訪れる読者の圧倒的多数が民主党ファンではないかと推定される。 投稿者 仁王像 日時 2010 年 1 月 05 日 12:21:00)

小選挙区における得票数と議席数

>一般国民が先の総選挙で民主党と非民主党に票を入れた比率は「1.3対1」ぐらいと概推定されるので

民主党の得票率は選挙区比例区あわせて45%ぐらいでしょう。したがって非民主党(非「民主党」であって「非民主」党ではないよね)に入れた人の方が多かったようです。与党全体と野党全体でちょうど半々ぐらい。


去年の総選挙の得票率(と議席数)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC45%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99


小選挙区(議席数)比例区(議席数)
民主  47.4%(221)    42.4%(87)
与党計 50.6%(228)    49.6%(92)
自民  38.6%(64)    26.7%(55)

定数は小選挙区300、比例区180。

小選挙区においては民主党単独では半分も得票してないのに(47.4%)、ほぼ4分の3の議席を占めた(221/300)。

また、民主党と自民党の得票率の比は

47.4/38.6≒1.228

議席数の比は

221/64≒3.453

議席数の比は得票数の比の二乗倍どころかほぼ6乗になる。得票が2割ちょっと多いだけで3倍半の議席を取ってしまった。


ついでに

小泉郵政選挙(2005年)の得票率(と議席数)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC44%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99


小選挙区(議席数)比例区(議席数)
自民  47.8%(219)    38.2%(77)
与党計 49.2%(227)    46.0%(100)
民主  36.4%(52)    31.0%(61)

47.8/36.4≒1.313

219/52≒4.212

こちらは4乗ちょい。得票が3割ちょっと多いだけで4倍以上の議席を取ってしまった。


この2回の総選挙ではともに与党が大勝したが、内実はといえば小選挙区制のおかげで議席数で圧勝したのであり、実際には国民の半分程度にしか票は入れてもらっていない。

議席数だけを考えれば、まるで圧倒的多数の国民に支持されたと政権やその支持者が錯覚することがあるかも知れない。

実際に各マスコミも2005年の総選挙の結果について「小泉政権は圧倒的多数の支持を得た」とするのが常だったが、実は投票者のうちの半分の支持も得ていなかったのである。

もしも比例区がなければ、これらの総選挙では半分も得票していない政党が(3分の2の議席を確保しているので)単独で憲法改正でも何でもできることになる。


それが小選挙区制である。


この調子だと、得票率49%の政党でも比例区を合わせて3分の2議席をとる可能性が大いにあるな。おとろしや。



余計なことだが─

愚見では小選挙区制は日本には適していない。

なぜなら、例の

ドイツ人は考えてから走り、フランス人は考えながら走り、イタリア人は走ってから考える。イギリス人は決して走らない。そして、日本人は他人が走るのを見て走る。

という国民性を考えればよい。この「右へならえ」的国民性(いまだにKYなどという言葉の生きている、つまり「空気を読む」ことを強制する国民性)と、特定の党派が大多数を占めやすい小選挙区制とが相まって全体主義になる可能性が大きいのである。

それなら全体主義がなぜよろしくないか。

一般に生物は多様性があってこそ生き延びる可能性が大きくなるのであり(生物多様性ってなに?)、もちろん人間も例外ではないからである。

実際、全体主義というのは「保険をかけておく」という発想がない体制であり、うまくいっている間はいいかも知れないが、いったん崩れ始めると後はまっしぐらに破滅に至る前例ばかり。

多様性があるというのは同時に「あちこちに保険をかけまくっている」という状態のことでもあるわけで、いろんな状況に対応できるという面でもすぐれているだろう。少なくとも絶滅はしにくい。

絶滅に瀕して「一億総懺悔」といったところで、そんな言い方をするからには誰も懺悔などしていないのだからその場しのぎをしているだけであり(小学校での児童会以来、「みんなで考えよう」という場合には実際には誰も何も考えていないのは我々全員のよく知るところである)、馬鹿馬鹿しい話である。それよりも絶滅に瀕しないことが重要である。


また各個人が独立独歩の国民性であまりにも多数の小党が乱立する場合、政治の安定のために少数の党派に集約するには小選挙区制をとることが有効かも知れないが、日本にはまったく関係のない話である。


おまけ:

またまた話はそれるが対外交渉などではこの国民性を示して有利に事を運ぶという手もある。

つまり、時に応じて、今にも一億が火の玉のヒステリー状態になりそうな気配を見せてやり、

「ね。そうなったらマズイでしょ?だからそうなる前にこっちの要求を飲んでよ」とかw
 

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コメント
 
01. 仁王像 2010年1月10日 08:23:19: jdZgmZ21Prm8E
えびしおマップ さん
 貴重な解析有難うございます。こんな資料を求めていたのです。多くの読者にも貴重な資料として手元に残し、良く味わってほしいものです。

 この程度の(失礼!)の解析がマスコミに載った記憶もないのもフシギです。
 小選挙区制が俗に言われている二乗倍則よりはるかに破壊力のある4〜6乗倍則に支配されていることをも解明した貴重な資料です。

 有権者の得票率を60%と仮定すると、民主党への得票数は有権者の27%(0.6×0.45)ぐらいとなり、有権者の三割たらずの人間が国政を動かすという実態になります。

 比例区の方は、得票比率に少し上乗せしたくらいの穏やかなものですが、議席数というのは、基本的に得票比率から大きくはずれない仕組みが望ましいのだと思います。

 小選挙区制を持ち込んだ小沢一郎は、その政治活動の晩年にその成果をじっくり味わっていることでしょう。

>日本人は他人が走るのを見て走る。

 いやいや確かに。ダッコちゃんやフラフープ ブームなど数えきれないほどあります。


02. 仁王像 2010年1月10日 23:00:11: jdZgmZ21Prm8E
01の続き

 先の選挙に6乗則が作用していたとは多くの人々も夢想だにしなかったに違いない。新発見と言えば大げさかな。小選挙区制は1票の差でも泣きをみることが多いと考えられるので、激戦になればなるほど、乗則のべき数が上がっていくのではないかと考えられる(仮説)。

 小泉郵政選挙でのべき数は「4」であるから、この郵政選挙より先の選挙の方がはるかに激戦だった可能性があるのではないだろうか。この激戦の程度によって「べき数」が動いて行く。そして激戦であればあるほど、メディアのちょいとしたさじ加減で結果を大きく作用できる可能性がある。

 目に見えない支配権力は、その配下にあるメディアを操って、どのような結果も導きだせる強力な武器ー小選挙区制を手中にしたとも言えるのではないだろうか。


03. 2010年1月13日 00:04:50
あほ、因果応報ってのいい歳して知らねえのかこの、タコ!
04. 2010年1月13日 12:45:21
仁王像さんへ。これなら、遥か昔から赤旗が指摘してるよ。皆さんは偏向してると思って毛嫌いするから、単に情報が無いだけ。盛んに法案阻止で、反対してたでしょう。多勢に無勢ですよ。制度悪いの分かってたって、議席少なければ自動通過。
だから、多様性が反映する選挙制度ですよ。今の姿は、当時敬してた部分の裏返し。自業自得だね。



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